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2020年 世界のコンテナ港湾の取扱量トップ100 | 物流ニュース・物流ラジオ

2020年 世界のコンテナ港湾の取扱量トップ100

今日はイギリスのロイズレポート(Lloy’s List)による、2020年世界のコンテナ港湾取扱量TOP100についてお話しします。 ロイズレポートはロンドンにて1734年から海運ニュースを発信している歴史ある海運ジャーナルです。 2021年9月7日イーノさんの物流ラジオ .standfm-embed-iframe { height: 190px; } @media only screen and (max-device-width: 480px) { .standfm-embed-iframe { height: 230px; } }   コロナ禍でも成長した経済 去年(2020年)はコロナが始まり、そして各国で感染が深刻化していきました。その為に世界の貨物取扱量は減少したのではないか、とこのニュースを見たときに思いました。 しかし、2020年の世界のコンテナ取扱量は2019年比で2.5%アップをしています。 2018年〜2019年比では4.8%の成長だったので、2020年では成長が鈍化しているものの 世界経済はコロナ禍であっても力強く成長したというのが個人的には大きな印象でした。 中国のコンテナ取扱量が鈍化 そして注目は中国です。2020年、中国全体における港の取扱量の成長は3%未満でした。 これはアメリカのトランプ政権にて中国との貿易戦争があり、世界の大国 二国間での貿易取引に鈍化が見られたからです。トランプ政権ではアメリカ第一主義でしたから。 その中国から減少した分の貿易取引を、他の東南アジアの国々にシフトしていったという流れになります。 世界No.1の中国コンテナ取扱量 とはいえ中国の輸送量は、世界のコンテナ取扱量の全体の40%を占めています。やはり世界最大の人口の多さと、世界の工場としての存在感は大きな影響力を持っています。 2020年 世界のコンテナ港湾ランキング それでは2020年のコンテナ港湾 取扱量のランキング発表していきます。 【トップ5】 1位:上海 2位:シンガポール 3位:寧波 4位:深セン 5位:広州 中国の港の影響力 なんとトップ5に中国の港が4つも入ってます。 上海は11年連続不動の1位です。2位のシンガポールは世界のハブとして有名ですよね。シンガポールで生産や消費が多くされたのではなく、ハブとしてコンテナの取り扱い多い港です。 そして3位と4位の寧波と深セン。2021年ではこの2つの港の港湾作業員にコロナ感染者があり、一部のターミナルが閉鎖されて国際物流に大きな乱れがありました。 このように世界でNo.3とNo.4の大きな港の一部が閉鎖されるというのは、非常に大きなインパクトがあり大問題につながると実務においてもよく分かりました。 各地のコンテナ取扱量ランキング 次に個人的に気になった港のランキングを紹介していきます。 【イーノさんが気になるランキング】 ・6位:釜山 ・10位:ロッテルダム ・11位:ドバイ ・12位:ポートクラン ・16位:ロサンゼルス ・20位:レムチャバン ・25位:ホーチミン ・33位:ジャワハーラル・ネイルー ・39位: 東京 コンテナ取扱量から見る経済 釜山、ポートクランはアジアのハブ港で有名です。10位のロッテルダムはヨーロッパのハブ港。11位のドバイは中東・アフリカへのハブ港になります。 20位のレムチャバン港、25位のホーチミン港はハブ港ではありません。生産拠点として東南アジアのタイやベトナムの強さが確認出来ます。 生産国としてのインドの可能性 そして33位のジャワハーラル・ネイルー港はインドで初ランクインした港です。次いで37位にムンドラ港になります。インドの人口は中国に続いて多い国にも関わらず初ランクインが33位というのは、インドがIT大国だというのを表しています。 しかし今後 インドが生産拠点として影響力を持つようになれば港の勢力図は変わってくるかもしれません。 まとめ このようにコンテナ取扱量の流れが分かると、大きい視点での経済の流れが見えて 非常に面白いと個人的には思います。 今回のロイズレポートのリンクを貼っておきますので、是非 見てください。 ロイズレポート(Lloy’s List)による、2020年世界のコンテナ港湾取扱量TOP100

海上運賃の高騰 2022年まで?理由を解説しました。 | 物流ニュース・物流ラジオ

海上運賃の高騰 2022年まで?理由を解説しました。

今日のテーマは海上運賃の高騰はいつまで続くのか?というテーマでお話をしていきたいと思います。 今日のストリート・ジャーナルの物流カテゴリーのニュースではアメリカ港湾関係者が、昨今の海上運賃の高騰は2022年まで続くと予想しているとの記事でした。これについては私も同意見です。 2021年9月6日イーノさんの物流ラジオ .standfm-embed-iframe { height: 190px; } @media only screen and (max-device-width: 480px) { .standfm-embed-iframe { height: 230px; } }   北米向けのピークシーズン〜いつまで? 現在では北米西岸沖に40隻もの船が貨物の積み下ろしの順番を待って沖待ちしています。コロナ前であれば沖待ち自体が珍しい状態だったのにも関わらずです。 2022年2月 中国の旧正月 一般的に9月は確かにピークシーズンなのですが、ピークを終えても2022年2月には中国の旧正月があります。 そして現在 問題になっているコンテナの滞留は1−2ヶ月で解消されるものではありません。旧正月前には中国からの貨物の出荷量が増えます。 その為、北米でのコンテナ滞留が解消しつつあるタイミングでまた貨物量が増えて、港の混雑につながる可能性があるのです。 2022年7月 北米西岸労働協約の改定 そして2022年7月。アメリカの西海岸港湾の労働協約が失効され、改定交渉が始まります。これにより北米西岸港湾の機能が低下することが予想されるのです。前回の2014年の労働協約改定では妥結するまで、なんと9ヶ月の時間を要しました。 この間、西岸港湾は機能低下し、多くの貨物がエアー・カナダの西海岸・北米東岸経由で輸送をされることになったのです。 前回でも北米東岸向けの海上運賃は高騰しましたので、2022年7月においても同様に海上運賃の高騰が考えられます。 2022年9月 クリスマス商戦輸送の開始 そして、そうこうしているうちに2022年9月。来年のクリスマス商戦が始まります。 この時に北米西岸港湾の機能が低い状態であれば、今年と近いような問題が発生するでしょう。 船腹供給過多で価格は下落するか? 上記の理由で2022年末まで、海上運賃が下がる理由がほとんど見当たりません。 現在、船会社は好景気によって新規コンテナ船の発注を進めているので、供給過多による価格下落を予想している人もいるでしょう。 しかし船腹の絶対量が増えて過去のスエズブーム後の不況、価格の下落のようにはならないと私 個人的には予想しています。 激しい価格競争からの教訓 なぜなら船会社も前回の不況を教訓にしているはずだからです。2017年には韓国のHanjin海運は倒産し、日本郵船でも約2,700億円の巨額赤字を計上しています。 そして現在 造船中の船は脱炭素に向けた仕様で、これまでの旧型の船は環境対応に不適切ということで市場の船腹量を調整することも出来ます。その為に海上運賃も調整されるのではと予想をしています。 まとめ 私自身も国際物流業に従事をしている身として、運賃が安すぎるのは問題だと思います。船会社が赤字経営をしなければいけない状態は健全なインフラ機能とは言えません。 とは言え、高すぎる海上運賃も問題なので、いち早く適正価格に戻って欲しいと思います。

2021年8月物流ニュース | 物流ニュース・物流ラジオ

2021年8月物流ニュース

この記事を動画で見る どうもこんにちは飯野です。 今回は2021年8月の物流や海運に関するニュースをお届けします。「物流の今」を知りたい方に、役立つ情報を厳選しましたのでお楽しみ頂ければと思います。 それでは、いってみましょう。 中国・寧波港、感染者発生。一部コンテナターミナル封鎖により物流へ影響か 中国・寧波港で11日新型コロナウイルス感染者1名が確認され、同日より感染者が発生した寧波港梅山島コンテナターミナルは閉鎖になりました。 寧波港は中国港湾のコンテナ取扱量では第2位の規模を誇り、華東地区では上海港と並ぶコンテナ物流の重要拠点です。 そのため、今年5月末にコロナ感染者が発生した塩田港と同様の港湾混雑や物流の混乱が懸念されています。 17日現在寧波港で閉鎖されているコンテナターミナルは、梅山島だけで他の主要ターミナルは通常通り稼働しており、現時点では国際物流への影響は限定的ですが、長期化すると大きな問題につながるでしょう。 オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)の13日発表した文書では、「梅山島コンテナターミナルの停止による衝撃は今のところ大きくない。ただ、梅山島に寄港予定だった一部船舶が他のターミナルへ寄港を変更するために、今後は影響がでてくるだろう」と見解を示しています。 上海空港、コロナ感染者発覚により貨物輸送便に混乱 中国・上海浦東空港の混乱が深刻化しています。8月21日に新型コロナウイルスの感染者が新たに確認され、21日の午前中から航空貨物の取り扱い機能が事実上停止していた模様です。 23日から上屋業務の一部が再開されましたが、貨物便の運休や受託の停止・制限が拡大しています。旅客便のベリーや運航中の貨物便のスペースも逼迫(ひっぱく)しており、航空運賃も上昇しています。 最悪、混乱は数週間続くとの観測もあり、例年9月からは欧米でのクリスマス商戦に向けた荷動きが活発になり、混乱が長期化すれば問題の影響は大きくなるでしょう。 北米西岸、再び沖待ち渋滞悪化 ロサンゼルスとロングビーチ両港には、ここ数日37隻のコンテナ船が停泊しており、2月以降で最も多い数となっています。 これはアメリカの年末商戦や在庫の補充のためもので、荷主がホリデーシーズンの輸入品を前倒ししていることが起因しています。アメリカ中西部の主要なハブでは、西海岸からシカゴへの輸送を制限するほど、コンテナが山積みになっています。 ターミナルでも記録的な量のコンテナがトラックや鉄道のキャパシティを圧迫しているため、コンテナが積み上がっています。 そのため内陸部に移動するまでのコンテナの保管期間がコロナ前では平均2~3日、現在では平均9~10日と状況は悪化しています。 ベトナム港湾混雑が悪化。カトライ港で大型貨物の引き受け制限 新型コロナウイルス感染が再拡大しているベトナムで7月下旬から主要都市でロックダウンが実施され、物流に影響を及ぼしています。 ベトナム港湾では昨年来の物流増加で混雑が続いていましたが、ロックダウンによる移動制限で労働者の確保が難しくなっています。 更に工場の稼働停止で輸入コンテナの引き取りがされず、コンテナが港に溜まり港湾の混雑が深刻化しています。 南部ホーチミンに近いカトライ港を運営するサイゴンニューポートは、大型貨物の引き取りを停止。輸入貨物の早期引き取りを依頼し、混雑解消を呼びかける通知をしました。 日系物流企業の現地駐在員は、「工場の操業停止が長引けば部材輸入も減速し、混雑が緩和する可能性はあるが基本的には輸出が堅調。空バンのピックアップを他のインランドデポにするなどカトライ集中を是正しない限り、荷役停止などもあり得る」と懸念を示しています。 DHL Express 12機の電気航空機を購入 DHLは8月3日、Eviation社から12機の電気航空機を購入し、すべての路線で運航することを発表しました。 声明の中で「クリーンなロジスティクスを実現するためには、あらゆる輸送手段の電気化がゼロエミッションという目標に貢献する。」と述べています。 電気航空機「Alice eCargo plane」の積載量は約1,800kg、航続距離は815km。飛行中の充電に必要な時間は30分以内とのことです。DHLは2023年までにCO2排出量を削減する取り組みに70億ユーロを投資し、2050年までにCO2排出量をゼロにすることを約束しています。 マースク、物流事業者2社買収し、さらなるは買収に乗り出す 世界最大手船会社マースクは約10億ドルに相当する買収を実施しました。 米国ソルトレイクシティを拠点とするVisible Supply Chain Management LLCと、オランダを拠点とするB2C Europeの2社の買収になります。 今回の買収は倉庫業、通関業、トラック輸送技術の分野での買収、投資に関わるもので、マースクの事業拡大が海上貨物から内陸物流へと拡大すること表しています。 マースクは世界的な海運市場の好況も影響し、堅調な収益を報告。主力事業であるマースクラインの輸送量は前年同期比で15%増加し、平均運賃は59%上昇しました。 好調な業績の中、更により大きな買収の可能性も示唆しています。 DSVパナルピナ、アジリティの事業買収完了。世界第3位に 国際物流大手DSVパナルピナは16日、中東物流大手アジリティの一般貨物部門グローバル・インテグレーテッド・ロジステイクス(GIL)の買収が完了したと発表しました。 これにより、DSVパナルピナの売上高は1,600億DKK(約2兆7700億円)となりました。 今回の事業買収により業界では、ドイツポストDHL、キューネ・アンド・ナーゲルに次いで世界第3位となります。 DSVパナルピナはフォワーディング事業の拡充や、中東、アジア太平洋地域で事業拡大を見込みます。アジリティが所有する倉庫約140万平方メートルも活用し、欧州、中東の陸送を強化するとのことです。 解説コーナー それではニュースの解説のコーナーに参りましょう。 8月は物流の混乱につながるような問題が多かったなという印象です。特に中国ですね。中国の寧波港、上海空港での機能停止はサプライチェーンに大きな影響を実際に与えています。 寧波港は世界で第3位のコンテナ取扱量のある巨大港なんです。ここが混雑してしまうと、船は混雑を避けるために寧波港を抜港して上海などで積み込み・積み下ろしをします。 そうなると上海港が混雑する可能性もあり、上海港で本船スペースの確保が難しくなったりして、海上運賃の高騰につながる可能性もあります。 そして上海空港も同様に混乱し始めています。上屋で荷物をハンドリングするマンパワー不足になっていて、通常は2−3時間で終わっていた作業が6-10時間ほどかかるようになり、離職する人たちも増えてきているとのことです。 上屋での作業に時間がかかっているから、輸出では貨物が空の状態で飛ぶ旅客機があったり、輸入では貨物を積んだまま次の空港に向かう飛行機もあるみたいで、非常に混乱をしています。 航空運賃も実際に上がっていて北米向けで約USD1.5-3/kg, 欧州向けでUSD0.7-1.5/kgも上がったりしているそうです。今後どの様になるかが本当に注目です。 そしてアメリカの港の混雑が8月から再発生してきました。通常北米のクリスマス商戦への貨物需要は9月からなんですが、昨今のサプライチェーンの乱れで8月に前倒しになっています。 本当に北米向けのコンテナ輸送はスペース確保が難しくて、タイ初のロングビーチやニューヨーク向けでは弊社でも多くのお問い合わせを頂いております。 幸いスペースが取れるケースも多いのですが、海上運賃が高くて送るだけで赤字になるという荷主さんもいる模様です。 混雑や価格に落ち着きが見え始めるとしたら中国の国慶節が始まる10月以降でしょうか。 更にベトナムのロックダウンも物流に影響を与えています。先日、ベトナムのフォワーダーさんとオンラインで話をしたんですが、工場は稼働し始めているけど通常より生産量が落ちて仕事も減っているとのこと。 とにかくはワクチンが流通して1日でも早い回復を祈るばかりです。 現在、物流は混乱しているのですが大手企業各社は次々に国際的な環境テーマである脱炭素に向けての活動を始めています。その中でDHLの電気航空機には驚きました。 まさか電気で貨物機が飛ぶ時代が既に来ているなんて全く知らなかったので、こういうニュースにも注目をちゃんとしないといけないなと思いました。 この電気航空機の機体ですが未来的でカッコいいんですよね。若い人たちがより物流に興味を持ってもらえればいいなと思います。 そして最後に大手物流企業による買収です。これは先月もお伝えしましたが、昨今の船会社や大手フォワーダーは非常に儲かっています。 これを機に事業拡大のために物流業界でM&Aが日々行われている感じですが、今回は海運会社のマースクが内陸の物流を取りに行ったというのが注目でした。 またDSVパナルピナとアジリティの合併。大手企業同士の合併で更にスケールメリットを活かしてシェアの拡大を目指していくものと思われます。 コロナ以降の物流業界では船会社は限られたスペースを高く売って大きな利益を出し、大手フォワーダーはスケールメリットを活かして船社からのスペースを確保しています。逆に中小のフォワーダーだとスペースが取れない会社も実際にあったりします。 そういう意味で大手企業は得た利益で投資やM&Aを実施し、更に大きくなっていき、スペースが取れない中小フォワーダーは仕事が取れず生き残りが厳しくなるかもしれません。 まさに後期の戦国時代の様な感じでプレイヤーが限定されてきた印象です。 私自身も他人事ではなくしっかりと経営の舵取りをしなければいけないなと思っている今日この頃です。 今回の物流ニュースはいかがだったでしょうか。 今回参考にしたニュースのソースは概要欄にリンクを張っておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。 あと、最近はイーノさんの物流ラジオという企画でYouTubeとスタンドFMで音声配信をしています。 主に日々のニュースや物流に関する雑談を毎日更新していますので、もしよろしければそちらの登録やフォローもよろしくお願いします。概要欄にリンクを貼っておきますね。 それでは、現場からは以上でーす!ありがとうございました。 ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

HMM スト回避!賃金交渉は会社よりで妥結。 | 物流ニュース・物流ラジオ

HMM スト回避!賃金交渉は会社よりで妥結。

どうもこんにちは飯野です。今日もイーノさんの物流ラジオを始めていきたいと思います。 今日のテーマは韓国の船会社HMMの賃金交渉が妥結したというニュースについてのお話です。 韓国のHMMで労働組合が労働環境の改善と賃金アップを訴え、ストライキの賛否投票をしたところ組合員から92%の賛成投票がありました。 もし要求が受け入れられなかったら組合側では船員が釜山港で全員降りてストをするとのことでした。 しかし、9月1日の午後から始まった交渉は18時間もの時間を要し、会社側と労働組合で交渉を妥結することになります。 2021年9月3日イーノさんの物流ラジオ .standfm-embed-iframe { height: 190px; } @media only screen and (max-device-width: 480px) { .standfm-embed-iframe { height: 230px; } }   当初の提案と要求 【会社側の提案】 ・賃金アップ:8% ・激励金+生産報奨金:5ヶ月分 【労働組合側の要求】 ・賃金アップ:25% ・成果金:12ヶ月 【交渉の妥結内容】 ・賃金アップ:7.9% ・成果金:6.5ヶ月 これを見る限りはかなり会社の提案よりな妥結です。 HMM会社の提案に近い妥結 この労働交渉に関連して、MSCというスイスの船会社が労働者側に2.5倍の賃金でオファーをしていて、8月22日時点で317人が離職したという情報がありました。 そういう状況にもあるにも関わらず、会社の当初の提示に近い形でまとめたHMMは凄いなという印象です。とにかくストを回避できたということで、これ以上の物流混乱にならなくて安心をしております。 Kアライアンス発足 そして関連ニュースです。9月1日に韓国の船会社5社で「Kアライアンス」を組むというニュースがありました。この5社の船会社は、HMM、SM商船、チャングム商船、パンオーシャン、フアン海運。全て韓国の船会社です。 アライアンスとは そして船会社のアライアンスとは、簡単にいうと複数の船社による共同配船です。コンテナ船1隻を作るのには莫大な費用がかかり、1社だけで世界各地への航路網を広げるのは非常に困難です。 特に大型船の運行がポイントです。1隻で2万TEUものコンテナを輸送出来る大型船では、複数の船会社がコンテナスペースを共有する方が、効率的にスペースが埋められます。 更に重複航路がある場合、各社での出血競争を避けることが出来きます。 長距離航路でもメリットがあります。中堅船会社では長距離航路に対しては充実したサービスが提供が難しいですが、HMMは世界第8位の船会社です。 HMMと共同運行をすることで、その他の4社も各社顧客に長距離航路への安定サービスが提供出来るというメリットがあるのです。 このKアライアンスの実施日は2022年の第2四半期からになります。 まとめ HMMは労働組合をまとめたり、来年以降の戦略も組み立てました。 船員の補充やアライアンスの調整などはあるかもしれませんが、今後のHMMの躍進が始まるかもしれません。同社の今後の動きに注目です。

USウォルマート、サプライチェーンに20,000人の正規雇用 | 物流ニュース・物流ラジオ

USウォルマート、サプライチェーンに20,000人の正規雇用

.standfm-embed-iframe { height: 190px; } @media only screen and (max-device-width: 480px) { .standfm-embed-iframe { height: 230px; } }   どうもこんにちは飯野です。今日もイーノさんの物流ラジオを始めていきたいと思います。 ウォルマートが北米のサプライチェーンオペレーターに2万人を正規雇用するというニュースがウォール・ストリート・ジャーナルの物流セクションの記事でありました。本日はそれについてお話をしていきたいと思います。 世界最大の小売店 ウォルマート まずアメリカのウォルマートですが、世界最大の小売チェーンで世界27ヶ国に今展開しています。 2021年1月末時点 ・総店舗数が1万1400店舗 ・北米国内:5,339店舗 品揃えが豊富で安い ウォルマートには本当に何でも売っています。 食品、お酒、健康関連商品、日用品、おもちゃ、家電、アウトドア、車関連商品、クラフト品など。ショッピングモールが一社で運営されているような感じです。 だから大量に仕入れることが出来て、価格がとても安い。オーガニック食品・商品であってもお手頃価格で販売されています。 2021年、ウォルマートの採用戦略 なぜ正社員で2万人も雇うのか?それは今年のホリデーシーズンに向けて労働者の獲得競争が過熱していくからです。特にアメリカのネット通販 最大手のAmazon。同社も倉庫業務のスタッフが必要で人材確保に乗り出しているのです。 通常であれば季節労働者の採用になりますが、今年のサプライチェーンでは大きな乱れが予想されます。 なので早めに人材を確保しなければいけません。一般的に急に人材獲得をしようとすると、大きな賃金アップに繋がります。今回の大量採用は「オペレーション」と「賃金の安定」の両方の側面を考慮したものでしょう。 ウォルマートのサプライチェーンオペレーター 今回採用される2万人はウォルマートのディストリビューションセンター、フルフィルメントセンター、輸送オフィス、オーダーピッカー、貨物の受け取り人、フォークリフトのオペレーターなど。オフィス業務や倉庫業務の人たちです。 ウォルマートのサプライチェーンスタッフの平均時給は約20.27ドル。更にコロナの予防接種で150ドルの特別ボーナスが支給され、ホリデーシーズンでのボーナスも支給するとのこと。とても手厚い待遇だと思いました。 ウォルマートのeコマース ウォルマートは店舗というイメージが強いかもしれませんが、コロナの流行以降はeコマースにも力を入れています。去年ではeコマースサプライチェーンの為に季節労働者を2万人採用しました。 しかし今年の第2四半期から成長が鈍化していきます。アメリカではワクチンの接種が早かったので、消費者がネットではなく店舗での買い物に戻っていった模様です。とはいえ、eコマース販売は前年比で5.2%も伸びており、消費者の購買方法の変化には合わせていく必要があるでしょう。 まとめ ウォルマートは今後のアメリカの経済回復が堅調な維持をすると見込んでると考えられます。今年ほどのサプライチェーンの乱れはないにしても、2022年も国際物流やサプライチェーン物流の業界は今年に引き続き好況になるかもしれません。

2021年9月の海運市況の予測。北米向けピークで運賃上昇、スペース逼迫。 | 物流ニュース・物流ラジオ

2021年9月の海運市況の予測。北米向けピークで運賃上昇、スペース逼迫。

どうもこんにちは飯野です。今日も飯野さんの物流ラジオを始めていきたいと思います。 .standfm-embed-iframe { height: 190px; } @media only screen and (max-device-width: 480px) { .standfm-embed-iframe { height: 230px; } }   今日のテーマは9月の海運市況の予測です。上海港運交易所(SSE)が上海からの海上輸送の指標をこの様に発表しています。 9月の上海-北米向け海上運賃 上海 - 北米東海岸:USD 11,138/40’ 上海 - 北米西岸:USD 5,949/40’ 現在は東海岸向けの運賃の値上がりが大きいです。 その理由としては、北米の西海経由での内陸への鉄道輸送がパンク状態にあるからです。その為、海上輸送で東海岸まで海上輸送し、東から内陸には運ぶ流れになっています。 弊社でも8月は北米向けのスペースが割と取れていた方なのですが、9月はスペースが取りにくくなってきました。現在船会社と交渉中ですが、何とか頑張ってスペース確保をしていきたいと思っています。 中国-北米向けピークシーズン 中国から北米向けへの輸送は 通常9月〜10月1日の国慶節前まで、クリスマス商戦物流が本格的になります。 中国のサプライヤーとしても国慶節前に貨物を出し切りたい、クリスマス商戦に間に合わせたいので、9月の物量はとても多く、国際物流もヤマ場を迎えると私は予想しています。 インド - カラチ港向けのスペースがない その他にインドのカラチ向けへの海上輸送に変化が見られました。8月末からカラチ向けの問い合わせが増えてきており、海上運賃やスペースの確認したら、多くの船会社で9月の利用可能なスペースはゼロとのことでした。 普段使っている船会社で何とかスペース確保出来たとしても、海上運賃が倍の価格だったんです。 アフガニスタンの影響か? なぜインドのカラチ向けでスペースがないのか?もしかしたらアフガニスタンが影響があるかもしれません。先日のラジオ放送でもアフガニスタンの物流についてお話をしましたが、インドからの輸送ルートとしては以下になります。 1. インド:カラチ港 2. イラン:Bandar-e ʿAbbās港 3. アフガニスタン:カブール 詳しくはこちらの音声をお聞きください。 今後どうなる!?アフガニスタンの物流について。 アフガニスタンの現状を考えると船会社も、カラチ港にコンテナを集めたくないのかもしれません。 まとめ 北米向けのクリスマス物流が本格化していきますので、9月には中国により多くのコンテナが集まっていくでしょう。その為、各地でコンテナ不足、スペース不足などが懸念されます。 この9月にピークを迎え、その後は混乱の調整をしていくことになると思います。その他、世界情勢も日々変化していきますので常に物流情報をアップデートしていく必要があります。

2021年、異例の北米クリスマス商戦!サプライチェーンの混乱に。 | 物流ニュース・物流ラジオ

2021年、異例の北米クリスマス商戦!サプライチェーンの混乱に。

どうもこんにちは飯野です。今日のテーマはアメリカのクリスマス商戦の物流についてです。 .standfm-embed-iframe { height: 190px; } @media only screen and (max-device-width: 480px) { .standfm-embed-iframe { height: 230px; } }   ウォール・ストリート・ジャーナルの物流セクションの記事を見てたら「今年はクリスマスが早くきている」という見出しの記事がありました。アメリカのEコマースの物流会社のRadialという主に倉庫作業をしている会社からの話です。 アメリカのクリスマス商戦について まずアメリカのクリスマス商戦について解説をしていきたいと思います。 【アメリカのクリスマス商戦のスケジュール】 ・Thanks Giving Day:11月第四木曜日(祝日) ・北米のクリスマス商戦: Black Friday 〜 クリスマスまで ブラック・フライデー セール 例年11月の第四木曜日にThanks Giving Dayという祝日があります。その翌日をBlack Fridayと言い、アメリカで最大のセールが行われるんですよ。 ここでは目玉商品とかがあり、例えば大型テレビが凄い安い価格で売られていたりします。そのブラックフライデーからクリスマスまでの、約1ヶ月間がセール期間でアメリカのクリスマス商戦期間となります。 2021年のブラック・フライデー しかし今年のブラックフライデーは少し違います。アメリカの小売最大手のウォルマートが11月に3回BlackFridayセールを実施するとのこと。 なぜかというと、今年コロナのデルタ株がアメリカでも流行ってきていて、感染対策をしないといけません。消費者たちが店内で密になることを避け感染拡大を防ぐためです。 北米向けの貨物増加の理由が判明 ここで、なぜアメリカ向けの貨物がこんなにも増えているのが分かりました。 バイデン政権が国民に給付金を配ったりなどしてアメリカで景気が回復してきています。それ以外にも販売者側がセール期間を伸ばしたりして、市場を刺激していたのです。 このようにセール期間が長いと、小売側も在庫を確保しないといけませんよね。その為に輸送量が増えていたのです。 消費者の購買方法の予測が難しい アメリカの倉庫物流の話に戻りますが、今年のクリスマス商戦予測が難しいと言われています。なぜかというと、消費者がどこで消費をするのかが例年とは違い見えにくくなっているからです。 店舗で購入する、ネットで購入するのか?もしくはMixもあり得ます。 Mixとは①オンラインで買って店舗で受け取る。②店舗で試着をしてオンラインで買う、などです。 在庫調整が難しい これによる問題は在庫をどこに置くべきかの判断が難しいことです。店舗で売れるのか、オンラインで売れるのか。Eコーマスや倉庫会社としては悩ましい問題です。 消費が早まるかもしれない 更に消費者も例年とは違う状況だから、お目当ての商品の欠品を恐れて、早めに購入するかもしれません。そういう意味で今年はクリスマスが早く来ているという物流関係者の話になります。 倉庫ワーカーの確保が難しい そして倉庫業者からしたら、季節労働者の倉庫ワーカーの確保が難しくなります。コロナの影響もあって集まりにくいかもしれません。また他の会社も今需要が伸びてるからワーカーの取り合いとなり、賃金をアップが必要になるかもしれません。 まとめ 今回のニュース見て、物流の流れは市場経済の流れとも連動しいて本当に面白いなと思いました。 市場経済の動きが流れが分かると、今後の物流の流れもなんとなく予想ができるだけでなく、今回のように情報の裏取りも出来ます。随時マーケット情報を発信していきたいと思います。

HMMの船員がストを実施か!?労働環境や船員不足の背景を説明します。 | 物流ニュース・物流ラジオ

HMMの船員がストを実施か!?労働環境や船員不足の背景を説明します。

どうもこんにちは飯野です今日も飯野さんの物流ラジオを始めていきたいと思います。今日のテーマは韓国の船会社のHMMがストライキ突入か!?についてです。 .standfm-embed-iframe { height: 190px; } @media only screen and (max-device-width: 480px) { .standfm-embed-iframe { height: 230px; } }   8月23日に韓国のHMMの労働組合がストライキへの賛否投票を行い、なんと92%が賛成するというニュースがありました。改善がなかったら、釜山港で船員が集団下船する意向を述べています。 HMM(韓国)について ますHMMについてまず最初に説明させて頂きます。HMMは日本語でいう現代商船という会社で、英語ではHyundai Marchant Marineと言います。 2016年に現代グループから離れたものの、韓国最大の船会社です。そしてコンテナ取扱量が世界8位の大きな船会社です。 韓国のコンテナ船マーケット 韓国の国際コンテナ船マーケットのプレイヤーもご紹介しましょう。 ・Hyundai ・Namsung ・KMTC ・Sinokor ・Hueng-A の5社があります。 そして2017年にHanjinが倒産し、船会社としたら激戦マーケットという印象です。 HMMの労働環境 今回はなぜストにまで発展しようとしているのか?これはHMMの労働環境が問題なのです。 守られていない船員法 HMMの労働環境がどのように問題だったのか?まず船員法では船員は乗船後、最大6ヶ月まで船に乗って仕事をすることになっています。しかし、これが守られていませんでした。1年くらい船の上で生活・仕事をするという労働環境でした。 上がらない賃金 そして船員の賃金が6年間据え置きで、ずっと給料が値段が上がっていませんでした。 船員の人材不足とコロナ さらにコロナのPCR検査証明がないと船員は船に乗ることができません。なのでその証明書がない船員は乗船できず、船に乗ってる船員は降りれないという状態でした。 HMMの労働環境の背景 このようなことが起こった背景は2010年から2020年までの10年間、Hyundaiは通年で営業赤字だったんです。 2020年では9807億ウォン(921億円)の営業利益が出てるんです。また今年2021年の上期上期でも増収増益が出るようになりました。しかし、それまでの10年間は営業利益がずっと赤字だったんです。 10年間営業利益が赤字だから労働環境が悪くて訳ではありません。 そして、このタイミングで船員が賃金交渉し、労働環境も何とか改善しましょうとストライキ実施に対して賛成が90%以上あります。 会社側の条件提示 賃金アップ:8% 激励金:300% 生産奨励金:200% 激励金と生産奨励金で賃金の5ヶ月分です。 組合側の要求 賃金アップ:25% 成果金:1,200% これが拒否されると船員が集団下船すると交渉をするとのことです。 MSCがHMMの人材確保へ ここで別の国の船会社からアプローチがあります。このHMMの船員たちに向けてスイスのMSC(世界2位)が2.5倍の賃金で交渉しているとのこと。 現在MSCは人材確保に動いています。昨今の船会社では新しい船を発注しており船員不足も課題の一つです。MSCはHMMの航海士、甲板員、調理師をリクルートしています。 その為、実際にストライキにならなかったとしても、HMMの船員は減るんじゃないかなと思います。 9月1日にHMMの労働組合と会社側で再交渉がありますが、今後の注目ポイントです。

なぜ日本にコンテナが集まらないのか⁉︎原因を解説しました。 | 物流ニュース・物流ラジオ

なぜ日本にコンテナが集まらないのか⁉︎原因を解説しました。

どうもこんにちは飯野です。本日も飯野さんの物流ラジオをお届けしていきたいと思います。 .standfm-embed-iframe { height: 190px; } @media only screen and (max-device-width: 480px) { .standfm-embed-iframe { height: 230px; } }   今日のテーマは日本でのコンテナ不足について。今日、海事新聞を見てたら一面で「日本にコンテナがありません」というニュースがありました。 日本発、北米向け コンテナ輸送が昨年同月比で13ヶ月連続上昇 現在の日本のコンテナ輸送の状況なんですが日本発北米向けのコンテナ輸送が昨年同月比で13ヶ月連続上昇しています。 昨年は確かにコロナ真っ盛りだったから昨年に比べると、もちろんその輸送量は増えてると思います。とはいえ、アメリカの景気回復がどんどん進んでいる状況です。 そして、この日本のコンテナ不足なんですが、去年の12月や年末年始でもコンテナがほとんど足りなかったことがありました。それは去年の12月あたりで、世界中でコンテナ不足が発生していて 日本もコンテナがなかった状態なんですよね。 それが徐々に回復していき、日本にもコンテナがどんどん集まっていくようになっていきます。 そして8月末現在。コンテナが足りなくなってるのですが、なぜ日本にてコンテナ不足が再度 起こっているのかについて、もう少し深堀をしてお話していきます。 欧米のクリスマス商戦に向けて、コンテナやスペース不足 現在は欧米のクリスマス商戦に向けてコンテナとスペースが足りなくなってきています。その足りなくなってきてる理由の一つが、中国です。中国から欧米向けの海上運賃が今は高騰してるんですよね。 上海から西海岸のロサンゼルス向けで20フィートで、1万ドルを超えたりもしてるんです。 そうなると船会社も中国を優先することになります。船会社としても中国にコンテナを送った方が儲かるじゃないですか。そういう意味では、日本が中国にコンテナを買い負けてるという状態になっています。 北米向けの運賃比較(横浜発&上海発) 数字で言うと、北米向けの運賃比較の場合、横浜発と上海発では上海発の方が横浜発より1〜2割高いです。 欧州向けの運賃比較では上海発の方が2割〜4割高いです。 日本への輸入量自体も減っている また日本への輸入量自体も減ってることも影響しています。大手荷主の輸入量が減っています。例えば先日、トヨタが4割減産しますというニュースがありました。そうなるとパーツの輸入が減ることになります。 また、東南アジアからの輸送自体も減っています。 例えばタイ、ベトナム、インドネシアで今現在コロナが感染拡大していますよね。工場が稼働していない所もありますし、物流でも海上運賃が高騰しています。 そして、単価が安い商品だったら東南アジアから日本への取引は値段が合わないっていうような状況でもあります。例えばタイから日本に向けてのコンテは輸送は1,000ドル/40’を超えています。 一つあたりの単価がすごく安く、かさばるような商品だと、日本へ輸送しても全然利益が出ないケースもあります。日本で売値は簡単に上げられない問題もありますので。そうであれば、日本側でも仕入れ自体を控えるというような状況でもあります。 日中航路 8月末からCICが倍額に 更にこのような状況なので、日本と中国の航路で8月末からのCICが倍増しています。CICはコンテナ・インバランス・チャージです。 輸出入でコンテナのバランスの不均一を解消するためのサーチャージです。これが寧波から北の港、上海も含めて、日本向けのCICが上がっているんです。 日本の輸入者はCICを払わないといけません。そしてその金額は倍額です。 上述したように船会社にとっては、中国にコンテナを集めて欧米に送った方が儲かります。しかし、日本にコンテナを送ると中国に比べて利益が少なくなります。 でもとはいえ、中国から日本への物流コンテナを止めてしまうと問題になるので、中国ー日本間のコンテナ輸送がなくなることはありません。しかし、それだと船会社は儲からないので、CICを倍にして、利益を少しでも確保しにいっています。 日本の物価が上がらない問題 こうなると船会社にとっては日本のマーケットは魅力がないように見えてしまいます。 これは以前からありましたが、日本のマーケットでは荷主さんの立場が強くて船会社やフォワーダーが高い運賃を持ってっても受け入れてもらえませんでした。 そうなると船会社も日本で全然高く売れないから、中国にコンテナを集めるようになっているんです。 日本でデフレが続いており、今でもその物価が上がっていません。その物価が上がらない理由にはこういう問題が影響してると思います。 日本が中国にコンテナを買い負けてる状態なので、物流も不安定になっています。送りたくても、コンテナがないから送れない状態です。そういう意味で日本の国際競争力も更に落ちていくんじゃないかなと私自身も心配してます。 現在私はタイに住んでいます。コロナがマシになったら日本に一時帰国してみようかなと思ってるのですが、ホテルや食事など色々と調べてみてもやっぱりね安いなと思います。 コスパが良いと喜んではいられません。これからは日本の物価がどんどん上がっていくようになっていったら良いなと心から思っております。

【フォワーダー2.0】デジタルフォワーダーの時代、中小企業の今後の戦い方。 | 物流ニュース・物流ラジオ

【フォワーダー2.0】デジタルフォワーダーの時代、中小企業の今後の戦い方。

フォワーダーのデジタル化が日本でもやっと進んできたような気がします。業界ではデジタルフォワーダーという名称のスタートアップがアメリカ、ヨーロッパ、中国で注目されていました。 私個人的に注目していたデジタルフォワーダーのスタートアップはアメリカのFlexport。最近では住友商事のVCが出資したという中国のYunquna。そして日本のデジタルフォワーダーの始祖 Shippioです。 これらのスタートアップの動きを見て、タイにある弊社グループでもデジタルフォワーダー化するべきだ!と2020年1月にグループミーティングで提案しました。現在はペンディング中です。理由は以下にて説明します。 そして、ここ最近日系の大手フォワーダーにデジタル化の動きが見えるようになってきました。 さすが日通。契約した船社のスペース・Booking・価格などの情報が社内にオンタイムで共有される。「確実」にスペース状況が分かるというのは昨今の海運ではマジで必要な要素。この一元管理は今後、通関やトラックにも広がっていくはず。物流業界が面白くなってきたぞ!https://t.co/khegnPiAl7 — イーノさん@物流会社の社長🇹🇭 (@iino_saan) July 20, 2021 予想通り大手フォワーダーから、どんどんデジタル化が進んでいくよね。中小フォワーダーとして生き残り戦略を考えないと。 【コンテナ】三菱商事ロジ、船腹予約の新PF稼働。貨物動静確認まで一元管理 https://t.co/qkuJss4d8M — イーノさん@物流会社の社長🇹🇭 (@iino_saan) July 22, 2021 タイトルで「フォワーダー2.0」と流行りの〇〇2.0を使ってしまいましたが、フォワーダーも遂に新しいステージに行くタイミングだと思ったので考察を書いていこうと思います。 デジタルフォワーダーとは? デジタルフォワーダーという言葉に馴染みがない方の為に簡単にご説明します。デジタルフォワーダーとは、独自のITプラットフォーム(PF)を使い、見積もりの即時提出、荷主からのBooking、貨物のトラッキングを一元管理しているフォワーダーです。 簡単にこれまでのフォワーダーと比較をしてみましょう。 従来のフォワーダー ・見積もり:都度確認、メールや見積書にて提出 ・Booking:メールでBookingを受付 ・トラッキング:営業やカスタマーサービスが調べて連絡 デジタルフォワーダー ・見積もり:PFで表示 ・Booking:PFで受付 ・トラッキング:PFで表示 このようにプラットフォーム(PF)で一元管理され、簡単に必要な情報にアクセス出来る仕様です。 見積もり、Booking、トラッキングは現時点での主要な機能ですが、今後は更にサービスが広がっていくと思います。 その他の機能(一部は未来予測) ・B/Lの間違いチェック*S.I、INV、PKLからAIで間違い探し ・eB/L(制度改正が必要) ・本船の残りスペースの表示 ・各港の混雑状況の表示(沖待ち日数) ・写真をアップロード -> HS Codeの表示 ・HS Codeを入力して必要書類(他法令)の表示 ・HS Codeを入力して配送可能(主にDG)か事前確認 ・輸入関税・消費税金額の自動算出 ・Arrival Noticeの電子送付 ・D/OのQRコード化 ・輸入申告のオンタイム状況の表示 ・フリータイム切れまでのカウントダウン ・デマレージ費用のオンタイム表示 ・配送先の住所を入力してトラック費用の算出 などなど。AIとブロックチェーンなどの技術も使って、技術的には全て出来る内容だと思います。 これまでデジタル化が進まなかった原因 物流のお仕事に従事されている方なら、上記のような便利なツールや機能があったらいいなと思うのではないでしょうか。他の業種では既に使われている技術なのに、なぜ物流業界ではデジタル化が進まなかったのか? これは ・物流業界の人たちの考えが古すぎる(コンサバ) ・業務プロセスが多く、関係各社が分かれている この2つが主要な問題です。 弊社でもプラットフォームを導入するにあたり、全体会議を何度もやりましたが つまづいたのは上記の理由です。 致命的問題:関連業社が多すぎる件 コンサバは時間が解決してくれると信じているのですが、もう一つの問題が厄介です。 私たちフォワーダーは(特に中小企業は)基本的にはアセット(自社の設備)を持たないケースが多いです。なので船・飛行機を含め、通関、トラック、倉庫などを複数の業者に外注しています。 各社で使っているシステムが違う 現在ではそれぞれの業者・会社が自社の都合の良いようにシステムを導入しています。システムがないと膨大な物流手配の情報は取り扱えないのですが、このシステムが足枷となります。 1件の輸送をする為の関係各社のシステムが違うので、フォワーダーのプラットフォームと各社のシステムとの連携が①技術的、②権利的に難しいのです。特に後者②が深刻だと思ってます。 システム業者からしたら、「なんでそんなプラットフォームと連携しないといけないの?」となります。実際に弊社のプラットフォーム開発ではここで止まりました。 IT企業あるある このように各社のシステムが違うのに、現存のデジタルフォワーダーはプラットフォームどのように一元管理をしているのでしょうか? これは私たちもプラットフォームを作ろうとしたので分かりますが、表向きはIT開発をしているけれども、運用は人がやる仕組みになってしまいます。 現在、船会社はBookingを各自社Webサイトで受け付けていて、トラック会社はメール(またはFAX)でのBooking受付が殆どです。 なので ・フォワーダーのプラットフォームでBookingを受ける ->自動で各船会社・航空会社のWebサイトへBookingする ->自動でトラック会社へメールでBookingする このようなシステムは技術的には出来なくないと思いますが、小額投資しか出来ない弊社だとそれは無理でした。自動で出来ないので、人が泥臭くBookingやキャンセル手配をすることになります。 大手企業はトップの鶴の一声か? 私自身が大手フォワーダーの内部にいるわけではないので勝手な想像なのですが、冒頭で紹介した日通や三菱ロジでは、トップが「デジタル化するぞ!」と言ったら、関連会社のシステムも合わせられると思ってます。 大手は自社でアセットも持っているので、それに合わせたプラットフォームも開発がしやすいんですよね。そういう意味で大手企業ほどコンサバかと思っていますが、やるときはパワーを使って変えられる強みだと思います。 大手フォワーダーがデジタル化する脅威 デジタルフォワーダーというスタートアップが出て来て、いきなり市場が取れる程 この国際物流業界は甘くありません。確かにプラットフォームは便利ですし、これからはトレンドがきて、今後は一般化するでしょう。 しかし貨物を海外に運ぶというフォワーダーの仕事においての前提条件は、貨物を運べるスペースをしっかりと持っていることです。取り扱いスペースがなければ、見積もり・Booking・トラッキングをいくら便利にしても、そもそも運べません。 冒頭に紹介した日通は日本No.1フォワーダーの購買力を生かし、複数の船会社とスペースを契約。そのスペース状況をオンタイムで内部に共有しているとあります。 2022年下旬まで購買を制すものが有利 この記事を書いている現在はコロナによるコンテナ不足、本船のスペース不足の為に海上運賃が過去最高に高騰しています。特にアジアからアメリカやヨーロッパ向けなどは、貨物を送りたくても送れない状況が続いています。 こちらの記事でも書きましたが、現在はフォワーダーの二極化が始まっています。 [keni-linkcard url="http://forwarder-university.com/selected-forwarder/?lang=ja" target="_blank"] スペースが取れるフォワーダーはキャリア(船会社・航空会社)と共に収益を上げ、スペースが全く取れない会社は残念ながら仕事が取れません。 このコンテナ不足、スペース不足はいつになったら解消するのか?という話題はよく聞きます。現状からすると年内までは続くという見方が強まって来ました。 また2022年7月1日にアメリカ西海岸の労働組合の労働協約が失効するので、また北米西海岸で一悶着があり、コンテナの目詰まりが発生するでしょう。全くスペースが取れないことはないと思いますが、タイトな状態になる可能性は十分にあります。 中小フォワーダーはどうやって対抗すべきか? このような市場の状態において、中小フォワーダーはこれからどのようになっていくのでしょうか?結論を言いますと、従来のアナログで海上輸送・航空輸送のみを対応するフォワーダー1.0は淘汰されます。 すぐにではないでしょうが、全ての大手フォワーダーがデジタル化を完了させて攻め込まれると、中小のアナログフォワーダーは勝てません。 テクノロジー化が進むにつれてコストは下がります。更に大手は強い購買力でスペースが取れますし、物流管理をデジタル化することで人件費も下げられます。 中小フォワーダーの救世主が現れるか? このように書くと、自社でシステム開発をしなければいけない!莫大なコストがかかる!と心配になったかもしれませんね。大丈夫です、ご安心ください。 上述しましたが弊社でもデジタル化を進めようとしたくらいなので、他の中小フォワーダーでもデジタルプラットフォームを採用することは可能です。 実はフォワーダー用のプラットフォームを開発してくれる会社があります。また今後はサブスク(月額課金)でプラットフォームを使わせてくれる会社も増えてくるとも思います。 世界各地でトータル・ロジスティクスすべし プラットフォームを導入すれば大丈夫か?というと、そうではありません。プラットフォームはこれからの必要最低条件です。 プラットフォームが出来たことで、価格に透明性が生まれます。船会社・航空会社の代理店業としてスペースのみを販売していたフォワーダーは、この価格のガラス張りで「利ざや」が抜けなくなるのです。 デジタル化が進むことで簡単に価格が比較され、多くの場合で選ばれるのが最も安く貨物を運んでくれる会社。または適度な価格でワンストップ・サービスしてくれる会社です。 国際物流は海上・航空輸送だけではありません。その前後の陸送、通関、梱包など、また貨物によって運び方も変える必要があったりします。 海外の代理店との連携を強化する 更にいうと、トータルロジスティクス(ワンストップ)だけでは生き残れません。大手企業ももちろんトータルでサービスを提供して来ますし、ここでポイントになってくるのが 海外の支店・代理店の存在です。 国際物流は2国間で貨物輸送手配をします。そして大手企業は海外に自社の支店を持っていることが多いですが、それが足枷になるケースもあります。 海外に支店があるのと、海外の支店のサービスが良いは全く別の話。 これは大手フォワーダーに勤めていた人から聞いた話ですが、海外の支店のサービスが悪かろうと、そこを使わなければいけない縛りがあるそうです。 中小フォワーダーの場合は各地に支店がなく、ローカルのフォワーダーと代理店契約をしている場合も多いと思います。そして、そのなかで良い代理店を選べるというのが逆に強みだったりします。 まとめ やっとこの国際物流業界でも空気が変わって来ました。技術的には出来そうなのに 構造上の問題でなかなか進まなかったデジタル化。これがDXというトレンドワードによって、このコンサバ業界が動き始めたのです。 ここで変われない会社は間違いなく淘汰されます。弊社グループでもまだ変われていないので、個人的にこのまま行くとヤバいと感じていますが、大切なのは変わろうとする意思と行動。 もしデジタル化に時間がかかったとしても、中小フォワーダーと関連業者による強い連携があれば大手企業とも戦っていけると思っています。 さぁ、フォワーダー2.0に向かって動き出そう。 追伸 変わる必要なんてない!今後フォワーダー業界は安泰だ!と楽観している方のために、こちらの動画をご紹介します。 日本の海運の歴史を解説した動画ですが、かつては日本の船会社は12社ありました。現在の邦船社は3社(日本郵船・商船三井・川崎汽船)。コンテナ事業は1社(ONE)に統一されました。