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2020年11月

ドレーの名称・料金体系について | 輸送・ロジスティクス

ドレーの名称・料金体系について

ドレーの名称・料金体系について動画で解説 今回はドレーについて、名称や料金体系の解説をしてきたいと思います。 ドレーとは何か まず「ドレーとは何か?」から説明を始めましょう。ドレーとは海上輸送で使われている20フィートや40フィートなどのコンテナを陸上輸送することを言います。 輸入の場合は保税地区にあるコンテナヤードから輸入者の工場など指定の場所まで輸送すること、輸出の場合はその逆で輸出者の工場や倉庫からCYまで輸送することです。 昨今の日本では「ドレーが取れない」という言葉をよく聞きます。私も日本に貨物を送る時でスケジュール通りに必ず届けないといけない場合、ドレーの手配に関しては気を使ってしまいます。 日本におけるドレー手配の難しさの原因一つはドライバー不足にあります。そしてオリンピックや災害復興などでの建設需要も影響したりします。 ドレーに関する名称 ドレージ まずドレーに関する名称ですが、業者によっては「ドレージ」と呼ぶこともあります。アルファベットでもドレージと書きます。またトレーラーと呼ぶ人もいます。全部同じ意味です。 そして輸送を主たる業務としてドレーを使って経営している会社のことを「ドレー会社」と呼び、タイでは「トレーラーカンパニー」と呼んだりもしています。 トラクタヘッド/トレーラーヘッド 時々 トラックの頭だけの車両が、大きな道路で走っているのを見たことがある人もいると思います。 あれは「トラクタヘッド」、「トレーラーヘッド」、または「ヘッド」とだけ呼び、あの後ろに海上コンテナを専用に積載するトレーラを牽引して輸送先まで運んでいます。 シャーシ そして、そのトレーラのことをシャーシと呼びます。ドレー会社はこのシャーシを沢山持っている方が有利です。 なぜならコンテナを乗せたシャーシをお客様の所に置いて、お客様が積み込み・積み下ろしをしている間に、ヘッドが別のシャーシで別の仕事に向かうことが出来るからです。 ドレーの料金体系 基本的にドレーの料金は港から輸送先までの距離で決められています。細かく何キロでいくら、というよりは地域で設定されている業者さんが多いです。 特に何もなければこの基本料金だけでドレーの依頼はできます。しかし他にも付加的に様々な料金がかかってきますので、そちらも十分注意をしなければいけません。 この付加料金についても詳しく見ていきましょう。 待機料金 まずは待機料金が発生する場合があります。 コンテナを港から運んできてドライバーさんは、また港に行ったり、別の仕事に行かないといけないので、倉庫や工場で積み込み、積み降ろしをしている際は待機をしています。 通常の時間内であればこの待機料金も基本料金の中に含まれており、大体2時間くらいです。 しかしその時間を超えて待機が発生した場合には、その分の待機料が請求されることになります。 なのでドレーを依頼して倉庫や工場に着く時間を指定した際には、必ずその時間から積み込みや積み降ろしが開始できるように調整しておいた方がいいです。 シャーシの最大積載重量 シャーシには大きく分けて2軸と3軸があります。この軸とは、左右のタイヤを連結させている棒のことなので2軸の場合はタイヤ4個、3軸の場合はタイヤ6個になります。 2軸シャーシの場合、コンテナの総重量が20フィートなら約20トン、40フィートなら約24トンまで 3軸シャーシの場合、総重量が40フィートで約24トン、40フィートで約30トンまで と日本の国内関係法令で定められています。 そして海外ではそれぞれの国で道路を走るトレーラーの重量規制が違いますので、重たい貨物を運ぶ際は事前に確認をしましょう。 そして付加費用ですが、3軸シャーシの方が一般的に数が少ないので高くなります。 国や業者によっては、2軸も3軸も同じ価格の場合がありますが、日本だと相場的に3,000〜5,000円ほど高くなっています。 MGシャーシ費用 あとはMGシャーシ費用というものがあります。これはリーファーコンテナと呼ばれる温度を一定に保つことのできる低温輸送用コンテナを運ぶことができるシャーシです。 MGはMotor Generatorの略で、電力を供給する発電装置がついており輸送中もリーファーコンテナ内の温度を保つことができます。 このMGシャーシは料金がとても高くなります。シャーシ自体の購入費用が高いので保有しているドレー会社も限られています。なので、もしリーファーコンテナでの輸送があればすぐにシャーシを確保する事をお勧めします。 まとめ ドレーの名称や料金体系について理解いただけたでしょうか。正確な料金設定はドレー会社さんによって変わりますので必ず確認してください。 ドレーは通関業者を通して通関と一式で依頼されるケースが多いですが、自分で依頼することもできます。 ですが日本の場合だとドレー不足もあり、ドレー手配に慣れている業者に依頼する方がいいかもしれません。手配の際は今回ご説明した様に重量や付加費用に注意しましょう。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

通関士の仕事について | 輸送・ロジスティクス

通関士の仕事について

通関士の仕事について動画で解説 今回は通関士の仕事について解説をしていきたいと思います。 通関士と聞いてどのような仕事をイメージするでしょうか? 英語を使う仕事なのか?関税を安くする仕事なのか? など 国際物流業に携わっていないと、それほど身近ではない通関士の仕事は理解されにくいかもしれません。 今回はそんな通関士の仕事について紹介します。 通関士の業務内容 通関士は通関業務を行う専門職で、そして通関業務とは大きくわけて3つあります。 1. 他社から依頼をうけて、貨物の輸出入をする際に税関に申告をして許可を受ける 2. 関税法などの処分に対して、税関長や財務大臣への不服申し立てをする 3. 税関各署に対する主張または陳述をする ほとんどの業務は輸出入の際に税関に申告して許可を受けるまでの1.の業務を毎日やり続けます。 2.3の業務は1の後に不服があった場合に申し立てや陳述するので、通関業務といえば主に1の申告業務を指します。 申告業務 申告業務が通関士の主な仕事ですが、申告業務がどういったものかもう少し詳しく説明しましょう。 通関士は輸出入において他社の依頼をうけて税関に申告します。 その輸入者、輸出者から輸出入に関わる商品の請求書、船積み書類などをもらって代わりに税関に申告し、必要な検査などをうけて 税関から許可をもらいます。 では実際にどのように申告をしているかを紹介します。 申告には輸出と輸入があるのですが 輸入申告は自国に入れていい貨物、武器や麻薬のように絶対に入れてはいけない貨物があり 輸入申告は輸出申告より厳しいと日常業務で感じています。 なので、今回は輸入申告について詳しく見ていくことにします。 輸入申告 必要書類 輸入申告で必要な書類はこのようなものです。 ・インボイス ・パッキングリスト ・B/L ・アライバルノーティス ・商品説明書 ・原産地証明書 ・他法令に該当すれば他法令の許可書 貨物を輸入する為に、これらの書類を準備して通関士さんに送りましょう。 HSコードの確認 通関士はインボイスを見て商品のHSコードを実行関税率表で確認します。 この実行関税率表にはHSコードと呼ばれる税番がのっています。 すべての品物に9桁の数字の税番を決めます。 次に関税率を確認します。 例えば、タイ産のマンゴーを日本に輸入する場合、マンゴ-はEPAを使うと関税0%になり 関税額はゼロと確認をします。 実際の業務では、税関と通関業者はNACCSといわれるシステムでつながっているため、通関士はそのシステムにHSコードや金額を入力すると税額は計算されます。 輸入申告は送信のボタンを押すだけです。 また必要な書類は税関にPDFで送ることも出来るようになっており、時間の短縮につながっています。 このように説明すると通関士の仕事は意外と簡単そうと思われるかもしれません。 しかし申告書を作成するのに1件5分で仕上げられるものと、丸一日以上かかる複雑なものがあるのです。 1インボイスで商品が100アイテムあった場合、それに伴い 税番をそれぞれ振り分け、税率ごとにまとめたりします。 そして税番を振り分けるというのも一筋縄ではいかないところです。明らかに税番が決まるものありますが、該当しそうな税番がいくつもあるものは 事前に税関に相談したりする場合もあります。 それによって関税率が変わり、輸入の費用に影響がでるため重要なところです。 NACCSで申告 輸入申告では 1. 即時許可 2. 書類審査を経て許可 3. 書類審査を経て現品検査、その後許可 の3パターンがあります。 申告はNACCSで申告の送信ボタンを押すとランダムに1.2.3の数字が表示され、1だとそのまま許可です。 2.3.の場合は申告に必要な書類を添付して税関に送付し、税関の担当者からの連絡を待つことになります。 書類上問題がなければ、そのまま許可になることもあれば、貨物検査をすることになると検査の指定表が送られてきます。 貨物検査の立ち合い 貨物検査は通関士か通関従業者が立ち会うことになりますが、貨物検査の瞬間は通関士に緊張感が走ります。 指定された箱を持ち込んで税関職員と顔を見合わせながら箱を開けるのですが、それまで中身をみることはできません。 輸入したものの場合、「書類と違う物が出てきたらどうしよう。。」と通関士はいつも思いながら開けるという話を聞きます。品物が違う、数が違う。書類に書いてあるもの以外のものが出てくることもあるのです。 申告したからには、通関士が許可まで責任を持たねばなりませんので、毎回ドキドキしながら貨物検査を受けることになります。 何はともあれ、許可が出れば、貨物を引き取り国内貨物として流通できるようになります。 その許可について不服がなければ、通関士の1件の申告は終わりになります。 最後に余談ですが、身の回りのものは すべて税番を言える通関士さんもいます。 百科事典のような実行関税率表が頭にはいっているということなので、とてもすごいことなのですが、通関士以外の人に言っても、なかなか凄さが伝わりません。 これがなぜ凄いかというと、製品の材質や用途など詳細が分かり、各税番が分かっているということを意味しているのです。 例えば椅子だったら、木製なのか革貼りなのか、寝台として使えるのか、スプリングが入っているのか。これで全て税番が異なります。 なので、依頼した通関業者から商品の説明を詳しく聞かれた場合には、対応してあげてください。 まとめ 今回の解説で通関士の仕事内容がイメージ出来たでしょうか。 貨物の輸出入には通関士が影で活躍しています。 普段通関士のことを考えたことがない人も、通関士が通関した品物を毎日使っています。 通関士は納期に間に合わせよう、予定の船や航空機に載せられるように、必死に計算し、書類を照らし合わせています。 きちんとした書類、必要な書類は渋らず出してくれると 通関士の仕事に大いに役立ちますので、何卒ご協力をお願いします。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

タイに食品を輸入する方法について | 輸送・ロジスティクス

タイに食品を輸入する方法について

タイに食品を輸入する方法について動画で解説 今回はタイに食品を輸入するためのFDAの登録する方法について解説をしていきたいと思います。 FDAの登録 タイで食品の輸入をするには、タイのFDA(Food and Drug Administration)の登録許可が必要になります。食べられる物であったとしても、何でもかんでも輸入出来る訳ではありません。 タイの食品法に基づいて輸入許可が下りなければ、いくら日本や諸外国で食べることが許されている食品でもタイに輸入は出来ません。 弊社では鮮魚・野菜・フルーツ・加工食品・飲料・お酒などの食品を日本から輸入通関している実績があり、それぞれの商品のFDA登録をしてきました。 今回の内容は弊社のFDA登録に基づく経験でのお話しです。 注意点なのですが、FDAの担当官によっては要求してくる書類が違ったりするかもしれませんので、あらかじめご了承願います。 慣れている業者に依頼がお勧め 一番大切なポイントなのですが、FDAの登録を全て自分で手配をするとなると、かなりの時間を使うことになります。 FDAに頻繁に通えるロケーションやFDAの担当官との人間関係も大きく影響するからです。 FDAの申請には慣れている業者に依頼する方がスーピーディーにストレスなく登録手続きが出来ますし、本来の目的である食品を輸入してプロモーションや販売をすることに注力する事をお勧めします。 食品にも色んな種類の物があります。タイで輸入が禁止されている成分が使われているものがあったり、乳幼児が口にするような物などもあります。 タイで安全な食品を流通管理するために、FDAに登録申請する為の書類は商品によって異なります。FDA担当官が特定の書類の手配の要求をすれば基本的には用意しなければいけません。 しかしコネクションがあると追加書類の要求も緩くなる場合があります。 FDA登録プロセス それでは、タイにて食品輸入のFDA登録完了までの 必要なプロセスをご紹介します。 1. 貨物輸入ライセンスの取得 2. 食品の輸入ライセンスの取得 3. FDAのカテゴリー登録 4. FDAの製品登録 それでは1つずつ見ていきましょう。 貨物輸入ライセンスの取得 そもそもの話なのですが タイに貨物を輸入する輸入者としてのライセンスが必要です。 個人ではなく会社としての登録が必要です。 輸入したことが無いという企業様はライセンスを取るか、輸入の代行業者に依頼をすることになります。 食品の輸入ライセンスの取得 貨物を輸入するライセンスがあれば、食品でもなんでも輸入出来るかというとそうではありません。食品の場合は食品を輸入するためのライセンスが必要なのです。 この登録に必要なのがこれらの書類になります。 ・Company Registration(6ヶ月以内) ・代表者のパスポート ・会社の株主一覧書類 ・ワークパーミット ・登録住所証明書類 ・輸入貨物を保管する倉庫の地図・図面 ・倉庫の使用許可書 ・食品管理倉庫周辺の地図 ・社印 申請期間は「すべての書類を提出してから」約2週間ほどになります。 保管倉庫の登録 そして、FDAに申請をするためには食品を保管する倉庫を準備しなければいけません。輸入して直接配送先にお届けする場合であっても登録には倉庫情報が必要なのです。 食品の内容によっては冷凍・冷蔵倉庫が必要になります。まだ事業が大きくないという場合はこの倉庫の条件がちょっとしたハードルかもしれません。 弊社でもそのようなお困りごとに対応してきた実績がありますので、ご相談頂ければと思います。 FDAのカテゴリー登録 食品の輸入ライセンスが取得出来たら、どのカテゴリーの商品を輸入するのかを申請する必要があります。 野菜・フルーツ・肉・飲料・加工品など、輸入したい商品情報を頂けましたら弊社でどのカテゴリー登録が必要かをご連絡します。 例えば、「加工品」でカテゴリー登録した場合 輸入可能な食品は ・パックの味噌汁 ・サバの缶詰 ・オリーブの瓶詰 そして、輸入が出来ない食品は ・キャベツ ・牛肉 ・サーモン このようになります。このカテゴリー申請の時に必要な書類は特にありません。申請期間は約1週間です。 FDAの製品登録 カテゴリーの登録が終われば、最後にどの製品を輸入するのかの製品登録があります。商品カテゴリーによって求められる書類は異なるのですがこのような書類は求められます。これは加工品の場合の例です。 1. 商品名 2. 商品写真 3. 商品ラベル 4. GMP / HACCP ハサップ / ISO 5. 成分分析表 6. 製造工程表 7. 商品サンプル 大体、これらの書類が要求されますが 担当官によってはによっては別の書類が要求されることがあるかもしれません。申請期間としてすべての書類を提出してから約1週間〜2週間ほどとなります。 まとめ 実際に多くの食品のFDA登録をやってきた経験上ですが、タイでのFDAの登録申請は慣れていないとかなり手間がかかるというのが私の印象です。 追加書類の要求がいきなり来たりしますので、お客様には事前にタイのFDA登録申請の複雑さをお伝えさせて頂いております。 必要書類の手配はお客様のご協力が必要となりますので、何卒ご理解して頂ければと思います。 タイでは日本食などの人気は高く販路拡大のためにタイに進出される企業様も沢山いらっしゃいます。 タイのFDAの登録はどこにどうやって依頼したらいいの?と思われましたら、ぜひ弊社にお問い合わせ下さい。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

冷凍鶏肉の輸入について | 輸送・ロジスティクス

冷凍鶏肉の輸入について

冷凍鶏肉の輸入について動画で解説 今回は タイから冷凍鶏肉の輸入手続について 解説したいと思います。 実はタイは食肉用の鶏(ブロイラー)の飼育量が多く、日本にとって最大の 鶏肉や鶏肉加工品の供給国なんです。 そんなにタイ産の鶏肉を食べている実感はないかもしれませんが、あのマクドナルドのチキンナゲットはタイ産の鶏肉だったりします。 スーパーマーケットの食品売り場で売られている鶏肉の唐揚げも、原産地を見たらタイだったりすることは少なくありません。 意外だったかもしれませんが身近なところにタイ産の鶏肉は沢山あるのです。 食肉及び食肉加工製品の輸入 食肉及び食肉加工製品の輸入に関しては、農林水産省管轄の家畜伝染予防法に基づく畜産物の輸入検査と、厚生労働省管轄の食品衛生法に基づく食品の輸入審査や検査を受ける必要があります。 家畜伝染予防法の手続について まずは家畜伝染予防法の手続についてご説明します。 海外から家畜の伝染病の侵入を防止するため、農林水産省が動物検疫所にて 家畜から作られる肉製品などの畜産物を対象に輸出入検査を行っています。 この検査は、輸入ボリュームや個人用、商用等の用途にかかわらず必ず受ける必要があります。 家畜伝染予防法に基づく「指定検疫物」 鶏肉は家畜伝染予防法に基づく「指定検疫物」です。 輸入される動物や畜産物などを介して 日本に家畜の伝染病の病原体が持ち込まれる恐れがあるので、動物や畜産物などのうち 特にその可能性の高いものを指定検疫物としており、鶏肉はそれに該当します。 指定検疫物の輸入にあたっては、輸出国での検査証明書(Health certificate)の添付がなければ輸入出来ません。 少し難しく聞こえるかもしれませんが、輸出国での検査や証明する事項は輸出国と輸入国の間で決められています。 普段から鶏肉を輸出されているタイの業者さんは慣れていますので、事前に輸出者様に確認をしておきましょう。 動物検疫検査 貨物が到着しましたら 原則として検査を希望する日の前日までに、輸入港を管轄する動物検疫所にHeal Certificate、インボイス、パッキングリスト、BLなどの書類を添えて、「輸入検査申請書(畜産物)」を提出し、そして検査を受けます。 検査の結果、合格となれば「合格証明書」が発行されます。万が一、伝染病による汚染やその可能性が発見されると不合格となり滅却処分となります。しかし消毒をすることで合格とされる場合もあります。 動物検疫検査手続きは NACCSを使用して出来ますので、フォワーダーや通関業者へ依頼するのが一般的かと思います。 検査の項目と費用ですが ・動物検疫 検査申請料/品目 ・動物検疫 検査立会費用/件 ・動物検疫 検査ショートドレ-料/コンテナ があり 1品目とした場合、合計で約5万円ほどとなります。これくらいの費用は最低限かかってきます。 検査の申請や立会は頑張って自身で行ったとしても、コンテナの輸送料金などはどうしても発生しますので鶏肉の輸入の際にはこのような費用が発生することをご理解ください。 食品検疫 動物検疫をクリアしますと次は食品検疫が待っています。ここからは厚生労働省管轄の食品検疫所への申請となります。 マンゴーの輸入解説でもお話しをしましたが 個人使用目的で輸入する際には 特に手続は必要ありません。自分が自宅で冷凍鶏肉を食べる場合には規制はないのです。 なのでここでは 商売目的での輸入についてのお話として続けていきます。 まずは食品届を食品検疫所に提出します。これは食品衛生法によるもので、人体への安全性を確保し、衛生上の問題発生を防止するために 避けては通れません。 具体的に冷凍鶏肉を どれだけの量で タイのどこの誰から輸入するのか、それには日本で禁止されている添加物や残留農薬などが含まれていないか などを検疫所に届け出て確認をします。 届出申請は、輸入地を管轄する食品検疫所にて行います。申請には製造工程表や原材料表などが必要です。 これらは輸出者側で用意すべき書類ですので、取引決まったら早めに輸出者から入手しましょう。 届出申請の審査を経て、検査が必要だと判断をされた場合は 検査を受けなければいけません。 費用が発生するのはもちろんですが 約5営業日ほどの検査日数もかかりますので 輸入の際にはこのことも十分念頭においておくといいでしょう。 書類審査・検査の結果、違法でないと判断されると「食品等輸入届出済証」が輸入者に渡されます。 そして税関で輸入申告を行う際に「動物検疫の合格証明書」とこの「食品等輸入届出済証」を添付して申告し 税関からの輸入も許可されます。 冷凍ブロイラーの分割した物(その他のもの) ちなみに冷凍ブロイラーの分割した物(その他のもの)だと税表番号は0207.14.220となり、関税は一般関税で12%、EPA協定税率を使えば8.5%です。 このように関税がかかってきますのでこちらも忘れないで下さい。EPAを使う場合には原産地証明書の入手も必要です。 鶏肉は骨付きのものや一匹丸々のもの、そして肝臓などの内臓といった部位によって税関への申請が変わってきます。 単に「ブロイラー」の輸入申告ではなく、部位や冷凍・生鮮までも具体的に説明しなければいけません。 まとめ タイから冷凍の鶏肉を輸入する流れはこのようになります。 食肉を輸入するなんてハードルが高い、と思っていた方もいらっしゃるかもしれませんが、一つ一つの手順をちゃんと踏めば実現でいることがお分かりいただけましたでしょうか。 今回は特定の食品で例を挙げましたが、他の食肉でも基本的な流れは同じです。 一般貨物とは違い通関に時間がかかる商品ですので輸入する前の時点から通関業者やフォワーダーにしっかりと確認をしておきましょう。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

冷凍マンゴーの輸入について | 輸送・ロジスティクス

冷凍マンゴーの輸入について

冷凍マンゴーの輸入について動画で解説 今回は日本に食品を輸入する時の手続について解説したいと思います。食品と言っても多岐に渡りますので、タイ産の冷凍マンゴーを題材としてお話をしていきます。 日本への食品輸入手続きについて 近年は海外の名産品なども割と手軽に手に入るようになりましたね。 「自分でも個人輸入したい!」「輸入食品ビジネスを立ち上げたい!」なんて思った方もいるかもしれません。 ですが食品を輸入するには通常の輸入よりも複雑で手間がかかり、費用も発生する手続がたくさんあります。 食品を輸入するにはほとんどの場合、特別に資格や免許が必要なわけではありません。 極端な話、自動車部品メーカーが食品を輸入しようとしても、これから説明する厚生労働省や農林水産省の許可手続を取れば何の問題もありません。 まず、マンゴーは食品であるとともに植物でもありますので、農林水産省管轄の植物検疫所の許可を受けなければいけません。そして食品であるマンゴーは厚生労働省管轄の食品検疫を受ける必要もあります。 植物防疫 まず植物検疫所で行われる植物防疫ですが、これは植物に損害を与える恐れがある病害虫が日本に侵入することを防止する目的なので必要不可欠です。 外国の害虫によって日本の農作物が台無しになってはいけませんし、検疫というのは本当に大切なのです。 植物検疫をクリアするためにまずはタイの政府機関が発行した「植物検疫証(Phytosanitary Certificate)」の取得が必要です。 これがなければ植物を輸入することはできません。輸出者から必ず入手して下さい。入手できなければ、貨物は輸入できず滅却処分や送り返す事になってしまいます。 そして貨物が到着しましたら植物検疫所へ必要書類をそろえて、「植物、輸入禁止品等輸入検査申請書」を提出し、検査を受けます。 検査の結果、合格となれば「合格証明書」が発行されます。 万一、病害虫が発見されると不合格となりますが、消毒によって病害虫を取り除くことが可能であれば消毒後に合格となります。 検査の項目と費用ですが、まず項目には ・植物検疫 検査申請料 ・植物検疫 検査立会費用 ・植物検疫 検査シフト料 があります。 検疫検査シフト料というのは輸入港のコンテナヤードから検査場所までのドレー料金のことです。 そして費用はこれら全部で約5,6万円ほどします。 品目が増えれば更に金額は上がります。これくらいの費用は最低限かかってくるとご理解ください。 検査の申請や立会は頑張って自身で行ったとしても、コンテナの移動料金などはどうしても発生しますので、植物の輸入の際には十分注意する必要があります。 食品検疫 植物検疫をクリアしますと次は食品検疫が待っています。ここからは厚生労働省管轄の食品検疫所への申請となります。 ちなみに、個人使用目的で輸入する際には特に手続は必要ありません。自分が自宅で冷凍マンゴーを食べる場合には規制はないのです。なのでここでは商売目的での輸入についての話として進めていきます。 食品検疫は食の安全を守る食品衛生法によるもので 具体的にどの国から何をどれだけ輸入するのか、それには日本で禁止されている添加物や残留農薬などが含まれていないかなどを検疫所に届け出て確認をします。 食品届申請 食品届の申請に必要なのが製造工程表や原材料表などです。 これらは輸出者側で用意すべき書類ですので、早めに輸出者から入手しましょう。 届出のフォームは食品検疫所のサイト内にありますので、自身で申請することも可能ですが慣れている業者に任せる事をお勧めします。 この時点ではまだ通関が終わっていないので保管料が発生しており、時間がかかると更に費用がかさむことになります。 自主検査/命令検査 食品届の申請には検査が発生します。検査には自主検査と命令検査があり、タイ産の冷凍マンゴーは命令検査対象の貨物となっています。 命令検査とは国内流通段階で違法の可能性が高いと見込まれる食品等について輸入者に対し輸入の都度 検査の実施を命じる制度です。ですが命令検査を免除されているタイの業者もあります。 冷凍食品規格検査 さらに冷凍マンゴーは冷凍食品規格検査も受けなければいけません。 成分規格として大腸菌群の数が規格内に収まっているか、保存基準として定められている保存温度や容器が守られているかなどの検査です。 そして食品検疫の費用の概算ですが 食品届申請、命令検査、冷凍食品規格 検査費用があります。 また検査には5営業日程かかります。その間、リーファーコンテナはCYに放置しておくとデマレージが発生してきますので、港の近くにある保税定温倉庫に保管するのが一般的です。 1検体あたりにつき5万円ほどかかり、更に輸送費用もかかります。 これは依頼する業者にもよりますので参考価格としてご理解ください。 まとめ 冷凍マンゴーの輸入の流れを振り返りましょう。まず農林水産省管轄の植物防疫の検査をします。それが通ったら厚生労働省管轄の食品検疫です。冷凍マンゴーの場合、命令検査対象です。 そして冷凍食品規格検査を受けて、書類審査と検査の結果、問題ない・違法ではないと判断されると、やっと税関に輸入申告を行うことが出来、問題がなければ輸入許可となります。 食品の輸入や、冷凍マンゴーの輸入くらい簡単そう!と思われていた方もいらっしゃるかもしれません。 しかし一般的な商品の輸入よりもかなり手間と費用が掛かることをご理解いただけましたでしょうか。 正しい手順を踏めば食品や冷凍マンゴーは輸入をすることができます。通関業者でも食品専門のチームがある会社もありますので、そのようなところに依頼をして進めていくと良いでしょう。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

HS Codeについて | 輸送・ロジスティクス

HS Codeについて

HS Codeについて動画で解説 今回はHSコードについて解説をしていきたいと思います。 貿易の世界では「HSコード」という用語が使用されることが多々あります。 HSコードは輸出入をする製品をコードで表し、世界中の国が貿易の取引をスムーズに行うための役割を果たしています。 今回はHSコードの概要と決め方、実務上どのような場面で使用するのかを順に解説していきます。 HSコードの役割 貿易で輸出入の対象となる製品は、生鮮食品から工業製品まで多岐に渡ります。 工業製品は製品ごとの型式もあり、全ての輸出入品の種類は数えきれないほどになるでしょう。 輸出入の手続きで、インボイスや梱包明細の品名を確認しただけでは、その製品がどのようなものなのか判断ができないことがあります。 そこで輸出入の申告をするときにHSコードを用いて、瞬時に対象製品が何かを特定することができます。 まず簡単にですが例を見てみましょう。 このように乗用車のホイールは6桁で「8708.70」というように分類されます。 HSコードでどのように製品を分類するか明確に決められているので、「8708.70」というコードの情報があれば、税関はどのような製品を輸出入するのかすぐに認識することができるのです。 参照元:経済産業省ホームページ HSコードの取り決め HSコードはどのような枠組み、基準の中で取り決めされているのでしょうか。 HSコードは、世界税関機構(WCO)が制定している「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約」いわゆる「HS条約」で規定されています。 この条約は現在、世界で150か国以上が加盟しているため、世界共通ルールであると言えるでしょう。 HSコードは約5年ごとに製品の分類方法の見直しがされ、改定が加えられています。 より詳細に製品を分類したり品目が新たに追加されることがあります。 これに基づき、分類した製品の種類ごとの関税率が決定されています。世界共通認識で輸出入時に製品の種類は6桁のコードで表されます。6桁までのHSコードは、日本も含め輸出入の通関で共通しています。 6桁以降の数字は条約加盟国が各国の国内法に基づき、対象製品をより細かく分類、特定するために使われることがあります。 日本では国内ルールで10桁まで使用されています。 HSコードの分類方法 それではHSコードを用いた具体的な分類方法を紹介します。 HSコードの分類はこのようになっています。 ①類…コードの上2桁 ②項…類を含むコードの上4桁 ③号…類・項を含むコードの上6桁 ここまでの6分類が世界共通です。 では、これから製品がどのように分類されるのか具体的に説明していきます。 「類」の分類 最初は「類」です。「類」は第1類から97類まであります。 まずは製品の大まかなジャンルでこのように分類されます。 第1類:動物(生きているものに限る。) 第2類:肉及び食用のくず肉 第8類:食用の果実及びナット、かんきつ類の果皮並びにメロンの皮 第9類:コーヒー、茶、マテ及び香辛料 第10類:穀物 第11類:穀粉、加工穀物、麦芽、でん粉、イヌリン及び小麦グルテン 第97類:美術品、収集品及び骨董 上記のような形で97種類に分類されることになります。 1類あれば上2桁は「01」、第2類であれば「02」、第97類であれば「97」というように番号が振られます。 これから、項・号と見ていきますが、例として玄米のHSコードはどのように割り振られているかで進めていくことにします。まず玄米は穀物なので第10類に当てはまります。 「項」の分類 次に「項」では、類で分類されたものをさらに細かく分類します。 穀物はこのように分けられています。 10.01:小麦及びメスリン 10.02:ライ麦 10.03:大麦及び裸麦 10.06 : 米 この10.01のようなコードがHSコードの上4桁です。 玄米はお米なので10.06に該当します。 「号」の分類 最後の「号」では、項で4桁に分類されたものを、製品の原料や材質などで分類をします。 【項10.06(米)の分類】 ・類 10 : 穀物 ・項 10.06 : 米 ・号 :1006.10 -もみ    1006.20 -玄米    1006.30 -精米    1006.40 -砕米 このように玄米の号は1006.20となります。 玄米のHSコードは10桁であれば「10.06.20.090.4」と表されますが、7桁目から10桁目は日本の国内法で項以降を細かく分類したものとなっています。 日本では「輸出入品目の統計データを詳細に取ること」、「税関手続きのシステムであるNACCSで使用すること」を目的に7桁目以降を使い、製品を分類しています。 HSコードがどのようなものかはご理解できたかと思います。ではこれらは具体的にどういうシチュエーションで活用されるのでしょうか。一つずつ見ていきましょう。 HSコードの適用 HSコードは輸出入の申告時に輸出国、輸入国でそれぞれ適用されます。 HSコードの6桁の分類は世界共通ですが、製品分類の解釈の仕方で輸出国と輸入国で相違が発生してしまうケースがあります。 それが関税率が違うHSコードであれば、輸入時に輸入製品の正しい関税率が適用されません。 フォワーダーのような輸出入代行業者で通関手続きを行うときは通常、資格を有する通関士が輸出入製品のHSコード選定を行います。 船積書類の品名から実績等も加味し選定をしますが、品名だけでは製品が何か分からない場合は詳細を調べたり、原材料などの化学品であればMSDS(成分安全データシート)で材質まで調べた上でコードの特定が必要となります。 HSコードの選定に迷ったら 輸出手配上では、輸出者が書類に記載したHSコードと通関士が選定したHSコードの相違が発生してしまうことがあります。 そのときは輸出者へ確認を行い、製品の詳細説明を求め成分表等も確認した上で判断を行うことになります。 税関へHSコードの問い合わせをすることができるので、選定に迷ったときは税関へ問い合わせをするのが確実です。 HSコードの情報が品名と併せて税関に申告され、許可が下りれば輸出許可書に品目番号として記載されます。 通関士の仕事については別の動画で詳しく解説していますので、この動画の概要欄にリンクを貼っておきます。 欧米での輸入通関時のHSコードの事前情報送信 輸出者から発行されたインボイス等の書類を扱っていると、品名と併せてHSコードが記載されているのを見かけることがあると思います。 それは製品を輸入する国の輸入申告手続きで、事前にHSコードの情報送信が必須となっているために記載をしている場合が多いです。 向け地ごとの輸入ルールで、HSコードの情報について取り決めがされています。 EU地域やアメリカで輸入通関を行うときには、24時間ルールが定められており、船積みの24時間前までに、現地の税関へHSコードを含めた輸入品の詳細情報の送信が必要となります。 原産地証明書定時による関税優遇 EPAを結んでいる国へ製品を輸出する場合、原産地証明書で製品の原産国を提示することによって関税の優遇を受けることができます。 原産地証明書を取得して輸出する場合、正しいHSコードが適用されていなければ、誤った関税率で計算され 関税の優遇が受けられなくなることが考えられます。 特定原産地証明書は輸出者が日本商工会議所に申告することとなりますが、申請する前に、輸入国で適用されるHSコード6桁の特定、関税率の確認が必要です。 日本商工会議所によると、特定原産地証明書にHSコードの記載は必須項目ではありませんが、相違が発生したときは最終的に輸入国の税関のHSコード選定判断に従うことになります。 予想外の関税適用となってしまえば輸出者と輸入者のトラブルの元となります。 事前に輸出者側が輸入者に確認を取り、インボイスや原産地証明書に記載をしておくのが一般的です。 まとめ HSコードに関するルールは、貿易の世界で必須の知識となっています。 全ての製品の細かい分類方法までは網羅する必要はありませんが、輸出入の手配を行う上で、概要を押さえ どのように使われているのか、なぜ使われているのかを把握する必要があります。 今後も、輸入手続き時のHSコードの情報送信に関する取り決めを新たに行う国が増えるかもしれません。 安全を守るための規制を強化していくにあたり、HSコードの重要性は高まっていくと言えるでしょう。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

古着の輸送について | 輸送・ロジスティクス

古着の輸送について

古着の輸送について動画で解説 今回は古着のベール輸送について解説をしていきたいと思います。 古着の国際輸送はどうする? 古着を発送しようとする時に悩むのが容積です。 一枚あたりの古着は軽くて、容積も小さいのですが、ボリュームが100枚、1,000枚となると、とてもかさばり容積も大きくなります。 そうなると海外へと国際輸送する際に輸送費用に大きく影響してしまいます。 古着の国際輸送は次の方法で発送することが多いです。 ・バラ状態の古着を決まったサイズのダンボールの中に詰める ・バラ状態の古着を圧縮して「ベール単位」にまとめる 取扱量が少ない場合はバラ状態の古着を定型の段ボールに詰めて発送するだけでも問題はないでしょう。 しかし、本格的な古着の輸入ビジネスをする場合、この送料を圧縮するために「ベール化」して発送することをお勧めします。 「ベール化」のメリット 次に古着をベール化するメリットをお伝えします。 容積を圧縮できる 一つは先ほどお伝えしたように容積を圧縮することで沢山の古着を安く沢山送ることが出来ます。 これが古着の輸送において最も大きなポイントなのですが、それ以外にもメリットがあります。 「中古の衣類」として関税率が有利になる その他のメリットとしてHS Codeが6309.00で申告可能になります。古着をベール化して発送することで「中古の衣類」の定義を満たしやすく、関税率が5.8%で申告が出来るのです。 新品の衣類の場合は平均で10%前後の関税率が設定されているために関税率で有利になります。 商品撮影が不要 更に商品撮影が不要になります。 日本の税関に申告する時は商品の補足資料の提出が求められます。 古着関係であれば全商品の写真撮影と素材表記を確認できる資料です。 一枚一枚の古着の撮影は非常に手間と時間がかかります。 これをベールにすることで補足資料の手配を少なくすることが出来るので大きなメリットではないでしょうか。 古着の圧縮効果 ベール化のメリットは分かった。でも本当にそこまでの圧縮効果があるの? と疑問に思われている方のために実際の古着の圧縮を見てもらいましょう。 今回のご協力会社は「合同会社NIPPON47」様で古着の輸送を得意とされている会社様です。 重さ1.2トン、高さが3mほどのベールマシーンで圧縮すると古着はどうなるのか? プロセスを見ていきましょう。 まずこの古着の容積をご覧ください。 段ボール2箱分の古着をこれから圧縮していきます。 このようにセットをして機械を作動させるとギューっと古着がプレスされていきます。そして圧縮された古着にバンドをかけて完成。この状態で海外に出荷されていきます。 見た目では小さくなったのがお分かりになったと思います。 実際の数字ではどうなったでしょうか? ベール前のサイズは62cm x 43cm x 40cmの箱が2箱で0.212m3 そしてベールにするとサイズは53cm x 66cm x 43cm で 0.15m3 なんとベールにした方が約30%もサイズダウンしています。 まとめ タイで古着の仕入れは注目されているビジネスの一つです。 大量に仕入れた古着は本当にかさばりますし、輸送費用に直結します。 今回ご紹介したように古着の輸送はベール化がポイントです。 古着のお取り扱い、ベール化についてご興味がありましたら Nippon47様にお問い合わせください。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

ドレーの依頼方法について | 輸送・ロジスティクス

ドレーの依頼方法について

ドレーの依頼方法について動画で解説 今回はドレーをスムーズに依頼するための手順とポイントついて解説したいと思います。 ドレーについて まずドレーとは何かについて簡単にご説明します。 ドレーとは海上輸送で使われている20フィートや40フィートなどのコンテナを陸上輸送することを言います。 輸入の場合は保税地区にあるコンテナヤードから、輸入者の工場など指定の場所まで輸送することで、輸出の場合はその逆で、輸出者の工場や倉庫からCYまで輸送することです。 そして、その輸送を主たる業務として経営している会社のことを「ドレー会社」と呼びます。 ドレー会社はヘッドやシャーシを保有していますので、そちらに予約の手配をすることとなります。 ドレー会社への予約 基本的にはフォワーダーは多くのドレー会社と付き合いがあります。一つのドレー会社だけでは仕事を回せませんし、ドレー会社によって得意な分野も違います。 遠距離のドレーを安く引き受けてくれるところや、多少料金が高けれども、無理を言っても確実に引き受けてくれるところ、定温輸送のできるMGシャーシを保有しているところ、など 様々な会社がありますので依頼の内容に併せてお願いするドレー会社を変えています。 昨今の日本ではドレーの確保が難しくなっています。これはドライバーの高齢化や人件費の高騰などにより、人手不足となっているドレー会社が多いことが一つです。 昨年はオリンピック関連施設の建設ラッシュなどで、そちらに車両や人手が回ってしまっていたことなどもありました。 早めに予約が必要 そういった事情から、ドレーの依頼は「少しでも早めに!」が原則です。 輸入の場合であれば日本への到着予定日が判明し、納期の目途がついたら、まずはドレーの確保をフォワーダーへ依頼するくらいでOKです。 現地からのBLコピーとともに貨物内容と納品日を連絡すればすぐに手配してくれるはずです。 平常期であれば1週間前、繁忙期では遅くても2週間前くらいに連絡できているといいでしょう。 手配が難しい繁忙期 繁忙期ですが、この期間はとにかくドレーが取りにくいです。 日本の年末年始、ゴールデンウイーク、お盆休みの前後は港にドレーが混み合い確保が難しいです。 だいたい、年末年始分は11月終わり頃、GW分は4月当初、お盆休み分は7月後半からドレーの確保合戦が始まりますので、2週間前でもすでに予約で一杯なんてこともあります。 MGシャーシの確保が困難 あとはMGシャーシも確保が難しいです。そもそも所有しているドレー会社が少ないですし、大手と呼ばれるドレー会社でも所有本数は10本前後くらいです。 なので冷凍鶏肉や生鮮マンゴーなどの食品の輸送で、MGシャーシが必要な場合は、とにかく早く依頼するよう心掛けて下さい。 ドレーのキャンセル料 あまり早く依頼するとキャンセル料が心配。。。と思う方もいるかもしれません。 依頼先に確認が必要ですが、基本的に3日前くらいまではキャンセル料はかからない会社が多いです。 直前に慌てて無理な依頼をするよりも、事前に連絡を入れてもらって、念のためにでもドレーの確保をしておくと、「ゆとり」ができますしミスも減ります。 不確定だからと言って遠慮はせず、早めに連絡してもらえるほうが有難いです。ですが、もちろん毎回キャンセルするのはよろしくありません。 ドレー予約後 ドレーを依頼して納品日時が決定したら、必ずその時間からバンニング又はデバンニング作業ができるよう、現場の調整をしておきましょう。 別の動画でもお伝えしましたが、スタートが遅れたりして余計な時間がかかると待機料が発生してしまいますので要注意です。 ドレーの依頼方法 ドレーの依頼方法もここで簡単にお話ししておきます。 輸入の場合はフォワーダーにBLとA/N、納品日時と納品場所を連絡すればOKです。 D/Oの手配や輸入許可書のドライバーさんへの受け渡しなどは、全てフォワーダーがやってくれます。 輸出の場合も作業日時と作業場所、本船情報を伝えれば問題ありません。 本船のbookingも同じフォワーダーへ依頼している場合には、本船情報も既に業者が知っているので不要ですね。空のコンテナを船社へ予約する手続なども手配してくれますのでとても簡単です。 早めの依頼さえ心がけていただければ大きな問題も起きにくいでしょう。 フォワーダーを通した依頼がベター もし自分でドレーを手配する際は、フォワーダーに任せていた部分の手配が必要です。輸入であればD/Oと許可書をドライバーさんへ渡さなければなりません。 輸出の場合は船社へ空コンテナの予約を入れる必要があるでしょう。 慣れてしまえば難しい手続ではありませんが手間はかかりますし、フォワーダー程タイムリーに手配もできないでしょうから、よほどの理由がない限りはドレーはフォワーダーにお任せするのがおすすめです。 まとめ 今回は日本におけるドレー手配の状況と依頼のポイントを解説しました。 ドレーは自分で予約手配をすることも可能ですが、ドレー会社との取引が多いフォワーダーに依頼をする方が多くの選択肢があり、柔軟な対応が出来るでしょう。 スムーズな物流手配にドレー手配は欠かせない要素です。今回ご説明したように、「とにかく早く」を意識してドレーの手配をしましょう。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

クーリエとフォワーダーの違いについて | 輸送・ロジスティクス

クーリエとフォワーダーの違いについて

クーリエとフォワーダーの違いについて動画で解説 今回はクーリエとフォワーダーの違いについて解説をしていきたいと思います。 貨物を海外に航空輸送する場合、クーリエを含めた複数のサービスがあります。 まずクーリエという言葉もあまり一般的ではないと思いますし、またその他のサービスの名称も馴染みがないかもしれません。 今回はそれぞれの国際航空輸送サービスの違いの全体像を理解したうえで、クーリエやフォワーダーを使ったときのメリットやデメリットについて解説をしていきます。 クーリエについて まずクーリエとは、国際宅配便のことです。 海外への輸送ですがインボイスさえ準備すれば、日本の宅配便とそれほど手間は変わらず発送することができます。 クーリエ業者はDHL、Fedex、UPSが世界三大のクーリエ業者です。 自社の航空機を持ち、輸送し、通関をして、配送先までお届けします。 クーリエ会社はフォワーダー業務もやっていますので、サービスを区別するためにここでは国際宅急便のサービスをクーリエと呼ぶことにします。 EMSについて 合わせてクーリエと混同されるEMSにも少しふれておきます。 EMSは国際スピード郵便で、郵便物として扱われます。 クーリエは完全に民間企業が運営していますが、EMSは郵便事業を担う会社が運営をしています。 サービス的には送り主から配達先までに配達してくれるのであまり変わりません。 しかしEMSは国ごとに加盟している「万国郵便連盟」に加入している会社が扱うため、国ごとにサービスが違います。 費用が一番安いですが、万が一貨物がなくなると 国ごとに業者が違うため貨物追跡が難しいのが難点です。 EMSは一般の個人貨物や、少額の郵便物などに使われることが多いです。 フォワーダーについて そしてフォワーダーとは、国際輸送業者のことを指します。 フォワーダーという業者は一般的に馴染みがないかもしれませんが、自社で船や飛行機を持たずに海外へ貨物を輸送手配する業者のことです。 クーリエではなかなか出来ない、それぞれの貨物にあわせた輸送を提案できます。 クーリエのメリット 輸送スピードが速い それでは、まずクーリエのメリットについて説明していきます。 クーリエの最大の特徴でありメリットは「輸送スピードが速い」ことです。 なぜ輸送スピードが速いのか? それは輸送が非常にシステマチックになっており、早さに重点が置かれているからです。 通関はフォワーダーのやっている一般的な通関とは違い簡易通関というものなので、少額の輸入貨物の場合では簡易的な申請で許可が出るような手続きをしています。 配達日に関しては、アジア圏であれば1~3日、米国やヨーロッパであれば3~4日、その他地域は5日~6日ぐらいです。 クーリエの費用 費用に関してはクーリエは少量の貨物であれば安いことが多いです。 またクーリエはパック料金になっていますので、配送先の国と重量と容積重量の大きい方を伝えれば金額が分かります。 注意点としては、パック料金に含まれていない金額があり、配送国の関税や消費税、配送先が僻地の場合は中継費用が発生することです。もしコンスタントに出荷があれば、値下げ交渉が可能な場合があります。 クーリエの依頼方法 そしてクーリエの依頼方法ですが、インターネットで所定のフォームに記入するだけで出来ます。 また貨物の引き取り依頼がお急ぎの場合、コールセンターに電話をして依頼をすることも出来ます。 クーリエのデメリット クーリエ独自のメリットはあるのですが、デメリットもありますので合わせて見てみましょう。 クーリエのデメリットとして ・輸送できる貨物が限られている ・大きい貨物は値段が割高 ・イレギュラーな対応が難しい などがあります。 クーリエで輸送できな貨物 一般的にクーリエで輸送できない貨物は、動植物、生鮮品、危険物、腐食しやすいものなどがあります。 大きい貨物は割高 またクーリエでは大きい貨物は割高になります。 一般的に45kgを超える大きさ・重さの場合はこの後に説明しているフォワーダーのサービスの方が価格面でメリットが出てきます。 フレキシブルな対応が困難 そしてフレキシブルな対応が難しいこともデメリットです。 貨物の梱包対応や、配送先の変更、税金の立替払い、また通関で問題が発生したときには解決に時間がかかる場合があります。 とにかくスピード重視なのでサービスの柔軟さにおいては難しくなる場面が多くなります。 フォワーダーのメリット 要望に合わせたサービスの提供 フォワーダーのメリットもご紹介します。 フォワーダーでは個別にそれぞれのお客様の要望どおりに輸送することが最大の特徴です。 フォワーダーのサービスを利用すれば、お客さまの最重要視するポイントが 価格・スケジュール・貨物の安全性のいずれかの場合、船便・航空便・クーリエなど、それぞれの複数の選択肢の中で最も適した方法で輸送をすることが可能です。 国際物流では問題発生することが多く、納期を変更したり、配送先を分けたり、特殊な通関をしたりと、クーリエでは対応しきれないところがフォワーダーの腕の見せ所です。 また、値段に関してはフォワーダーでは重量が多いほど単価が下がっていく傾向があり 大きな貨物・重い貨物を航空輸送する場合はフォワーダーをお勧めします。 まとめ クーリエとフォワーダーのサービスの違いをご理解頂けましたでしょうか。 どちらも国際輸送をしていますが、クーリエはとにかくスピード重視の貨物。 値段は貨物の実重量・容積重量が45kg以下までならメリットがあります。 一方でフォワーダーのサービスはより柔軟で緊急事態にも迅速に対応をしてくれます。 金額としてもボリュームが大きくなればなるほどメリットがありますので 状況に応じてクーリエとフォワーダーを使い分ける方がいいでしょう。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

フォワーダーの選び方について | 輸送・ロジスティクス

フォワーダーの選び方について

フォワーダーの選び方について動画で解説 今回は最適なフォワーダーの選び方について解説をしていきたいと思います。 フォワーダーとは 貨物を海外に送るときに利用するのが国際物流業者であるフォワーダーと呼ばれる業者です。 質問ですが、貨物を送る前に依頼するフォワーダーをしっかりと選んでいるでしょうか? 現在取引のあるところが大手だからといって、何も気にしたことがないと言う人もいるかもしれません。 なぜフォワーダーが多いのか フォワーダーは世界中に沢山あるのですが、最適な会社を選ばないと高いコストで貨物を運ぶ事になったり、実際は送れるけど送れないと言われてしまったり、通関で毎回止められたりすることもあります。 フォワーダーを「選ぶ」という事は実は大切な事なんです。 現在、私がが活動するタイにおいても、泰日商工会議所に登録されている日系の運輸業者だけで100社近くあります。 リストを見ると多くがフォワーディング業務をしている会社だと思いました。 何故こんなにも多いのでしょうか? 船や飛行機などを持たないフォワーダーはノンアセットで出来る業態なので簡単に始められるというメリットがあります。 タイでは日本人1人、タイ人4人だけで経営している会社も少なくありません。 また物を運ぶというのは単純なようで実は奥が深く、貨物の内容や配送先、お客様のリクエストによって物流の手配の方法が違います。 初期投資が少ない、固定費が少ない、色んな物流があるからライバルが多くても意外とやっていける。 フォワーダーが多いのは大体こんな理由だと思います。 自分で物流手配ができる? アセットを持たずに国際物流の手配が出来るのであれば、フォワーダーを使わずに自社で直接 船会社やトラック会社に物流手配の依頼をして 貨物を送れることが出来るのではないか? もしかしたら、このように思うかもしれません。実際のところやろうと思えば そのように自社で物流手配をすることは可能です。しかし、もの凄く非効率です。あと大手企業のような物量がないと逆に割高になります。 もしあなたの会社がコンテナでの輸送を必要としていたとしても、月間で1−2本程度の輸送量の場合だとしたら 船会社からの海上運賃は恐らく高いものになります。 一方でフォワーダーは毎月コンテナを何百本、何千本と輸送手配をしています。船会社からしたらフォワーダーは代理店になり 特約価格を得ているので、フォワーダーを通した方が安くなります。 そして物流には様々な貨物の運び方や、手配しなければいけない事があります。 例えば ・船会社・航空会社へのBooking ・トラック会社にトレーラーの手配 ・通関業者に通関の手配 ・梱包が必要な場合は梱包業者に連絡 ・重量物の場合は重量屋さんに連絡 ・貨物量が少ない場合は混載業者に連絡 ・クロスボーダーが必要な場合は専門のトラック業者に連絡 ・冷蔵貨物を保管する場合は冷蔵倉庫業者に連絡 などが必要となります。 フォワーダーを使うメリット しかし、フォワーダーに物流手配を依頼をすると基本的に全ての必要事項に対応してくれます。 また経験豊富なフォワーダーの場合、最適な方法を選び 費用を抑え効率的にあなたの貨物を運んでくれます。そういう意味で貨物を海外に運ぶプロであるフォワーダーは必要とされています。 フォワーダーの選び方 フォワーダーの必要性は理解して頂けたかと思います。 ではフォワーダーを使うという前提で、どのような会社を選べば良いのか? フォワーダーの仕事内容を説明しながら、フォワーダー選びのポイントをご説明しましょう。 得意・不得意を理解する 1つ目のポイントですがフォワーダーには得意・不得意がある事を理解するのが大切です。 全てのフォワーダーが全ての物流をスムーズに手配出来る訳ではありません。 弊社はタイのグループ会社でフォワーディングと通関の事業をしている会社が複数あるのですが、このように得意な事が分かれています。 ・アジア・東南アジア向けが得意 ・輸入が得意 ・危険品が得意 ・航空輸送が得意 ・冷蔵貨物が得意 例えば、危険品の貨物を送りたいのに、危険品が得意でないフォワーダーに仕事の依頼をすると費用が高くなったり、トラブルが起きた時の対応がよくなかったりします。 危険品を送るなら危険品が得意な会社を選ばなければいけません。 スペースを確保できる そして2つ目のポイントとして、船会社や航空会社の船や飛行機の輸送スペースには限りがあると言うことです。送りたい時に好きなだけ送れる訳ではありません。 特にニューイヤー、国慶節、ソンクラーン、ゴールデンウィークなどの長期休暇前は各企業も事前に貨物を輸送したいので スペースがタイトになりがちです。 またお客様の都合で急に貨物送ることになる場合もあります。 この繁忙期や 急な依頼でもスペースを確保できるフォワーダーは強いです。 コストの確認 物流は安全に、納期通りさえ運ぶことが出来れば「コスト」です。 お客様も物流コストが高いと最終的な製品単価が上がるので、安全に確実に運ぶことが出来るという前提であれば、輸送費用は安い方が好まれます。 なので価格競争力がある会社は強いです。 では、この価格競争力はどこから生まれるのかというと、フォワーダーの取り扱いボリュームと営業担当者のさじ加減です。 取扱量が多いと船会社も特別なレートを出してくれます。 そして営業マンが高く売るタイプの人間であれば、必然的に高くなります。 安売りをしすぎて仕事を取りすぎることになり、サービスの質が低下するなんてこともあったりしますので、バランスが大切だと思っています。 複数の選択肢を提案できる フォワーダーは自社の船や飛行機を持っていないのですが、複数の船会社や航空会社と取引があります。 その為に 価格・スケジュール・フリータイムなど、複数の選択肢をお客様にご提案することが出来ます。 特定の船会社・航空会社で勝負しているフォワーダーもいますが、複数の選択肢を提供できるフォワーダーの方がお客様としてはメリットがあるでしょう。 スムーズな通関 そして国際輸送では通関が一つの関門と言えます。 国をまたいでの輸送では何でもかんでも自由に送れるという訳ではありません。 許可や登録が必要な物も少なくありませんし、そいういう情報を事前にお客様に伝えられるかどうかも大切です。 通関で貨物が止まらずスムーズに対応できるかどうかが、良いフォワーダーの条件です。 フォワーダーで良い通関士を雇っている所は話が早いですし、弊社もそのようにしています。 輸出/輸入国間でのコミュニケーション力 国際輸送では、輸出側と輸入側の2国間でフォワーダー 同士が協力しあって貨物を送っています。 大きい会社は海外に沢山の支店がありますが、代理店契約で対応しているフォワーダーも沢山あります。 この2国間でのコミュニケーションがしっかりと行われていないと、主に通関で問題になったり 配送スケジュールに遅れなどが生じてしまいます。 送りたい国に支店や代理店があり、コミュニケーションがちゃんと出来ているかも大切な要因です。 社内連携による良いサービスの提供 フォワーダーという仕事はサービス業でもあります。良いサービスを提供するという姿勢で、お客様の実務・事務担当者様が感じる 仕事のやりやすさ の印象は変わってきます。 担当者のレスポンスの速さや、難しい依頼事項でも柔軟に対応できる姿勢も フォワーダー 選びには重要なポイントになります。 良いサービスを提供するという意味で、会社内での連携も重要になっています。 各会社によって業務の振り分け方は異なると思いますが 営業マン、カスタマーサービス、通関担当者が、社内でしっかりと連携が取れている必要があります。 社内でチームとして複数人でお客様を見ることが出来ていないと 窓口の担当者と連絡が取れない時に問題が発生しますし、営業マンが退職した時に、次に誰に連絡をしていいか分からないというのはタイではよく聞く話です。 まとめ 今回は実際にフォワーダーを経営している視点で、良いフォワーダーの選び方について解説をしてみました。 大手のフォワーダーは確かに会社レベルではサービス出来ることが多いのですが、担当者の経験レベルや、レスポンスの速さ。チームとしての対応、柔軟さなどは 小さい組織の方が良い場合も十分にあります。 よりよい物流手配を意識して、最適なフォワーダーを選ぶという事をお勧めします。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/