column

貿易コラム

コンテナ船、ドッグ入り不稼働船が増加!船社は供給量緩和に取り組む | 物流ニュース・物流ラジオ

コンテナ船、ドッグ入り不稼働船が増加!船社は供給量緩和に取り組む

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、1月13日付の海事新聞の記事から、「コンテナ船、市況軟化で不稼働船が増加」についてお話していきたいと思います。 2023年1月16日イーノさんの物流ラジオ 不稼働船増加 コンテナ船の運賃市況軟化に伴い、ドライドック入りなどの不稼働船が増加しています。 欧海事調査会社アルファライナーによると、2023年1月現在の不稼働コンテナ船は257隻、約142万TEUで、積載能力ベースでは前年同期の2・6倍に拡大しているとのことです。 昨年末以来、大型コンテナ船の竣工が続いておりドック入り時期の調整などで、不稼働船はさらに拡大するとみられています。 これらの不稼働船は、乗組員を下船させ主機関なども停止する「コールドレイアップ」を含めた商業的理由での待機船と、定期修繕などに分けられます。 どのような船が多いのか 前年同期と比べて大型船が増加していることが特徴です。 昨年同時期には1万2,500TEU型以上のメガコンテナ船での不稼働船は、ドック入り4隻のみでしたが、今年は36隻まで拡大。 また、7,500―1万2,500TEU型でも、不稼働船は13隻から33隻に増加しています。 商業的理由による待機船で増加分の大半は、運航船社の船です。 運航を行わない船主の船もあるにはあるものの、商業的理由は一般の船会社の船です。 なぜ不稼働船が拡大しているのか コロナ禍を契機に、コンテナ運賃は歴史的な高水準で推移していましたが、港湾混雑の解消などに伴い、22年半ばから運賃水準は正常化に向かっています。 荷動きも勢いを欠く中、運航船社の船を中心に、今後も不稼働船の規模が拡大する可能性は高いとのことです。 船社の供給量緩和への取り組み 他には、船社は運航面でも欠便や減速運航などによる供給量緩和の取り組みを進めています。 欧州航路では、一部アジア向けの復航で、スエズ運河経由ではなく、南アフリカ・喜望峰経由のルートを選択する船社も出てきています。 これにより、1ループ当たり2隻分の供給力を吸収できる計算になるということです。 意図的に船を動かさずに供給量をコントロールできているようです。 2023年1月現在の不稼働コンテナ船は257隻・142万2768TEUであり、相当な量を止めている印象です。 供給量のコントロール 昨年比の2.6倍ですが、昨年の1月はとにかくスペースが足りない状況だったため、修理など以外はとにかく稼働させていたと思います。 船を出しすぎても、スカスカの状況で運行することになるので、それを避けています。とはいえ、維持費とか船のリース代の支払いはあると思います。 欧州航路では喜望峰をまわり、意図的に船足を伸ばしているようにも思われます。 荷主が納得するのか、他の船会社を選ぶのではないか、という疑問もあります。 今後、供給量をどうコントロールしていくのかが注目です。

日本郵船・三菱商事がスタートアップ支援で脱炭素!イノベーション起こるか? | 物流ニュース・物流ラジオ

日本郵船・三菱商事がスタートアップ支援で脱炭素!イノベーション起こるか?

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、1月10日付の海事新聞の記事から、「郵船・三菱商事、オープンイノベーションで脱炭素化。スタートアップを支援しており、2期目が終了」について内容を選定してお届けしていきたいと思います。 2023年1月12日イーノさんの物流ラジオ 日本郵船・三菱商事の支援・育成 日本郵船と三菱商事が低・脱炭素化をテーマに、共同でスタートアップ企業を支援・育成するプログラムがこのほど2期目を終了しました。 この支援・育成活動では、脱炭素化に寄与する技術やアイデアを持つスタートアップ企業の発掘を狙った試みで、外部企業とのオープンイノベーションの取り組みを加速していくということでした。 両社は12月2日、400社強の応募から最終的に選考されたスタートアップ8社がプレゼンテーションを行う発表会を、日本郵船本社で開催しました。 会場には両社グループの役員、中堅・若手社員のほか、ベンチャーキャピタルや金融機関の担当者などが集まり、リアルイベントでの交流を深めたほか、オンラインで全世界に配信されました。 両社のプログラムへの取り組み 日本郵船と三菱商事によるスタートアップの支援・育成プログラムは2021年6月からスタートしました。 長年にわたりパートナーシップを構築してきた両社だけに価値観のすり合わせなどに時間を要することなく、単独では出せない付加価値をスタートアップに提供できるようになったということです。 メンターからアドバイス 各スタートアップに対しては、両社からそれぞれメンターを複数指名。 関連した分野に従事するメンターから、スタートアップに対して実務面からのアドバイスを定期的に行いました。 スタートアップにとってはビジネス視点でのアドバイスが得られるほか、メンター側にとってもスタートアップとの対話を通じて、自らの業務の相対化・再評価ができるなどメリットがあったということです。 両社とも、選定されたスタートアップへの出資のみを目的とせず、イノベーションを追求する文化や、スタートアップのエコシステムとの関係の構築などに重きを置いています。 日本のイノベーション 日本は平成の30年間 大きなイノベーションがありませんでした。 なかなか既存の大企業で新しいことをし、イノベーションを生むのは難しいことです。 若くて優秀な人材が自由にアイデアを出して活動できるスタートアップの方が、失敗も多いですが、イノベーションが起こりやすいです。 スタートアップは業界の知識がないことも多いですが、そこを大手企業がメンタリングしてくれるというので的外れな発明になりにくくなるといったメリットがあります。 個人的にはもっと挑戦する若者が増えてほしいと思います。 このロジラジでは僕の好みでテクノロジー系やスタートアップ系も結構とりあげており、なかなか変革できない大手企業や、若い人たちが刺激になってくれれば良いなと思っております。

パワーX、事業拡大に追加27億円を調達!電気運搬船の日本技術に期待 | 物流ニュース・物流ラジオ

パワーX、事業拡大に追加27億円を調達!電気運搬船の日本技術に期待

どうもこんにちは、飯野です。 本日は海事新聞の記事から、「パワーエックス、27億円追加調達。正栄汽船や辰巳紹介など出資」についてお話していきたいと思います。 2023年1月11日イーノさんの物流ラジオ パワーX、事業拡大 世界初の電気運搬船実現などに取り組むスタートアップ企業、パワーエックスは10日、蓄電池工場建設や事業拡大に伴い、総額27億円を追加で調達したと発表しました。 船舶投資ファンドを運営するアンカー・シップ・パートナーズや今治造船グループの正栄汽船、大阪港を基盤に物流事業を手掛ける辰巳商会など6社超が新たに資本参加し、累計の調達額は約99億円に達しました。 今回調達した資金は蓄電池製品の製造・開発に充て、2025年を予定する1番船の完成など、電気運搬船の実現に向けた準備を加速させるとのことです。 パワーXの開発 現在、パワーXは今治造船や日本郵船など海事業界の複数社と提携し、大型コンテナ型蓄電池を積載できる電気運搬船「Power Ark」の開発などを進めています。 他にも記事には出資している会社さんのコメントなども書いてあるので、興味のある方は概要欄に記事リンクを貼っているのでご覧ください。 パワーエックス、27億円追加調達。工場建設・事業拡大で。アンカー・正栄など出資 パワーXのサイトにもありますが、この船がむちゃくちゃカッコいいです。 風力発電の日本技術 YouTubeなどにもパワーXの伊藤社長のインタビュー動画や洋上風力発電などの動画があります。 日本は国土は狭いですが、海上では常に強い風が吹いている地域があります。 これまでの洋上風力では、沖合で作った電力をどうやって内陸におくるかという、送電ケーブルをどうするかの課題がありました。 しかしパワーXは電気を運ぶ船を開発しており、また工場では蓄電池も作っています。 今は脱炭素に向けて再生可能エネルギーの調達などが注目されていますが、電気を海上輸送するというアイデアで実際にそれをやってしまおうというのが凄いです。 僕らに馴染みのある日本の会社も出資をし始め、この分野では日本の技術が世界で前を走れるのではないかと個人的に期待をしています。

欧州も景気後退で需要伸びず?海上輸送はどうなるのか。 | 物流ニュース・物流ラジオ

欧州も景気後退で需要伸びず?海上輸送はどうなるのか。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事から、「欧州の景気後退の影響で、海上輸送の需要と運賃が下がる」についてお話していきたいと思います。 2023年1月10日イーノさんの物流ラジオ ヨーロッパの市況 今回はヨーロッパ方面についてのニュースをお伝えします。 2023年が始まり、アジア-ヨーロッパ航路の荷主は本船スペースが有り余り、スポット運賃が暴落するという、2022年初頭とは正反対の立場に立たされることになっています。 しかし、この「改善された」海運環境の背景には、欧州経済が不況に陥り、消費者が悪化する生活費危機と戦っているため、全くポジティブなことはありません。 高い在庫水準は、個人消費の低迷により、在庫削減が難しくなっており、少なくとも2023年の第1四半期までは、欧州の輸入量は減少することが予想されます。 2022年の振り返り アジア-欧州間のスポット運賃は過去最高を記録し、船腹は非常に逼迫していたため、船社はすでに上昇していた運賃に数千ドルを上乗せしたスペース保証プレミアムを請求していました。 北欧の主要ハブ港は慢性的な混雑に見舞われ、利用可能な本船のスペースが事実上縮小し、荷主はより早く、より大量の輸入注文を、前倒しして発注しました。 過剰在庫とレート下落 このため、ヨーロッパ各地の倉庫はこの貨物で一杯となり、ピーク時には夏場以降、10月の中国の国慶節を前にした従来の需要の高まりは見られなくなりました。 2022年のレートは1月第1週にピークとなり、1年を通して順調に下落し、8月にはアジア・北ヨーロッパの長期契約レートを下回っていきました。 2023年はどうなるか? 北欧の港湾の混雑が緩和され、本船スペースが市場に放出され、暴走するインフレと欧州全体の不況が消費財の需要を押し下げると船社は船腹の供給過多を実感することになるだろうといわれています。 2022年を通じて運賃が下落する中でも非常に好調な四半期決算を発表した船社のCEOたちは、収益性を維持するため、積極的にスペースと需要をマッチングさせると主張しています。 船腹の削減 Sea-Intelligenceのデータによると、12月末までに、今年の最後の4ヶ月間で合計824,000 TEUの船腹が削減される予定とのことです。 この数字は、1ヶ月の貿易で利用可能なすべての船腹を削減したのとほぼ同義です。 既に、それだけ意図的に減らしていたのです。 2023年初めに施行される国際海事機関(IMO)の新たな環境規制の影響に備え、船社はより遅い航海を強いられ、一部は完全にスクラップされる可能性があります。 供給量をコントロールするということですね。 景気後退による需要減 ヨーロッパ向けも基本的には、インフレやエネルギー価格の高騰による景気後退で需要が減る見込みです。 北米と同じく過剰在庫がまだあるので、それを減らしていかないと輸送需要は伸びないでしょう。 船腹量コントロールによる影響 この記事には2022年9月から12月まで船会社が船腹量を既にコントロールしていたとありました。 船腹量をコントロールしても、価格は下がり続けたということで、影響は限定的だったのかもしれません。 北米だけでなく、欧州でも同じようなことが起こっています。 コロナが発生した2020年から世界で同時に巣篭もり需要が増え、港の混雑が世界中で起こっていたので、下がる時も同時に落ちていくようです。 今後も同行をチェックしていきたいと思います。

MSC コンテナ船腹量が1年で約8%アップ!今後の船会社の動向に注目 | 物流ニュース・物流ラジオ

MSC コンテナ船腹量が1年で約8%アップ!今後の船会社の動向に注目

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、1月6日付の海事新聞の記事から、「コンテナ船腹量 MSC 1年で約8%増。マースク微減、戦略に差」についてお話して行きたいと思います。 2023年1月6日イーノさんの物流ラジオ MSCとマースクのコンテナ船腹量 アルファライナーの2023年1月1日時点の調べによると、昨年初めに世界最大のコンテナ船社となったスイス船社MSCは、その後も中古の船を積極的に購入し、2022年初めから船腹量を約8%拡大しました。 2Mのアライアンスパートナーで、船腹量2位のデンマーク船社マースクの船隊は対照的に微減しています。 マースクはM&Aなどロジスティクス分野への投資を継続しており、戦略の差が数字にはっきりと現れた形となりました。 その他船社の船腹量 アルファライナーがまとめた1月1日付の船腹量のランキングが紙面にはありますが、注目ポイントだけ紹介していきましょう。 前年同期比でまず船腹量がアップした船社 MSC:7.5%アップ CMA CGM:7.1%アップ エバーグリーン:12.5%アップ イスラエルのZIM:29%アップ シンガポールのPIL:11.4%アップ そしてダウンした船社 マースク:1.4%ダウン COSCO:2.1ダウン ONE:0.8%ダウン MSC、中古船大規模購入 MSCは2021年、コンテナ船市況の高騰を取り込むべく中古の船を大規模に購入し、1年で船隊を41万TEU超拡大し、マースクを抜いて世界最大のコンテナ船社となりました。 続く2022年も中古船の購入の勢いを落とすことなく32万TEU超の船隊を拡大しました。 1月1日時点では、MSCは合計約460万TEU、2位のマースクは約420万TEUとなり、2022年の年初から差が開いたという感じがします。 そしてMSCの2023年に竣工予定の船は2万TEU超のメガマックス型14隻、1万4000TEU前後のネオパナマックス型22隻と、当面世界最大のコンテナ船社が交代することはなさそうとのことです。 船腹量のアップ MSCとマースクの戦略の違いが明確に出たのと同時に他の船会社のアップがすごく気になります。 イスラエルのZIMは29%アップ、その他、エバーグリーン、PILもかなりの量をアップしています。ダウンしている船会社もありますが、微減ですね。 昨日の放送では2023年末には作対比で4.5%増とお伝えしましたが、ランクが低めの船会社の船腹量がかなりアップした印象があります。 MSCは母数が大きいため、8%アップはかなり大きく、またCMAも7.1%アップしています。 船腹量アップの影響は 今回、船腹量を大幅にアップしていた船会社がどのようにしてくるのでしょうか? 貨物量は景気後退もあって全体的に減る見通しがあります。 無理に値下げをして、他の船社の貨物を取りに来るのか、また市場が荒れてしまうかどうかが個人的には心配です。

2023年、どうなるコンテナ船の市況?需要減退、規制の影響は? | 物流ニュース・物流ラジオ

2023年、どうなるコンテナ船の市況?需要減退、規制の影響は?

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、1月5日付海事新聞の記事から、「市況正常化後のコンテナ物流、環境規制が大きく左右するか」についてお話していきたいと思います。 2023年1月5日イーノさんの物流ラジオ 2023年の市況 新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに始まった世界的な海上コンテナ輸送の混乱と、コンテナ市況の歴史的な高騰がありました。 物流の目詰まりによって世界のサプライチェーンは大きく揺れたが、2022年後半にかけてその混乱も収束しつつあります。 そして2023年以降のコンテナ輸送を取り巻く環境がどのように影響をするのか見ていきましょう。 北米西岸、ようやく正常化へ 世界的なサプライチェーン混乱の象徴だった米国西岸ロサンゼルス・ロングビーチ両港のコンテナ滞船も、2021年末の100隻前後をピークにして2022年11月にはついにゼロ隻となり、混乱は完全に解消しました。 3年を経てようやく正常化に至ることになりました。 北米西岸向けなどは12月9日時点で40フィートコンテナ当たり1,430ドルと、こちらは完全にコロナ禍前の水準となっています。 需給バランスの軟化続く コンテナ市況の高騰を支えていた物流混乱と巣ごもり需要の2大要素がすっかり剥落しました。 さらに世界的なインフレ懸念とこれまでの需要先食いによる過剰在庫もあり、需給バランスの軟化はしばらく続く見通しです。 2023年以降のコンテナ船腹供給は? 日本郵船調査グループによると、2022年末の供給船腹量は3・2%増の見込みでした。 解撤量は依然として歴史的低水準が続くものの、竣工量の伸び悩みが響きました。 中国のロックダウンの影響で上海周辺の造船所の稼働停止が長期化したほか、韓国造船所でのストライキなどが響いたとのことです。 2022年末時点ではあまり増えていません。 2022年の伸び悩みの影響 そして2023年末の供給船腹量は対前年比で4・5%増と予想しています。 前年に比べて伸び率は上回るものの、2022年の工期遅れの挽回が難しいことなども考慮し、竣工量は252隻・173万2,000TEUとしています。 2024年末には2023年からの先延ばし船の竣工も予想するものの、一方で解撤についても75隻85万TEUまで進むと見られています。 意外と増えないかもという感じです。 規制効果は? 供給船腹量が増加する一方、ウクライナ危機や世界的なインフレもあって景気後退が確実視されるなかで、荷動きも期待できず、コンテナ市況の環境としては悪条件がそろっています。 ただし、23年1月からスタートする環境規制、つまりEEXI(既存船の燃費性能規制)とCII(燃費実績格付け制度)がどの程度影響するのかで大きく変わってくるとみられています。 2分される見方 基本的にはEEXIとCIIの導入により、船腹量削減効果が発揮されて需給が引き締まる方向に行くとの見方が強く、先日退任を発表したマースクのソーレン・スコウCEOも環境対応と減速航行で投入船腹が減るとメディアのインタビューでコメントしています。 一方でこうした環境規制による船腹量削減効果は限定的との意見も根強く、見方は2つに分かれています。 2023年はこれまで以上に先行きの不透明感が強くなるなか、広い意味での環境ファクターがコンテナ輸送動向を大きく左右する可能性が高くなりそうです。 2023年の市況予想 全体的にはやはり伸びることはないと思います。世界的なインフレがやはり影響するでしょう。 スペースも非常に取りやすく、安定した状況が続くのではないかと見ています。 運賃水準が完全にコロナ前に戻っており、業界で働く立場からするとこれ以上下がらないでほしいと思います。 船の解鉄を含めても、船の供給量も増えます。 もしかしたらとんでもなく運賃が安くなるかもしれないと個人的には危惧しています。 また、EEXIとCII規制によって、船が減速して進む可能性があるので供給量のバランスが取れるかもしれませんが、これは蓋を開けてみないとわかりません。 今年も一年、情報発信を続けていきたいと思うのでよろしくお願いします。

ABBY、AIとOCR技術で貿易書類業務を効率化!! | 物流ニュース・物流ラジオ

ABBY、AIとOCR技術で貿易書類業務を効率化!!

どうもこんにちは、飯野です。 本日は12月23日付の海事新聞の記事から、「ABBYY、貿易書類処理の時間短縮。AIとOCRで、業務効率化を支援」についてお話していきたいと思います。 2022年12月23日イーノさんの物流ラジオ ABBYY、OCR技術で効率化支援 米のABBYYは、AIを活用した高度なOCR技術「AI―OCR」により、企業などの業務効率化を支援しています。 OCRは手書きや印刷された文字を、イメージスキャナなどによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術です。 ABBYはそのOCRにAIを掛け合わせ、紙や画像などから、データを高い精度で高速で読み取るソリューションを提供しています。 入力ミス削減、大幅な時間短縮などにつながるため、特に紙の書類が依然として多く残る、貿易関連業務の効率化で大きな成果が出ているとのことです。 日本市場でも、ロジスティクス関連で既に複数の導入実績が積み上がっています。 ホームページを見にいったら、海外ではDHLにも採用されていました。 ABBYYについて ABBYは1989年の設立。現在は15カ国に現地法人を構え、グローバルの従業員は1500人以上。 その半数以上が開発者・エンジニアという構成です。 AI―OCRと、業務プロセスを可視化するプロセスマイニングを業務の軸としています。 AI―OCRの最新ソリューション「Vantage」は、経費精算やインボイス処理など、それぞれの業務に適した学習済みのモジュールを内蔵しています。 日本でのロジスティクス関連では約10社で導入済み。並行して協議中の潜在顧客がさらに10社前後あるとのことです。 異なったフォーマットへも対応 貿易・国際輸送で使用される書類の種類・件数は膨大ですが、AWB、インボイスなど、企業ごとに独自のレイアウトを取ることも多いです。 ここがポイントです。 読み込みのスキルを持った現場の担当者に、業務が属人化しやすい傾向があります。 ABBYYのソリューションでは、AIや機械学習により、貿易書類を読み取る複数のモジュールを用意しており、短時間の調整で、さまざまなレイアウトの書類を読み取れるようになります。 システムの導入例 記事には導入例があり、住友倉庫は新通関システムの構築に際し、ABBYYのソリューションを導入。 インボイス処理の時間を1件40分から約4分と、ほぼ10分の1まで短縮することが可能となり、月間約100時間の業務削減につながりました。 伊藤忠商事はDXの基盤として、ABBYYのAI―OCRを導入し、業務全体にかかる時間を年間約4万9000時間削減することに成功しました。 煩雑な業務を自動化することで、よりコアな業務に人員を回せるだけでなく、転記ミスなども削減できます。 経営、現場それぞれにメリットを感じていただけるのではないかとABBYYの社長は述べています。 昨今は貿易関連業務の自動化に関する引き合いが増えていることから、ABBYYジャパンとしても運輸・貿易業界に注力するとのことです。 効率化、業務削減への期待 タイにいるときに、B/Lの内容をスペルチェックする際、社員が一文字ずつSIと目視でチェックしていました。 今回はフォーマットが変わっても対応していけるとのことで、大幅な業務削減が期待できます。 無駄な書類や作業が多いこの業界ですが、少しずつITが浸透し、作業効率を上げ、人にしかできない仕事に注力できるようになっていけばよいと思います。

CMA CGM、米国東西の港湾を買収!船会社が所有するメリットとは | 物流ニュース・物流ラジオ

CMA CGM、米国東西の港湾を買収!船会社が所有するメリットとは

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、WSJの記事から、「CMA CGM、米国東西の港湾を買収!港湾経営を活かした物流戦略」についてお話していきたいと思います。 2022年12月21日イーノさんの物流ラジオ CMACGM、東西の港湾買収 フランスの船会社CMA CGMは今年初め、ロサンゼルス港の最大級ターミナルのパートナーの持株分を買い取り、今月はニューヨーク港とニュージャージー港の2つのターミナルを買収すると発表しました。 CMA CGMは米国の港にあるコンテナターミナルを所有することは、海運事業から内陸の物流事業に拡大するための、次のステップだと考えています。 世界第3位の輸送能力を誇るCMA CGMは、数十億ドルを投じて西海岸と東海岸の最も交通量の多い2つのゲートウェイで貨物処理の施設を購入・改良し、コンテナの流れを速め、サプライチェーンの効率化と拡大への障壁を取り除こうとしています。 CMA CGMは、物流事業の買収や航空貨物サービスの立ち上げに数十億ドルを投じており、今回の買収もその一環です。 デジタル化によってより早い対応が必要 CMA CGMは、デジタルツールによって、予約やその他の物流に関する決定をより多く担うようになり、より速い情報の流れに対応しなければいけません。 港湾での貨物輸送などの物理的なオペレーションに圧力がかかるため、貨物量の変動がより頻繁に起こるようになると予想しています。 CMA-CGMの取締役副社長は、「私たちは、ピークとローが連続する非常に短いサイクルに対処しなければならず、インフラの容量は、対処できる弾力性を持つ必要があるでしょう」と述べています。 今後はデジタル化をはじめ、いろんな要因で貨物量が上がったり下がったりし、一定ではありません。 よって、自社でターミナルを運営してインフラ設備に投資をしています。 港湾の自動化 近年、世界中の港湾は、Covid-19の大流行やウクライナの戦争が国際的なサプライチェーンを混乱させたため、コンテナ量の落ち込みや急増に対応するのに苦労しています。 ロサンゼルスやニューヨーク・ニュージャージーなど、米国の多くのゲートウェイは都市にへばりつき、拡張する余地がほとんどありません。 ターミナル運営会社の中には、自動コンテナ処理装置を追加して効率化を図るところもありますが、港湾労働者の組合は自動化に猛反発しています。 北米の港湾労働組合は強いので、CMA-CGMは自社でやろうとしています。 船社による港湾所有・投資 CMA CGMは現在、米国の7つの港湾ターミナルと、28カ国にわたる世界の52のターミナルを所有または投資しています。 他の船会社も同様です。 デンマークの輸送会社A.P. Moller-Maersk A/Sの子会社であるAPMターミナルは、世界中で67のターミナルを運営しています。 中国のCosco Shipping Portsは、国営のCosco Shipping Linesによる拡張と連動して、世界中でターミナル事業を拡大しています。 船社が保有するメリット 海運業界の専門家によると、船会社がターミナルを所有することで、ターミナルの運営方法や運営時期を指示することができ、船社の効率、顧客サービス、海運収入全体を向上させることができるとのことです。 同じくCMAの取締役副社長は、ニューヨークのヤードでのコンテナの保管と移動を改善し、既存の自動化装置を改善すれば、その能力をおよそ2倍にすることができると述べています。 コロナ渦の教訓を活かして コロナ禍では港湾の非効率性を浮き彫りになりました。 米国内のターミナルは海外から殺到するコンテナの処理に苦労し、沖合での船舶の大きなバックアップを誘発し、輸出入業者は不満を募らせました。 そうならない為にも大きく収益を上げた船会社が、北米の西と東のターミナルを買収するという話です。 今後の港湾の変化 CMA CGMとマースクは船だけでなく、トータルロジスティクスに戦略を振っています。 世界中の港、更に貨物量も多くてややこしい北米の港も抑えにいっています。 港湾での作業効率が抜群にアップするかもしれません。 例えば、北米の他のターミナルは自動化が遅れてしまって、作業遅く、ストライキなども起きています。 そうであればCMACGMを使って、早くて安定的な輸送ができるという選択肢をとり、安定的で作業スピードが早い港に貨物が集まるかもしれません。 そうなると北米の他のターミナルも自動化への圧力が強まるかもしれないと個人的には考えています。 これは面白い流れかなと思います。船会社の投資の情報には目が離せません。

DBシェンカー売却?ドイツ国鉄DBが検討。中核事業への集中狙う | 物流ニュース・物流ラジオ

DBシェンカー売却?ドイツ国鉄DBが検討。中核事業への集中狙う

どうもこんにちは、飯野です。 本日は12月19日付の海事新聞の記事から、「ドイツの国鉄DB、DBシェンカー売却へ」についてお話していきたいと思います。 2022年12月20日イーノさんの物流ラジオ DBシェンカー売却へ ドイツの国営鉄道、ドイツ鉄道(DB)は12月15日、同社の監査役会が、子会社の国際輸送大手DBシェンカーについて、株式100%売却まで含めた可能性を検討し、準備する任務を役員会に対して与えたと発表しました。 シェンカーを売却して得た利益を負債圧縮などに充てるとしています。 近年のDBの戦略 数年来、DBによるDBシェンカー売却が噂されてきましたが、いよいよ具体的な動きが出てきました。 DBは2019年、グループ戦略として「ストロングレール」戦略を開始。 旅客・貨物の両面で、環境負荷の低い鉄道へのシフトや、鉄道インフラの拡大を進めています。 DBシェンカー売却により、同戦略と中核事業への集中を狙っています。 DBシェンカー売却について DBでは、DBシェンカー売却は、同社の成長と発展に新たな機会を開くと説明し、DBシェンカーが国際ロジスティクス市場での地位強化へ、M&Aを行うのにより多くの財源と独立性が必要となると見ています。 一方で、売却時期については「急いでいない」とし、継続保有した場合と比較して財務上の利益があると判断した場合にのみ売却を実施するとしました。 DBシェンカーについて DBシェンカーは22年1―6月、営業利益12億ユーロ(約1,750億円)を計上しました。 同社150年の歴史上、半期利益としては過去最高を記録。コロナ禍で旅客輸送が苦戦するDBの業績を押し上げました。 米調査会社アームストロング&アソシエイツによると、DBシェンカーの21年の売上高は276億ドルで、国際フォワーディング・ロジスティクス企業としては世界4位となります。 DBシェンカーは世界130カ国以上に1,850以上の拠点を有し、従業員数は約7万6100人。 日本ではセイノーホールディングスとの合弁で西濃シェンカーを置いています。 どこが買うのか 売るタイミングですが、継続保有した場合と比較して財務上の利益があると判断した場合にのみ売却を実施するとしています。 マーケットの市況にもよりますが、個人的には早く売った方が、利益が大きいような気がします。市況が低迷したら運賃も安くなり、母体が大きい分マイナスに働く面もあると思います。 では、どこが買うのでしょうか? マースクやCMAなどの船社が買うのか、またはDSVなどのM&Aを行っているフォワーダーが買うのか。 全く想像がつきませんが、世界的に大きなフォワーダーがどこと一緒になるのか、流れとしては非常に面白いと思います。 今後も動きに注目をしていきたいと思います。

旧正月前の運賃上昇はなしか?来年度の海上運賃について | 物流ニュース・物流ラジオ

旧正月前の運賃上昇はなしか?来年度の海上運賃について

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事から、「来年度の海上運賃について。中国からの輸出は減少で旧正月前の運賃上昇はなしか」についてお話していきたいと思います。 2022年12月19日イーノさんの物流ラジオ 2023年の運賃市況 通常の季節貨物の量と運賃に戻るかどうかは、2023年の米国経済の回復がいかに早く、強くなるかにかかっています。 10月と11月に太平洋横断貿易に、大きく影響を与えた安価なスポットレートは12月に底を打ったようで、輸送会社と荷主は今後数ヶ月間レートが狭い範囲で動くと予想しています。 船会社、フォワーダーなどの幹部は、1月の旧正月前の運賃の上昇はないだろうと語っています。 なぜなら、米国の需要は引き続き弱く、中国からの輸出は来月初めに工場が長期休暇に入るため、さらに減少すると予想しているためです。 米国の需要減少 オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)のジェレミー・ニクソンCEOは、ロサンゼルス港主催のバーチャル記者会見で、「ここ2~3週間で、運賃や運賃指数は底を打ち、2023年までしばらくはこの状態が続くと見ている」と述べました。 今週の西海岸向けスポット運賃は、指標にもよりますが、1FEUあたり(40’feet)約1,700ドルから2,000ドル、東海岸のスポット運賃は3,000ドルから4,000ドルの幅で推移しています。 荷主や輸送会社は、4月または5月に通常の貿易の流れが戻るまで、今後数ヶ月間、運賃は狭い範囲内で変動すると予想しています。 2023年下半期は不透明 そして、2023年下半期の見通しは不透明とのことです。 輸送会社や業界アナリストによると、2023年下半期の運賃環境の見通しは、まだかなり不透明だそうです。 一説には、消費者需要の回復、小売業者による在庫調整、インフレと金利の安定化を特徴とする「ソフトランディング」を求めています。 一方、悲観的なシナリオでは、米国経済はより長く、より深い景気後退に見舞われ、2024年まで需要の低迷が続くとされています。 続く貨物減少 ONEのニクソンCEOは、一部の人が予想するように4月から5月にかけて需要が回復し、夏から秋にかけての出荷ピークシーズンにも増加が続けば、「通常通りのビジネスに戻るだろう」と述べています。 「しかし、そう判断するのはまだ早すぎる」とし、ここ数カ月で貨物量が激減したため、過去の経験から、その反動は強いものになる可能性があるとのことです。 「貨物量の少ない時期が非常に長ければ、一般的には、その後に貨物量が増えることを意味します」とニクソン氏は述べています。 コロナ需要の終了 コロナによる高い需要は終了しました。 去年と今年は輸送会社は大きく利益を出しましたが、来年の始めはおちつく模様です。 通常では旧正月前はスペースが取りにくくなるものの、来年は非常に落ち着いた市況だろうと予測されています。 北米の景気次第で、先日のFRBの利上げは0.5%でした。これまで0.75%の利上げが続いていましたが、上げ幅が少し減っています。 CPIも10月は前年同月比の7.7%で、11月は7.1%と、減少傾向にあります。 米国のインフレ インフレが収まってきたかと見えますが、まだいずれにしても高い水準にとどまり、来年もFRBは0.75%の利上げをする見込みがあります。 まだ北米経済の見通しも不透明な状態であり、利上げをやりすぎれば、景気後退が長引きすぎてしまうでしょう。 恐らくですが、来年いっぱい跳ね上がりはしないのでは、と思います。 安定した市況の1年になれば良いと個人的には思います。