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上海ロックダウン解除、上海浦東空港で輸送需要回復に備える。陸送への懸念続く。 | 物流ニュース・物流ラジオ

上海ロックダウン解除、上海浦東空港で輸送需要回復に備える。陸送への懸念続く。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、6月2日付の海事新聞の記事から、「上海のロックダウン解除、航空需要に復調の兆し」についてお話していきたいと思います。 2022年6月2日イーノさんの物流ラジオ 上海ロックダウン解除 6月1日に中国・上海市でのロックダウン解除を受けて、航空貨物便の運航が再開しています。 物流関係者によると、上海浦東空港の発着便数はロックダウン前に比べ80%の水準に回復しました。 企業活動の本格化に向けて、上海発の航空需要に回復の兆しも出てきたようです。 航空需要、供給が上回る 昨日から上海では自家用車を含めた自動車の通行制限の解除と、公共交通機関の再開を発表しています。 こうした中で航空会社は上海浦東空港発着便のスペース供給を増やしています。 足元ではスペース供給が需要を上回っていますが、大手フォワーダーは「(企業活動が再開する)来週以降には需要が戻り始めると期待している」と話しています。 日中間の航空貨物は、もともと人手不足に伴うフライトキャンセルやロックダウンの長期化などで需要が低迷していました。 とはいえ、ロックダウン中も一部顧客は工場を稼働しており、従業員が空港に泊まり込みで対応するなどしていたため、浦東と成田両空港での滞留貨物はほぼ出ていない状態とのことです。 空港本格稼働 空港では本格稼働に向けて準備が進んでいます。 物流企業各社では6月1日以降、順次倉庫スタッフの人数を増加しています。 関係者によると、現地の税関職員がロックダウン前と同じ規模に戻るとの情報もあるとのことです。 しかし、空港上屋のスタッフについては、現時点でどれだけ確保できるかが不透明であり、「本格稼働には時間がかかる」との見方も出ています。 上屋に人がいなければ、Break Bulkに時間がかかります。飛行機から降ろされた貨物の開梱作業が進まず、目詰まりが発生してしまいます。 上海の稼働が再開し、空港周辺ではインフラの準備が進められています。 止まっていたものが動き出し、これからどうなるかわかりませんが、少しずつもとに戻る準備がされています。 陸送への懸念 一方、上海での陸送では、市外との物流は困難続いています。 複数のフォワーダー関係者によると、上海市内の物流は今回の封鎖解除で「ドライバーの数が今後増えていく」との見方が強いですが、同市以外の地域との輸送については「引き続き厳しい状況が続く」としています。 同市以外の地域との配送、特に省をまたぐ配送の場合は、PCR検査や隔離が求められ、ドライバーの確保が困難になっています。 通行証は特定品目の輸送を除き許可取得が難しい状態です。 陸送の復帰がまだまだと言ったところです。 航空のニュースをお届けしましたが、個人的には海上がどうなっていくかが気になっています。 引き続き、アップデートしていきます。

北欧の港湾混雑、物量緩和にもかかわらず悪化。深刻な人手不足。 | 物流ニュース・物流ラジオ

北欧の港湾混雑、物量緩和にもかかわらず悪化。深刻な人手不足。

どうもこんにちは、飯野です。 本日はJoc.comの記事から、「北欧の港湾混雑、物量緩和にもかかわらず悪化」についてお話していきたいと思います。 2022年5月31日イーノさんの物流ラジオ アジア発北欧向け大幅遅延 海運調査会社のAlphalinerによると、アジア-北ヨーロッパ間の平均往復航海日数は101日となっており、大幅な遅れが発生しています。 北欧への輸入量の減速は、ヨーロッパ地域のハブ港の混雑を緩和するには至らず、満杯のコンテナヤードと「労働力不足」がターミナル、倉庫、トラック輸送サービスの運営を妨げ、船の遅延を長期化させています。 混雑の原因 DHL の海上部門グローバルヘッドは欧州の港湾フローの悪化は、物量の増加よりも、ターミナルでのコンテナの滞留時間の延長が主な原因であると述べています。 実際、需要とはあまり関係がなく、港が混雑し、船の荷揚げが効率的に行えていません。 ヨーロッパの倉庫が満杯で、貨物量は多くないものの、労働力不足によって目詰まりが発生しています。 コロナ渦における大量離職者 アメリカでは物流関係者は2021年に退職者数が一気に増えました。 Great Resignationと呼ばれ、コロナの影響もあり、現場で働く人たちの賃金は安く、あまりに多忙なため、退職者が続出しました。 あるヨーロッパでの労働者不足について、「確かに、現在の人手不足にはさまざまな理由がある。人々は今でも新型コロナウイルスを恐れ、過労を招く低賃金の仕事に終止符を打ちたがっている。」 「そして賃金が低すぎるのも原因の一つだ」と記事は報じています ヨーロッパでもGreat Resignationか アメリカ、ドイツ、イギリスの大学の経済学者による最近の研究では、ドイツの低賃金労働者は、他の場所での仕事の賃金水準を過小評価していることが示されました。 ドイツのサプライチェーンに従事している人たちの給料が低賃金かはわかりませんが、記事によると、これまで低賃金の仕事に甘んじていた多くの労働者たちが、他にもできる仕事があるかもしれないと気づいたとのことです。 アメリカと似たようなことが発生しているのかもしれません。 北欧の混雑解消 Hapag-Lloydの広報担当者は、北欧の運航状況は "依然として厳しい "と述べています。 「内陸部の輸送能力が制限され、内陸部の倉庫がフルに利用されているため、積載された輸入コンテナの引き取りが鈍化しており、欧州の状況は悪化する可能性がある」と広報担当者は続けています。 アジア発欧州向け貨物は減少 ここで、コンテナの取扱量をみてみましょう。 コンテナ貿易統計(CTS)のデータによると、北東アジア、中国、東南アジアから北ヨーロッパへの輸送量は、3月に前年比5%減の130万TEUでした。 アジアからヨーロッパへの需要は減少傾向にあります。 第1四半期は合計400万TEUで、1月は4.2%伸びていましたが、1−3月合わせると、わずか1パーセント増でした。 スポット運賃の下落 アジア-欧州航路のスポット運賃の下落は、需要の減速が続いていることを示唆しています。 アジアから北欧への短期スポット運賃は1月1日以来30%下落し、TEUあたり5,939ドルとなりました。 以前はTEUあたり7,000ドルほどで、このタイミングで決まった長期契約運賃がTEU当たり5,488ドルです。 スポットレートと長期レートの差がかなり小さくなっています。 北欧向けの航路の物量の鈍化と、不安定な短期運賃を避けるために、長期運賃を固定するヨーロッパの荷主の戦略が数字にあらわれています。 今現在では運賃は落ち着いていますが、状況次第でどうなるかがポイントです。 混雑ピーク過ぎたか とにかく人手不足でスケジュールが遅れ、目詰まりが発生しています。 欧州に拠点を置くフォワーダーの海上貨物担当は、顧客が北欧の主要港の大半で最大3週間の遅延を経験していると述べています。 「北欧の港湾の状況はここ数週間緊迫しており、一向に好転しない」とのことです。 マースクの欧州における海上顧客ロジスティクスの責任者は、「北欧のターミナルの一部は「運営上困難」であるが、混乱のピーク地点に達したと考えている」と語っています。 現時点では、影響が悪化することはないと考えているとのことです。 世界への影響 しかし、人手不足の問題は、それほどすぐに解決するものではないと思います。 現在、需要が落ち着いてきていますが、需要が復活したらどうなるのでしょうか。 物流は一か所の目詰まりの問題が全体的に目詰まりに繋がります。 1箇所の問題が世界全体に影響するので、今後のヨーロッパの問題も併せて注視をしていかなければならないと思います。

通関業者の関税立替は独禁法に抵触?悪しき商習慣の打破へ。 | 物流ニュース・物流ラジオ

通関業者の関税立替は独禁法に抵触?悪しき商習慣の打破へ。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、5月30日付の海事新聞の記事から、「関税立て替え問題、公正取引委員会が問題視」についてお話していきたいと思います。 2022年5月30日イーノさんの物流ラジオ 通関業社の関税立替 公正取引委員会は先週公表した荷主と物流事業者との取引に関する調査結果で、荷主が通関業者に関税や消費税などを立て替えさせる行為を独占禁止法上の問題につながる恐れがあると注意喚起しました。 関税などの立て替えは通関業者の経営を長年圧迫してきました。 関係者の間では公正取引委員会の文書を荷主との交渉に活用し、悪習を払拭する機運が高まっています。 通関業者の負担 通関業者にとって、輸入者に代わって関税などを立て替える負担はとても大きいです。 立て替えから回収までの期間は数週間から長い場合で数カ月かかり、企業によっては月間の立て替え金額が数千万―数億円に上るとのことです。 立替からのシフト 最近でこそ大手荷主―大手通関業者間を中心に改善が進んでいるものの、日本通関業連合会の昨年の調査によると、関税などを立て替えている通関業者の割合は89%に達しました。 立て替え払いは通関業者にとって、他社との競争上取らざるを得ない営業手段ですが、ある大手通関業者は時間をかけて荷主に働き掛けを行ってきたそうです。 同社はあらかじめ指定した一般口座から、自動的に関税などを納付するリアルタイム口座振替などの利用を促してきました。 関係者は「顧客層に恵まれて幸いだった。しかし、商材や顧客によって難しいことは想像に難くない」と話します。 中堅通関業者の担当者は「他業界では税金を立て替えさせるなどという話は聞いたことがない。古く悪しき慣習をなくす運動を広げたい」と意気込んでいます。 立替の問題 政府が昨年12月、エネルギーコストや原材料費、労務費などの上昇分の転嫁に向けて策定した「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策パッケージ」の下、公取委は独禁法や下請法違反に対して監視を強めています。 公取委によると、荷主と物流事業者が立て替えに合意した上で、例えば物流事業者が立て替え分を回収するまでの期間の金利を荷主から得るなど、取引を客観的に見て物流事業者に「直接の利益」がなければ問題につながる可能性があるとのことです。 通関業務は差別化をしにくいものなので、業者によっては立替をして仕事をとることもあります。しかし、それでは経営状態がよくありません。 変化の必要性 個人的には、本来であれば、まずここにDXが入らないといけないと思っています。 一般的な通関業務はコモディティだと考えます。 HS Codeを割り当てて、申告する、こういった業務は差別化がとても難しいです。 以前にイスラエルのスタートアップ企業から、AIでHS Codeの割り当てをする通関システムを作ったとの連絡がありました。 今後、こういった流れが主流となっていくのではないでしょうか。 記事にもありましたが、本来輸入者が支払うもので、通関業者は銀行ではありません。 税金の立替を最初から考慮し、そのキャッシュフローを生かして商売をすることがそもそも間違っており、商売として成り立たっていません。 価値を生んでないからです。 物流業界というのは古い業界なのでこういった面があるので、改善をしていって欲しいと思います。

北米のピークシーズン、今年は6月末からスタートか?北米での需要の落ち込みはどうなるか? | 物流ニュース・物流ラジオ

北米のピークシーズン、今年は6月末からスタートか?北米での需要の落ち込みはどうなるか?

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、「米国の港湾の海運のピークの早まりに備える」についてお話していきたいと思います。 2022年5月26日イーノさんの物流ラジオ 北米の輸入ピークシーズン これから北米では、秋と年末の休暇を前に季節的な輸入ラッシュを迎えようとしています。 輸入者は遅延のリスクを避けようとしているので、今年のピークシーズンは例年より数週間早くて6月末に始まると予想されています。 通常は7月〜9月がピークシーズンです。 サプライチェーンの乱れ 昨年は大規模なコンテナ船の沖まちがあり、商品が届かなかったということが起きました。 今年はインフレなどで不安定な経済状況で、商品の到着は大きな賭けのようなものになるだろうと記事は報じています。 米国のサプライチェーンの混雑の中心であった船舶の滞留は、ある場所では解消されつつあるものの、東海岸の港などでは再び発生し、物流ネットワークに波及した他の問題もそのまま残っています。 倉庫も今は満杯であり、トラック運送会社や鉄道会社では従業員や機材が不足しています。そして、港のコンテナヤードには何十万もの空コンがひしめき合っている状態です。 港だけではなく、トラックや倉庫などに問題が残っています。 北米西岸の混雑への対応 4月のロサンゼルスとロングビーチの港ではコンテナがトラックで引き取られるまでに平均6日間、鉄道で移動するまでに9日間ヤードに滞留しています。 しかし、アメリカの港湾関係者は、1年以上にわたる埠頭での目詰まり、船舶の沖まち、記録的な輸入量に対処してきた結果、来るべき輸入急増に対処する準備が整っていると述べています。 混雑が手に負えなくなる前に、よりよく対処するためにオペレーションを見直したと港湾関係者は発言しています。 より多くのコンテナを処理するために営業時間を延長し、溢れたコンテナを保管するためのポップアップ・コンテナ・ヤードを設置しています。 にもかかわらず、輸入者さんは警戒し、さらなる遅れに備えています。 今年のピークシーズンについて Container x Changeという会社が行った調査では、海運業界の専門家の4分の3が、「今年のピークシーズンは昨年と同じかそれ以上に悪化するだろう」と回答しています。 小売大手のTargetの幹部は最近の決算説明会で、燃料費や輸送費の高騰を受け、今年の運賃が予想より10億ドル高くなると予想し、サプライチェーンの圧力が弱まるのは2023年以降になるだろうと述べました。 需要軟化の声も しかし、輸送需要に軟化の兆しも見えています。 ターゲットやウォルマートなどの小売業者は、消費者支出が商品からサービスへとシフトしているため、一部の注文を控えています。 JPモルガンのアナリストは、最近のレポートの中で、特に家庭用家具や電子機器など、需要が落ち込んでいる分野での補充が遅くなると予想している、と述べ、輸入の減速は、港湾混雑に余裕を与える可能性があるとしています。 またコンテナ船会社のONEは最近、船上スペース割り当てを15%増やし、船上に余裕があることを示唆しています。 こういうのもあってか、ある北米の大手フォワーダーの副社長は、「大きなピークシーズンはないと見ています」と述べています。 こういう見方も一部であり、全員が深刻な状況ととらえているわけではありません。 過去最大の輸入量 とはいえ、実績ベースでは、米国の主要な港での第1四半期の輸入量は前年同期比6.6%増で、記録的な年の始まりとなりました。 沖待ちと積み残し そして現在は上海のロックダウンで中国最大の製造拠点での生産が低下し、輸入が減少しているにもかかわらず、現在、西海岸、メキシコ湾岸、東海岸の港で数十隻のコンテナ船が荷揚げ待ちの状態にあります。 4月だけでコンテナ船26隻分に相当する商品が中国から出荷されなかったと見積もっている調査会社もあります。 荷主、北米西岸回避の動き 現在のLA、LBの沖まちは今週の月曜日には28隻に減少し、1月の過去最高値109隻からかなり改善しています。 アメリカの荷主がLA、LBの混雑を回避する方法を探しているため、小規模の沖まちは他の港にも広がっています。 北米東岸での沖待ち ニューヨーク・ニュージャージー港ではコロナ禍以降で沖待ちが過去最高となりました。 港湾関係者は、中国の工場が生産を再開すれば、輸入が急増するかどうか注目しています。 湾岸や東海岸の港も、荷主が西海岸から貨物を迂回させるため、貨物量の増加に備えています。 去年のクリスマスシーズンでは、商品が届かないということがあったので、同じことが起きないよう、備えているようです。 そうすると、上海のロックダウンが解除されれば、出荷量は急増するでしょう。 北米のインフレ 一方でインフレによる購買意欲の低下も起こっています。 4月の米新築住宅販売は、前月から16.6%減で2年ぶり低水準となり、価格の上昇と金利の急上昇が起こっています。中古住宅の販売も落ちています。 住宅が売れないと、家具も売れなくなります。 北米での需要がどれくらい落ち込むのかが注目ポイントだと思います。 最近の日経新聞では、需要は落ち込みつつあるように報じられていました。 まだ答えは出ませんが、僕個人としては、今年いっぱいはサプライチェーンの乱れは続くと予想しています。 今日の情報が参考になれば幸いです。

【MOLの社長インタビュー記事】非海運事業を強化する方針を発表 | 物流ニュース・物流ラジオ

【MOLの社長インタビュー記事】非海運事業を強化する方針を発表

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、5月24日付の海事新聞から、商船三井社長の橋本 剛氏へのインタビュー記事についてお話していきたいと思います。 2022年5月日イーノさんの物流ラジオ MOL社長へのインタビュー 商船三井は2022年3月期の連結経常利益は7,217億円となり、過去最高を更新しました。 商船三井の橋本社長のインタビューをもとに、僕の考えなどをお伝えしていきます。 連携経常利益過去最高の好業績について 私自身の受け止め方としては、功罪相半ばしている。 2012年度以降の一連の構造改革で自己資本を毀損減らしてしまったしたが、一気に取り戻せたことは良かった。環境対策や地域戦略を推進していくための体力をつけることができたことも非常に喜ばしいことではある。 一方で、約7,200億円の利益のうち6,000億円強をコンテナ船事業が稼ぐなど、事業ポートフォリオがいびつなことは否めない。 今年の経常利益予想、5,250億円について 物流混乱の最悪期は脱した。混乱は徐々に収束に向かうだろう。コンテナ船の運賃市況も軟化していくだろう。 一方で、船舶の稼働率が改善することで輸送量は増えるので、プラスとマイナスの効果が打ち消し合い、業績的には昨年期の過去最高益に次ぐ、高い利益を維持できる見込みだ。 社長のおっしゃるように、他の船会社や大手フォワーダーも今年の業績も引き続き良いでしょう。大切なのは今後で、多くの業界関係者さんも2023年以降はどうなっていくのか、注目しています。 船会社のトップがどのように考えているのか? 懸念材料はインフレの高進や中国経済の減速、ウクライナ紛争に起因する欧米経済の冷え込み、食料不足などだ。 これらがボディーブローのように効いてきて、世界経済が変調を来すシナリオも排除できない。下期から現実化するシナリオも考えておく必要がある。 ONEに対してはどうか? ONEはこれまでライトアセットでやってきたが、将来のことを考えれば船隊整備を含め積極的に投資していく必要がある。システム投資も必要だ。 コンテナも保有とリースがあると思うが、もっと踏み込んで考えた方がいいと思う手元にある潤沢なキャッシュを有効活用する手だてを考えてほしい。 MOLの3つの事業の柱 そしてここからが、個人的な注目ポイントです。 商船三井は、非海運事業を事業の柱の一つとして強化するとしています。 MOLが考えている事業の柱は3つあります。 ・在来型の海運事業(コンテナ船、一般不定期船、自動車船など) ・非海運事業(海洋・洋上風力発電・物流・不動産) ・LNG船 個人的に気になっているのが、非海運事業の「物流」です。MOLロジスティクスに何か大きな変化があるのかと思ったりもします。 柱の一つに入っているわけなので、ロジスティックスの分野でも何かをしようと考えてらっしゃるかもしれません。 MOLの投資 MOLはM&Aに今後6年間で最大3000億円を投じる計画です。 「新規事業を一から立ち上げるには、膨大な時間と手間がかかる。海運業を中心に当社と親和性のある事業で、ある程度目利きができる事業を対象に、M&Aの機会を追求していきたい」と社長は述べています。 そして、「具体的な案件はまだないが、洋上風力発電関連などがターゲットになる。地域としては、インドやアフリカ、東南アジアなどを視野に入れている」と続けています。 LNGについて 最後にLNGの話で「仮にロシアからのLNG輸出がストップすれば、欧州とアジアのLNG不足は深刻で争奪戦が起きるだろう。LNG価格がさらに上昇し、各国のエネルギー安全保障上の大きな問題になる可能性がある。中国やインドはロシアのLNGへの依存を強めるのではないか」と記事は締めくくっています。 本当に、どうなるか分からないのが現状ですので、日頃から情報をとって、自分で考えていくことがとても大切だと思います。 船会社や大手荷主、大手フォワーダーなどのトップは情報を持っているので、その方針などは、情報を反映しています。 今後、どのような流れが出来ていくのか、注目していきたいと思います。

航空輸送の需要ひと段落で海上輸送への回帰がスタートか?上海ロックダウン解除後は? | 物流ニュース・物流ラジオ

航空輸送の需要ひと段落で海上輸送への回帰がスタートか?上海ロックダウン解除後は?

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、5月24日付の海事新聞の記事から、「「船落ち」が一服。海上需給緩む、航空運賃下落も」についてお話していきたいと思います。 2022年5月24日イーノさんの物流ラジオ 航空輸送へのシフト落ち着く 日本発の長距離輸送での、海上輸送から航空へのシフトが落ち着きつつあります。 中国でのロックダウンやウクライナ情勢を背景に、海上輸送のスペース需給が緩んでいます。 航空輸送需要はこれまで海上からのシフトである「船落ち」が下支えしていましたが、今後物量が減少すれば航空運賃の水準が軟化する可能性があります。 上海ロックダウンの影響 航空運賃も今は高止まりしています。現在の国際輸送のマーケットで大きく影響しているのは上海のロックダウンです。 現在は、生産活動停滞のほか厳格な行動制限で国際輸送や陸送が混乱しており、荷動きが減少しています。 これは海上輸送にも影響を及ぼしています。 大手フォワーダーでは、4月の上海発の海上輸出数量が封鎖前と比較して3割減になったところもあるとのことです。 またウクライナ情勢による欧州航路への影響も加わり、海上輸送ではスペース需給が緩んでいるほか、スポットレートも下落しています。 海上輸送に戻りはじめた貨物 航空貨物輸送では高い需要が続いていました。 ECや医療・医薬品輸送などに加わり、2020年秋ごろから始まった海上輸送のスペース・コンテナ不足により、航空貨物に緊急輸送需要があったのです。 それがここにきて、日本発米州、欧州向けで海上輸送に回帰する動きが拡大しています。 複数のフォワーダーから「当面はこの流れが続くのではないか」と予想する声が上がっています。 こうした動きはもともと海上輸送されていた自動車、建機関連などの大型貨物が対象となっています。 海上輸送のスペースが比較的取れるようになったことから、荷主は航空よりも運賃が安価な海上輸送に回帰する傾向にあるとのことです。 上海ロックダウン解除後は? そして上海のロックダウンが解除されたらどうなるのでしょうか?6月1日からロックダウンが解除されます。 生産や物流は段階的に正常化に向かうとみられますが、解除後は需要に供給が追い付かず、海上・航空ともにスペースが逼迫すると予想されています。 NIPPON EXPRESSホールディングスの執行役員は5月19日の会見で、「滞留貨物が非常に増加しており、封鎖解除後に相当なリバウンドがある」との見方を示しています。 しかし、海上のスケジュール順守率が回復しないため、納期に余裕がない貨物については引き続き航空便が利用されるとみられています。 再びスペース不足か? 長期的には航空貨物市場で船落ちが減少していく可能性が高いと記事は報じています。 現時点の日本発の航空輸出量は、物量は高水準が続いているものの、4カ月連続で前年同月を下回るなど、減少傾向が続いていると記事は締めくくっています。 今は、海上輸送が落ち着いているので、航空も落ち着きつつあります。 記事では、複数のフォワーダーから「当面は日本発米州、欧州向けで海上輸送に回帰する動きが拡大」と予想する声が上がっていました。 僕個人の感想としては、現在の落ち着きは一時的なものだと思います。 記事にあったように、北米の労使交渉の影響もあり、ロックダウン後から徐々にスペースが取りにくくなっていくのではないでしょうか。 引き続き情報をアップデートしていきます。

東海岸で沖まちがコロナ禍以降最高に!ピークシーズンに向けて北米サプライチェーン更に乱れるか? | 物流ニュース・物流ラジオ

東海岸で沖まちがコロナ禍以降最高に!ピークシーズンに向けて北米サプライチェーン更に乱れるか?

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事から、「北米東海岸で物流のボトルネックが発生」についてお話していきたいと思います。 2022年5月20日イーノさんの物流ラジオ 東海岸、沖待ち悪化 先週時点で、東海岸で最も忙しい港の沖待ち船は、平均で一日14隻に達し、コロナ渦以降、最高となりました。 ニューヨーク・ニュージャージー港湾局の事務局長は、「海運のピークシーズンが始まる夏には、より強力な出荷ラッシュが予想されるため、港湾関係者は目詰まりを緩和するために海運業者、トラック業者、倉庫業者と話し合っている」と発言しています。 上海のロックダウンで貨物量が減っていますが、北米東海岸で混雑が発生しています。 東海岸への代替 これは、LAとLB港の代替を探す荷主にとっての懸念材料となっています。 現在、西海岸では混雑のため出荷が大幅に遅れ、西海岸の港湾労働者との労働契約交渉も迫っており、さらなる混乱が懸念されています。 そこで、北米西岸の混雑を避けるため、ニューヨーク、ニュージャージー、メキシコ湾岸へ貨物が分散しています。 その分散した先の港で混雑が発生しています。 東海岸輸入量増加 ニューヨークとニュージャージーは、昨年の全米での貨物輸入量の約20%増を取り扱っていました。 しかし、輸入量が西海岸で減速し、東部で上昇を続けており、今年に入りその状況は変わり始めました。 ロサンゼルス-ロングビーチ港では、第1四半期の輸入は前年同期比2.7%増と減速、ニューヨークとニュージャージーでは、前年同期比で約12%増加しました。 空コンテナ集積 東海岸の混雑によって、荷主が輸入品を引き取るのに時間がかかり、空コンテナが海外への返却待ちで山積みになっています。 港のコンテナヤードには、通常の2倍以上の12万個の空コンが詰まっています。港は空コンを保管するために10エーカー(約4万㎡)の土地を開放し、混雑を緩和する予定です。 空コンテナ集積による影響 このコンテナの集積により荷役作業が遅れ、トラック輸送の設備に支障をきたしているとのことです。 ニュージャージー州にあるトラック運送会社によると、コンテナ運搬用のトレーラー400台のうち半分以上が、港への返却を待つ空コンを抱えて立ち往生しているとのことです。 これにより、同社のドライバーは輸入品の引き取りや、倉庫や配送センターへの貨物の配送を行うことができません。 同社は、もし空コンを返却することができれば、おそらく今の2~3倍は仕事ができるはず、としています。 出荷シーズンに向けての対応 ニューヨーク・ニュージャージー港湾事業部長は、数ヵ月後にピークとなる出荷シーズンが始まれば、輸入は急回復すると予想しており、港はそれまでに施設をできるだけ効率的に稼働させるよう努力していると述べています。 上海のロックダウンにより輸送貨物が減り、運賃も落ち着いていたかと思っていましたが、ニューヨーク、ニュージャージー港でコロナ渦以降、過去最高の沖待ちとなっていました。 これは早く解消しなければ、今後大きな問題となるでしょう。 7月のピークシーズン、6月に予定されている上海のロックダウン解除により貨物量は増えますが、その中で、東海岸でも沖待ちが発生しているという状況は危険です。 前回の労使交渉のときも、ストライキのため、貨物は東海岸へ向かいました。今年も同様になるでしょう。 現状既に沖待ちが発生している東海岸に更に貨物量が増えれば、また混乱をきたします。 この情報は引き続きアップデートしていきます。

貿易管理プラットフォームの時代!?これからの物流DXを考える。 | 物流ニュース・物流ラジオ

貿易管理プラットフォームの時代!?これからの物流DXを考える。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、5月19日付の海事新聞の記事から、Zenportがアプリ「ZenBox」をリリース、についてお話していきたいと思います。 2022年5月19日イーノさんの物流ラジオ Zenportのアプリ「ZenBox」リリース 貿易管理プラットフォームを開発・運営するZenportが、PDFなどの貿易書類をPF上で効率的に管理するための専用アプリ「ZenBox」をリリースしました。 ZenBoxは富士フイルムビジネスイノベーションが提供する、文書管理ソフト「DocuWorksDesk」と連携したものです。 スキャン画像やPDFを、エクセルなどのデータファイルを関連付け、案件別に効率的に管理できるサービスです。 ZenBoxについて 輸出者・輸入者やフォワーダーなどの貿易関係者が、オンラインで貿易情報を管理できるPFを提供しています。 輸入者からの発注情報、フォワーダーからの船積み情報など、貿易関係者が個別に抱えるデータをゼンポートのPFが自動的に取り込み、統合します。 関係者が貿易に関する情報をPF上で共有することで、貿易業務の円滑化を目指しています。 ZenPortのサイトを見てみました。 貿易の案件ごとで輸送状況が一目で分かるようになっており、とても便利だと思います。他にも案件ごとでチャット(コミュニケーション)が出来ます。 プラットフォームの利点 従来はメールでのコミュニケーションで、貿易関係者のメールはとにかく多く、1日100件ほどは並だったりします。 自分が担当している案件のメールを探すにもひと手間かかり、過去の案件を振り返る場合も、その時のやりとりを探すのにも時間がかかります。 なので、メールを共通のプラットフォーム上で管理できるのはとても重要なポイントだと思います。 一つのフォーマットに整理・格納 産業界全体でデジタル化が進む一方で、貿易業務では依然として、ファクスや紙でのやりとりが残っています。 これら書類をPDFや画像データとして取り込み管理する企業もありますが、画像として取り込まれた書類は、文書内の情報が構造化されていないため、船積み情報など構造化されたデータとの関連付けが難しく、管理が煩雑になっています。 フォーマットもバラバラで、PDFの場合、必要な情報でソートしたりすることが出来ません。 そこでゼンポートはアプリZenBoxを開発しました。 ZenBoxでは、輸出者やフォワーダーなどから紙文章を含むさまざまな形式でアップロードされた電子書類を、輸入者はZenBoxと連携した富士フィルムBI(ビジネスイノベーション)のDocuWorksDeskを通じて船積み案件ごとに、簡便に整理・格納することができます。 画像データの読み取り ZenBoxのアプリを探しましたが見つからなかったので、僕の推測ですが、電子書類の画像データを読み取って、自動でB/L、Invoice、Packing List、C/Oを振り分けるようです。 ここで、PDFの船積み書類情報がちゃんと統一されているかというのが重要です。 画像情報を一元管理できれば、AIで間違い探しをし、アラートや自動修正ができれば素晴らしいと思います。 Zenportさん、もしこの放送を聞いていたら教えてください。 Zenportの太田社長は「貿易業務ではさまざまな電子化プロジェクトが進んでいるが、関係者が多いこともあり、電子化は急速には進展しないとみている。」と発言しています。 更に、「完全な電子化と、現段階の部分的な電子化の間をつなぐソリューションとして、ZenBoxは有効だ」とメリットを強調しました。 鴻池運輸のサービス「KBX」 合わせて、同じく本日の海事新聞の鴻池運輸の記事をご紹介します。 鴻池運輸は5月17日、輸出入業務の手配依頼から進捗確認、手配完了までの一連の機能をオンラインで行えるサービス「KBX」を開始したと発表しました。 見積もり、進捗確認、手配完了までのやりとりをウェブ上で完結するサービスです。 Bookingは出来るかは不明で、Bookingできたとしても船会社のAPIと連携ができるかはわかりません。 プラットフォームとフォワーダー これからはフォワーダーのサービスの使用には、それぞれのプラットフォームを使う時代になるのかもしれません。 もちろんスペースが取れる、運賃が手頃であるというのは重要ですが、今後は情報の使い勝手も差別化の要因の一つになる可能性があります。 プラットフォームを持っていないフォワーダーの場合は、情報管理が引き続きメールと紙となり、情報管理にアプリやシステムを使うことに慣れた世代からは選ばれないのではないでしょうか。 船会社のBookingシステムも今後、どのように発展していくのかもポイントです。 今の船だけのBookingが、トータルロジスティクスにも対応出来るようになるかもしれません。 まだどうなるかはわかりません。 僕が発信している内容は、僕の主観が結構入っているので、参考の一つ程度にして頂いて、ご自身でも調べる・考えるというのをやって頂いた方が良いと思います。

豊田通商、アフリカのスタートアップ企業に約2.6億円出資、物流のデジタル化を促進。プラットフォーム戦国時代。 | 物流ニュース・物流ラジオ

豊田通商、アフリカのスタートアップ企業に約2.6億円出資、物流のデジタル化を促進。プラットフォーム戦国時代。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、5月18日付の海事新聞の記事から、「豊田通商、アフリカ物流PFに出資し、アフリカの物流のデジタル化加速させる」についてお話していきたいと思います。 2022年5月18日イーノさんの物流ラジオ 豊田通商、ナイジェリア企業に出資 豊田通商は5月11日、国際物流手配が可能なデジタルプラットフォーム(PF)を展開するナイジェリア企業のOnePortに200万ドル(約2.6億円)出資すると発表しました。 OnePortは2020年設立のスタートアップ企業です。 OnePortのサービス 荷主が、アフリカ発着の輸出入を行う際、OnePortのPF上で、海上運賃の見積もりや予約・追跡、通関申請、海上保険の見積もり・手配などを一括して行うことができます。 まさに、デジタルフォワーダーのプラットフォームです。 日本でもデジタル化の動きは出てきており、同じような機能がアフリカでも使えるようになります。 アフリカの港の現状 一般的にアフリカの港は、港ごとに独自の運営体制や商習慣があり、物流工程をデジタル化できる部分と、アナログな対応が必要な部分が混在しています。 このアナログ対応のところが厄介で、主に紙を使うため、紛失などの不安があります。 ナイジェリアでは50社以上がOnePortのPFを利用しており、4月にはガーナでのサービスも開始しています。 豊田通商のアフリカ物流をデジタル化 今回、豊田通商はグループ会社のモビリティ54インベストメントという会社を通じて出資をしています。 モビリティ54ではこれまで、東アフリカで物流のデジタルPFを展開するケニア・センディ、西アフリカで同PFを展開するコートジボワール・カムタールへの出資を通じて、アフリカ域内の物流効率化・デジタル化を推進してきました。 今回、豊田通商がOnePortに出資することで、 アフリカの物流セクターの課題解決に努める方針だと記事は締めくくっています。 アフリカのリープ・フロッグ アフリカのマーケットは先進国の技術が入ってきて、リープ・フロッグが起きています。 リープ・フロッグというのは、他の国でコツコツと積み上げてきたものを、先進国のテクノロジーを使って一気に発展することです。 日本は既に発展しており、ある程度上手く展開しているため、テクノロジーの導入が進まないというケースがよくあります。 しかしアフリカの場合は、テクノロジーを入れないと、物流の場合、貨物がどこでどうなっているかが全くわからないのが現状です。 追跡システムが全くなく、盗難などもあるかもしれません。そこで、一気にテクノロジーを取り入れていこう、という発想です。 プラットフォーム戦国時代 僕の英語のYouTubeからもプラットフォーマーから問い合わせをよくいただきます。 どこもプラットフォームを開発しているようで、プラットフォーム戦国時代のような感じです。 日本のトレードワルツのように大きなプロジェクトで、誰かが統一するのか、もしくは、地域や分野ごとでプラットフォームの勝者が出てくるのか。 この先、数年で動きがもっと出てくると思いますので、業界関係者は注目だと思います。

6月の上海のロックダウン解除で運賃が高騰?世界一の港稼働でスペース不足再来か。 | 物流ニュース・物流ラジオ

6月の上海のロックダウン解除で運賃が高騰?世界一の港稼働でスペース不足再来か。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は5月17日付の海事新聞の記事から、「上海発のコンテナ運賃がロックダウン解除で反発か」についてお話していきたいと思います。 2022年5月17日イーノさんの物流ラジオ 上海ロックダウン解除 中国・上海市は16日に6月中に企業・住民の活動を正常化すると発表しました。 上海のロックダウンは、3月末からスタートし、2ヶ月ほど経っています。 現在の運賃レベルはどうかというと、上海航運交易所によると、13日付の上海発北米西岸向けコンテナ運賃(スポット)は、40フィートコンテナ当たり7,900ドルと前週比12ドルの上昇です。 微増とはいえ4月末以来の値上がりとなりました。 北米東岸向けは1万560ドルとこちらは4週連続の微減です。 海上運賃への影響 ただ、西岸東岸向けとも4月上旬に比べて小幅な減少にとどまっているとのことです。 スポット運賃の下げ止まりにブレーキがかかる一方、もう一つの運賃総合指数(CCFI)は3,088ポイントと、前週に比べて21ポイント上昇しています。 CCFIは短期運賃だけでなく契約運賃も含まれているため、2022年度運賃交渉による値上げ効果が反映された可能性があります。 6月中のロックダウン解除が発表されたことで、ここから再びコンテナ運賃が全般的に上昇に転じる可能性がありそうです。 上海のフル稼働 すでに上海の企業の生産活動は5割が再開したとの情報もあります。しかし完全な輸送需要の回復には、ロックダウン解除から最低1カ月は必要と言われています。 例えば、田舎の労働者を上海へ戻さないといけない、などの問題があり、すぐにフル稼働で生産できるわけではありません。 また、ターミナルも貨物が滞留しているため、目詰まりを解消しなければいけません。 昨日コメントを頂きましたが、日本から上海に送られた貨物が日本にシップバックされたとのことです。 再び需要逼迫か 記事の最後に、仮に6月上旬に解除となれば、7月から荷動きが盛り上がり、再び需給逼迫による混乱が起こるのではとの指摘もあります。 北米向けのピークシーズンは一般的には7月−9月なので、そのタイミングで正常化し、上海はフル稼働となるかもしれません。 上海港は世界一のコンテナ取扱港のため、急にフル稼働となったら物流は大きく乱れるでしょう。 更に連日お伝えしていますが、北米西岸の労使交渉があり、ストライキがあります。 スポット運賃が高騰する可能性、北米に向かった船が沖待ちとなり、スペースがまたなくなる可能性が高くなります。 実務者としてもやばいなという感覚があります。 引き続き情報をお届けします。