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貿易コラム

ロジスティクス強化と2025年度補正予算案のポイント | 物流ニュース・物流ラジオ

ロジスティクス強化と2025年度補正予算案のポイント

政府は11月28日に2025年度の補正予算案を閣議決定し、港湾事業の整備として806億円を計上しました。 この予算ではサイバーポートやAIターミナルの推進を中心に、港湾機能の向上とサプライチェーンの強靭化を図る施策が示されています。 補正予算の主な内訳 補正予算の総額は806億円で、主に次の項目に配分されています。 91億700万円:港湾機能強化、生産性向上、民間投資の誘発6億300万円:港湾ロジスティクスの高度化 これらを支える中心施策としてサイバーポート、AIターミナル、防災・減災投資が位置づけられています。 サイバーポートの推進 サイバーポートは国土交通省が整備する物流DXプラットフォームで、港湾に残る紙、電話、FAXなどのアナログ手続きをデジタル化する取り組みです。 船会社、荷役会社、通関業者、陸送会社、ターミナルなどが個別に行ってきた手続きや情報伝達を一元化し、行政手続きとの連携や業務ミスの削減を図ります。 AIターミナルによる現場支援 AIターミナルでは遠隔操作RTG、AIによるコンテナ配置最適化、ゲート処理自動化などを導入し、労働環境の改善と生産性向上を両立させます。 現場の負担を軽減しつつ処理能力を高める取り組みです。 サプライチェーンの強靭化 京浜港や阪神港などの国際コンテナ戦略港湾を中心に、大型船受け入れ能力や荷役効率の向上を進めます。 バルク貨物の安定供給を確保し、国民生活に関わる物流の安定性を高める狙いがあります。 エネルギー安全保障と洋上風力対応 洋上風力発電の拡大に向けて、風車の組立や積出しを行う基地港湾の整備を加速します。 再エネ普及やエネルギー自給率向上に寄与するため、港湾機能を強化していきます。 防災・減災と港湾の強靭化 大規模災害に備えて耐震強化、防波堤の高度化、老朽化対策などを重点的に実施します。 災害時の迅速な状況把握を可能にする情報収集体制の整備も進められます。 取引環境の改善 港湾運送事業者の健全な経営を支えるため、適正な運賃や料金のあり方について検討が進められます。 まとめ 今回の補正予算ではロジスティクスが国家成長戦略の一部として明確に位置づけられ、DX、防災、エネルギー安全保障の三軸で港湾強化が進められます。 サイバーポートを基盤としたデータ連携の加速により、世界最高水準の港湾を目指す取り組みが続きます。 動画視聴はこちらから

スエズ運河再開は本物か? マースクとCMA CGMの判断が左右する海上輸送の行方 | 物流ニュース・物流ラジオ

スエズ運河再開は本物か? マースクとCMA CGMの判断が左右する海上輸送の行方

スエズ運河の通行がいつ本格的に再開されるのかは、いま海上輸送の大きな焦点となっています。 特に2025年12月以降の動きが重要なポイントです。 スエズ運河庁はマースクと戦略的提携を締結したと発表しました。 共同声明では12月からマースク船のスエズ運河通行を順次再開するとされています。 マースクのビンセント・クラークCEOも、情勢の安定化に伴う重要な一歩だとコメントし、早期のフルキャパシティ回復への期待を示しました。 CMA CGMは12月から全面再開を決定 スエズ運河庁は、フランス系大手のCMA CGMとも協議が進んでいるとしています。 CMA CGMは2025年12月からスエズ運河とバブ・エル・マンデブ海峡の通行を全面的に再開する方針を決定したと伝えられています。 一部の船社はすでにトライアル運航を実施しており、今回の再開表明の下地となっています。 背景にある中東情勢の変化 こうした動きの背景には中東情勢の変化があります。 2025年10月には、イスラエルとフーシ派の間で和平の第1段階について合意がなされました。 これを受けて、11月にはフーシ派がイスラエル関連船舶への攻撃中止を発表しています。 この流れを受けて、CMA CGMなど一部の船社は、限定的ながらスエズ経由の航行を試験的に再開していました。 スエズ運河庁とマースクの「温度差」 ここで最も重要なのは、スエズ運河庁とマースクの間に明らかな温度差があるという点です。 スエズ運河庁は「12月からの再開」が既定路線であるかのように発表しています。 一方でマースクは、顧客に対しても「安全性などの条件が整えば再開する」という従来の方針を繰り返しています。 具体的な再開日程については、あくまで確約していないというスタンスです。 2025年3月にも同様の「再開発表」がありましたが、実際には運航再開が進まなかった過去があります。 そのため、今回もスエズ運河庁側の「勇み足」である可能性は否定できません。 再開が進んだ場合の影響は? では、実際にスエズ経由の再開が進んだ場合、どのような影響が出るのでしょうか。 長期的にはサプライチェーンの安定化につながると考えられます。 しかし短期的には、特に年末年始にかけて混乱を招く要因となる可能性があります。 現在、多くの船社は喜望峰回りのルートを利用しており、スエズ運河経由に戻すとアジア発欧州向けのリードタイムが大幅に短縮されます。 その結果、従来のスケジュールよりも船が早く欧州に到着するケースが増える可能性があります。 すでに欧州の主要港湾は慢性的な混雑を抱えており、そこに到着前倒しの船が重なることで荷役のラッシュやオペレーションの混乱を招くリスクがあります。 今後の注目ポイントは3つ 今後注目すべきポイントは大きく3つあります。 マースクが「安全性の条件が整った」と判断し、いつ実務ベースで船をスエズ経由に戻すのか。 CMA CGMが発表どおり本当に全面再開に踏み切るのか。 スエズ再開の動きが進んだ場合、欧州港湾の混雑状況がどう変化するのか。 スエズ運河の再開は、長期的にはプラス要因である一方、短期的には新たな混乱を生む可能性も秘めています。12月以降の実際の動きと、各船社の判断を丁寧に追っていくことが重要です。 私自身もこの動向を継続的にウォッチしながら、情報収集とアップデートを続けていきたいと思います。 動画視聴はこちらから

アジア発コンテナ運賃 二極化が鮮明に:北米向けは下落、欧州向けは上昇 | 物流ニュース・物流ラジオ

アジア発コンテナ運賃 二極化が鮮明に:北米向けは下落、欧州向けは上昇

アジア発の北米向けコンテナ運賃は2週連続で下落し、年初来安値を再び更新しました。 イギリスの調査会社ドゥルーリーが11月20日に発表した世界コンテナ運賃指数(WCI)によると、上海発ロサンゼルス向けは前週比7%減の2,172ドル、上海発ニューヨーク向けは10%減の2,922ドルとなり、ニューヨーク向けが3,000ドルを割り込むのは2023年12月以来で約2年ぶりとなります。 これらの航路は10月9日に年初来安値を付けた後、5週連続で上昇していましたが、直近2週間の下落で再び安値を更新しました。 背景には北米向け需要の弱さ、船社のGRI(General Rate Increase)が機能しなかったこと、大量投入された新造船による供給過剰があります。 米中の追加関税が1年間停止されていることで前倒し需要が期待されていましたが、実際には需要回復は確認されていません。 欧州向け運賃は上昇傾向に 一方で欧州向けは対照的に上昇しています。 上海発ロッテルダム向けは2,193ドル(8%増)、ジェノバ向けは2,319ドル(6%増)となり、主要船社によるFAK(Freight All Kinds)レート引き上げがスポット運賃を押し上げています。 12月1日にはFAKを3,000〜4,000ドルに引き上げる方針が示されており、欧州向けの強含みは継続すると見られます。 アジア発欧州向けではブランクセーリング(減便)が実施されており、この供給調整が運賃上昇を後押ししています。 北米と欧州で鮮明に進む二極化 アジア発主要航路では、北米向けが下落し続ける一方で欧州向けは上昇するという二極化が進んでいます。 欧州向けは減便による供給コントロールが効果を発揮していますが、北米向けは同様の調整が弱く、明暗が分かれる状況です。 今後はスエズ運河の本格再開が需給バランスに与える影響が注目点です。 欧州向けの強さが続くのか、北米向けに波及するのかは今後の重要な焦点となります。 年末年始に向けた大幅な運賃上昇は見込みにくいものの、どの水準で底打ちするのか、さらなる下落が続くのかについては注視が必要です。 動画視聴はこちらから

安田倉庫とセンコーグループのM&Aが示す物流業界再編の加速 | 物流ニュース・物流ラジオ

安田倉庫とセンコーグループのM&Aが示す物流業界再編の加速

安田倉庫が帝人物流をM&A 安田倉庫が11月14日、帝人グループの物流会社帝人物流を完全子会社化することを発表しました。 帝人物流は合成繊維や化学品の物流を中心に、西日本エリアで事業を拡大してきた企業です。 今回、帝人物流の株式を100%保有する帝人フロンティアから65億円で株式を取得し、グループ化を進める動きとなります。 先行グループHDはバルーンをTOBで子会社化 もう一つの動きとして、センコーグループホールディングスがバルーンをTOBにより連結子会社化し、株式を非公開化する方針を示しました。 買付総額は約167億円とされています。 先行グループは液体貨物や危険品貨物の輸送、重量物輸送にも強みを持ち、双方の海外拠点の相互活用や海外事業の連携を進める考えです。また、人材確保や育成の効果も期待されています。 物流業界に広がるM&Aの流れ これらの動きから見えてくるのは、物流業界におけるM&Aや統廃合が一段と加速しているという現実です。 商社系物流企業においても、このような買収の動きが進むのは少し意外に感じる部分もありますが、親会社への依存度の違いによって戦略が異なるケースも多く存在します。 大手はさらに規模拡大へ、中堅も再編の波に 大手物流企業は、積極的な買収を通じて事業規模を拡大し、競争力を強化する動きを続けています。 一方で、中堅規模の企業も買収されるケースが増えており、物流の効率化・集約が進む状況です。 一方でベンチャー物流の動きも活発に 再編が進む中で、物流ベンチャーによる新しいサービスや仕組みの提案も増えています。 業界としては大手企業の規模優位が強いものの、ベンチャーの存在感にも注目が集まっており、今後の競争環境を左右する可能性があります。 物流業界は今後もM&Aや統廃合を通じて大きく形を変えていく局面にあります。効率化と規模の追求が進む一方で、新興企業の挑戦も続き、業界全体の動きに注目が必要です。 動画視聴はこちらから

ヤマト運輸がベトナム人ドライバー500人採用へ──2024年問題を超える“構造改革”とは | 物流ニュース・物流ラジオ

ヤマト運輸がベトナム人ドライバー500人採用へ──2024年問題を超える“構造改革”とは

2025年11月14日イーノさんの物流ラジオ 日本の物流業界に大きなインパクトを与えるニュースが飛び込んできました。 ヤマト運輸が2027年から5年間で、最大500人のベトナム人長距離ドライバーを採用すると発表しました。 深刻化するドライバー不足に対して、構造的な解決策として業界全体の注目を集めています。 なぜヤマト運輸はベトナム人ドライバーを採用するのか? ヤマト運輸は、全国の拠点間を結ぶ長距離(幹線)輸送を担う人材として、年間100人ペースで採用を進めます。 背景にある課題は次の通りです。 日本人ドライバーの高齢化──40〜60代が中心で退職が集中 2024年問題──残業規制で稼働が減少し、人員不足が悪化 若手離れ──労働環境と生活スタイルがミスマッチ 長距離輸送を維持するためには、海外プロ人材の本格活用が不可欠になってきました。 ベトナム最大手「FPT」と協業する理由 ヤマト運輸は、IT・教育大手のFPT(日本法人)と協業し、採用から育成まで一気通貫のプロセスを構築します。 採用 現地教育(日本語・安全教育) 日本語学校での語学学習 日本での追加研修1年間 外免切り替えで大型免許取得 若い労働力が豊富で、日本語教育が進んでいるベトナムは、物流分野との相性が非常に良い国です。 日本で走れるようになるまでの流れ ヤマトの育成プログラムは体系的です。 2025年12月:募集開始 半年間:ベトナムで語学・交通ルール・安全教育 日本で1年間の研修 外免切り替えで大型免許取得 教育期間は1.5〜2年。 “即戦力採用”ではなく、“日本式プロドライバー育成”というスタイルです。 外国人ドライバーは2024年問題の“本格的対策”となるか? 長距離輸送は人が集まりにくく、全国で維持が難しくなっています。 今回の決断は「外国人が日本の幹線輸送を担う時代」の始まりとも言えます。 期待される効果は次の通りです。 長距離輸送の安定化 ドライバー不足の緩和 国際人材活用モデルの確立 今後、佐川急便・日本郵便など他社が追随する可能性も高いでしょう。 日本の物流はどう変わるのか? ヤマトの決断は、日本の物流に次の変化をもたらします。 長距離輸送の安定化 外国人ドライバー導入の加速 日本式安全教育の国際展開 物流の国際化が急進 まとめ   ヤマト運輸の決断は、日本物流が抱える構造問題に切り込む大きな一手です。 ドライバー不足が慢性化するなかで、日本の物流は外国人プロフェッショナルを迎える新たな段階へ進みました。 この動きは、今後10年の日本物流のあり方を決定づけるターニングポイントとなるでしょう。 動画視聴はこちらから

日本製鉄・USスチール買収中止による、海運業界への影響! | 物流ニュース・物流ラジオ

日本製鉄・USスチール買収中止による、海運業界への影響!

2025年1月3日、バイデン政権によって日本製鐵が進めていたUSスチールの買収について中止命令を出しました。非常に大きな話題になっていて、本日はこれが海運業界にどのように影響を与えるのかについて、お話ししていきたいと思います。 日本製鉄によるUSスチール買収について 日本製鉄によるUSスチール買収の経緯 高炉と電炉の違い 鉄鋼を製造するための「高炉」と「電炉」は、主に原材料や製造プロセスに違いがあります。これらの違いは、環境負荷やコスト、需要構造に大きな影響を与えるため、鉄鋼業界において重要なポイントです。 高炉の特徴 ・大量生産に適しているから、自動車など大量の鉄鋼を必要とする産業に向いてる。 ・環境負荷が大きいのが課題。 ・CO2の排出量が多いから地球温暖化対策の観点で問題視される。 電炉の特徴 ・環境への配慮が進んでいて、高炉よりCO2排出量が少ない。 ・再生可能エネルギーを使えば、さらに環境負荷を抑えられる。 ・柔軟性が高く生産規模を調整しやすいし、小ロットの製造にも対応できる。 ・鉄スクラップを使うことで、リサイクル性が高い。 鉄スクラップの需要への影響 USスチールは、最新鋭の電炉工場「Big River Steel」を運営しており、この工場の生産能力は現在約330万トンですが、将来的に630万トンへの拡大が計画されています。 日本製鉄がUSスチールを買収すれば、この電炉を活用して鉄スクラップの需要を大幅に増加させることが期待されていました。 まとめ 日本製鉄によるUSスチールの買収計画は、鉄鋼業界における電炉技術の活用と鉄スクラップ需要の拡大を目指す重要な取り組みでした。特に、脱炭素化の流れの中で、環境負荷を軽減しつつ高品質な鋼材を製造する電炉の普及は、業界の未来を大きく変える可能性を秘めています。 しかし、バイデン政権の中止命令により、この計画は停滞を余儀なくされ、鉄鋼業界や鉄スクラップ市場に不透明感が漂っています。今後の訴訟結果や市場動向次第で、鉄鋼業界の方向性がどのように変化していくのか、引き続き注目が集まります。

北米西岸港湾の労使交渉、ついに暫定合意! | 物流ニュース・物流ラジオ

北米西岸港湾の労使交渉、ついに暫定合意!

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、6月16日付の海事新聞の記事から、「北米西岸港湾の労使交渉、新労働協約でついに暫定合意」についてお話していきたいと思います。 2023年6月16日イーノさんの物流ラジオ 北米西岸港湾、労使交渉ついに合意 米国西岸港湾の労使である使用者団体側のPMAと労働組合側のILWUは、現地時間6月14日、6年間の新しい労働協約を結ぶことで両者が暫定合意したと発表しました。 1年を超える長期化 2022年5月から始まった米国西岸港湾の労使交渉は異例の長期化となり、直近では組合によるスローダウンもあって港湾機能が一部停止に追い込まれるなど、緊張が高まっていました。 急転直下、労使間で暫定合意できたことにより、懸念された物流の混乱は避けられそうです。 現時点では、両者が暫定合意した新協約の具体的な条件などについては明らかになっていません。 今後は正式な合意に向けて両者が手続きに進むことになります。 新労働協約の契約期間は前協約が期限切れとなった2022年7月1日時点にさかのぼって適用される見通しです。 北米労使交渉の流れ 2022年5月から始まった労使交渉は、当初から難航するのではとの観測が強く、異例の13カ月に及びました。 労使交渉は当初、目立った動きは少なく、ターニングポイントとなる2022年秋の米中間選挙以降も大きな進捗は見えませんでした。 年明け以降、複数の主要項目で労使が合意するなど進展したものの、6月に入ってから一転して労使間の対立が激化しました。 組合による争議などによって、主要港での荷役機能が停止するなど緊張感が高まりました。 最終的に労使は暫定合意したものの、現地の報道によると、「この1週間はストライキやロックアウトの混乱か合意かどちらになるか分からない状況だった」とのことです。 北米東岸へのシフト 13カ月と長期化した労使交渉により、不安定な西岸諸港を敬遠し、荷主が東岸港湾ルートにシフトする動きが目立っていました。 米誌ジャーナル・オブ・コマース(JOC)によると、アジアからの米国輸入コンテナに占める西岸港湾のシェアは、1−5月の期間だけの統計で、2021年の62%から2022年は58.6%、さらに2023年は56%まで減少しました。 西岸港湾のターミナル関係者・事業者の間では、長期化する労使交渉に不満を強めており、そうした空気が組合などへの妥結に向けた圧力になったという見方もあります。 ピークシーズンに向けて ついに今回の北米西岸の労使交渉が終了となったわけですが、終盤にいざこざがあったものの、結果的には大きな混乱はなく暫定合意に至った印象です。 今年の中国の10月1日の国慶説前は特に問題もなくスムーズに貨物が流れるでしょう。 北米のインフレ 北米のマーケットの需要も、5月の消費者物価指数が前年同月比の4.0%、一時期9%ほどあり、かなり締め付けられています。 インフレが続き物価が高いため、人は商品を買わなくなっています。 そうすると、今年のクリスマスシーズンの輸送需要もかなり抑えられる可能性が高いでしょう。 このままいくと、スポット運賃は下がる一方になるので、船会社は不稼働船を増やし、供給量を調整するという流れになるのではないかと思います。 労使交渉終了で新たなステージか なんとなく今回の労使交渉の終了がコロナが終わり、次のフェーズに向かう一区切りのような感じが個人的にはしています。 ここから注目されるイベントは脱炭素だと思います。 各社がグリーンエネルギーを使った船を開発したり、次世代エネルギーに投資をしたりしていますよね。 あとはDX化。 イノベーションが起こるようなDX化は僕が知る中では今のところないので、これからの業界の変化は引き続き注目でございます。

日本郵船、宇宙ビジネスに参入!ロケットの洋上発射構想 | 物流ニュース・物流ラジオ

日本郵船、宇宙ビジネスに参入!ロケットの洋上発射構想

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、6月14日付の海事新聞の記事から、「日本郵船の挑戦、宇宙ビジネスに参入」についてお話していきたいと思います。 2023年6月14日イーノさんの物流ラジオ 日本郵船の宇宙関連ビジネス 日本郵船が宇宙関連ビジネスに取り組んでいます。 船舶運航で培った技術や知見を活用し、ロケットの洋上発射や、再利用可能なロケット1段目の回収を担うなどの宇宙関連ビジネスを構想しています。 打ち上げた衛星を利用し、より高度な船舶管理体制の構築に役立てていく方針です。 日本郵船の新たな挑戦 日本郵船はこれまでにない海上輸送需要の創出や、海・陸・空を超える新たな分野への進出により、収益基盤のさらなる強化につなげたい考えです。 郵船が検討しているのは、ロケットの洋上発射です。 ロケットを船舶に載せ、発射ポイントまで運航、洋上からロケットを打ち上げます。 洋上での発射の利点 国内のロケット発射施設は、鹿児島県や北海道など陸上に展開しています。 船舶からの打ち上げが可能になれば、地球の自転エネルギーを最大限利用でき、赤道にもっと近づけるようになり、国土から遠く離れることで、安全に打ち上げられるメリットもあります。 ロケットの回収システム また、再利用が可能なロケット1段目の回収システムの構築にも目を向けています。 ロケットを発射すると、燃焼後に分離したロケット1段目は宇宙に向かわず落下します。 郵船が目指すのは、それを回収し、ロケットの再利用につなげるシステムです。 若手の育成プラグラムからの発案 宇宙関連ビジネス参入のきっかけは、若手・中堅社員が主な対象の人材育成プログラム「NYKデジタルアカデミー」です。 将来のビジネスリーダーを育成するプロジェクトにおいて、新規事業のアイデアを出し合う中でロケットに着目しました。 宇宙事業開発チームの発案者は「未知の領域に挑戦し、しっかりと形にしていくことで、社員一人一人や海運会社を志す人の心構えもきっと変わる」と意欲的です。 宇宙産業への取り組み 宇宙に挑戦する、というのは夢が広がりますね。 しかも海事クラスターならではの形で、宇宙産業に取り組むというのはとても面白いと思います。 船の上から宇宙ロケットを飛ばす想像はありませんでした。 日本郵船はお金を持っているので、こういったプロジェクトに参入できます。 ものを運ぶという仕事をしているけれども、こういった新しい領域で挑戦する会社は応援したくなりますね。 スタートアップへの投資 また、今日の海事新聞に、MOLがスタートアップを支援するMOLプラスについての記事がありました。 お金持っている船会社が、アイデアと元気があるスタートアップに投資をし、新しいことを作り出して、業界に貢献するという形ができつつあります。 こうしたことは、コロナで業界が潤ったため、思い切った投資ができるようになったと思います。 我々、中小企業も頑張りたいですね。

MOLとMLG、ケニア物流企業と提携へ! | 物流ニュース・物流ラジオ

MOLとMLG、ケニア物流企業と提携へ!

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、6月13日付の海事新聞の記事から、「MOLとMOLロジスティクス、ケニア物流企業と提携へ。東アフリカでFWと陸送を強化」についてお話していきたいと思います。 2023年6月13日イーノさんの物流ラジオ 商船三井、ケニア物流大手と提携 商船三井は6月12日、グループの商船三井ロジスティクス(MLG)と共同で、ケニア物流大手GCSベロジックと戦略的提携を目的とした覚書を5月26日に締結したと発表しました。 GCSベロジックは、通関業、トラック輸送、サプライチェーン、物流DXサービスを提供し、トラック約170台、専門チーム約490人を有する企業です。 ナイロビに本社を置き、モンバサ、ナウルに事務所、倉庫を構えています。 アフリカでのフォワーディング展開 商船三井グループはケニアに現地法人 MOL SHIPPING (Kenya)と、商船三井ロジスティクスのナイロビ支店を有し、アフリカ発着の海上・航空フォワーディング事業、内陸輸送事業を手掛けています。 内陸輸送はこれまでも既にGCSベロジックへの業務委託などを通じ、同社と連携したサービスを提供してきました。 商船三井は今回の覚書締結により、自社グループの世界的ネットワークと海運、インフラ、物流業界の専門知識と、GCSベロジックの東アフリカ地域のネットワークと物流事業ノウハウを融合させ、同地域での物流課題の解決、新規産業の創出、経済の発展に貢献することを目指すとしています。 商船三井グループは、経営計画「BLUE ACTION 2035」のポートフォリオ戦略・地域戦略において、アフリカを含む新興国地域での物流事業など非海運事業の新規開拓・拡大を掲げています。 フォワーダーのアフリカ進出 最近のニュースでは欧米系や日系のフォワーダーのアフリカ展開が進んでいるように感じます。 アフリカはこれからのマーケットであり、インフラやITなどがこれまで整備されていなかったため、リープフロッグで一気に最新のテクノロジーが導入されています。 個人的にアフリカの物流事情は全く分からないのですが、これからアフリカ関係の物流のニュースは頻繁に出てくると思います。 投資先の選定 今回の商船三井のように、どこに投資をするかというのはとても大切です。 アフリカ進出はこれからも増えていくでしょうし、一周まわって製造業は日本に回帰する可能性も十分あるます。 世の中の流れがどんどん変わっていくので、ちゃんと追い、勝ちやすいところで戦うということが大事なのではないでしょうか。

パナマ運河、水不足で運航制限!輸送遅延に拍車? | 物流ニュース・物流ラジオ

パナマ運河、水不足で運航制限!輸送遅延に拍車?

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、6月12日付の海事新聞の記事から、「パナマ運河で水不足。運航制限で輸送遅延に拍車か」についてお話していきたいと思います。 2023年6月12日イーノさんの物流ラジオ パナマ運河、運航制限 北米西岸での労使交渉とともに、パナマ運河での運航制限も北米航路に影響を与えています。 パナマ運河では、過去にも雨が降らない渇水期に運航制限や通航料の値上げ問題が発生しています。 水不足の影響 今年は降水量が少なかった影響でパナマのガトゥン湖の水位が大幅に低下し、十分な利用可能水量を確保することが難しい状況となっています。 そのため、3月1日時点では船舶の最大喫水制限が15.09メートルだったものが、5月30日には1.68 メートル分さらに引き下げ、13.41 メートルとすることになりました。 1万5000TEU型のネオパナマックス型の船では、最大喫水が13.41メートルになると積載量が40%絞られるといわれています。 こうした状況を受け、一部コンテナ船社では積載する貨物量の調整や、パナマ運河通航のサーチャージの導入を行う方針です。 各船社の対応 独船社のハパックロイドは東アジアから北米東岸向けの3サービスについて、7月1日から1コンテナ当たり260ドルのチャージを導入すると発表。 他船社でも、同月からアジア発北米東岸ガルフ向けで1コンテナ当たり300ドル程度のチャージを適用する動きが出ています。 西岸労使交渉との関係 アジア発北米向けのコンテナ輸送では昨年以降、北米西岸での労使交渉への不安から、西岸港湾ルートから東岸・ガルフ経由ルートへのシフトも進展しています。 米国西岸港湾では6月2日から組合による争議で混乱が生じていますが、「パナマ運河の運航制限もあり、東岸向けに貨物が流れないことを見越して西岸労組は動いているのではないか」と見る関係者もいるようです。 西岸での労使交渉が難航し、代替の東岸ルートも確保が難しい状況となる中、アジア発北米向けのスポット運賃が急上昇する可能性も出てきています。 運河のコンテナ船運航 パナマ運河を通行するには、かなりの水の量が必要となります。近くの湖の水を使っており、水不足だと十分な水深を確保できなくなります。 よって、大型船は積荷量を減らして軽くしないと通行ができず、その分サーチャージを請求する形となります。 雨季で水不足は解消か 基本的にはパナマは6月が雨季のようで、水不足問題は解消に向かうと思われますが、気候変動の影響で雨が長期間十分に降らなかった場合、サプライチェーンに影響を及ぼす可能性があります。 本日の海事新聞の記事では、そうした場合、スポット運賃がアップする可能性があるとのことでした。 パナマ運河の水不足問題や西岸港湾の労使交渉も含めて注目をしていきたいと思います。