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2024年に船会社利益が80%減少!どうなる海運業界?今後2年間で船舶の供給増 | 物流ニュース・物流ラジオ

2024年に船会社利益が80%減少!どうなる海運業界?今後2年間で船舶の供給増

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事から、「船会社の利益は2024年までに80%減少」についてお話していきたいと思います。 2022年9月5日イーノさんの物流ラジオ 2024年に船社利益80%減少 世界的な銀行であるHSBCは、コンテナ輸送は過剰設備と需要の減少によってダウンサイクルに入り、今後2年間で輸送会社の利益は80%以上減少すると発表しました。 市場の低迷は「避けられない」とし、2024年に底を打つ可能性が高いと述べました。 とはいえ、金利水準は上昇しており、コロナ前と比べれば、海運業界は利益を維持できるだろうとしています。 HSBCは「需給ギャップの拡大により、スポット料金がパンデミック前の水準まで速やかに下落する兆しがあるが、契約料金はパンデミック前の水準を上回って落ち着くはずで、全体として、パンデミック前の損失に対して、このコンテナ船業界は利益を維持する」と予想しています。 2021年の高収益 コンテナ船業界は、船会社が上半期に記録的な利益を上げた後、過去最高の収益性を得ています。 2021年と2022年のコンテナ船業界の利益は、なんと3,000億ドルに達するとの予想もあります。 しかし、2022年の明け以降、スポット市場の運賃は、2021年に達成した記録的な水準から急降下しています。 2022年の急降下 中国発北欧州向けの平均スポット市場料金は1月1日以降39%下落し、直近の料金は4,964ドル/TEU。 長期契約の5,057ドル/TEUを下回っています。 太平洋横断航路では、6月上旬以降スポット相場が契約レートを下回っています。 現在のスポットレートは5,165ドル/TEUで、1月1日から34%下落。現在の契約レート6,816ドル/TEUを1,651ドル下回っています。 船舶の供給増 船会社はコロナ禍で叩き出した高い収益で船に投資をしたので、船舶のオーダーが13年ぶりの高水準です。 6月末時点のコンテナ船の発注量は、世界の総船腹量の約27%で、660万TEU分の船腹量が発注されています。 供給が一気に増えます。 欧米の主要市場が大きな経済的不安に直面しているにもかかわらず、大半の船舶は今後2年間に竣工する予定です。 船会社の第2四半期決算説明会では、欧米のインフレと金利上昇していますが、米国の堅調な輸入品の需要があります。 一方欧州では中国からの輸入が前年の上期比較で5%の低下、定期船輸送の先行きを不透明にしている矛盾したシグナルをアナリストは指摘しています。 欧州向け需要下落 現時点では北米はまだ需要が底堅いですが、欧州向けは顕著に落ちてきています。 その上で新しい船がこれからどんどん竣工されていくため、2024年には船会社の収益はかなり落ちるということです。 コロナ前の危険な落ち込み 今が高すぎるというふうにも捉えられます。 実務をしている立場からすると、コロナ前ほどの落ち込みではないというのは重要です。 あれは安すぎであって、何事も適正価格というのがあります。 価格も適正で、船の供給量が増えるのであれば、荷主にとっては便利な世の中になると思います。 生産国のシフトの可能性 あとはモノの消費が今後どうなっていくのか。 世界で言うと人口は増えており、特にインドとアフリカでは顕著です。中国の人件費は十分上がっており、生産国としてのシフトがあるかもしれません。 このまま資本主義経済が続けば、生産国はインド・アフリカになっていく可能性もあります。 人口も多く、特にコモディティの消費は増えるでしょう。 記事で紹介されていた2024年という2年後では、インド・アフリカの話はまだまだ先となると思いますが、中国出しがもっと安定していくのだろうと思う記事でした。

北米の港湾混雑でMSC、マースクが9月のスケジュール調整。10月以降混雑の可能性 | 物流ニュース・物流ラジオ

北米の港湾混雑でMSC、マースクが9月のスケジュール調整。10月以降混雑の可能性

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事から、「MSCやMaerskが北米の港湾混雑を理由に出航をスライド」についてお話していきたいと思います。 2022年8月31日イーノさんの物流ラジオ 北米の混雑でスケジュール調整 マースクによると、北米東海岸、メキシコ湾岸、カナダの港は現在、混雑のために特に困難な状況にあるとのことです。 マースクの対応 バースの混雑と北米の主要港でまだ荷揚まちの停泊中の船舶の滞留があります。 そのため、米国とカナダ西部向けの多くのアジアサービスで、9月の船の出発が予定より1週間以上遅れることを顧客に伝えています。 MSCの対応 MSCは北米の東海岸の2サービス、メキシコ湾岸の2サービス、西海岸の4サービスの9月出発スケジュールを調整しました。 「サプライチェーン全体で混雑とスケジュールの遅れが発生する厳しい市況が続いているため」とMSCは述べています。 そしてマースクは、「海上コンテナの量は、米国西海岸と東海岸にかなりの割合で流入し続けている」ことから、このスケジュールの調整が行われることになったと伝えています。 各港の混雑 各港の混雑状況は、北米の東海岸のポートニューアーク港は混雑のため、空いているバースに1週間から3週間の待ち時間が発生。 ヒューストン港では、2日から18日のバースディレイが発生しているとのことです。 また、バンクーバーのバースも混雑しており、船舶の待機時間が長くなっています。 スペース不足への懸念 マースクによると、遅延に対応するために船舶のスケジュールを調整しており、船はオプションで他の近隣の港を荷揚げ場所として検討しているとのことです。 北米のバースの混雑で9月の船のスケジュールが大幅に遅れています。 船の予約は一般的には1ヶ月、2週間に前に行います。載せる予定だった船が遅れるとなると、別の船の手配をしなければいけません。 そうすると、空いている船にBookingが集まり、スペースは取りにくくなります。 9月で船が遅れるということは、10月1日の国慶節前の輸送はやはり乱れることになると予想されます。 混乱というほどではないとは思いますが、10月以降も混雑は継続していくと思います。

海上運賃急落!北米西岸向け今年一の下げ幅!全面安の傾向。 | 物流ニュース・物流ラジオ

海上運賃急落!北米西岸向け今年一の下げ幅!全面安の傾向。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、8月30日付の海事新聞の記事から、「北米西岸向け急落。コンテナ運賃、全面安」についてお話していきたいと思います。 2022年8月30日イーノさんの物流ラジオ 海事新聞でキャッチーなニュースがあったので、取り上げてみたいと思いました。 ではいってみましょう。 アジア発北米向け運賃急落 アジア発北米西岸向けコンテナ運賃が大きく軟化しています。 8月26日付の上海発北米西岸向けコンテナのスポット運賃は、40フィートコンテナ当たり5,134ドルとなり、前週に比べて648ドルの下落となりました。 1週間の値下がり額としては今年最大です。 北米西岸向けに加え、アジア域内での値下がりも顕著になるなど、全面安の傾向となっています。 全面安の傾向 この運賃は上海航運交易所(SSE)が8月26日付インデックスでまとめたものです。 北米西岸向けはこの一カ月間で、ちょうど1,000ドル近く値下がりした計算になります。 また北米東岸向けは8,801ドルとなり、こちらも前週比で191ドルの値下がりとなり、北米東岸向けも8月に入って9,000ドルを割り込み軟化が続いています。 東海岸は一部の港が混み合っているためか、西海岸向けよりは下げ幅が低いようです。 CAM-CGMのCEOの見解 米国の消費動向もモノからコトに変化していると伝えられているほか、港湾混雑緩和による需給軟化も指摘されています。 フランスの船会社 CMA-CGMのCEOは先週、「コンテナ運賃の軟化は続くものの、強くはなく、ソフトランディングするのでは」という見方を披露しました。 CMA-CGMとしては急激には落とさないという感じでしょうか。 そして北米向け以外では、北欧州向けが20フィートコンテナ当たり前週比347ドル減の4,441ドル。 この航路は一時期 7,000ドルくらいをつけていたため、40%くらい下がっています。 ピークシーズン終盤 北米西岸の労使交渉の影響で港の混雑がひどくなり、また海上運賃が上がるかもしれないと予想をしていました。 ところが運賃はずっと下がっており、8月ももう終わり、北米向けピークシーズンは基本的には来月で終わります。 10月1日の中国の国慶節の前までに中国から貨物が多く出荷されます。 若干の混雑はあるかもしれませんが、混乱するほどではないという印象を受けます。 北米内陸部の混雑 しかし、北米の内陸では倉庫不足の問題が発生しています。 需要が停滞しており、去年の在庫を抱えている企業も多く、倉庫がないためトラックやトレーラーを倉庫代わりに使っています。 倉庫代わりに輸送機器を使ってしまうと貨物の輸送が出来ないという問題を抱えています。 これにより内陸で目詰まりが発生する可能性があるかもしれませんが、まだ詳しい情報が確認できていないので、今後も注目していきたいと思います。 欧州の市場不安 別の海事新聞の記事では、ドイツでスト回避のニュースがありました。 イギリスはまだ鉄道のスト中であり、ヨーロッパ方面もインフレと港湾・物流労働者などの労使交渉もあり、安定している状態ではありません。 とはいえ、現時点では運賃はずっと下がっているということで、よりスペースが取りやすくなっており、安定した輸送手配が出来そうです。

eB/L大手のボレロが買収!船荷証券の電子化が技術と法制度から前進。貿易業界のペーパーレス化 | 物流ニュース・物流ラジオ

eB/L大手のボレロが買収!船荷証券の電子化が技術と法制度から前進。貿易業界のペーパーレス化

どうもこんにちは、飯野です。 本日は8月9日の海事新聞の記事から、「【記者の視点/岬記者】船荷証券の電子化。技術・法制度整備で大きく前進」についてお話していきたいと思います。 2022年8月29日イーノさんの物流ラジオ 今日の海事新聞電子版のランキングで一位になっていたeBLについてのニュースで、B/Lの電子化については最近取り上げていなかったので、注目したいと思いました。 それではいってみよう。 eBLプロバイダーボレロ社、買収 「豪企業がeBL(電子船荷証券)大手のボレロを買収」というニュースがあり、それについての岬記者の視点での記事からの抜粋です。 ボレロはeBLプロバイダーで最も歴史が長く、資源貿易などでその実績を積み上げてきました。 そのボレロが、貿易関連のITソリューション大手の豪ワイズテックグローバルに買収されたというものが今回の記事です。 過去のeBLへの取り組み ボレロは1990年代前半に始まったEUの貿易電子化プロジェクトを原点として始まりました。 近代の船の高速化により、近海航路など船足の短い航路で、B/Lより本船が早く到着し、貨物が引き取れないなどのトラブルが起こっています。 eBLにより、この問題が解決できるという期待が当時はありました。 とはいえBLは有価証券であり、権利移転の管理が非常に重要です。 一方で、貿易書類として関係者が地域・業種をまたがり多岐にわたることから、当時の技術では電子化による適切な管理が難しいのが現実でした。 よって、ボレロの当時の仕組みでは、eBLの普及がすすまなかったのです。 ブロックチェーンの台頭 しかし、それを可能にしたのが、ブロックチェーンの技術です。 セキュリティーが高く、取引履歴が共有できるため、取引の信頼性が担保できます。 eBLに関して言えば、ブロックチェーンだからこそ乗り越えられる課題も多かったのです。 法制度の整備 また、技術の発展に加え、法制度の整備もeBL普及には追い風となりました。 eBLを明示的に有効と認めた法制度はこれまで、英など一部の国に限られてきました。 しかし、昨年のG7サミットではBLを含めた貿易電子化が声明に盛り込まれるなど、国際経済全体で、その必要性が認識されてきました。 日本でも経済界からの要望などが高まっており、政府でも議論が行われ、法制化に向けた準備を進めています。 30年越しのeBL普及 ボレロの原点となったEUのプロジェクトから30年弱。 遅々として進まなかったeBLの普及は技術、法制度の両面から大きく前進しようとしています。 貿易書類の電子化で、最も難しいとされてきたBLが電子化されれば、国際物流全体のDXにも大きく貢献するはずだ、と記事は締めくくっています。 ペーパーレス化へ 僕はちょっと実務から離れているので、ぼんやりした個人的感覚になりますが、船会社のB/LはeBLになっているという印象です。 一方でフォワーダーのB/LはPDFなどを使用しており、オリジナルは最近ではあまり見かけません。 ボレロがワイズテックグローバルに買収されたことで、仕組み的にeBLがより浸透していくのかもしれないと思います。 国際物流の業界では書類の管理が本当に多いです。 弊社でも書類が積み上がっており、書類は5年くらい保管しないといけません。 特にこの有価証券であるB/Lが重要のため、これがペーパーレス化になるということで、この動きが進んでいけば良いなと思います。

世界のフォワーダーランキング、キューネが単独首位に!日系ではNippon Expressが5位にランクイン | 物流ニュース・物流ラジオ

世界のフォワーダーランキング、キューネが単独首位に!日系ではNippon Expressが5位にランクイン

どうもこんにちは、飯野です。 本日は8月25日付の海事新聞の記事から、「世界のFWランキングで、KNがDHL抜き首位。上位企業、M&Aで規模拡大」についてお話していきたいと思います。 僕自身がフォワーダーということもありフォワーダーランキングは常に気になっています。 船会社だけでなく総合国際物流を手配するフォワーダーも、もっと知れ渡って欲しいという思いがあり、今回、このニュースを取り上げてみました。 ではいってみましょう。 2022年8月26日イーノさんの物流ラジオ フォワーダーランキング、キューネ・アンド・ナーゲル単独首位 3PLの市場調査やコンサルティングを手掛ける米アームストロング&アソシエイツ社が、2021年のグローバルフォワーダーのランキング上位25社を公表しました。 今回のランキングでは、前年にDHLと同率1位だったキューネ・アンド・ナーゲルが中国エイペックス・ロジスティクスの買収により単独首位になりました。 市況高騰に加えてM&Aで規模を拡大する例が目立っています。 日本フォワーダーのランクイン 日本勢は5社がランキング入りし、最高位はNIPPON EXPRESSホールディングス(日通)の7位です。 ランキングトップ5 1位:キューネ 2位:DHL 3位:DSV DSVは前回同率だったDBシェンカーを抜き、3位に入りました。 DSVは2021年にパナルピナとの統合作業を完了し、アジリティーの一般物流部門や南アフリカ企業の買収が影響したとのことです。 4位:DBシェンカー 5位:シノトランス キューネ・アンド・ナーゲルやエクスペダイターズなど一部の企業では、海上貨物の取り扱いの鈍化が見られましたが、上位企業を中心に航空貨物の取り扱いを大幅に伸ばしました。 日系フォワーダーの順位 7位:Nippon Expressホールディングス 11位:近鉄エクスプレス 15位:郵船ロジスティクス 20位:日立物流 21位:トール・ホールディングス(日本郵便傘下) M&Aによるランク上げ 特に上位フォワーダーはM&Aの動きが目立ちました。 去年は市況が良く、船会社ばかりに注目されがちでしたが、フォワーダーもマーケットの恩恵を受けています。特にスペースが取れるフォワーダーは大きな利益を得ました。 去年の業界の記事では、キューネはMaerskからサービスコントラクトで5,000ドルで仕入れ、20,000ドルほどで荷主に販売しており、Maerskがキューネに一時的にスペースを出さなかったという記事がありました。 流石に今年はスペースが取りやすい状況が続き、今年のSCでは海上運賃は高くなっているため、状況は変わってきているでしょう。 業界の勢力図 この業界は規模のビジネスのため、大きくなれば、仕入れも強くなり安く提供できることになります。よってM&Aを通して大手がもっと大きくなってきています。 まるで日本の戦国時代の後半のような感じがします。 戦国時代の初期は小さい大名がたくさんいましたが、後半は豊臣、徳川、毛利、島津、北条など、大きな大名だけになりました。 業界の勢力図が決まってきています。 一方でスタートアップが立ちあがっており、明治維新みたいなところもありますね。 そんなフォワーダー業界の動向でございました。

北米の小売業者がコンテナを倉庫として利用!内陸の目詰まりは大丈夫か?倉庫不足と倉庫リース料の高騰 | 物流ニュース・物流ラジオ

北米の小売業者がコンテナを倉庫として利用!内陸の目詰まりは大丈夫か?倉庫不足と倉庫リース料の高騰

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、ウォールストリートジャーナルの記事から、「在庫を抱える小売業社が輸送用のコンテナに注目」についてお話していきたいと思います。 最近は海運や港のことについてお話をしていたので、北米の小売業者の動きをみていきたいと思います。 ではいってみましょう。 2022年8月24日イーノさんの物流ラジオ 輸送用コンテナを移動式倉庫に 北米の小売業者の間では、トラックのトレーラーや輸送用コンテナを移動式倉庫として利用するケースが増加しており、緊迫したサプライチェーンにおける臨機応変な調整がトレンドとなっています。 小売業者やメーカーは、輸送網の混乱や需要予測の困難さの中で、サプライチェーンを維持するために、新しい流通業務を作り続けています。 倉庫費用の上昇 在庫を抱えたまま倉庫スペースを確保できない企業は、需要と供給の間の継続的な不均衡に対処するため、駐車場やトレーラーに商品を保管するなどして、その場しのぎの手配をすることが増えています。 これにより米国経済が不安定で消費者の購買パターンが急激に変化する中、企業は高額になりかねない新たな保管場所(倉庫)の確保を先送りすることができるようになりました。 倉庫費用は去年からかなり上がっています。 倉庫の空室率1桁 いくつかの主要な流通市場では、空室率が一桁台前半に下がり、リース料が上昇しているため、企業は非常に縮小している倉庫市場でスペースを探しています。 倉庫スペースに全然空きがありません。 サプライチェーンのひずみ懸念 一方で、海運の専門家によると、こういった輸送機器に商品を乗せておくと、輸送用コンテナやトレーラー、トラックが使えないため、サプライチェーンのひずみに拍車がかかるとのことです。 北米小売大手のターゲット社やメイシーズ社など一部の小売業者は現在、過剰在庫をできるだけ早く処分するために値下げを行っています。 昨年のホリデーシーズンにクリスマス商品を受け取るのが遅すぎた企業があります。季節商品だったらなかなか売れないですよね。 そういう会社はトラックやトレーラーでの保管を実行しています。 ピークシーズンに向けて とはいえ、これは一時的なしのぎのようなもので、在庫の山をどうにかしないといけないという問題があります。 現在の北米では去年の在庫がまだある、ということと、倉庫の空きスペースがなく、トラックのトレーラー、コンテナなどが倉庫に使われている、というお話です。 そんな中、今年の北米でのピークシーズンはどうなるのでしょうか。 港はスムーズに稼働して沖まちが減ってはいますが、内陸、倉庫での目詰まりが発生しないか、ここが今後の注目ポイント一つかなと思います。

上海港 2022年7月の取扱量で新記録樹立!ロックダウンから完全回復。運賃は下落傾向 | 物流ニュース・物流ラジオ

上海港 2022年7月の取扱量で新記録樹立!ロックダウンから完全回復。運賃は下落傾向

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事から、「上海の7月の輸送取扱量はロックダウンから完全回復」についてお話していきたいと思います。 2022年8月22日イーノさんの物流ラジオ 上海港、輸送取扱量過去最高 上海の7月の輸送取扱数量は、2022年6月から13%増加しました。 取扱量が多かった昨年の2021年7月と比べても、なんと17%の増加です。 上海を通過する数量は先月430万TEUに急増し、同港の7月の処理能力の新記録を樹立。世界で最も忙しい港が、今春の2ヶ月間の厳しいロックダウンから完全に回復したことを物語っています。 ロックダウン明け、製造活発 月次の処理量の分析によると、上海の今年の7月の数量は、2019年12月に中国でコロナ流行が始まる前の月よりも高くなりました。 上海の貨物量の急増は、3月と4月のロックダウンから、この地域で徐々に再開されたことへの直接的な反応があったからだと考えられています。 これは多くの企業が何ヶ月もの間、部分的または完全に製造業務を停止しなければならなかったため、この2ヶ月で予想された数量に追いつくよう急いで生産をしたからです。 国慶節前のピークシーズン また、深センの塩田国際コンテナターミナルや世界第4位のコンテナ港である寧波港など、中国の他の港やターミナルでも先月の取扱量が増加しています。 とはいえ、8月中旬にピークを迎え、9月以降は徐々に減少する可能性が高いとみられています。 一般的には中国から北米への輸送は10月1日の中国国慶節前までがピークです。この時期まで輸送ボリュームが増え、徐々に落ち着いていくのが通例です。 海上運賃下落傾向 また海上運賃は引き続き下落傾向にあり、北米の西海岸の沖まちもかなり解消されていっています。 8月、9月の輸送量が多かったとしても、去年のような目詰まりは発生しない可能性が高いと思います。 急激に値段は落ちてはいないため、そういう意味ではまだ価格は高い水準にあると言えるでしょう。 来年以降の運賃レベル ポイントは来年以降です。 コロナ前のような運賃レベルは船会社が倒産するほどのレベルです。 インフラとして機能しないほどの価格の叩き合いだったため、そのようにはなって欲しくないと思います。 コストを必要以上まで叩くのではなく、新しい価値を創造する方向に日本が向かっていけば良いと思います。

日本郵船の新規事業を爆誕させる取り組み!ネットワークを使って社員を支援 | 物流ニュース・物流ラジオ

日本郵船の新規事業を爆誕させる取り組み!ネットワークを使って社員を支援

どうもこんにちは、飯野です。 本日は8月17日付の海事新聞から、「日本郵船、新規事業創出を支援。社員の熱意 後押し」についてお話していきたいと思います。 2022年8月18日イーノさんの物流ラジオ 日本郵船、社員の新規事業を支援 日本郵船は新規事業に取り組もうとする社員に対して、多方面からの支援を強化しています。 今年の春に新設したイノベーション推進グループ傘下のビジネスインキュベーションチームが事務局となり、熱意を持った社員がアイデアを具体化するための取り組みに資金や情報・ネットワークなど、必要な機能を提供する体制を整備しているとのことです。 グループ再編し、支援強化 日本郵船には、中堅・若手社員のアイデアが新規事業立ち上げにつながった代表事例として、船員向け金融プラットフォームを提供するマルコペイなどがあります。 現時点では、ビジネスインキュベーションチームが関与する複数のプロジェクトが並走しており、マルコペイに続く新規事業創出を目指しています。 郵船は昨年10月、技術本部のデジタライゼーショングループの組み換えを行い、DX推進グループとイノベーション推進グループの2グループに再編しました。 このイノベーション推進グループは激変する事業環境に対応し、新たな価値を創造することをミッションとしています。 社員支援 そして、新規事業立ち上げを支援するため、イノベーション推進グループでは、 1. メソッド  2. 資金  3. 情報 という三つの「仕掛け」を打っています。 メソッドとしては、デジタル人材を自前で育成するためのデジタルアカデミーで具体的な方法論を学び、演習し、実践する場もあります。 資金面では、「みらいファンド」という枠組みで、次世代プロジェクトをサポートします。 情報面では、さまざまなVC・コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)で、大学・海事関連機関などとの連携をさらに強化し、「NYK流」のイノベーションを起こすための協創仲間のネットワークの確立を目指しています。 各社員が持つアイデアや意見をどのように吸い上げるかは、今後の課題とのことです。 社内ネットワークを活かし新規ビジネスへ 日々の業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するDX推進グループは、さまざまな部署との接点を持っており、課題やニーズを把握しやすいという面があります。 このほか、以前SEA JAPAという展示会で取材しましたが、日本郵船はESG(環境・社会・企業統治)経営の実践しています。 そのESG経営の社内ネットワーク、低・脱炭素の事業化を推進しているグリーンビジネスグループ、本社内全48部署のESG経営推進担当者「ESGナビゲーター」や、デジタルアカデミー卒業生らの社内ネットワークがあります。 NYKグループとしてESG経営を実践するに当たっては、多くの具体的な課題があるため、新規事業につながるアイデアも生まれやすいと見ています。 社内外の知見を柔軟に取り入れながら、新規ビジネス創出に取り組んでいきます。 大手の新規事業への取り組み 大手がこのように新しいことに取り組む非常に良いと思います。 中小も新しいことをしないと生き残れないと思いますので、業界が活性するでしょう。 社員の人たちは普段の業務もありますが、その中で新しいことをできる環境を整えている環境が素晴らしいと思います。 会社の持っているものを全部使って、新しいことができるので、大きなこともでき、勝つ可能性もより高くなると思います。 あとは現場で働く人たちがどう動いていくのかが注目です。 僕は新しい企画や新規事業の立ち上げが大好きですので、日本郵船さん、もしコンサルが必要であれば、ご連絡をお待ちしております。

コンテナリース業者、現在の混雑はコンテナ供給の問題。新造コンテナ逼迫。 | 物流ニュース・物流ラジオ

コンテナリース業者、現在の混雑はコンテナ供給の問題。新造コンテナ逼迫。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事から、「新造コンテナの価格は軟化しているが、サプライチェーンの混雑で供給が逼迫」についてお話していきたいと思います。 2022年8月12日イーノさんの物流ラジオ 今日はコンテナリース業者の視点から書かれている記事をもとに、昨今のサプライチェーンの乱れについてお話をしていきます。 コンテナ供給逼迫 船会社は、コンテナの価格がコロナ前レベルをはるかに上回っているため、新しいコンテナを購入するのを避け、古いコンテナを保持することを選択しています。 コンテナリース業者のTextainer Holdingsによると、新品の海上コンテナの価格は現在低下しており、船会社は第2四半期に十分な設備(船)を用意したものの、港や陸地の混雑によりコンテナの供給が逼迫しているとのことです。 サプライチェーンの混雑は、コンテナの流通を遅らせることになるとされています。 現在は物流のボトルネック、労働力不足、その他のコロナ関連の障害により、総船舶容量の12~14%が使えない、と同社のCEOは述べています。 Texainer 社CEOの発言 CEOは以下の様に発言しています。 「私たちの見方では、現在の混雑は供給の問題です。コンテナリース業者の視点からだと混雑の原因はコンテナの供給問題。」 「経済における他の要素、特にインフレに見られるように、供給は非常に大きな役割を担っており、たとえ需要が緩和されても、供給の制約はそのまま残っています。」 「そして私たちの場合、混雑に本当に影響を与えているのは、全体的な供給制約のうちでは、内陸の物流部分なのです」 コンテナリース業者、過去最高の収益 港ももちろん混雑の影響を与えていますが、鉄道、トラック、倉庫などの内陸の輸送が原因という情報もありました。 そのような中、このコンテナリース業者は過去最高の収益を今年の第二四半期で叩き出しています。 新造コンテナの価格は下がり続けており、現在の相場はコンテナあたり約2,600ドルですが、それでも過去の平均をまだ大きく上回っています。 このコストに対抗するため、船会社はピークシーズンを前に、新しいコンテナの受け入れを減らし、既存のユニットを保持するようになっています。 新造コンテナの逼迫 コロナ初期にコンテナ不足になり、当時はコンテナが大量に発注されました。 しかしすぐにコンテナができるわけではなく、作っている間に北米西岸での沖まちなどで船のスペースが足りなくなり、海上運賃が高騰しました。 そして現在ではその時に作られたコンテナが納品され、コンテナ不足にはなってはいませんでしたが、主に内陸部でのコンテナ滞留が発生し、コンテナの供給面に少し不安が出てきたようです。 海上運賃は下落傾向にあるのでコロナ初期のような深刻なコンテナ不足ではないとは思いますが、このような傾向があるという情報でございました。

ドイツのライン川の水位が低下、サプライチェーンに影響も。長期化の可能性も。 | 物流ニュース・物流ラジオ

ドイツのライン川の水位が低下、サプライチェーンに影響も。長期化の可能性も。

どうもこんにちは、飯野です。 本日はJpb.comの記事から、「ドイツのライン川で水位が下がり、輸送制限、サーチャージが発生」についてお話していきたいと思います。 2022年8月10日イーノさんの物流ラジオ ライン川、水位低下 ヨーロッパの重要な水路であるライン川の主要な地点で水位が危機的に低下しているため、ライン川の主要なバージ船のサービス提供者の1社が割増料金と貨物制限を課しています。 ライン川はスイス、ドイツ、オランダの工業地帯を流れ、北海につながっている川です。 低水位サーチャージ発生 どういう状況かというと、ヨーロッパの内陸輸送サービスプロバイダーのコンタルゴは、ドイツのケルンから上流のカウブの水位が、今後数日で50センチ以下に下がると予想されるため、約600ドル/20’と約790ドル/40’の低水位サーチャージを実施しました。 「これだけ水位が低いともはや輸送する義務がない」と、バージ船のオペレーターは今週、顧客に警告しました。 ライン川の制限の影響 Hapag-Lloydの広報担当者は、「ライン川のバージ船は容量の半分しか積載できず、輸送会社の内陸物流サービスに影響を及ぼしている」と語っています。 更に「船舶がウクライナ向けに石炭やその他の商品を大量輸送しているため、ライン川の利用可能な容量はすでに少なくなっている」とも述べています。 また「ヨーロッパの内陸工業地帯はライン川に大きく依存しており、Hapag-Lloydは貨物を上流に運ぶために鉄道や道路を使った代替輸送手段を見つけなければならなかった」と付け加えました。 エネルギー不足とサプライチェーンの問題悪化 この件に関する他の記事は、ロシア・ウクライナ情勢による天然ガスの価格高騰となっているなか、主にライン川で、バージで輸送される石炭の輸送に影響がでて、ヨーロッパでのエネルギー不足、が懸念されるとのことです。 このライン川の低水位は乾季の夏に発生する季節的な問題ですが、今回の貨物輸送の制限は、特に都合の悪い時期に発生したようです。 ヨーロッパ最大の内陸港であるデュイスブルク港の広報担当者は、「船はより少ない貨物しか積載できず、現在のサプライチェーンの問題をさらに悪化させている」としています。 ベルギーのアントワープ港のコンテナターミナルでは、浅瀬でのバージの積載量が限られているため、ライン川を発着するサービスを、20個のコンテナよりも小さなサイズであれば運航することを許可しています。 同港の広報担当者によると、鉄道事業者もサービスの頻度を増やし、より長い列車を使用しているとのことです。 ここでポイントなのが、ヨーロッパの各地の港湾でストが発生することです。 ヨーロッパのスト 他の放送回でもお伝えしましたが、ヨーロッパのインフレ率と賃上げ率がマッチしておらず、港湾労働者が騒いでいます。 水位低下の問題がサプライチェーンの乱れの問題に拍車をかけることになっているようです。 Kuehne + Nagelの広報担当者は、「利用できる船積みスペースは確かに少なくなっている」と述べています。 また、DB Schenkerは「道路および鉄道事業者に追加の容量を予約」しています。 ヨーロッパの大手フォワーダーも影響を受けて対策を取っています。 問題長期化 ドイツ連邦水文学研究所は、気候変動による氷河の縮小と降雪量の減少により、ライン川の水位が低い時期が今後長期化すると予想しています。 これは輸送業者だけでなく、メーカーにとっても大きな問題です。 特に化学品メーカーは大変で、原材料は危険物であり、バージ船から鉄道や道路に簡単に移動できないものや、大量にまとめて輸送しなければならないものがあり、ライン川の容量が制限されると、メーカーの輸送手段は限られています。 このように環境からもヨーロッパのサプライチェーンに影響が出ています。 イギリスのフェリクストゥ港でもストが行われる予定で、このような先行き不透明ななかで、このような環境問題も発生しています。 また引き続き、追加情報をお伝えしていきたいと思います。