B/Lの種類 – Original B/L, Surrendered B/L, Sea Waybillについて

国際輸送で使われるB/L(船荷証券)には複数の種類があり、「どのB/Lを使えばいいのか」「それぞれどう違うのか」と迷っていませんか。

取引条件や輸送スケジュール、代金回収のリスク管理によって最適なB/Lは異なり、適切に選択しないとトラブルや遅延につながることがあります。

この記事では、国際輸送で主に使われる3種類のB/L(Original B/L、Surrendered B/L、Sea Waybill)の特徴と使い分けをわかりやすく解説します。

それぞれのメリット・デメリットを理解することで、貴社の取引条件に最適なB/Lを選択できます。

この記事でわかること
  • Original B/L、Surrendered B/L、Sea Waybillの3種類の違いと特徴
  • それぞれのB/Lの流れとメリット・デメリット
  • Sea Waybillの代金回収リスクと使用時の注意点
  • 取引条件に応じた最適なB/Lの選び方

 

貴社の取引条件に合わせて、最適なB/Lの種類と書類手配を一緒に整理しませんか。
リスク管理も含めて進め方をご案内します。

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B/Lの種類 – Original B/L, Surrendered B/L, Sea Waybillについて!

カモメ先輩
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5分の動画解説やで!

この記事を書いた人
飯野 慎哉(株式会社HPS CONNECT 代表取締役社長)

2016年にHPS Trade Co., Ltdを設立し、経営者として企業の物流課題を解決。 自身の経験を基に物流ノウハウを発信するYouTubeチャンネル「イーノさん」は登録者11万人を突破。 セミナーや講演、ブログを通して物流情報やグローバルでの仕事・挑戦・苦悩を発信。アジア・東南アジアに事業拡大中!

B/Lの基本的な役割について

B/Lの種類を説明する前に、B/Lの基本的な役割について簡単に説明します。

B/Lは国際輸送において重要な書類で、輸入者は貨物を引き取るためにB/Lを輸出者から入手しなければいけません

そしてB/Lは貨物引き渡し書類であるD/Oと交換されます。
輸入者はD/Oを持って貨物を引き取ります。

注意して欲しいのはB/Lだけで貨物が引き取れるわけではありません
B/Lの基本的な役割については別の動画にて説明しております。

この動画の説明欄にリンクを貼っておきますので、詳しくはそちらをご確認ください。

B/Lの種類

それではこれからB/Lの種類についてご説明をしていきたいと思います。
主に使われるものが、この3種類です。

  • Original B/L
  • Surrendered B/L
  • Sea Waybill

それでは一つずつ解説していきましょう。

オリジナルB/Lについて

まず最初はオリジナルB/Lです。

オリジナルB/Lは3部発行されます。3部で1セットです。
3部のB/Lを2回に分けて郵送し、紛失リスクを避けるという商習慣もあります。

オリジナルB/Lはその名の通りオリジナルで原本です。輸入者は貨物を引き取るためにB/Lのコピーではなく 原本を入手していなければいけません。

オリジナルB/Lの流れ

オリジナルB/Lの流れを見てみましょう。

本船が港を出港したら輸出側のフォワーダーからオリジナルB/Lが発行され輸出者に送られます。輸出者はB/Lの原本を輸入者にDHLやFedexなどのクーリエで郵送します。

船が港についたら輸入側のフォワーダーによってD/Oが発行されます
オリジナルB/Lを入手した輸入者はB/LとD/Oを交換します。

このように原本を扱うので紛失のリスクがありますが これが一連の流れとなります。

サレンダーB/Lについて

次にSurrendered B/Lについてご説明します。
サレンダード B/Lは商習慣的にサレンダーとも呼ばれます。

サレンダーB/Lの特徴は「スピード」と「コピーでOK」という事です
まずサレンダーとはどういう意味なのか?

サレンダーとはB/Lの元地回収の事で B/Lを元地、すなわち輸出側にて回収するという意味です。サレンダーをしてしまえば、B/Lはオリジナルでなくても大丈夫です。

原本ではなくコピーを送ることで輸入者はD/Oと交換する事が出来ます。サレンダーされたB/LにはSurrenderedやTelex Releaseというスタンプを押されます。Telex Releaseでもサレンダーと同じ意味です。

サレンダーB/Lの流れ

なぜサレンダーB/Lが使われるのか?

昨今の海上輸送では本船の高速化もありオリジナルB/Lが発行され、輸入者の手元に届く前に 船が港についてしまう場合があります。

特に周辺国に貨物を輸送する時 海上輸送期間は3日や4日で港に到着してしまい輸入者はB/Lの原本が手元になければ貨物を早急に引き取る事が出来ません

しかし、B/Lの原本を郵送するオリジナルB/Lとは違いサレンダーB/Lであれば輸出者がフォワーダーにサレンダーの指示をして、費用を支払うことでB/Lがサレンダーされます

あとは輸出者はB/Lのコピーを輸入者にメールすればOKです。
輸入者はB/LのコピーをもってD/Oと交換する事ができ、スピーディーな貿易取引が可能となります。

またB/Lの紛失リスクも少なくなるメリットがあります。

Sea Waybillについて

そして最後にSea Waybillです。

Sea WaybillはB/Lとは少し違い、有価証券ではありません
これは、また別の機会にご説明しますがWaybillはL/Cを使用した取引には使われないのです。

しかしWaybillには大きなメリットがあります。Waybillが発行され、輸入者が書類のコンサイニー蘭と同じである事が証明されれば貨物が簡単に引き取れてしまうのです

またオリジナルB/Lのような原本を郵送する費用や、サレンダードB/Lのようなサレンダー費用も発生しません。とにかく簡単、早い、安いのがSea Waybillの特徴です。

Sea Waybillの流れ

流れはこのようになります。
輸出者から、B/Lではなく最初からWaybillの発行依頼があります

本船が出港されたらWaybillが発行されコピーが輸出者に送られます。輸出者はそのコピーを輸入者にメールをします。輸入者はWaybillの所有者だと証明出来ればD/Oを引き取れます

極端に言えばWaybillが発行され、輸入者がWaybillの所有者と同じだと証明する事が出来れば 貨物が引き取る事が出来てしまうわけです。

とにかく早くて簡単なのがSea Waybillの特徴です。しかし、それゆえにリスクもあります。
Waybillが発行されれば貨物が引き取れてしまうので輸出者には代金回収リスクが生まれます

オリジナルB/LやサレンダードB/Lであれば 代金の支払いコントロールが出来るのですが Waybillの場合はそれが難しくなります。

その為、Sea Waybillを使うには 海外での親子会社での関係や、長年取引してきた実績があるなど、貿易相手との取引関係が重要になります。

 

貴社の取引条件や相手先との関係性を踏まえて、リスクを抑えながら最適なB/Lを選ぶことが重要です。
代金回収や書類管理の進め方を一緒に確認しませんか。

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まとめ

この記事で押さえておきたいところ
  • Original B/Lは原本郵送が必要で代金回収コントロールができるが、紛失リスクがある
  • Surrendered B/Lはコピーで引き取り可能で、短距離輸送で船が先に着く場合に有効
  • Sea Waybillは簡単・早い・安いが、代金回収リスクがあるため信頼関係のある取引先に限定すべき
  • 取引条件、輸送スケジュール、取引先との関係性によって最適なB/Lを選ぶことが重要

 

国際輸送で使われるB/Lには、Original B/L、Surrendered B/L、Sea Waybillの3種類があり、それぞれに異なる特徴とメリット・デメリットがあります。

Original B/Lは原本管理により代金回収のコントロールができますが、郵送時間と紛失リスクがあります。Surrendered B/Lはコピーで対応できるためスピーディーで、短距離輸送に適しています。

Sea Waybillは最も簡単で早く費用も抑えられますが、代金回収リスクがあるため、親子会社や長年の取引実績がある相手との取引に限定すべきです。

貴社の取引条件、輸送スケジュール、取引先との信頼関係を総合的に判断し、最適なB/Lを選択することで、スムーズな貿易取引とリスク管理の両立が可能になります。

初めての取引や判断に迷う場合は、実務経験のあるフォワーダーに相談しながら進めることをおすすめします。

 

B/Lの種類を理解したら、次は貴社の具体的な取引に合わせた書類選択と手配です。
リスク管理から費用・スケジュールまで、実務に即した進め方を一緒に整理しませんか。

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