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貿易コラム

eB/L大手のボレロが買収!船荷証券の電子化が技術と法制度から前進。貿易業界のペーパーレス化 | 物流ニュース・物流ラジオ

eB/L大手のボレロが買収!船荷証券の電子化が技術と法制度から前進。貿易業界のペーパーレス化

どうもこんにちは、飯野です。 本日は8月9日の海事新聞の記事から、「【記者の視点/岬記者】船荷証券の電子化。技術・法制度整備で大きく前進」についてお話していきたいと思います。 2022年8月29日イーノさんの物流ラジオ 今日の海事新聞電子版のランキングで一位になっていたeBLについてのニュースで、B/Lの電子化については最近取り上げていなかったので、注目したいと思いました。 それではいってみよう。 eBLプロバイダーボレロ社、買収 「豪企業がeBL(電子船荷証券)大手のボレロを買収」というニュースがあり、それについての岬記者の視点での記事からの抜粋です。 ボレロはeBLプロバイダーで最も歴史が長く、資源貿易などでその実績を積み上げてきました。 そのボレロが、貿易関連のITソリューション大手の豪ワイズテックグローバルに買収されたというものが今回の記事です。 過去のeBLへの取り組み ボレロは1990年代前半に始まったEUの貿易電子化プロジェクトを原点として始まりました。 近代の船の高速化により、近海航路など船足の短い航路で、B/Lより本船が早く到着し、貨物が引き取れないなどのトラブルが起こっています。 eBLにより、この問題が解決できるという期待が当時はありました。 とはいえBLは有価証券であり、権利移転の管理が非常に重要です。 一方で、貿易書類として関係者が地域・業種をまたがり多岐にわたることから、当時の技術では電子化による適切な管理が難しいのが現実でした。 よって、ボレロの当時の仕組みでは、eBLの普及がすすまなかったのです。 ブロックチェーンの台頭 しかし、それを可能にしたのが、ブロックチェーンの技術です。 セキュリティーが高く、取引履歴が共有できるため、取引の信頼性が担保できます。 eBLに関して言えば、ブロックチェーンだからこそ乗り越えられる課題も多かったのです。 法制度の整備 また、技術の発展に加え、法制度の整備もeBL普及には追い風となりました。 eBLを明示的に有効と認めた法制度はこれまで、英など一部の国に限られてきました。 しかし、昨年のG7サミットではBLを含めた貿易電子化が声明に盛り込まれるなど、国際経済全体で、その必要性が認識されてきました。 日本でも経済界からの要望などが高まっており、政府でも議論が行われ、法制化に向けた準備を進めています。 30年越しのeBL普及 ボレロの原点となったEUのプロジェクトから30年弱。 遅々として進まなかったeBLの普及は技術、法制度の両面から大きく前進しようとしています。 貿易書類の電子化で、最も難しいとされてきたBLが電子化されれば、国際物流全体のDXにも大きく貢献するはずだ、と記事は締めくくっています。 ペーパーレス化へ 僕はちょっと実務から離れているので、ぼんやりした個人的感覚になりますが、船会社のB/LはeBLになっているという印象です。 一方でフォワーダーのB/LはPDFなどを使用しており、オリジナルは最近ではあまり見かけません。 ボレロがワイズテックグローバルに買収されたことで、仕組み的にeBLがより浸透していくのかもしれないと思います。 国際物流の業界では書類の管理が本当に多いです。 弊社でも書類が積み上がっており、書類は5年くらい保管しないといけません。 特にこの有価証券であるB/Lが重要のため、これがペーパーレス化になるということで、この動きが進んでいけば良いなと思います。

世界のフォワーダーランキング、キューネが単独首位に!日系ではNippon Expressが5位にランクイン | 物流ニュース・物流ラジオ

世界のフォワーダーランキング、キューネが単独首位に!日系ではNippon Expressが5位にランクイン

どうもこんにちは、飯野です。 本日は8月25日付の海事新聞の記事から、「世界のFWランキングで、KNがDHL抜き首位。上位企業、M&Aで規模拡大」についてお話していきたいと思います。 僕自身がフォワーダーということもありフォワーダーランキングは常に気になっています。 船会社だけでなく総合国際物流を手配するフォワーダーも、もっと知れ渡って欲しいという思いがあり、今回、このニュースを取り上げてみました。 ではいってみましょう。 2022年8月26日イーノさんの物流ラジオ フォワーダーランキング、キューネ・アンド・ナーゲル単独首位 3PLの市場調査やコンサルティングを手掛ける米アームストロング&アソシエイツ社が、2021年のグローバルフォワーダーのランキング上位25社を公表しました。 今回のランキングでは、前年にDHLと同率1位だったキューネ・アンド・ナーゲルが中国エイペックス・ロジスティクスの買収により単独首位になりました。 市況高騰に加えてM&Aで規模を拡大する例が目立っています。 日本フォワーダーのランクイン 日本勢は5社がランキング入りし、最高位はNIPPON EXPRESSホールディングス(日通)の7位です。 ランキングトップ5 1位:キューネ 2位:DHL 3位:DSV DSVは前回同率だったDBシェンカーを抜き、3位に入りました。 DSVは2021年にパナルピナとの統合作業を完了し、アジリティーの一般物流部門や南アフリカ企業の買収が影響したとのことです。 4位:DBシェンカー 5位:シノトランス キューネ・アンド・ナーゲルやエクスペダイターズなど一部の企業では、海上貨物の取り扱いの鈍化が見られましたが、上位企業を中心に航空貨物の取り扱いを大幅に伸ばしました。 日系フォワーダーの順位 7位:Nippon Expressホールディングス 11位:近鉄エクスプレス 15位:郵船ロジスティクス 20位:日立物流 21位:トール・ホールディングス(日本郵便傘下) M&Aによるランク上げ 特に上位フォワーダーはM&Aの動きが目立ちました。 去年は市況が良く、船会社ばかりに注目されがちでしたが、フォワーダーもマーケットの恩恵を受けています。特にスペースが取れるフォワーダーは大きな利益を得ました。 去年の業界の記事では、キューネはMaerskからサービスコントラクトで5,000ドルで仕入れ、20,000ドルほどで荷主に販売しており、Maerskがキューネに一時的にスペースを出さなかったという記事がありました。 流石に今年はスペースが取りやすい状況が続き、今年のSCでは海上運賃は高くなっているため、状況は変わってきているでしょう。 業界の勢力図 この業界は規模のビジネスのため、大きくなれば、仕入れも強くなり安く提供できることになります。よってM&Aを通して大手がもっと大きくなってきています。 まるで日本の戦国時代の後半のような感じがします。 戦国時代の初期は小さい大名がたくさんいましたが、後半は豊臣、徳川、毛利、島津、北条など、大きな大名だけになりました。 業界の勢力図が決まってきています。 一方でスタートアップが立ちあがっており、明治維新みたいなところもありますね。 そんなフォワーダー業界の動向でございました。

北米の小売業者がコンテナを倉庫として利用!内陸の目詰まりは大丈夫か?倉庫不足と倉庫リース料の高騰 | 物流ニュース・物流ラジオ

北米の小売業者がコンテナを倉庫として利用!内陸の目詰まりは大丈夫か?倉庫不足と倉庫リース料の高騰

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、ウォールストリートジャーナルの記事から、「在庫を抱える小売業社が輸送用のコンテナに注目」についてお話していきたいと思います。 最近は海運や港のことについてお話をしていたので、北米の小売業者の動きをみていきたいと思います。 ではいってみましょう。 2022年8月24日イーノさんの物流ラジオ 輸送用コンテナを移動式倉庫に 北米の小売業者の間では、トラックのトレーラーや輸送用コンテナを移動式倉庫として利用するケースが増加しており、緊迫したサプライチェーンにおける臨機応変な調整がトレンドとなっています。 小売業者やメーカーは、輸送網の混乱や需要予測の困難さの中で、サプライチェーンを維持するために、新しい流通業務を作り続けています。 倉庫費用の上昇 在庫を抱えたまま倉庫スペースを確保できない企業は、需要と供給の間の継続的な不均衡に対処するため、駐車場やトレーラーに商品を保管するなどして、その場しのぎの手配をすることが増えています。 これにより米国経済が不安定で消費者の購買パターンが急激に変化する中、企業は高額になりかねない新たな保管場所(倉庫)の確保を先送りすることができるようになりました。 倉庫費用は去年からかなり上がっています。 倉庫の空室率1桁 いくつかの主要な流通市場では、空室率が一桁台前半に下がり、リース料が上昇しているため、企業は非常に縮小している倉庫市場でスペースを探しています。 倉庫スペースに全然空きがありません。 サプライチェーンのひずみ懸念 一方で、海運の専門家によると、こういった輸送機器に商品を乗せておくと、輸送用コンテナやトレーラー、トラックが使えないため、サプライチェーンのひずみに拍車がかかるとのことです。 北米小売大手のターゲット社やメイシーズ社など一部の小売業者は現在、過剰在庫をできるだけ早く処分するために値下げを行っています。 昨年のホリデーシーズンにクリスマス商品を受け取るのが遅すぎた企業があります。季節商品だったらなかなか売れないですよね。 そういう会社はトラックやトレーラーでの保管を実行しています。 ピークシーズンに向けて とはいえ、これは一時的なしのぎのようなもので、在庫の山をどうにかしないといけないという問題があります。 現在の北米では去年の在庫がまだある、ということと、倉庫の空きスペースがなく、トラックのトレーラー、コンテナなどが倉庫に使われている、というお話です。 そんな中、今年の北米でのピークシーズンはどうなるのでしょうか。 港はスムーズに稼働して沖まちが減ってはいますが、内陸、倉庫での目詰まりが発生しないか、ここが今後の注目ポイント一つかなと思います。

上海港 2022年7月の取扱量で新記録樹立!ロックダウンから完全回復。運賃は下落傾向 | 物流ニュース・物流ラジオ

上海港 2022年7月の取扱量で新記録樹立!ロックダウンから完全回復。運賃は下落傾向

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事から、「上海の7月の輸送取扱量はロックダウンから完全回復」についてお話していきたいと思います。 2022年8月22日イーノさんの物流ラジオ 上海港、輸送取扱量過去最高 上海の7月の輸送取扱数量は、2022年6月から13%増加しました。 取扱量が多かった昨年の2021年7月と比べても、なんと17%の増加です。 上海を通過する数量は先月430万TEUに急増し、同港の7月の処理能力の新記録を樹立。世界で最も忙しい港が、今春の2ヶ月間の厳しいロックダウンから完全に回復したことを物語っています。 ロックダウン明け、製造活発 月次の処理量の分析によると、上海の今年の7月の数量は、2019年12月に中国でコロナ流行が始まる前の月よりも高くなりました。 上海の貨物量の急増は、3月と4月のロックダウンから、この地域で徐々に再開されたことへの直接的な反応があったからだと考えられています。 これは多くの企業が何ヶ月もの間、部分的または完全に製造業務を停止しなければならなかったため、この2ヶ月で予想された数量に追いつくよう急いで生産をしたからです。 国慶節前のピークシーズン また、深センの塩田国際コンテナターミナルや世界第4位のコンテナ港である寧波港など、中国の他の港やターミナルでも先月の取扱量が増加しています。 とはいえ、8月中旬にピークを迎え、9月以降は徐々に減少する可能性が高いとみられています。 一般的には中国から北米への輸送は10月1日の中国国慶節前までがピークです。この時期まで輸送ボリュームが増え、徐々に落ち着いていくのが通例です。 海上運賃下落傾向 また海上運賃は引き続き下落傾向にあり、北米の西海岸の沖まちもかなり解消されていっています。 8月、9月の輸送量が多かったとしても、去年のような目詰まりは発生しない可能性が高いと思います。 急激に値段は落ちてはいないため、そういう意味ではまだ価格は高い水準にあると言えるでしょう。 来年以降の運賃レベル ポイントは来年以降です。 コロナ前のような運賃レベルは船会社が倒産するほどのレベルです。 インフラとして機能しないほどの価格の叩き合いだったため、そのようにはなって欲しくないと思います。 コストを必要以上まで叩くのではなく、新しい価値を創造する方向に日本が向かっていけば良いと思います。

日本郵船の新規事業を爆誕させる取り組み!ネットワークを使って社員を支援 | 物流ニュース・物流ラジオ

日本郵船の新規事業を爆誕させる取り組み!ネットワークを使って社員を支援

どうもこんにちは、飯野です。 本日は8月17日付の海事新聞から、「日本郵船、新規事業創出を支援。社員の熱意 後押し」についてお話していきたいと思います。 2022年8月18日イーノさんの物流ラジオ 日本郵船、社員の新規事業を支援 日本郵船は新規事業に取り組もうとする社員に対して、多方面からの支援を強化しています。 今年の春に新設したイノベーション推進グループ傘下のビジネスインキュベーションチームが事務局となり、熱意を持った社員がアイデアを具体化するための取り組みに資金や情報・ネットワークなど、必要な機能を提供する体制を整備しているとのことです。 グループ再編し、支援強化 日本郵船には、中堅・若手社員のアイデアが新規事業立ち上げにつながった代表事例として、船員向け金融プラットフォームを提供するマルコペイなどがあります。 現時点では、ビジネスインキュベーションチームが関与する複数のプロジェクトが並走しており、マルコペイに続く新規事業創出を目指しています。 郵船は昨年10月、技術本部のデジタライゼーショングループの組み換えを行い、DX推進グループとイノベーション推進グループの2グループに再編しました。 このイノベーション推進グループは激変する事業環境に対応し、新たな価値を創造することをミッションとしています。 社員支援 そして、新規事業立ち上げを支援するため、イノベーション推進グループでは、 1. メソッド  2. 資金  3. 情報 という三つの「仕掛け」を打っています。 メソッドとしては、デジタル人材を自前で育成するためのデジタルアカデミーで具体的な方法論を学び、演習し、実践する場もあります。 資金面では、「みらいファンド」という枠組みで、次世代プロジェクトをサポートします。 情報面では、さまざまなVC・コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)で、大学・海事関連機関などとの連携をさらに強化し、「NYK流」のイノベーションを起こすための協創仲間のネットワークの確立を目指しています。 各社員が持つアイデアや意見をどのように吸い上げるかは、今後の課題とのことです。 社内ネットワークを活かし新規ビジネスへ 日々の業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するDX推進グループは、さまざまな部署との接点を持っており、課題やニーズを把握しやすいという面があります。 このほか、以前SEA JAPAという展示会で取材しましたが、日本郵船はESG(環境・社会・企業統治)経営の実践しています。 そのESG経営の社内ネットワーク、低・脱炭素の事業化を推進しているグリーンビジネスグループ、本社内全48部署のESG経営推進担当者「ESGナビゲーター」や、デジタルアカデミー卒業生らの社内ネットワークがあります。 NYKグループとしてESG経営を実践するに当たっては、多くの具体的な課題があるため、新規事業につながるアイデアも生まれやすいと見ています。 社内外の知見を柔軟に取り入れながら、新規ビジネス創出に取り組んでいきます。 大手の新規事業への取り組み 大手がこのように新しいことに取り組む非常に良いと思います。 中小も新しいことをしないと生き残れないと思いますので、業界が活性するでしょう。 社員の人たちは普段の業務もありますが、その中で新しいことをできる環境を整えている環境が素晴らしいと思います。 会社の持っているものを全部使って、新しいことができるので、大きなこともでき、勝つ可能性もより高くなると思います。 あとは現場で働く人たちがどう動いていくのかが注目です。 僕は新しい企画や新規事業の立ち上げが大好きですので、日本郵船さん、もしコンサルが必要であれば、ご連絡をお待ちしております。

コンテナリース業者、現在の混雑はコンテナ供給の問題。新造コンテナ逼迫。 | 物流ニュース・物流ラジオ

コンテナリース業者、現在の混雑はコンテナ供給の問題。新造コンテナ逼迫。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事から、「新造コンテナの価格は軟化しているが、サプライチェーンの混雑で供給が逼迫」についてお話していきたいと思います。 2022年8月12日イーノさんの物流ラジオ 今日はコンテナリース業者の視点から書かれている記事をもとに、昨今のサプライチェーンの乱れについてお話をしていきます。 コンテナ供給逼迫 船会社は、コンテナの価格がコロナ前レベルをはるかに上回っているため、新しいコンテナを購入するのを避け、古いコンテナを保持することを選択しています。 コンテナリース業者のTextainer Holdingsによると、新品の海上コンテナの価格は現在低下しており、船会社は第2四半期に十分な設備(船)を用意したものの、港や陸地の混雑によりコンテナの供給が逼迫しているとのことです。 サプライチェーンの混雑は、コンテナの流通を遅らせることになるとされています。 現在は物流のボトルネック、労働力不足、その他のコロナ関連の障害により、総船舶容量の12~14%が使えない、と同社のCEOは述べています。 Texainer 社CEOの発言 CEOは以下の様に発言しています。 「私たちの見方では、現在の混雑は供給の問題です。コンテナリース業者の視点からだと混雑の原因はコンテナの供給問題。」 「経済における他の要素、特にインフレに見られるように、供給は非常に大きな役割を担っており、たとえ需要が緩和されても、供給の制約はそのまま残っています。」 「そして私たちの場合、混雑に本当に影響を与えているのは、全体的な供給制約のうちでは、内陸の物流部分なのです」 コンテナリース業者、過去最高の収益 港ももちろん混雑の影響を与えていますが、鉄道、トラック、倉庫などの内陸の輸送が原因という情報もありました。 そのような中、このコンテナリース業者は過去最高の収益を今年の第二四半期で叩き出しています。 新造コンテナの価格は下がり続けており、現在の相場はコンテナあたり約2,600ドルですが、それでも過去の平均をまだ大きく上回っています。 このコストに対抗するため、船会社はピークシーズンを前に、新しいコンテナの受け入れを減らし、既存のユニットを保持するようになっています。 新造コンテナの逼迫 コロナ初期にコンテナ不足になり、当時はコンテナが大量に発注されました。 しかしすぐにコンテナができるわけではなく、作っている間に北米西岸での沖まちなどで船のスペースが足りなくなり、海上運賃が高騰しました。 そして現在ではその時に作られたコンテナが納品され、コンテナ不足にはなってはいませんでしたが、主に内陸部でのコンテナ滞留が発生し、コンテナの供給面に少し不安が出てきたようです。 海上運賃は下落傾向にあるのでコロナ初期のような深刻なコンテナ不足ではないとは思いますが、このような傾向があるという情報でございました。

ドイツのライン川の水位が低下、サプライチェーンに影響も。長期化の可能性も。 | 物流ニュース・物流ラジオ

ドイツのライン川の水位が低下、サプライチェーンに影響も。長期化の可能性も。

どうもこんにちは、飯野です。 本日はJpb.comの記事から、「ドイツのライン川で水位が下がり、輸送制限、サーチャージが発生」についてお話していきたいと思います。 2022年8月10日イーノさんの物流ラジオ ライン川、水位低下 ヨーロッパの重要な水路であるライン川の主要な地点で水位が危機的に低下しているため、ライン川の主要なバージ船のサービス提供者の1社が割増料金と貨物制限を課しています。 ライン川はスイス、ドイツ、オランダの工業地帯を流れ、北海につながっている川です。 低水位サーチャージ発生 どういう状況かというと、ヨーロッパの内陸輸送サービスプロバイダーのコンタルゴは、ドイツのケルンから上流のカウブの水位が、今後数日で50センチ以下に下がると予想されるため、約600ドル/20’と約790ドル/40’の低水位サーチャージを実施しました。 「これだけ水位が低いともはや輸送する義務がない」と、バージ船のオペレーターは今週、顧客に警告しました。 ライン川の制限の影響 Hapag-Lloydの広報担当者は、「ライン川のバージ船は容量の半分しか積載できず、輸送会社の内陸物流サービスに影響を及ぼしている」と語っています。 更に「船舶がウクライナ向けに石炭やその他の商品を大量輸送しているため、ライン川の利用可能な容量はすでに少なくなっている」とも述べています。 また「ヨーロッパの内陸工業地帯はライン川に大きく依存しており、Hapag-Lloydは貨物を上流に運ぶために鉄道や道路を使った代替輸送手段を見つけなければならなかった」と付け加えました。 エネルギー不足とサプライチェーンの問題悪化 この件に関する他の記事は、ロシア・ウクライナ情勢による天然ガスの価格高騰となっているなか、主にライン川で、バージで輸送される石炭の輸送に影響がでて、ヨーロッパでのエネルギー不足、が懸念されるとのことです。 このライン川の低水位は乾季の夏に発生する季節的な問題ですが、今回の貨物輸送の制限は、特に都合の悪い時期に発生したようです。 ヨーロッパ最大の内陸港であるデュイスブルク港の広報担当者は、「船はより少ない貨物しか積載できず、現在のサプライチェーンの問題をさらに悪化させている」としています。 ベルギーのアントワープ港のコンテナターミナルでは、浅瀬でのバージの積載量が限られているため、ライン川を発着するサービスを、20個のコンテナよりも小さなサイズであれば運航することを許可しています。 同港の広報担当者によると、鉄道事業者もサービスの頻度を増やし、より長い列車を使用しているとのことです。 ここでポイントなのが、ヨーロッパの各地の港湾でストが発生することです。 ヨーロッパのスト 他の放送回でもお伝えしましたが、ヨーロッパのインフレ率と賃上げ率がマッチしておらず、港湾労働者が騒いでいます。 水位低下の問題がサプライチェーンの乱れの問題に拍車をかけることになっているようです。 Kuehne + Nagelの広報担当者は、「利用できる船積みスペースは確かに少なくなっている」と述べています。 また、DB Schenkerは「道路および鉄道事業者に追加の容量を予約」しています。 ヨーロッパの大手フォワーダーも影響を受けて対策を取っています。 問題長期化 ドイツ連邦水文学研究所は、気候変動による氷河の縮小と降雪量の減少により、ライン川の水位が低い時期が今後長期化すると予想しています。 これは輸送業者だけでなく、メーカーにとっても大きな問題です。 特に化学品メーカーは大変で、原材料は危険物であり、バージ船から鉄道や道路に簡単に移動できないものや、大量にまとめて輸送しなければならないものがあり、ライン川の容量が制限されると、メーカーの輸送手段は限られています。 このように環境からもヨーロッパのサプライチェーンに影響が出ています。 イギリスのフェリクストゥ港でもストが行われる予定で、このような先行き不透明ななかで、このような環境問題も発生しています。 また引き続き、追加情報をお伝えしていきたいと思います。

北米向け建設機械の需要増!輸送の供給間に合わず。インフレ投資法案で住宅着工堅調 | 物流ニュース・物流ラジオ

北米向け建設機械の需要増!輸送の供給間に合わず。インフレ投資法案で住宅着工堅調

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、8月9日付の海事新聞の記事から、「建機が想定を超える輸送需要。インフラ投資など、米向け拡大」についてお話していきたいと思います。 2022年8月9日イーノさんの物流ラジオ 建設機械の輸送需要増 自動車船・RORO船で運ばれる建設機械の輸送需要が旺盛な状況が続いています。 米国で建機の輸入が拡大しているためで、自動車船・RORO船オペレーター(運航会社)は建機メーカーの輸送需要に応え切れず、一部で貨物の積み残し(ロールオーバー)も発生している模様です。 過去最高の輸送需要 北米ではインフレ進行などで、景気減速のために荷動き鈍化するという懸念材料はありますが、年内は輸送需要が強い状況が続くとの見方が大勢を占めています。 「建機の輸送需要がこれほど強いのは、過去に経験したことがない」と建機や鉱山機械など重量貨物の輸送を得意とする北欧船社の日本支店長は語っています。 建設機械の需要 建機の中でも、小型のミニショベルの輸出にはコンテナ船が起用されます。 一方で、自動車船・RORO船が起用されるのは、大型の油圧ショベルやブルドーザーなどです。 建機の海上荷動きは自動車と同様に、新型コロナウイルス第1波まん延後の2020年半ばに急落しました。 そして2021年以降は徐々に回復し、その傾向が次第に強まっています。 北米で住宅着工堅調に 建機の日本や韓国、中国などからの輸出が増加しているのは、市場規模が最も大きい米国の需要が旺盛なためです。 米国の建機の需要が旺盛な理由としては、住宅着工件数が堅調に推移していることや、巨額のインフラ投資が見込まれることなどが挙げられています。 住宅着工件数が伸びているのは、コロナ禍を経てリモートワークが定着したことがあげられます。 出社と在宅を組み合わせた新しい働き方が浸透したことで、郊外の戸建てのニーズが高まっているといいます。 北米でインフラ投資法案設立 また、更に昨年11月には米国でインフラ投資法案が成立しました。 1兆ドル規模の国費を投じ、老朽化した道路や橋、空港などの改修工事が進められる予定で、建機の需要を喚起すると予想されています。 北米では利上げが進められており、景気減速が懸念されますが、関係者によると、今のところ主要な建機メーカーの年内の出荷計画は高水準で推移する見込みとなっています。 よって、海運会社の自動車船・RORO船の事業では船腹需給が逼迫しており、用船市場で借りられる自動車船・RORO船はほぼありません。 直近での新造船の供給も限られています。 そういった中で外国の港湾混雑で船舶稼働率が低下し、需給逼迫に拍車を掛けています。 アメリカの経済の動き 北米で面白い動きが出ているなと思いました。 新規住宅の着工やインフラへの投資が進んでおり、建設機械の需要が伸びています。 よって建機を運ぶ自動車船・RORO船が用船市場に全然ありません。 一般消費は抑えられそうですが、インフラ投資法案が成立して、建設関係の市場が潤います。 今回は建機ということで、アジアからの輸出が伸びるだろうということです。 日本の中古建機はタイでもよく見かけます。建機にわざと日本語のひらがなや漢字の名前を残し、日本製ということで売れるらしいと聞いたことがあります。 日本の建機メーカーにとってもチャンスであるので、こういった市場の流れには注目をしておきたいと思います。

マースク、プロジェクト貨物が得意なFWを買収!新サービスプロダクト導入 | 物流ニュース・物流ラジオ

マースク、プロジェクト貨物が得意なFWを買収!新サービスプロダクト導入

どうもこんにちは、飯野です。 本日は8月8日付の海事新聞の記事から、「マースク、プロジェクトFW買収。非コンテナ貨物輸送を強化」についてお話していきたいと思います。 2022年8月8日イーノさんの物流ラジオ マースク、新サービスへ デンマーク海運最大手マースクは8月5日、プロジェクト輸送を得意とするデンマークのフォワーダー、マーティン・ベンチャーを買収すると発表しました。 マースクはこれに合わせ、新サービスプロダクト「マースクプロジェクトロジスティクス」の導入も発表しました。 これによって、非コンテナ分野の輸送機能を強化していきます。 プロジェクト輸送の強化 プロジェクト輸送は、大型貨物、非定型貨物など特殊貨物に合わせた輸送設計や、発地から据え付け場所など最終目的地まで一貫した工程管理が必要で高い専門性が求められます。 一般のコンテナに入らないような大きな貨物が多いです。重たい貨物や大きな貨物を輸送するには技術・ノウハウが必要となります。 プロジェクト貨物の輸送は、再生資源や森林製品、発電、資源開発、自動車、政府関連などの分野で需要が強いです。 マースクはこれまで欧州・北米で一部プロジェクト輸送を手掛けてきましたが、マーティン・ベンチャーをグループに加えることで、提供機能・範囲を拡大することができます。 マーティン・ベンチャーについて マーティン・ベンチャーはデンマーク・オーフスに本社、世界23カ国に31事務所を置いています。 マースクによる買収額は6,100万ドル(約81億3600万円)で、2021年通年の推定の金利・税引き・償却前利益に基づく企業価値の7・1倍。 マークスの買収 マースクは近年、海上輸送にとどまらない総合物流路線を打ち出しており、特にM&A(統合・買収)による事業拡大を加速しています。 昨年末にはアジアでのコントラクトロジスティクス(物流一括受託)大手、香港LFロジスティクスを買収。 さらに今年に入り、大型貨物の陸上輸送を得意とする、米パイロットフレートサービスを傘下に収めました。 このようにマースクの企業買収については、このラジオでこれまで何度も取り上げてきています。 各船会社の投資 船会社の多くが今期の上期(1−6月期)に過去最高くらいの利益をあげています。 去年通年の利益も高く、ONEで確か1.3兆円ほどでした。この収益をどんどん投資に回しています。 マースクはトータルロジスティクスに舵を切っています。 一方でMSCやONEは、自分たちは船会社だということで主に船関連に投資をしています。 またフォワーダーも大きな収益を上げているので、投資やM&Aなど、今後の動きにも注目です。

日本のEV市場に外資が増える?独ZFが26年商用車で参入。日本の製造業に新たな活路か。 | 物流ニュース・物流ラジオ

日本のEV市場に外資が増える?独ZFが26年商用車で参入。日本の製造業に新たな活路か。

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、8月2日付の日経新聞の記事から、「独の自動車パーツメーカーZF、26年にも日本で商用EV参入!国内に供給網を構築!」についてお話していきたいと思います。 2022年8月3日イーノさんの物流ラジオ EVの日本市場に外資参入 EVで競合の少ない日本市場に外資の参入が増える可能性があります。 自動車部品世界3位の独ZFが2026年にも日本で商用の電気自動車(EV)に参入します。 小型車の設計から生産までを請負い、2030年に計1万台の受注を目指します。 競合の少ない日本市場 物流会社は脱炭素のため配送車のEVへの転換を急いでいますが、日本車大手は商用EVで出遅れており、中国製を採用する動きが広がっています。 競合の少ない日本市場に商機があるとみて、外資の参入が増える可能性があります。 ZF社の参入 ZFの日本法人がEV事業の主体となり、宅配の配送車などに使う積載量1~2トンの小型トラックやバンを生産します。 ZFが基幹部品である車台を開発し、物流会社など顧客からの要望を反映して車体を設計していきます。生産は国内にある車体の組み立て企業に委託するとのことです。 車載電池やモーターなど部品の調達もZFが担い、設計から生産まで一貫した供給網を国内に築いていきます。 価格は当初はディーゼル車の小型トラックの2倍程度に抑え、1台あたり1,000万円を下回る価格で販売する予定です。 将来は部品調達の見直しなどで、500万円前後まで引き下げることを目指しています。 ZF社について ZFの2021年12月期の売上高は383億ユーロ(約5兆円)で、独ボッシュ、デンソーに次ぐ世界3位の自動車部品メーカーです。 同社はこれまで車の生産は手掛けてはいませんが、自社の部品や技術を商用EVに組み込み、部品販売との相乗効果も狙っています。 日本で販売が伸びれば、欧州での参入も検討しています。 日本企業の出遅れ 日本車大手は商用EVで出遅れています。 米新興EVメーカーのリヴィアンも、米アマゾン・ドット・コムから商用EVバンを受注しています。 中国でもすでにEVの商用バンを市場に投入しています。 中国メーカーがシェアを占める 現在日本で販売されている大手メーカーの小型商用EVは日野自動車の1車種のみで、販売実績はほぼなく、中国メーカーにシェアを取られているのが現状です。 政府は脱炭素に向けて2040年にすべての小型トラックをEVなどの電動車にする方針ですが、開発が追いついていません。 物流会社では中国製の商用車を採用する動きが広がっています。 SGホールディングス傘下の佐川急便やSBSホールディングスが、中国で生産した小型商用EVの購入を決めています。 中国はEVへの新規参入も相次いでおり、競争も激しくなっています。 技術と安さの日本 日本は競合が少ないうえ、充実した自動車部品の供給網もあり、EVに新規参入する環境が整っているということです。 自動車産業やマーケットに新しい動きが出てきました。 まず自動車パーツメーカーがEVを生産する、そして外資のパーツメーカーが日本で生産する、という動きです。 商用車のEVは日系大手が開発を進められていない、更に競合が少ないという2点がポイントです。 あとは日本での生産は、技術もあり、ある程度安いからではないかと個人的に思います。 日本の製造業の新たな活路 台湾のホンハイは半導体の向上を熊本に作りましたが、最先端の半導体ではないため、最新の技術が日本には入ってきません。 今回はZFがEVで日本に参入します。 日本はマーケット規模的にも良く、生産も安くできます。日本で成功したら、その技術をもってヨーロッパで戦っていきます。 日本の製造業の新たな活路のような感じもします。 技術が適度に必要な製品をある程度安く、ちゃんと作れるというのは強みだと思います。 今後の外資の参入や、EV・自動車などのマーケットがどう変わっていくのか。 変化の時代だからこそ、正しい行動ができるように情報をとって、考えていきたいものだと思います。