2022.05.26
北米のピークシーズン、今年は6月末からスタートか?北米での需要の落ち込みはどうなるか?
どうもこんにちは、飯野です。 本日は、「米国の港湾の海運のピークの早まりに備える」についてお話していきたいと思います。 2022年5月26日イーノさんの物流ラジオ 北米の輸入ピークシーズン これから北米では、秋と年末の休暇を前に季節的な輸入ラッシュを迎えようとしています。 輸入者は遅延のリスクを避けようとしているので、今年のピークシーズンは例年より数週間早くて6月末に始まると予想されています。 通常は7月〜9月がピークシーズンです。 サプライチェーンの乱れ 昨年は大規模なコンテナ船の沖まちがあり、商品が届かなかったということが起きました。 今年はインフレなどで不安定な経済状況で、商品の到着は大きな賭けのようなものになるだろうと記事は報じています。 米国のサプライチェーンの混雑の中心であった船舶の滞留は、ある場所では解消されつつあるものの、東海岸の港などでは再び発生し、物流ネットワークに波及した他の問題もそのまま残っています。 倉庫も今は満杯であり、トラック運送会社や鉄道会社では従業員や機材が不足しています。そして、港のコンテナヤードには何十万もの空コンがひしめき合っている状態です。 港だけではなく、トラックや倉庫などに問題が残っています。 北米西岸の混雑への対応 4月のロサンゼルスとロングビーチの港ではコンテナがトラックで引き取られるまでに平均6日間、鉄道で移動するまでに9日間ヤードに滞留しています。 しかし、アメリカの港湾関係者は、1年以上にわたる埠頭での目詰まり、船舶の沖まち、記録的な輸入量に対処してきた結果、来るべき輸入急増に対処する準備が整っていると述べています。 混雑が手に負えなくなる前に、よりよく対処するためにオペレーションを見直したと港湾関係者は発言しています。 より多くのコンテナを処理するために営業時間を延長し、溢れたコンテナを保管するためのポップアップ・コンテナ・ヤードを設置しています。 にもかかわらず、輸入者さんは警戒し、さらなる遅れに備えています。 今年のピークシーズンについて Container x Changeという会社が行った調査では、海運業界の専門家の4分の3が、「今年のピークシーズンは昨年と同じかそれ以上に悪化するだろう」と回答しています。 小売大手のTargetの幹部は最近の決算説明会で、燃料費や輸送費の高騰を受け、今年の運賃が予想より10億ドル高くなると予想し、サプライチェーンの圧力が弱まるのは2023年以降になるだろうと述べました。 需要軟化の声も しかし、輸送需要に軟化の兆しも見えています。 ターゲットやウォルマートなどの小売業者は、消費者支出が商品からサービスへとシフトしているため、一部の注文を控えています。 JPモルガンのアナリストは、最近のレポートの中で、特に家庭用家具や電子機器など、需要が落ち込んでいる分野での補充が遅くなると予想している、と述べ、輸入の減速は、港湾混雑に余裕を与える可能性があるとしています。 またコンテナ船会社のONEは最近、船上スペース割り当てを15%増やし、船上に余裕があることを示唆しています。 こういうのもあってか、ある北米の大手フォワーダーの副社長は、「大きなピークシーズンはないと見ています」と述べています。 こういう見方も一部であり、全員が深刻な状況ととらえているわけではありません。 過去最大の輸入量 とはいえ、実績ベースでは、米国の主要な港での第1四半期の輸入量は前年同期比6.6%増で、記録的な年の始まりとなりました。 沖待ちと積み残し そして現在は上海のロックダウンで中国最大の製造拠点での生産が低下し、輸入が減少しているにもかかわらず、現在、西海岸、メキシコ湾岸、東海岸の港で数十隻のコンテナ船が荷揚げ待ちの状態にあります。 4月だけでコンテナ船26隻分に相当する商品が中国から出荷されなかったと見積もっている調査会社もあります。 荷主、北米西岸回避の動き 現在のLA、LBの沖まちは今週の月曜日には28隻に減少し、1月の過去最高値109隻からかなり改善しています。 アメリカの荷主がLA、LBの混雑を回避する方法を探しているため、小規模の沖まちは他の港にも広がっています。 北米東岸での沖待ち ニューヨーク・ニュージャージー港ではコロナ禍以降で沖待ちが過去最高となりました。 港湾関係者は、中国の工場が生産を再開すれば、輸入が急増するかどうか注目しています。 湾岸や東海岸の港も、荷主が西海岸から貨物を迂回させるため、貨物量の増加に備えています。 去年のクリスマスシーズンでは、商品が届かないということがあったので、同じことが起きないよう、備えているようです。 そうすると、上海のロックダウンが解除されれば、出荷量は急増するでしょう。 北米のインフレ 一方でインフレによる購買意欲の低下も起こっています。 4月の米新築住宅販売は、前月から16.6%減で2年ぶり低水準となり、価格の上昇と金利の急上昇が起こっています。中古住宅の販売も落ちています。 住宅が売れないと、家具も売れなくなります。 北米での需要がどれくらい落ち込むのかが注目ポイントだと思います。 最近の日経新聞では、需要は落ち込みつつあるように報じられていました。 まだ答えは出ませんが、僕個人としては、今年いっぱいはサプライチェーンの乱れは続くと予想しています。 今日の情報が参考になれば幸いです。