投稿日:2021.01.21 最終更新日:2026.01.21
よくあるB/Lのトラブルについて
海上輸送で発行されるB/L(船荷証券)で、「記載内容に間違いがあった」「サレンダーのはずが処理されていない」「紛失してしまった」といったトラブルに遭遇したことはありませんか。
B/Lのミスは、通関の遅延やデマレージ・保管料などの追加費用につながり、貴社の製造・納品スケジュールに大きな影響を与えます。
この記事では、よくあるB/Lのトラブル3つ(記載ミス、サレンダー未処理、紛失)と、その対処法・予防策を実務経験に基づいて解説します。
トラブルの原因と対策を理解することで、貨物の引き取り遅延や追加費用を防ぎ、スムーズな輸送を実現できます。
- よくあるB/Lのトラブル3つ(記載ミス、サレンダー未処理、紛失)とその原因
- B/Lのミスがデマレージや保管料などの追加費用につながる理由
- 記載ミスを防ぐチェックポイントとドラフト確認の重要性
- B/L紛失時のL/G(Letter of Guarantee)対応と予防策
B/Lのトラブルは早期発見・早期対処が重要です。
いまの状況を共有していただければ、最適な対処法をご案内します。
よくあるB/Lのトラブルについて!
6分9秒の動画解説やで!
どうもこんにちは。飯野です。
今回はよくあるB/Lのトラブルについてお話ししたいと思います。
B/Lとは日本語では船荷証券と呼ばれ、運送契約書のことです。輸入の際、貨物を引き取る時に荷物の持ち主であるという証明書になります。
今回はB/Lのよくあるトラブルの例と、トラブルの対処方法についてのお話です。では、いってみましょう。
飯野 慎哉(株式会社HPS CONNECT 代表取締役社長)
2016年にHPS Trade Co., Ltdを設立し、経営者として企業の物流課題を解決。 自身の経験を基に物流ノウハウを発信するYouTubeチャンネル「イーノさん」は登録者11万人を突破。 セミナーや講演、ブログを通して物流情報やグローバルでの仕事・挑戦・苦悩を発信。アジア・東南アジアに事業拡大中!
よくあるB/Lのトラブルについて どのようなものがある?
B/Lのトラブルにはどのようなものがあるでしょうか?
主に発生するB/Lのトラブルは
- B/Lの記載内容が間違っている
- 貨物を引き取りたいのにMaster B/Lがサレンダーになってない
私が体験しているものでは殆どがこの2つになります。
記載ミス
なぜB/Lの記載内容に間違いが生じてしまうのでしょうか?
それはB/Lの内容は主に人が手作業で入力しているからです。
輸出者から送られるSI(Shipping Instruction)を元にB/Lは作成されます。フォワーダーがB/Lの原稿となる内容のデータを入力しますので、タイプミスがあると間違ったまま発行されてしまうのです。
またフォワーダーのHBLだけでなく、船会社が発行するMBLにもミスはあります。 
なのでB/Lの記載ミスはドラフトの時点でしっかりと確認しましょう。フォワーダーに連絡すれば、すぐに修正してくれます。
B/Lの記載ミスはHBLの場合はすぐに修正することが出来ますが、船会社のダイレクトB/Lを使用している場合は修正により時間がかかります。
B/Lの記載ミスの修正には費用がかかります。主にミスした側の負担になりUSD50程度支払わなければなりません。
サレンダーになっていない
そして貨物を引き取りたいのにマスターB/Lがサレンダーになっていない時もあります。サレンダーB/Lは、オリジナルB/Lを発行した際に輸出側でそのB/Lを船会社やフォワーダーに差し入れて回収することです。
なのでサレンダーのことを元地回収とも言います。サレンダーされていれば輸入側にオリジナルB/Lが届いていなくても貨物を引き取ることが出来ます。 
しかし、サレンダーB/Lの発行手配をしたつもりでも、貨物が引き取れない時があります。
サレンダーB/Lの手配は、一旦オリジナルB/Lが発行されて、そのオリジナルB/Lを輸出側で船会社に差し入れることでサレンダー(元地回収)になります。
よくあるのは輸出側でB/Lの回収手配を忘れていることがあるのです。
これはフォワーダーか船会社の単なるオペーレーションミスで輸出側のフォワーダーに連絡をして、正しくB/Lの元地回収が行われているかを確認しなければいけません。 
また稀にあることですが、B/Lが紛失する時があります。これは貨物の持ち主であることの証明がないのと同じなので、貨物を引き取れません。
万が一B/Lが紛失した時の対応としては、輸入者がL/G(Letter of Guarantee)を発行し フォワーダーに説明をすると、先に貨物の引き取りが出来る時があります。
これはフォワーダーによっても判断は分かれることもあるので絶対とは言えませんし、銀行の保証をつけることも求められます。
銀行の保証を解除するためには後日オリジナルのB/Lを入手し、L/Gと交換しなければなりません。もしくは最終的な手段として、法的手段しか方法はありません。
どうしてB/Lのミスは危険なのか
ではそもそも、なぜB/Lのミスが危険なのでしょうか?
B/Lの記載ミスがあると、輸入側で通関出来なかったり修正に時間がかかります。
そうなると、ヤードや倉庫から貨物を出せずにデマレージや保管料がかかるのです。
貨物が止まって時間がかかるだけでなく、安くない余計な費用も発生するからです。
B/Lのトラブルで貨物が止まると、デマレージや保管料が日々加算されます。
いまの状況とスケジュールを伺い、追加費用を最小限に抑える対処法をご案内します。
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B/Lの記載ミスを防ぐには

ではどうすればB/Lの記載ミスを防ぐことが出来るでしょうか?
- ドラフトの時点でB/Lの記載事項に間違いがないかチェックする
- B/Lが発行されたら直ぐに輸入側にコピーを送り確認をしてもらう
そして万が一のオリジナルB/Lの紛失を防ぐには、オリジナルは3部発行されるのですが、1度に3部まとめて郵送するのはやめましょう。
またEMS(国際郵便)ではなくDHLなどのクーリエサービスを使って送ると良いでしょう。
他にはサレンダーB/Lを積極的に活用する事をおすすめします。
まとめ
- B/Lのトラブルは「記載ミス」「サレンダー未処理」「紛失」の3つが頻繁に発生する
- 記載ミスは人の手作業で入力するため発生し、ドラフト時点での確認が重要
- B/Lのミスは通関遅延とデマレージ・保管料という追加費用につながる
- 紛失時はL/G(Letter of Guarantee)で対応できる場合もあるが、3部を分けて郵送し予防することが重要

B/Lのトラブルでは、B/Lの記載ミスとマスターB/Lがサレンダーになっていないことが頻繁に起こります。また稀にですがB/Lの紛失もあります。B/Lは正しく記載することが重要です。
間違いがないようにドラフトの時点で確認を怠らない様にしましょう。
B/Lの訂正にはお金と時間がかかります。発行した後にB/Lの間違いに気づいたとしても 本船の入港前であれば、それほど大きな問題にはなりません。
またマスターB/Lでサレンダーがされていない場合は とにかく輸出側のフォワーダーとの連携が必要です。
マスターB/Lにサレンダーのスタンプが押されていても船会社のシステムでサレンダーになっていない場合もあります。これは気付いた時点ですぐに行動しなければいけません。
万が一B/Lは無くしてしまうと、再発行は難しいです。
1部は輸出者で保管、1部は輸入者で保管、1部はフォワーダーに送付など決めておくと、どれか1部無くしてしまっても、他のB/Lの原本を使用する事で貨物を引き取ることが出来ます。
これらのことを気をつけるだけでB/Lのトラブル発生確率を下げることが出来るので 参考にして頂ければと思います。
B/Lのトラブルを未然に防ぐには、ドラフト確認から発行後のダブルチェックまで、確実な運用が必要です。
貴社の輸送フローに合わせたチェック体制を一緒に整えませんか。万が一トラブルが発生した場合も、迅速な対処をサポートします。
