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2020年3月

フリータイムとディテンションの違いとは?輸入でデマレージを発生させない為に正しい貿易知識を身につけましょう。 | 輸送・ロジスティクス

フリータイムとディテンションの違いとは?輸入でデマレージを発生させない為に正しい貿易知識を身につけましょう。

海上輸送で貨物を輸入する時に確認しなければいけないことがあります。 それはフリータイムとディテンションです。 この確認を事前に怠ってしまうと貨物が港に到着してから、何らかのトラブルがあった時に費用が発生してしまうからです。 特にフリータイムを理解して活用する事で余計な費用をかけずに物流をコントロールする事が出来ます。 フリータイム・ディテンション・デマレージの違いを動画で解説! フリータイムとは? 海上輸送で貨物を輸入した時に無料で貨物を港に保管できる期間の事です。フリータイムを過ぎてしまうと「デマレージ」とういう超過保管料金が発生します。 フリータイムの長さは各船会社によって異なりますが、一般的に7日〜14日です。また冷蔵コンテナや危険品貨物の場合は一般貨物に比べてフリータイムは短くなっています。 フリータイムの起算日・計算方法 例えばフリータイムが7日間だとした場合、いつから起算して7日間なのか?それは貨物が港に搬入された日の翌日0時からが一般的です。 ですが船会社によって異なる場合があります。ある船会社では入港日の翌日から起算するところもございます。 フリータイムの計算方法の例 ・フリータイム:7日間の場合 ・ETA:10月1日 ・搬入日:10月2日 ・フリータイム起算開始日:10月3日0時 ・フリータイム: 10月10日まで ・デマレージ発生:10月11日から 特にフリータイムを注意するケースとは? フリータイムを認識していると、状況に応じてそれを有効的に活用することが出来ます。以下にどのようなケースにおいてフリータイムに注意をしたらいいかをご紹介します。 初めて輸入する貨物の場合 初めて輸入する貨物というのは通関が思ったほどスムーズにいかない場合があります。事前に登録申請しなければいけない事があったり、必要書類が抜けていたり。 この場合はフリータイムの短い船会社のサービスを使っているとリスクです。 特に冷蔵・冷凍食品や危険品の場合。フリータイムは短いのでミスがあって貨物が取り出せないとなると大きな損失につながりますので特に注意しましょう。 B/Lの記載に問題がある場合 B/Lの記載にミスがあると通関が通らない場合があります。 またB/Lは修正できたが船会社のマニュフェストが修正されていないなど、1つミスがあるとスムーズに物事が進まないのが国際物流です。 フリータイムは長い方が保険として安全です。 配送先の保管スペースの問題 貨物を港に出来るだけ長く保管しておきたいという要望も結構あります。 配送先の保管スペースがいっぱいで輸入した貨物を置く場所がないので、こういう場合にもフリータイムは有効に活用出来ます。 長期休暇の後は注意 長期の休暇がある前後はフリータイムに気をつけた方が良いです。なぜなら休暇中にも船はどんどん港に入っていきます。 そして休暇後に船会社やフォワーダーは溜まっている輸入書類を一気に作成しますからミスが発生しやすくなります。 また長期休暇後は直ぐにトラックの手配もできない場合があります。 特に冷蔵コンテナを使用している場合や危険品の場合は一般貨物に比べてフリータイムが短いので要注意です。 フリータイムは延長が可能な場合がある 一般的なフリータイムはブッキングの時点でフォワーダーに確認することが出来ます。 上述したようにフリータイムは色々と有効に活用出来るので、事前に長いフリータイムが必要だと分かっている場合はフォワーダーにフリータイムの延長を依頼しましょう。 また貨物が到着してからフリータイムの延長を希望をしてくるお客様も少なくありません。思いがけないトラブルが発生するのも国際物流です。 この場合は延長出来るかどうかは分からないですが一応フォワーダーに交渉してみましょう。 ディテンションとは? ターミナルから取り出したコンテナは貨物を積み下ろしをして、空のコンテナをコンテナデポ・バンプールに返却しなければいけません。 期間内に返却できない場合にディテンションチャージが発生します。 貨物の積み下ろしをしたコンテナを出来るだけ早く戻してほしいので、返却期間を過ぎた場合はディテンションチャージが請求されます。 ディテンションのフリー期間は船会社によって異なりますが、ドライコンテナでは一般的に7日〜14日です。 ディテンションの起算日・計算方法 ディテンションの起算日はCYからコンテナを引き取りから算出します。 ・ディテンションフリータイム:7日間の場合 ・コンテナ引き取り日:10月10日とした場合 ・ディテンションフリータイム:10月17日まで ・ディテンション発生:10月18日から デマレージ・ディテンションの費用例 フリータイム(猶予期間)が切れた場合、デマージ(超過保管料金)とディテンション(返却延滞料金)が発生してしてしまいます。 それはドライコンテナと特殊コンテナ(フラットラック、オープントップ、タンクコンテナ)で異なり、またコンテナのサイズによっても異なります。 以下に費用の参考金額をご紹介します。実際の費用は船会社によって異なりますので事前に取引のあるフォワーダー に確認をして下さい。 日本におけるデマレージの例 ドライコンテナの場合 (per 1day, per container) Day 1-3: JPY 6,000/20', JPY 12,000/40' Day 4-6: JPY 12,000/20'. JPY 24,000/40' Day 7 -: JPY 18,000/20' JPY 36,000/40' Flat Rack/Open Top/TANKコンテナの場合 (per 1day, per container) Day 1-3: JPY 10,000/20', JPY 20,000/40' Day 4-6: JPY 20,000/20'. JPY 30,000/40' Day 7 -: JPY 30,000/20' JPY 40,000/40' 日本におけるディテンションの例 ドライコンテナの場合 (per 1day, per container) Day 1-4: JPY 2,000/20', JPY 4,000/40' Day 5- : JPY 4,000/20'. JPY 8,000/40' Flat Rack/Open Top/TANKコンテナの場合 (per 1day, per container) Day 1-4: JPY 7,000/20', JPY 7,000/40' Day 5- : JPY 21,000/20'. JPY 21,000/40' タイから日本向けフリータイムについて 私たちは日本に向けて毎月多くのコンテナを輸出しています。 それゆえ船会社と良好な関係にあり、特定の船会社にて日本の主要港(東京・横浜・名古屋・大阪・神戸)に貨物を輸出する場合、フリータイム(超過保管料発生までの猶予期間)が最大21日取得出来る場合がございます。 まとめ 貿易取引において余計な費用はかけたくないものです。 貨物・書類・納入先の状況など、スムーズな貿易取引が出来れば問題ないのですがミスが起きてしまった時の為に長めのフリータイムを取る事が出来ればメリットになります。 フリータイムの長さについてはコンテナの種類や向け地、また船会社やフォワーダーによっても異なります。 事前にしっかりと確認をして円滑な貿易手配を行いましょう。

リーファーコンテナの品質管理!トラブルを避ける為にReeferコンテナの電気系統・清掃・洗浄・臭い除去などの確認にデポに行きました。 | 輸送・ロジスティクス

リーファーコンテナの品質管理!トラブルを避ける為にReeferコンテナの電気系統・清掃・洗浄・臭い除去などの確認にデポに行きました。

温度管理が必要な貨物を輸送する場合に使われるのがリーファーコンテナと呼ばれる空調設備を備えたコンテナです。 タイからはマンゴーやドリアン、パイナップルといったフルーツ、冷凍のシーフード、鶏肉や豚肉を大量に輸出されています。因みにマクドナルドのチキンナゲットや日本の焼き鳥の多くがタイ産のブロイラーだったりしています。 弊社ではリーファーコンテナの海上運賃には自信を持っているのでかなりの案件を扱っているのですがコンテナの管理について問われるケースもたまにあります。 今回はリーファーコンテナの品質管理についてコンテナデポに行った時のレポートを共有させて頂こうと思います。 リーファーコンテナの品質管理 一般のドライコンテナを海上輸送で送る場合、タイから日本までだとコンテナ内部の温度は50度以上に上がります。 その温度の中に鮮度が重要な食品などを入れて送る訳にはいきません。 なので冷蔵・冷凍機能付きのコンテナで送るのですが、この設備が全く故障しない訳ではありません。また主に食品を送るケースが多いので臭いも問題になるケースがあります。 このリーファーコンテナの設備問題はマレに聞きますし、また電気を要する設備なので電力プラグが入っていなかったなどの問題もあったりします。 リファーコンテナの管理を確認 このようなリーファーコンテナの設備トラブルを管理するのがコンテナデポです。 一度使ったコンテナは戻ってきた時に、清掃・消毒・ダメージの確認・電気系統の確認・動作確認などをします。 このようにデポでは使い終わったコンテナや使用準備完了のコンテナが積み上げられています。 使用済みコンテナの洗浄 使い終わったコンテナは高圧洗浄で水をかけた後に臭いを消す為に薬剤を使ったりします。 リーファーコンテナデポならではでリーファーが事務所的に使われています。 チェックリストを使って管理 このようにチェックリストを使って問題の主要項目の確認を忘れないようにします。 問題があったときはこのチェックリストを取り出して確認をしますが、大体ちゃんとチェックしてあったりします。。 リーファーコンテナの電気系統チェック リーファーコンテナはいわば大きな冷蔵庫・冷凍庫なので電気系統の確認は専門のエンジニアによって確認されます。 問題のあるコンテナはこのようにメモが書かれます。 プラグの問題をチェック 電気が使われるのでプラグ(コンセント)も確認をしなければいけません。 コンテナの外装・内装を確認 中にはファンの外装が破損しているものもあります。何かにぶつかったのでしょう。 コンテナ内で冷たい空気がどのように循環するのかを教えてもらっています。 まとめ 今回はコンテナデポの様子を共有しました。タイにコンテナデポは各地にあり基本的には船会社とデポが契約しております。※コンテナは船社の所有物ですので。 一般的にはコンテナの不具合は船会社に対応を依頼します。 しかしケースバイケースでこのようにデポに直接連絡をとってリーファーコンテナの品質管理を確認する事もあります。 タイという国で主に日系企業のお客様にサービスをご提供しておりますので、安心して使った頂く為にはこのような現場確認は必須だったりします。 リーファーコンテナの取り扱いでご相談がありましたらお問合せ下さい。