
2020.02.27
重量貨物の輸送・運搬時に注意すべき事を解説しました。成型機・プレス機・充填機・旋盤・炉などの据付について。
タイで活動をしていると製造業のお客様から機械の据え付けや取り外しのご要望を受ける事が多いです。 機械には色々なものがあり成型機、充填機、プレス機、旋盤、炉、製造ライン一式などあるのですが、人の手で簡単に持ち運びができる物ではありません。中には数百トンある機械もあります。 一般的に機械の単価は安くありません。 大量生産された商品の中の一つであれば少々ダメージがあったとしても多めに見てもらえるのですが(それでも破損はダメだが)、機械の輸送中にダメージが発生してしまうと大ごとになります。 筆者はこれまでに数々の機械を据え付け搬入、取り外し、梱包などをやってきました。中にはプラントを組み立てるお仕事もしてきました。 その数々の経験を踏まえて重量物の輸送で、今回は機械の据付についてご説明をしていきたいと思います。 重量物の輸送はとにかく安全第一 当たり前と思われるかもしれないのですが、本当に安全第一です。 中には「こんなんチャチャっと運べるでしょ!?」と思われる方もいるかもしれませんが何かあった時が本当にヤバイのです。 重量貨物を倒した時のリスク 重量物は重心のバランスを取るのが簡単ではありません。ここを間違えてフォークで少しあげて動かした時に倒れてしまう事もあります。 重量貨物が倒れる時に人が巻き込まれたら人命に繋がります。これは絶対にあってはいけない事です。 そして倒れた重量貨物を元に戻すのは簡単な事ではありません。 問題があった時のリスクがとても高いので重量物の輸送には細心の注意が必要なのです。 図面とパッキングリストを確認する 機械の種類にもよるのですが基本的に図面か写真を頂くようにしています。 機械の具体的なサイズや重量はどの重機を使って積み下ろすのか、据付するのかを図るために必要です。 特に重量を知るのが大切です。パッキングリストに書かれた重量を信用して重機を手配するのですが、ここが間違っていた時がありました。 危険過ぎた例 機械の据付を依頼されており港から機械をトレーラーに載せてお客の工場まで配送。 パッキングリストには6.3tonと書いてあったのでトレーラーから積み下ろす為に10tonフォークを準備しました。実際に持ち上げてみると不安定でどうもおかしい。なかなか降ろせない。危険と判断し作業を中止して翌日クレーンを手配。 すると貨物の実重量は9.2tonありました。 ※クレーンには計器がついていますので。10tonフォークでは10tonの貨物はその場で少し持ち上げられるくらいですが、取り廻しは出来ません。 作業を中止して正解で、無理に積み下ろそうとしていたら貨物(機械)が倒れていたかもしれません。 事前に下見が必要 重量貨物は楽々と動かせるものではありません。少し動かしたり、方向を変えたりするだけで一旦止まって機材を入れて動かします。 積み下ろした位置から、据え付けする位置までどういう経路で運ぶのか。お客様には経路の道中にある物は片付けてもらうなど依頼しないといけません。 必要な重機や道具を使って重量貨物を移動させる 各サイズフォークリフト、クレーン、チェーン、ベルト、ローラー、仮置き土台、鉄板、ブルーシートなどなど。 状況に応じて必要な重機や道具を使って動かしていきます。 レベル出しで水平に 機械は水平に置かれないといけません。置く場所が水平でない場合もありますし、高さを調整しないといけない場合もあります。 計器を使って貨物が水平であるかを確認して設置完了。 試運転をする 据え付けが終わったら機械を試運転します。ここは私たちの業務範囲ではないのですが、試運転に問題があればまた機械を解体する為に作業員が必要な場合があります。 弊社では機械のオーバーホールの為の作業員派遣もやっておりますので機械が正常に動くまでサポートをさせて頂きます。 おすすめの業者様 上述しているように重量貨物やオーバーサイズの貨物の取り扱いには危険が伴います。慣れていない業者に仕事を依頼すると作業の段取りや重機の手配、そして最悪の場合は事故につながる可能性もあります。 タイにおいては弊社は自信を持ってサービスを提供させて頂きます。 そして日本側での弊社のお勧めの業者様はジャパントラスト様です。ジャパントラスト様は独立系フォワーダーとして多くのネットワークがあり特に日本→アメリカ向けには大きな強みを持っています。 工作機や大型貨物、そして長尺貨物などの取り扱いも非常に慣れていらっしゃるので安全に、かつコストも抑えたご提案をして下さいます。 [keni-linkcard url="http://www.jpntrust.co.jp/lp/over-gauge/" target="_blank"] まとめ 今回は重量貨物の取り扱いで機械の据付に焦点を当ててご説明をさせて頂きました。とにかくは安全第一で運ぶ事。その為には経験が豊富な重量屋さんと協力して作業をします。 輸送コストは高くなりがちですが、それでも弊社ではローカルの強みとコミュニケーション能力を活かして安全にリーズナブルな価格でサービスをご提供させて頂いております。 重量物の輸送で必要な際はお問い合わせ下さい。