2021.02.24
Air Way Billの料金記載について
航空貨物の輸送を検討しているものの、「Air Waybill(AWB)とは何か」「B/Lとどう違うのか」と基本的な知識が曖昧で不安を感じていませんか。 海上輸送とは異なる航空貨物特有の書類や手続きを理解しておかないと、貨物の引き取りや決済の場面でトラブルになることがあります。 この記事では、航空貨物の輸送に不可欠なAir Waybill(AWB)の役割、種類、注意点をわかりやすく解説します。AWBの基本を理解することで、航空輸送の流れを把握し、適切な書類管理とリスク対策を実現できます。 この記事でわかること AWBの役割と海上輸送のB/Lとの違い(有価証券性の有無など) MAWB(マスターAWB)とHAWB(ハウスAWB)の違いと使い分け 信用状取引での航空貨物のリスク管理方法 AWBの記載内容と航空貨物の流れ Air Waybillについて動画で解説 Air Waybill(AWB)とは Air Waybillとは航空貨物を輸送するときに必要な書類です。航空貨物の運送契約書のことで、荷送人と運送人との間で貨物の運送契約が締結されたことを示している書類です。 有価証券ではない Air WaybillはB/Lとは違い有価証券ではありません。なので貨物を引き取る際に必要ありません。また貨物を譲渡する際に使用したり、担保にすることも出来ません。 有価証券でないので輸入で税関に申告する際はオリジナルではなくコピーを使用します。 フォームは決まっており、IATA(国際航空運送協会)の規定フォームを使いますので、どこの業者でも同じものになります。 AWB 番号について 貨物の問い合わせなどは全てAWBナンバーで管理されています。AWBナンバーはAWBの左上の端と右下の端に記載されています。 フォワーダーに貨物状況など問い合わせる際には、AWBナンバーがわかれば話が早いので覚えておきましょう。 AWBの役割 Air Waybillは航空貨物にとって必要な書類と紹介しましたが、運送契約だけでなく色々な書類を兼ねています。 AWBの役割 運送契約の証拠 貨物の受領書 運賃の請求書 航空会社への貨物取扱の指示書 貨物引き渡しの指示書 このように、実は沢山の役割があります。 航空貨物では、タイムリーに貨物を動かすことが優先され、1つの書類で色々な用途に使えるように記載するのです。 AWBの種類 Air Waybillの種類について説明します。Air Waybillには2種類あります。 MAWB(Master Air Waybill)とHAWB(House Air Waybill)です。 マスターとハウスについては海上輸送のB/Lにもあり、より深く理解する為にリンクを貼っておきます。 MAWBとは MAWBは航空会社が発行するものです。一般的にはお客様がこのMAWBを目にする機会はありません。 輸出側と輸入側のフォワーダーがShipper/Consigneeとして航空会社から発行されます。 HAWBとは 一方でHAWBはフォワーダーや混載業者が発行するものです。 普段お客様が目にしているAWBは主にこのHAWBです。 フォワーダーが貨物のお客様ごとにHAWBを発行しそれをまとめてフォワーダーの貨物として航空会社に予約し、MAWBとして発行されるのです。 ストレートAWB MAWBだけを発行することも可能です。それをストレートAWBと呼んでいます。 またシングルAWBともよばれ、直接航空会社に予約してHAWBを発行しない場合に使用されます。 航空運賃を安くするためには、いろいろな貨物をうまく組みあわせて、運賃効率を上げることがフォワーダーの役目だからです。 AWBの注意事項 航空貨物の貨物引き渡しにおけるリスク管理についてもみてみましょう。 海上輸送でのリスク管理の例 まず海上輸送での例でご説明します。B/Lではオリジナルが3部発行され、輸出地でサレンダーされたり、輸入地で回収されると貨物が引き取れるようになります。 それではないSea WaybillはAir Waybillのようにオリジナルが必要なく、コピーで貨物の引き取りなどが可能になっています。 信用状取引や取引の入金後に貨物を引き渡す場合は、輸出者と輸入者が親子会社の関係であったり、取引実績が長い場合を除いて一般的にSea Waybillは使用しません。 航空貨物のリスク管理 航空貨物では、信用状取引の場合などはどうするのでしょうか? Air Waybillのオリジナルを持っていても、B/Lのように拘束力がないため貨物は引き取りが出来てしまいます。 実際に銀行に配達されるわけではありませんので、航空輸送の場合の信用状取引ではこのような方法となります。 貿易書類まわりのポイントを、メルマガで不定期にお届けしています。輸出入実務の情報収集にお役立てください。 メルマガに登録する(無料) 航空貨物の流れ フォワーダーからみた貨物の流れを見てみましょう。HAWBとMAWBが発行され、到着地まで行く流れとなっています。 航空貨物の流れ シッパーが貨物をフォワーダーに渡す フォワーダーが検量、梱包などをする フォワーダーが航空会社にブッキング 輸出通関 HAWBが発行される MAWBが発行される 他の混載貨物とULD(航空機に載せる箱のような機材です)に組まれる 航空会社に貨物とともにMAWBを渡し、HAWBを預ける フライト 到着 航空会社から貨物とともにMAWB、HAWBを貰う 他の混載貨物とブレークされる 輸入通関 配達 多少都合により前後する場合がありますが、一般的にはこのような流れになります。 AWBの記載事項、見方について 最後にAirWaybillには具体的にどのようなことが書かれているのか、実際に取引に使われたAWBをもとに記載内容をご紹介します。 AWBの記載内容 HAWB番号 MAWB番号 シッパーの氏名、住所 コンサイニーの氏名、住所、電話番号 運送状発行会社名と住所・発地空港 経由地空港、航空会社名、便名 宛先都市名、空港名、便名 貨物取扱上の注意事項、危険品の場合は所定の文言 通貨、運賃支払い元 個数、重量、運賃適用重量、適用運賃KG当たり 貨物の明細、原産国 元払い運賃合計、着払い運賃合計 その他の料金 AWB発行年月日、発行場所 まとめ この記事で押さえておきたいところ AWBは有価証券ではないため、B/Lと異なり貨物の譲渡や担保には使えない MAWB(航空会社発行)とHAWB(フォワーダー発行)の2種類があり、通常はHAWBを使用する 航空貨物の信用状取引では、荷受人に銀行を記載してリスク管理を行う AWBは運送契約だけでなく、受領書・請求書・指示書など複数の役割を持つ 航空貨物の輸送に不可欠なAir Waybill(AWB)は、海上輸送のB/Lとは異なる特性を持ち、有価証券ではないため貨物引き取りの際の取り扱いが異なります。 MAWB(マスターAWB)とHAWB(ハウスAWB)の違いを理解し、信用状取引では荷受人に銀行を記載するなど、適切なリスク管理が重要です。 AWBの基本を理解することで、航空貨物の流れ全体を把握でき、書類管理やトラブル防止につながります。
