2020.07.29
危険品の輸送について解説!SDSの確認点・危険品クラス・UN番号などを理解して海上・航空輸送をスムーズに手配しましょう。
「危険品の輸送」と聞いてどのようなことをイメージされるでしょうか? 危険なものを運ぶの? そもそも運べるの? 実は危険品にはいろんな種類があって身近な製品に使われているのも危険品だったりします。 一般的に危険品といって思いつくものは人によって違うと思います。爆薬やライターなどを思いつくかもしれません。それらももちろん危険品なのですが、今回は国際輸送上で危険品と扱われる物はどんなものか見ていきましょう。 この記事でわかること 国際輸送における危険品の定義と身近な危険品の例 UN番号と9つの危険品クラスの分類 危険品輸送に必要なSDS(安全データシート)の入手方法と確認事項 危険品の通関・保管・国内輸送における注意点 危険品の輸送を動画で解説 危険品について まず私が取り扱った危険品を思い返してみました。 車のエンジン 車のバッテリー エンジンオイル 接着剤 ドライアイス 圧力タンク ノートパソコン(リチウムイオン電池) スプレー缶 バーベキュー用木炭 塗料など これらを見て意外な物は含まれていませんか? まず大事なことは初めて輸送する貨物が危険品に該当する物ではないかと疑ってみることです。 もし危険品を通常貨物として輸送してしまうと、航空機や船の運航に影響をあたえたりトラブルがなくても罰金が科せられることもあります。例えば米国では最高27,000ドルの罰金とされています。 もしかしたら危険品かもしれないと思った場合は、フォワーダーに確認してみましょう。 自社の製品が危険品に当たるか判断に迷う場合は、危険品輸送の経験があるスタッフがSDSの確認から輸送方法のご相談まで丁寧に対応いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。 CONTACT UN番号と危険品クラス 危険品を国際輸送する場合は国際的に決められた規則があります。 国連で「危険品輸送にする勧告」(通称オレンジブック)で定められたルールにのっとって輸送します。 危険品にはすべて国連番号(United Nation Number)という番号が付けられており通称でUN番号・UNナンバーと呼ばれております。 それらを危険度別に1から9までのクラスに分類しています。 危険品のクラス クラス1 火薬類: 花火、発煙筒など クラス2 高圧ガス: 燃料ガスボンベ、消化器、スプレー缶など クラス3 引火性液体類:ガソリン、灯油、塗料など クラス4 可燃性物質類:活性炭、マッチ、硫黄など クラス5 酸化性物質:漂白剤、過酸化ソーダなど クラス6 毒物類:殺虫剤、農薬など クラス7 放射性物質類:核燃料物資など クラス8 腐食性物質:蓄電池、水銀、硫酸など クラス9 有害性物質:リチウム電池、ドライアイス、磁石など こういったものが危険品とされるのです。 危険品は船会社や航空会社それぞれ載せられるものが決まっており、載せられるものでも量が決まっています。しかも それぞれの会社によって規定が違うのです。 そのため事前に船積みできるかどうか確認しなければなりません。 一般的に航空会社は船会社よりも厳しい規定を適用しています。UN番号で問い合わせすれば、積載できるかどうかを教えてもらえます。 このように覚えておきましょう。 危険品を取り扱う時の事前準備 危険品を実際扱うとなると、船会社、ヤード、港湾、通関業者すべてにSDSを送付し、コンテナ危険品明細書(通称赤紙)などを事前に提出します。そして貨物を安全に取り扱うための指示をだします。 その他にも貨物へ貼るラベル、ケースマーク、包装容器の種類など細かい規定がいろいろあります。また、その輸出入地それぞれの国の危険品の規制があります。運送上の経由地である積み替え港でも適用されることがあります。 そのため現地にもSDSを送り事前に連絡しておく方が後々のトラブルになるのを防げます。 SDSとは? そのUN番号、9つのクラスはどうやって知ることができるのでしょうか。SDSという書類にのっています。SDS(Safety Data Sheet)は安全データーシートというもので、化学物質が含まれる製品に発行されるものです。 以前はMSDSという名称でしたので、現在では両方使われています。SDSは化学物質のメーカーや製造者が発行し使用者に渡されるものです。国際物流では必要になる書類なので必ず取り寄せなければいけません。 どこで入手するのか SDSは製造者やメーカーのホームページでダウンロードできたり、電話やメールで問い合わせすればすぐに送ってもらえます。英文のものが必要です。一部、中国に輸出する場合は中国語が必要になる場合があります。 SDSの記載事項 SDSに記載されていることは、製品の取扱方法からもし漏れたときの対処方法や有害性の情報などがのっており16項目に分かれてます。 9項の危険品情報では引火点が書いてあります。航空貨物でも海上貨物でも必要な情報です。14項の輸送上の注意の欄では、日本の消防法などの分類と国際規制について書かれています。 そこには先ほど出てきた積載できるか確認するための番号UN番号と9つのクラス等が書かれています。 危険品の通関について 危険品の通関で気をつけることは危険品はフリータイム(貨物が無償で保管できる期間)がとても短いため、通関を急ぐ必要があるということです。 また危険品はもし通関にトラブルがあり許可が遅れてしまうとスケジュールが大幅に遅れてしまうだけでなく、デマレージの金額が跳ね上がってしまいます。 早めに準備をしてSDSの内容をきちんと確認して通関準備には時間をかけましょう。 危険品の国際輸送でお困りではありませんか? 経験豊富な専門スタッフが、安全で確実な輸送をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。 CONTACT 危険品の国内輸送について 輸送時、保管時に気をつけることは、国際輸送するからといってオレンジブックに定められた国際規定だけを気にしてはいけないということです。 日本の国内に貨物がある場合は、日本の毒劇物取扱法、消防法、高圧ガス保安法などの規定に準じた取扱をしなければなりません。 例えば通常のコンテナヤードには一時保管はできるものの、長い保管はできない為その危険物を取り扱うことができる倉庫に保管しなければなりません。 その保管倉庫では消防法が適用されます。トラックで輸送する場合は毒マークをつけたりもします。 まとめ この記事でわかったこと 身近な製品にも危険品が含まれており、国際輸送では通常貨物とは異なる扱いが必要になる 危険品にはUN番号と9つの危険品クラスが定められており、船会社・航空会社ごとに積載可否や条件が異なる 危険品輸送ではSDSを入手し、ラベル・包装・書類などを事前に準備して関係先と共有することが重要になる 通関や国内輸送ではフリータイムや保管場所、国内法令の制約に注意し、専門知識をもつフォワーダーに相談するのが安心である 危険物を安全に輸送するためには、いろいろな規定があることがわかっていただけましたでしょうか。なかなか普段から危険品を扱っていないと、危険品を輸送するのは大変です。 危険品を輸出入するためには、危険品への知識をもったフォワーダーに依頼し、専門の業者と協力して取り扱うことをおすすめします。
