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脱炭素!!バイオマス原料の輸送増。異例の10年の長期契約!FIT制度とFIP制度。 | 物流ニュース・物流ラジオ

脱炭素!!バイオマス原料の輸送増。異例の10年の長期契約!FIT制度とFIP制度。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は海事新聞のニュースから、「日本向け木質ペレット、今年6割増で480万トンに。近海船、復航船のタイトが持続」についてお話していきたいと思います。 2022年2月18日イーノさんの物流ラジオ バイオマス発電燃料、輸送拡大 日本向けバイオマス発電燃料荷動きが拡大しています。 一部の邦船社の予測によると、今年の日本向け木質ペレットは前年比6割増の480万トン、PKS(パームヤシ殻)は5%増の420万トンに伸長する見通しとのことです。 FIT制度によりプロジェクト活性化 日本ではFIT制度があり、それを背景に全国各地でバイオマス発電プロジェクトが活発化しています。 FIT制度は2012年からスタートし、再生エネルギー発電業社に対して固定価格で電力会社が電力を買い取る制度です。 電力安定供給の重要性 日本は2050年にカーボンニュートラルを目指しており、色んな業界で脱炭素の取り組みが進んでいます。 特に自動車業界が注目で、最初はトヨタ以外がEVへシフトし、最近、トヨタも最終的にEVにシフトし始めました。 電気自動車にシフトしていくので、電力の安定供給が重要で、その電力も再生可能エネルギーにしたいということです。 FIT制度、FIP制度 2022年4月からFITに加えて、FIPという制度がスタートします。 FIT:Feed in Tariff FIP:Feed in Premium FITは固定価格買取の制度で、需要が高い時でも低い時でも同じ価格で買取する制度です。再生エネルギー発電業社を増やすための取り組みです。 FIPは電力市場の需給バランスに合わせて買取価格が変動し、それにプレミアム価格が上乗せされて買い取る制度です。電力市場のバランスを考えてFIP制度が導入されます。 こういう制度が作られるというのは、カーボンニュートラルを目指して動いているということです。 大型発電所の運転開始相次ぐ 特に今年から来年にかけて木質ペレットを主燃料とする大型発電所の運転開始が相次ぐ予定です。 北米や東南アジアからの燃料の輸入拡大が期待されています。 この国内の大型バイオマス発電所の相次ぐ稼働が追い風となり、近海貨物船と日本-北米ルートでのバルク船のタイト感が続きそうと報じられています。 さらに来年以降もバイオマス発電所の拡大基調の持続が見込まれています。 これからのバイオマス燃料 2023年の日本向け木質ペレットは650万トン、PKSは470万トンへの増大が期待されています。 PKSはパームヤシからパームオイルを取ったあとの殻を乾燥させて作るもので、インドネシアが世界一の産地です。 邦船オペレーター各社の最近の近海貨物船では、バイオマス燃料が増えており、「数年後には復航トレードが配船の中心になってくる」との声が高まっています。 復航トレードとは 日本から東南アジアへ鉄鋼などを運び、東南アジアからパームなどを積んで、日本などに戻ってくる便のことで、帰り便と考えていただければ大丈夫です。 10年の長期契約 FIT制度における発電燃料は長期の安定供給が最重要課題です。そのため近海貨物船では異例の契約期間10年以上の長期契約の成約が増えています。 邦船関係者は「バイオマス燃料がベースカーゴとして計算できるため、これからの近海貨物船やハンディサイズの新造整備計画が立てやすくなる」と発言しています。 投資へのプラス効果を期待していると指摘しています。日本の脱炭素の動きがバイオマス発電原料の荷動きに影響しています。 長期契約の利点 10年の長期契約というのが大きいと思います。 長期契約になると、船会社も価格競争になりにくく、投資の回収の見通しがつき、経営も安定するようになります。 脱炭素 他には脱炭素の取り組みでCCUSというものがあり、排出したCO2の輸送船の投資も始まり、商船三井などが始めています。 国際物流では現在はコンテナ船が大きく影響していますが、環境対策で運ぶものや船も変わってきており、とても面白いと思います。 利益を上げた船会社が、こういった投資が進んでいき、環境に優しい、未来に向けての輸送形態ができていくのではないでしょうか。

ロシア・ウクライナ情勢で船舶燃料価格、最高値へ接近。邦船への影響! | 物流ニュース・物流ラジオ

ロシア・ウクライナ情勢で船舶燃料価格、最高値へ接近。邦船への影響!

どうもこんにちは、飯野です。 本日は海事新聞のニュースから、「船舶燃料油の価格が752ドルへ急騰、ロシア・ウクライナ情勢の緊迫で、過去最高値に接近」についてお話していきたいと思います。 2022年2月17日イーノさんの物流ラジオ 船舶燃料油、急騰 船舶燃料油の価格が急騰しています。 2月14日付シンガポール市場の低硫黄重油(VLSFO = Very Low Sulfur Fuel Oil)の価格は、前日に比べて20ドル高のトン当たり752ドルを付けました。 これは2年前に記録した過去最高値に接近しています。 ウクライナ情勢逼迫 ウクライナ情勢の緊迫化に伴うエネルギー需給の不透明感が油価を押し上げています。 シンガポールの低硫黄重油の価格は今年の年初に比べて、既に130ドル強上昇しています。2020年1月のSOx規制開始直後に記録した、過去最高値750ドル台後半に近づいています。 SOx規制について SOx規制とは、船舶燃料による排ガスへの規制のことです。 この規制が出来るまで船は安価なC重油を使っていました。 C重油について C重油は硫黄分濃度が高く、3.5%ほどで、ハイサルファーC重油とも呼ばれています。硫黄分濃度が高いC重油を使っているとPM2.5が発生してしまいます。 A重油について よって、A重油(低硫黄重油 = ローサルファーA重油)を使いましょう、と規制したものがSOx規制です。 低硫黄重油の硫黄分濃度は0.5%でPM2.5が発生しにくくなります。 冒頭にお話しした低硫黄重油というのはハイオクみたいなもので、その価格が上がっています。 邦船の経営への影響 邦船3社(郵船・商船三井・川崎汽船)は、3月末までの燃料油のコストをほぼ確定させており、今期業績への影響は限定的であるとしています。 しかし、燃料油の価格高騰が長期化すれば、来期以降の収益を圧迫する可能性があると記事は報じています。 円安の影響 しかも、今は円安で、日銀が「指値オペ」で10年物国債を0.25%の利回りで無制限買取することにしたため、円安、ドル高になりやすい状況です。 重油燃料はドルで購入するため、円が安いと実質的に重油は更に高くなります。よって邦船の経営に影響してくるのではないかと思います。 A重油とC重油 また、C重油も値上がりしており、前日に比べて21ドル高のトン当たり536ドルです。 C重油は安いですが、規制されているためそのままでは使えません。C重油を使うには船にスクラバー(排ガス洗浄装置)が必要となり、それには1億円ほどかかります。 A重油とC重油の値差はトン当たり210ドル強あり、昨年の値差の平均は約120ドル/トンでした。 C重油を使用できるスクラバー搭載船の競争力が高まっていると記事にありました。 重油の種類 このラジオでは分かりやすく端折って説明していますが、実際に重油は3種類あります。 ・高硫黄C重油(ハイサルファーC重油) ・高硫黄A重油(ハイサルファーA重油) ・低硫黄A重油(ローサルファーA重油) ざっくり説明しますと、AもCも重油の値上がりがあり、安いC重油を使うにはスクラバーが必要となります。 つまり、スクラバーを持っている船を使っている船社が有利になる、ということです。 国際情勢、円安の動き 現在、サプライチェーンの乱れで運賃が高いですが、国際情勢の乱れで燃料費が上がるという可能性も出てきています。 貿易や国際物流に携わっている方は、ロシア・ウクライナ情勢や、円安が影響してくるという視点で、ニュースを見てみるのも良いと思います。

CMA-CGM、廃プラスチックの輸送を停止!環境保護に考慮。 | 物流ニュース・物流ラジオ

CMA-CGM、廃プラスチックの輸送を停止!環境保護に考慮。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は海事新聞のニュースから、「CMA-CGM、廃プラ輸送を全面停止」についてお話していきたいと思います。 2022年2月16日イーノさんの物流ラジオ CMA-CGM、廃プラ全面停止 仏船社CMA-CGMは環境保護の観点から、2022年6月1日から廃プラスチック類の輸送を停止すると発表しました。 海洋に流入したプラスチックごみが生態系に深刻なダメージを与えており、廃プラの輸送を停止することで、適切な処理が行われていない地域への輸出を防ぐのが目的としています。 一方、再生資源貨物は、日本を含む先進国からの輸出貨物として大きな比重を占めており、大手船社による輸送停止は貿易に大きな影響を与えそうだと記事は報じています。 日本の廃プラスチックについて 少し古いデータですがジェトロで確認したところ、2017年の日本の廃プラスチック輸出量は、143万トンでした。 日本は香港、米国に次ぐ世界第3位の廃プラスチック輸出大国です。 日本から廃プラの輸出相手国 2017年に日本から輸出した廃プラスチックのうち、52.3%(約75万トン)が中国向けでした。 しかし2017年末から、中国が主に生活由来の廃プラスチックの輸入を禁止したため、2018年以降、東南アジアや台湾向けの輸出が増加しています。 2018年上半期の輸出相手国・地域別の輸出量は、タイが14万トン、マレーシアが11万トン、ベトナムが9万トン、台湾が8万トン。 これら4カ国・地域への輸出は、2018年上半期の日本の廃プラスチック輸出量の約80%を占めています。 廃プラの仕分け なぜ人件費の安い国に送られているかというと、仕分けが必要となるからです。 僕はタイで鉄や銅などのスクラップ物流手配をしています。 集められてきたスクラップにはごみなども入っており、それを手作業で仕分けしています。 リサイクル方法 廃プラの場合、仕分けてから、以下の二つのリサイクル方法があります。 マテリアル・リサイクル:ペットボトルがペットボトル、または別の素材にするもの サーマル・リサイクル:焼却してエネルギーとして回収するもの CMA-CGMの廃プラ輸送量 CMA-CGMグループは年間5万FEU分の廃プラ関連貨物を輸送しており、特に米国発では、船社として最大の年間8,000FEUを取り扱っているといます。 FEUは40フィート一本のことです。 廃プラの海洋への流入 CMA-CGMによると、年間1,000万トン以上の廃プラスチックが海洋に流入し、この量は今後20年間で3倍弱の年間約2,900万トンまで増加する見通しとのことです。 収集された廃プラが屋外で保管、適切なインフラで処理されていないことで、海洋への流入に拍車が掛かっているとCMA-CGMは考えています。 環境汚染への配慮 実際に、途上国に送られた廃プラスチックは選別・処理などが適切に行われていないことも多いため、「環境汚染物質を輸出している」という批判もありました。 よって、CMA-CGMは廃プラの海上輸送停止により、適切な分別・リサイクルが保証されない地域への廃棄物輸出を防止するとしています。 一方で、適切な処理が行われた廃プラスチックまで規制することに対しては、疑問の声もあがっています。ちゃんと適切に処理をしている会社からしたら、なぜだと声が上がるのも自然だと思います。 今後の廃プラ輸送 CMA-CGMグループは現時点で受託しない貨物のHSコードなどは明示していません。 輸送停止となる6月以降、しばらく混乱が生じる可能性があり、また、他社がCMA-CGMの方針に追随するかにも注目が集まっています。 SDGsや脱炭素なども含めて、企業は環境対策を重視しています。 分別とリサイクル 今回調べるまで、日本からタイに廃プラスチックが輸出されていることは知りませんでした。 タイで8年生活していましたが、家庭ゴミの分別は全くありませんが、調べてみると、分別を試みるプロジェクトがタイでもありました。 身の回りでは、2020年からレジ袋の無料提供が禁止されました。実際レジ袋のポイ捨てが多かったため、それを取り締まるためにタイは対策をとろうとしていました。 帰国してから、日本の分別はちゃんとしており、日常生活ではリサイクルという概念がタイはまだまだだと感じます。 リサイクルの現状 実際、タイや他の国でちゃんと仕分け、リサイクル処理が出来ているかは分かりません。 今回CMA-CGMではそれは出来ていないという判断をしたため、輸送しないことで自分たちが環境汚染に関与しないと明言しています。 これも世界のトレンドかなと思います。 廃プラスチックの現状など、調べたら結構興味深い内容でしたので、参考にした記事のリンクを貼っておきます。 コロナ禍で、もつれてきたタイの廃プラ対策 行き場を失う日本の廃プラスチック 日本のプラスチックごみの行方を知って、冷静な議論を

マースク、北米の物流業者のM&A続く。B2BのEC物流を強化!産業分野のECシフト! | 物流ニュース・物流ラジオ

マースク、北米の物流業者のM&A続く。B2BのEC物流を強化!産業分野のECシフト!

どうもこんにちは、飯野です。 本日は海事新聞からのニュースで、「マースク、大型貨物輸送会社を買収。北米で物流M&A続く」についてお話していきたいと思います。 2022年2月15日イーノさんの物流ラジオ マースクのM&A マースクは2月9日、大型貨物輸送を手掛ける、米パイロットフレイトサービスの買収意向を明らかにしました。 買収額は約16億8000万ドル(約1,940億円)。 マースクはパイロット買収に先立ち、米国で2020年に倉庫・配送業者のパフォーマンスチーム、2021年にEC物流事業者のビジブルSCMを買収しています。 このようにマースクは物流分野のM&Aを続けています。 パイロット社について パイロットは1970年設立の物流企業で、米ペンシルベニア州に本社、スペイン、オランダにも事務所を置いています。 北米で輸送ハブ87拠点を展開し、外部のトラック会社を管理し、集荷・最終配送サービスを提供しています。 産業分野でのECシフト コロナ禍が拡大する中、家庭用品など消費財だけでなく、”産業分野”でもECシフトが進んでいます。 マースクは大型貨物の最終配送などに強みを持つパイロットを買収することで、顧客のEC移行支援などの機能を強化しようとしています。 マースクの戦略 マースクはロジスティクス&サービス分野に投資強化を打ち出しています。 昨年はビジブルSCMのほか、欧州でEC物流を手掛けるB2Cヨーロッパ、独航空フォワーダーのセネター・インターナショナルを買収しています。 さらに昨年末には香港物流大手LFロジスティクス買収を発表し、同社とパイロットを合わせると、2カ月で50億ドル以上の投資を決めた、と記事は締めくくっています。 EC市場 ここで、産業分野でのECシフトがポイントだと思います。ECの市場が伸びているので、統計を調べてみました。 2020年のEC市場 B2C 1. 中国:約230兆円(前年比27%増) 2. 北米:約80兆円(前年比32%増) 3. イギリス:約18兆円(前年比34%増) 4. 日本:約14兆円(前年比14%増) ※出典: eMarketer(旅行・チケットを除いた金額) B2B 北米:EC - B2B 約 130兆円 日本におけるEC市場 日本ではECというよりも、営業やFAX、メールで受発注している印象が強いです。日本ではあまりECが伸びている実感はありませんが、欧米諸国は伸び率も、金額も違います。 今後100%がECに移るわけではないと思いますが、ECへのシフトは増えていくでしょう。 日本も現在は欧米諸国に比べると規模は小さいですが、どこかのタイミングで増えていくはずです。 トレンドがどのように流れているか、掴んでおいた方が良いと思います。 今後も、情報をアップデートしていきます。

LA港、LB港で混雑解消の兆し!?沖まち船が109隻から78隻へ減少! | 物流ニュース・物流ラジオ

LA港、LB港で混雑解消の兆し!?沖まち船が109隻から78隻へ減少!

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事から、「LA、LB港の船の沖まちが改善してきている」についてお話していきたいと思います。 2022年2月14日イーノさんの物流ラジオ LA、LB港の沖待ち船 現在のLAとLBの港の入港まちのコンテナ船の数は、先週の火曜日の時点で78隻となり、1ヶ月前のピークである109隻から減少しています。 港湾関係者によると、12月の連休前後に急増したトレンドが減少し始めたのか、もしくは2月1日から始まった旧正月休暇のためにアジアの工場が減速したことによる一時的な休息なのかは、まだ不明であるとのことです。 荷揚げ待ちは未だ深刻 船舶の沖まちは11月11日以降で最も少ないですが、混雑は歴史的に見ても深刻な状況であると報じられています。 LA港では、コンテナ船が荷揚げするまで平均18日間も待つ状態です。コロナ前は船が停泊するのを待たされるのは珍しいことでした。 サプライチェーンのボトルネック デンマークのコンテナ船会社 MaerskのCEOは今週、サプライチェーンのボトルネックは少なくとも6月まで続くと予想していると述べています。 しかし海運業界関係者は、荷物の運搬にかかる制約が緩和されつつあり、明るい兆しを指摘しています。 コロナ・オミクロン株の影響 オミクロンによってLA、LB港で新年の欠勤が急増しましたが、現在ではより多くの労働者が職場に戻っています。 1月には1日150件もの欠勤者が、現在では1日に25〜35件となっています。 コンテナ船搬出処理量増加 コンテナの港からの搬出も早くなってきています。 ロサンゼルス港のYusen Terminalsの施設では、1週間の処理量が過去2週間で55%増加しました。 旧正月は、アジアの工場が生産を縮小し、出稼ぎ労働者が休暇で家族の元に戻るため、一般的に米国の港湾の入港量は減少傾向にあると記事に書いてあります。 船の滞留解消はいつまで 一方で、デンマークに拠点を置く船舶コンサルティング会社Sea-Intelligenceの専門家によると、過去の船舶の沖まちに基づき、オペレーションがより効率的に行われるようになれば、船の滞留を解消するのに8~9カ月かかる可能性があるとしています。 今から8~9か月というと、ほぼ年末になります。まだ明確な進展の兆しは見えていません。 ボトルネックの解消断言は時期尚早 シーインテリジェンス社の副社長は、「今のところ、米国のサプライチェーンにおける重要なボトルネックが解消されたと断言するのは時期尚早だと考えている」と述べています。 よくなってはきているけれど、まだ分からない、という状況です。 しかし、現段階では沖まちや港、倉庫の混雑が今後も更に増えていくという感じではなく、価格も高い水準ではあっても安定するかもしれないと思います。 まだ旧正月は開けませんが、引き続き情報をお伝えしていきたいと思います。

ONE、日本-北米西岸航路に臨時船を投入!!日本発の貨物対象。 | 物流ニュース・物流ラジオ

ONE、日本-北米西岸航路に臨時船を投入!!日本発の貨物対象。

どうもこんにちは、飯野です。 今日は海事新聞のニュースから、「ONE、日本―北米西岸で臨時船。『全力で日本の荷主を支援』」についてお話していきたいと思います。 2022年2月11日イーノさんの物流ラジオ ONE、臨時船投入 オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)は2月下旬にも、日本―北米西岸航路に臨時船を投入します。 現在では、北米西岸の港湾混雑は長期化してサービス遅延が常態化しており、ONEの日本 - 西岸向けもスケジュールが大幅に乱れて欠便が続出しています。 ONEは臨時船を、今月に加えて3月上旬にも追加投入する予定としています。 ONEジャパンの担当者曰く、「西岸港湾の状況次第ではさらなる臨時船も模索し、日本の顧客のために支援していきたい」とのことです。 ONEの臨時船 ONEが投入する臨時船第1船は2,500TEU型で、下記を予定しています。 揚げ地:米西岸寄港地はロサンゼルスとオークランド 積み地:神戸、名古屋、東京 ここがポイントですが、日本発の貨物だけを積載する予定です。 日本―北米西岸間のサービス 日本―北米西岸間は通常、往復35日ですが、「港湾混雑でいまは通常の倍の70日」となり、昨年後半から欠便が目立っています。 続く欠便 今年1月からは北米向けは事実上の隔週サービスとなり、ここにきて欠便が2週続くなど悪化に歯止めがかかっていません。ONEでは他の航路からの臨時転用や定期検査終了後の船などで調整し、何とか北米向け臨時船2隻を決めたとのことです。 北米からの輸出にも対応 輸出だけでなく、日本の消費者に直結する北米からの輸入貨物も可能な限り輸送するとしています。 北米の鉄道輸送 昨年夏に大きく混乱した西岸経由の北米内陸向けの鉄道輸送は、現在では改善傾向にあります。 西岸港での鉄道貨車への積み込みも荷揚げから2―3日程度とほぼ正常化しました。 また、ONEが利用しているユニオン・パシフィック(UP)鉄道のシカゴ・インターモーダル施設グローバル4の貨物量も処理能力内に収まるなど、正常化しつつあると記事に報じられています。 目詰まりの一つが解消されたという印象です。 港の混雑、人手不足 とはいえ、港の混雑とシャーシ不足、ドライバー不足、労働力不足はまだ解消はされていません。 日本の市況 日本では、北米に送りたくても送れない状態が続いており、お伝えしたように、ONEでは最近では2週欠便していました。 この記事を読んで、日本の船会社があってよかったと思いました。他の国の船社では難しいことだと思います。 過去の海運市場の不況 2017年にHanjinという韓国大手の船会社が倒産、APLがCMA-CGMに買収され、この時期は船会社のM&Aも多くありました。 この時、日本郵船 2,700億円くらいの赤字出しています。 困難な日本での値下げ 先日、日本のメーカーさんとお話しする機会があり、お客さんも値上げを受けてくれる傾向にあるとおっしゃっていました。 そのお客さん同士で、値段に関して厳しすぎて、自分で首を絞めていたのかもしれないと話があったそうです。 日本の製造業は簡単に値上げをのんでくれず、意識が、20年ほど遅れている気がします。 日本ではデフレがずっと続いていますが、それでも激安スーパーで安いと嬉しそうなお客さんをテレビ番組で見て、複雑な気持ちになりました。 話が逸れましたが、ONEさんありがとうございますというお話しでした。

HMMジャパン社長のインタビューから考察、今後の海運市況について。 | 物流ニュース・物流ラジオ

HMMジャパン社長のインタビューから考察、今後の海運市況について。

どうもこんにちは、飯野です。 今日は海事新聞のニュースから、HMMジャパン社長へのインタビュー内容をお届けします。 2022年2月9日イーノさんの物流ラジオ HMMジャパンの社長へのインタビュー HMMは韓国最大の船会社で現在世界コンテナランキング8位の会社で、社長が崔起佑(Choi Gi Woo)さんという、51歳の方です。 船会社視点でのマーケットについてお話があったので共有していきたいと思います。 2021年を振り返って 「船社にとっては、運賃面では非常に良いマーケットだった。コロナ禍でも消費財などの需要は伸び、荷動きは極めて高い水準で推移していた」と振り返っています。 ローカル問題がグローバルに拡大 一方で、ロジスティクス全般においては、ローカルの問題がグローバルな問題に発展するというリスクを改めて実感したとのことです。 例として、 ・2021年3月末のスエズ運河座礁事故 ・北米、LA・LBの100隻規模の沖まち、ドライバー不足、労働者不足 ・アジアの主要港で、港湾混雑が悪化し、船のスケジュール乱れ この3つがローカルの問題から全世界に拡大していったものとして特に印象が強く残っています。 今後の見通し 今後の見通しについては、「海上運賃に関しては運賃指標であるSCFIでは短期的な下落はあっても、基本的に高止まりする」としています。 特に2022年前半は好調な市況が続く可能性が高いとおっしゃっています。 ローカル問題の解消 先ほど言ったような、港湾混雑などのローカルの問題が解消されない限り、グローバルなロジスティクスのボトルネックが残るため、事態は改善しない、と続けています。 よって2022年いっぱいは、この混乱した状況が続くのではないか、とのことです。 僕自身も本当にその通りだと思います。2022年いっぱいは混乱が続くと思った方がよいと思います。 スペースに関して 「日本はこれまで、船社にとって直荷主=BCOが多い『特別なマーケット』だったが、出荷の重心がアジアに移ったことで状況は変わった」と指摘しています。 日本のBCOは物流面において、同業他社ではなく、欧米の小売やEC大手などと戦わなくてはいけなくなりました。 厳しい競争相手 昔は日本国内で製造をしていましたが、グローバル資本主義の世の中になったので、製造拠点が海外に移っています。 製造コストのやすい中国・東南アジアなどへ移しています。それらの国では欧米の小売のウォルマートや、ECならアリババ、Amazonなどと戦わないといけなくなります。 とても厳しい戦いではないかと思います。 2022年の運賃交渉 「少なくとも2022年末までは、船社が主導するマーケットは続くだろう」としています。 船会社の海運周辺の拡大について 「大手コンテナ船社では、高収益を背景に、物流企業などへの出資など、事業多様化の動きが見られる」と指摘しています。 船社の成長戦略 HMM社長の個人的な考えとして今後の船社の成長戦略は3つあるとしています。 ・ロジスティクスプラットフォーム(PF)の構築  ・環境投資  ・M&A(買収・統合) というフェーズがあると考えてらっしゃいます。  このラジオでもこれらのポイントはかなり押さえて発信していると思います。船社の社長が3つに分けて成長戦略とお話したのはとても分かりやすかったです。 この記事を読んで思ったのは、このラジオで発信する方向性はあながち間違ってはいないので、引き続きこういう点を押さえておくのが重要だと感じました。 また、フォワーダーの視点や国際物流の僕ならではの視点でお話をしていきたいと思います。 引き続き、ラジオを宜しくお願い致します。

米国デジタルフォワーダー Flexport、9億3,500万ドル(約1,070億円)の資金調達に成功!物流のデジタル技術投資に加速。 | 物流ニュース・物流ラジオ

米国デジタルフォワーダー Flexport、9億3,500万ドル(約1,070億円)の資金調達に成功!物流のデジタル技術投資に加速。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、ウォール・ストリート・ジャーナルのニュースから、「フレックスポートが9億3,500万ドルの資金調達に成功」についてお話していきたいと思います。 2022年2月8日イーノさんの物流ラジオ Flexport社について アメリカのデジタルフォワーダーのFlexport社はテクノロジーを駆使した貨物輸送サービスを提供するスタートアップのフォワーダーです。 評価額80億ドルに引き上げ 今週の月曜日、シリーズEの投資ラウンドで、9億3,500万ドル(約1,070億円)を調達したと発表しました。これで評価額を80億ドル(約9,200億円)に引き上げました。 Flexportは2019年のシリーズD資金調達ラウンドでは、ソフトバンクグループのVision Fundから10億ドルの投資があり話題になっています。 物流業界のデジタル化 世界のサプライチェーンが混乱している中で、物流・貿易業務のデジタル化競争が進んでいます。 このようにフレックスポートの資金調達ラウンドは、Logistics テックのスタートアップへの投資を広げるものだと記事は報じています。 スタートアップの急増 ある分析会社によると、サプライチェーンの技術のスタートアップは2021年の第1~3四半期に調達した資金は243億ドルで、2020年の全期間より58%も多いということです。 物流のデジタル技術投資が増えています。 このラジオでもお伝えしていますが、海事新聞を見ていても、AIやプラットフォームのニュースを頻繁にみるようになってきています。 Flexportのビジネスについて Flexportは船社のスペースを借り、荷主さんにスペースを提供するフレイトフォワーダーです。 プラットフォームの活用 他社との違いは独自開発したデジタルプラットフォームを使っているところです。プラットフォームでは、価格の比較、トラッキング、Bookingができます。 他には、通関、倉庫オペレーション、航空機をチャーターもしたりしています。 金融への取り組み 面白いのは、保険と融資という「金融」もやっているところです。全米3位の資産価値がある、Wells Fargoという銀行が投資家の一人です。 輸入者などのキャッシュフローでの繋ぎ融資にもなり、IT企業のため膨大なデータがあるので、ローン審査などにもデータ活用をしています。 物流の周辺事業への展開 IT技術を活かして、物流の周辺の事業もするというのは、ちょっとしたヒントになるような気がします。 常に世界のトレンドを追いかけて知っている必要があると思います。 今後も色々とテック情報などをお伝えしていきます。

中国旧正月でもLA、LB港の回復は期待薄!状況変わらず。労働力不足、シャーシ、コンテナ不足続く。 | 物流ニュース・物流ラジオ

中国旧正月でもLA、LB港の回復は期待薄!状況変わらず。労働力不足、シャーシ、コンテナ不足続く。

どうもこんにちは、飯野です。 今日はJob.comのニュースから「LA、LB港の労働力不足により、旧正月での港の回復に期待薄」についてお話していきたいと思います。 2022年2月7日イーノさんの物流ラジオ 旧正月後、貨物減少せず 通常、旧正月後は貨物の量が大体落ちますが、北米の小売業者の在庫が過去最低水準のため、中国からの貨物減少は少ない傾向にあります。 コンテナ会社やアナリストによると、約2週間の旧正月中の海運の減速は、今年はそれほど顕著ではないとのことです。 中国の工場稼働 中国政府はコロナの対策で、労働者に休暇中に故郷に帰らないよう、工場に圧力をかけており、小売店の注文も依然として強いと報じられています。 北米、労働者不足続く それに加えて現場での労働力不足がある北米の西岸港湾では、1月の最初の3週間で港湾労働者1,800人以上に陽性反応がありました。 これは2021年全体の1,624件より多いです。 熟練港湾労働者が不足 現在ではピークが過ぎて減少に転じているようですが、ヤードでコンテナを動かす装置を運転する「熟練の港湾労働者」へのコロナの影響は労働力確保の点からとても大きいようです。 熟練の港湾労働者がリーダーとして、その部下のような形で7人、10人、12人とギャングが構成されています。リーダーがコロナで不足すると、作業員も派遣されない形になっています。 倉庫でも労働者不足 更に、倉庫でも労働力不足が問題になっています。 南カリフォルニアをはじめ、全米各地の倉庫は、賃金上昇しているにもかかわらず、コロナによる人手不足に直面しています。 人手不足の結果、旧正月前の駆け込み需要で入港した貨物で倉庫は満杯になっています。 人手不足によりシャーシ不足発生 人手不足のため倉庫で貨物をコンテナから下ろせず、倉庫業者は入荷したコンテナをヤード内のシャーシに保管せざるを得ず、これが南カリフォルニアのシャーシ不足の一因になっています。 シャーシにコンテナが乗ったままの状態のため、シャーシが使えず、シャーシ不足になると、港からトラックでコンテナを取り出すことができません。 北米、コンテナ船の滞留の状態 ロサンゼルス-ロングビーチに向かうコンテナ船の数は、2月1日の火曜日時点で101隻のコンテナ船が南カリフォルニアに向かっています。 一方、LA、LB沿岸にあるコンテナ船の状況は、バースにあるコンテナ船が26隻、25マイル以内に停泊中が7隻。更に25マイルの外の安全大気汚染防止区域(SAQA)外で停泊しているコンテナ船は94隻です。 100隻以上が積み降ろし待ち状態です。 貨物滞留問題解消せず 北米の状況を見る限りでは、旧正月で貨物滞留の問題は解消されず、沖まちの船もほとんど減っていません。 バースにある船を換算するとちょっと増えています。 それに加え、労働者不足、シャーシ不足もあり、状況は変わらずという感じです。この状況から、旧正月後に何とかなるという期待は捨てた方が良いと思います。 引き続き、情報をアップデートしていきたいと思います。

ジャパントラスト、LA向け在来船チャーターを再度実施!沖待ち回避。3月名古屋積み。 | 物流ニュース・物流ラジオ

ジャパントラスト、LA向け在来船チャーターを再度実施!沖待ち回避。3月名古屋積み。

どうもこんにちは、飯野です。 今日は海事新聞のニュースから、「ジャパントラスト、在来船で北米西岸向け輸送、3月に名古屋積み」についてお話していきたいと思います。 2022年2月4日イーノさんの物流ラジオ ジャパントラスト社について 名古屋に本社を置くジャパントラスト社は、NVOCCで北米向け世界6位の規模の、主にオーバーゲージ貨物の輸送が得意な独立系のフォワーダーさんです。 革新的な菅社長 菅社長はイケイケの社長さんで、僕もオンラインで3回くらいお話ししたことがあります。HPの構成や自社のLINEスタンプを作成したりなど、色々と似ているところがあると思っています。 クラウドファンディングを行ったり、新しいことに挑戦している社長さんです。 LA港向けに在来船チャーター ジャパントラスト社は3月末に名古屋港からロサンゼルス(LA)港向けに在来船による輸送を予定しています。 LA港の沖待ち LA港の沖まちは深刻で、少し前は100隻の沖待ちがあると報道されていました。先日のデトロイトの方と対談した際、1−2ヶ月遅れは当たり前とおっしゃっていました。 ジャパントラストのサービス LA港までのトランジットタイムは約20日間です。 重量物、特殊コンテナを使う工作機械のほか、通常はドライコンテナを使う貨物も引き受けるそうです。危険品は扱わないとのことです。 海上輸送のほかにも、ドアデリバリー、梱包、保管などにも対応し、SOC(荷主のコンテナ)の船積みは要相談ということです。 在来船チャーターの実績 これまで 2014年3月と2021年3月:名古屋積み 2021年9月:下関積み 以上の3回、在来船のスペースチャーターで北米向け輸送を実施しました。 菅社長曰く、コンテナ輸送混乱の中、「当社がスペースを生み出すことで、限られたキャパシティーを取り合って、誰かが泣く状況を避けられる」とのことです。 在来船は沖待ちリスクが少なく、過去3回ともスムーズに輸送できたようです。オーナー企業の強みを生かし、リスクを背負った輸送手段も手配しています。 ハイリスクでもサービス提供 最近、企業紹介が多めですが、企業案件ではなく、僕が勝手ご縁のある会社さんを紹介しているだけです。 LA向け在来船のチャーターは、確か2−3千万円すると思います。 貨物が集まらなかったら大赤字になりますが、それだけのリスクをとってでも、必要とされているサービスを提供してらっしゃいます。とても勢いのある会社さんだと思います。 今回のLA向けの受付は、2月15日までのパッキングリスト提出、3月18日までの搬入が船積み条件になります。 もしLA向けでスペース取れずにお悩みの場合、ジャパントラストさんにお問い合わせをしてはいかがでしょう。