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貿易コラム

2021年6月物流ニュース | 物流ニュース・物流ラジオ

2021年6月物流ニュース

どうもこんにちは飯野です。 本日は2021年6月分の物流ニュースをお届けします。6月に報道された物流や海運に関するニュースをまとめてみました。 物流に興味がある方、物流関係者の方に役立つ情報を厳選しておりますので、物流のニュースをご覧になった方も、ご覧になっていない方でも分かるように解説していきたいといます。 それでは、いってみましょう。 「2021年1月から3月期 コンテナ船社、記録的な好決算」 主要コンテナ船各社は最高益を大幅に更新し、記録的な決算内容が発表されました。 例年1-3月期はコンテナ輸送の閑散期にあたり、赤字計上する船会社もありますが、今期はコロナ禍の反動で各社とも異例の過去最高益を記録しました。運賃の値上がりが影響し、売り上げ、利益ともに倍以上という驚異的な数字となりました。 船社最大手マースクは売上が前年同期比31%増となりました。40フィートの平均運賃は35%上昇する一方で燃油価格は3割弱も下落したため、4半期の利益額は過去最高となっています。 その他船社各社も大幅増益し、仏のCMAーCGAも前年同期の倍増、中国のCOSCOシッピングホールディングスも売上高がほぼ倍増。その他これまで赤字決算だった台湾のエバーグリーンや陽明海運、韓国HMMも黒字転換し、最高益となり活況をみせています。 「北米航路の混雑、港湾から内陸へシフト。シャーシ不足が深刻化」 昨年から北米航路が混雑し、貨物滞留を引き起こしていますが、その混雑している場所が北米西岸から内陸部へと変化しています。 これまで、北米航路は西岸港湾で沖待ちコンテナ船が40隻超えと港湾に混雑が集中していました。現在は港湾から内陸部にシフトしており、急増する貨物への対応が悪化しているとのことです。 内陸部の中継地点であるシカゴの各鉄道ターミナルに貨物が滞留しており、引き取りに時間がかかっています。 米国の鉄道ターミナルでは一般的にシャーシにコンテナを載せた状態で平置きで運営しています。この方法だとトラックはヘッドだけで来てその後はすぐに、ピックアップできるなど利点が多いのです。 しかし、コンテナの急増やシャーシ不足からコンテナを直置き・段積みに変更せざるを得ない状況になっています。その結果コンテナを直置きしたものの、最終的にはシャーシに載せての輸送になります。シャーシオペレーションの手間が増えたこともあり、貨物滞留を引きおこしています。 シャーシ不足は深刻で船会社はコンテナとシャーシの早期返却を荷主に呼びかけています。 「北米東岸、欧州のコンテナ運賃高騰。塩田港の影響か」 中国・上海航運交易所が発表した上海発北米向けのコンテナ運賃は西岸向けが40フィートコンテナ当たり4,658ドル、東岸向けが8,554ドルとなりました。 西岸向けは2週間ぶりに下落しましたが東岸向けは最高値を更新しました。また北欧州・地中海向けは20フィートコンテナあたり6,000ドルを突破するなど、値上がりが続いています。 これは中国の塩田港の混雑が運賃上昇に影響を与えているようです。 中国の塩田港では港湾遅延が深刻化しており、周辺港の蛇口、南沙港にも波及しており、輸出コンテナの搬出制限が行われています。2021年6年10日時点で、本船遅延は15日程度となっています。 塩田港は新型コロナウイルスの感染者が発生し、検疫が強化されターミナルの処理能力は通常の約3割に落ちこんでいるといいます。そのため船社各社は塩田港の抜港や寄港地変更で対応しています。 この混雑が主にスエズ運河経由の欧州向けや北米東岸向けのサービスに影響を及ぼしており、需要が逼迫している中で運賃高騰に拍車がかかりそうだとのことです。 「マースク社、脱炭素化に向け新サービス Co2排出量測定ツールを提供」 マースクは顧客のサプライチェーン全体で排出されるCo2を測定できる、排出量ダッシュボードの提供を開始しました。 これは顧客が自社製品の輸送にどれだけCo2が排出されているかを分析する装置で、1つの輸送モードだけではなく、船舶、トラック、飛行機などの輸送モードごとのドアツードア全体の排出量を測定できます。 既にマースクの顧客10社が試験的に利用し、その結果をマースクにフィードバックしたことで、今回の本格的な提供開始となりました。 「アメリカ小売大手 ホームデポ、コンテナ船をチャーター、自社輸送へ」 コンテナ船輸送が逼迫している中、荷主がついにコンテナ船をチャーターする動きがでてきました。 アメリカ小売り大手のホームデポは、7月自社輸送を開始するこのことです。アメリカ アマゾン社が航空輸送網を整備するなど、荷主も自ら輸送手段の確保の動きがありますが、コンテナ船をチャーターするのは極めて珍しいことです。 アメリカ海運専門誌がまとめた2020年のアメリカコンテナ輸入企業ランキングによると、ウォルマート、ターゲットに次いで3位。消費財関連の需要が高いです。 コロナ禍の巣ごもり需要で小売業の需要は急拡大し、消費需要はこれから繁忙期に突入することもあり、ホームデポでは輸送スペース確保に乗り出したようです。 「クリスマス商戦に影響が?中国の港の滞留で出荷ラッシュに混乱」 続いては、アメリカからのニュースです。 中国の塩田港の滞留により、世界のサプライチェーンがさらに混乱すると言われています。 ロサンゼルス港とロングビーチ港は1日平均30隻のコンテナ船が貨物の搬入を待っています。パンデミックによって引き起こされた世界的サプライチェーンの混乱は、消費者にとっては数週間に及ぶ配達の遅れを意味しています。 年末の輸入のピークシーズンは8月となっていますが、今期は需要が過度に多く、船のスペースや空のコンテナの供給が極端に不足しており、7月初旬に本格化すると予想されています。 それでもなお混乱は続きクリスマスの買い物リストに影響を与えるかもしれないと、デンマークの海洋コンサルティング会社のCEOは予想しています。 「利益率の低下や過剰在庫などのブルウィップ効果発生の危険性」 パンデミックからの急回復をめざす会社にとって危険な、ブルウィップ効果が現れる危険性が指摘されています。 このブルウィップ効果とは、企業が需要の急増に対応するために、必要以上の製品を発注して、需要の継続的な増加に備えたり、在庫切れを回避したりする現象のことです。 その需要の歪みはサプライチェーンの各段階を経るごとに増幅されていき、その結果、消費者の現実的な需要とはかけ離れ、過剰在庫を引き起こし、利益率を下げることになり、せっかくの経済回復の足を引っ張ることなります。 3月の企業在庫の売上高に対する比率は全体で1.23で、1992年から考えると最も低い数字になっています。そのため大量発注をしてブルウィップ効果の犠牲にならないようにと、警鐘を鳴らしています。 まとめ それでは今回のニュースの解説のコーナーです。 6月では中国の塩田港の混雑が話題になりました。ニュースで解説したようにコロナによる感染対策で港の処理能力が大幅に落ちたことが原因でした。 現在 先進国の各国でワクチン摂取が進んできていますが、まだまだ逼迫した状況で、一つの港でこのように問題が発生するとサプライチェーン全体に影響する状態です。 それは港湾だけでなく、アメリカの内陸はシャーシ不足という問題で物流の目詰まりが発生してきました。更にクリスマス商戦の為のアメリカ輸入が7月初旬に早まるとも予想されています。 今後のワクチン接種の状況やクリスマス需要を考えると、コンテナ不足問題は年末まで解消しない恐れもあります。 それに伴い、ホームデポがコンテナ船をチャーターするという動きをとりました。ここまで海上運賃が上がりスペースが取りにくい状況ですので、超大手荷主ならではの力技です。 Amazonも航空輸送を整備しているとのことで、これからは荷主が自らアセットを持つ時代が来るかもしれません。非常に興味深いニュースでした。 そしてマースクのCO2排出量測定ツールの提供。現在、世界で進められようとしている脱炭素の動きに燃料だけでなく、こういう形で差別化を図ろうとしてくるのは、流石コンテナ業界のNo.1だと思いました。 海上輸送だけでは差別化が非常に難しい業態です。アセットを持つ船会社がこのような動きを取ったのは良い傾向だと思いますし、貨物を運ぶ周辺でこのようなサービス提供が出来ると私自身も非常に勉強になりました。 今回の物流ニュースはいかがだったでしょうか。物流の今が理解できたのではと思います。今回参考にしたニュースのソースは概要欄にリンクを張っておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。 現場からは以上です!ありがとうございました。 ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

貿易における環境保護条約について | 物流コラム

貿易における環境保護条約について

どうもこんにちは。飯野です。 本日は貿易における、環境保護を目的とした国際ルールについてお話をしていきたいと思います。 国と国とをまたいで取引をするのが貿易です。各国の法律・ルールが異なる企業同士で取引をするにあたり、守らなければいけない環境保護に関する国際条約があります。 このような条約がないと、地球の生態系や環境破壊を気にせずに 利益追求だけを考える企業が現れてしまいますので、貿易において環境保護は外せないテーマなんです。 それでは、いってみましょう。 ワシントン条約 まずはワシントン条約です。 ワシントン条約は絶滅危惧種を保護するための国際条約で1975年に発行され、世界で約170国が加盟しています。この条約で保護されている身近な例を挙げますと、象牙のハンコや、ワニやヘビなどの革製品、鷹や虎の剥製などがあります。 商業目的のための過度な取引を防止し、種の絶滅の恐れがある生物をリストアップし、程度に応じて国際取引の規制をしています。 養殖されている経済動物であったとしても貿易取引には許可申請が必要です。CITESという書類を輸出国側で発行し、日本であれば経済産業省に事前に許可申請をして、許可が降りたら輸入が出来るようになります。 ワニ革をCITESで申請 私も以前にタイの地方にいる業者さんから、養殖のクロコダイルが増えすぎて困ってると相談を受けて、クロコダイルの革製品の取引をしていた時があります。 その時の書類申請は慣れてしまえば手間としては問題ありませんが、やはり役所が関係することなのでスケジュール通りにはいかない事が多かったです。 正規の方法を取らずに輸入する 競合の個人事業主も結構いましたので、高価なワニ革製品を税関で没収になるケースもあったかもしれません。 生物多様性上約 一緒に覚えておきたいのが生物多様性条約です。 ワシントン条約は絶滅危惧種の保護を目的とするものですが、生物多様性条約は1993年に発行され、世界で約194カ国・地域が締結し、生物の多様性の保全や、生物資源の持続可能な利用などを目的とするものです。 生物の多様性の保全に必要なのは、外来種の侵入防止が重要です。日本においては外来生物法で被害を及ぼす恐れがある生物を特定外来種に指定し、飼育や栽培、輸入などを規制しています。 外来種ブルーギルによる影響 日本において外来種で有名なのはブルーギルかなと思います。滋賀県の琵琶湖ではブルーギルが急増したことにより、モツゴという魚の 卵や稚魚・成魚が捕食され激減したというレポートもあります。 特定の地域の生物が 外来種によって絶滅の危機に晒される恐れもありますので、どんな生物であっても自由に国をまたいで取引や輸入されるものではりません。 バーゼル条約 そしてバーゼル条約です。 バーゼル条約とは有害廃棄物の国境を越える移動、及びその処分の規制に関する条約で、1992年に発行されました。 この条約が締結された背景としては、1980年代に欧米などの先進国からの廃棄物がアフリカの開発途上国に放置されて、環境汚染が生じるなどの問題がありました。 何の事前の連絡・協議なしに有害廃棄物の国境を越えた移動が行われ,最終的な責任の所在も不明確な状態でしたので、アフリカの国からしたらとんでもないことです。 有害物質の種類 有害物質の例として、水銀、鉛、ヒ素、ダイオキシンなどがあります。再生利用を目的としたスクラップの取引にはこれらの有害物質の含有に注意が必要です。 例えば、ブラウン管、使用済みのニッケル・カドミウム電池、電子部品スクラップ、金属含有のスラッジなど。これらを取り扱うには輸出入にも各関係局からの事前許可が必要です。 輸出側からの書類を入手し、運搬業者や処理業者のリストを含めた情報を日本だと経済産業省に申請をします。具体的な書類の内容は経済産業省のHPにも載っていますし、わかりやすい資料のリンクを貼っておきます。 マルポール条約 海洋汚染を防ぐための国際条約もあります。それがマルポール条約です。 この条約は船舶の運航や事故による海洋汚染を防止するための条約で1973年に採択され、油類はもとより、バラ積み有害液体物質、梱包して輸送する有害物質、汚水および廃棄物のすべてが規制の対象とされています。 LSSチャージ この条約の中で、船舶燃料に含まれるSOx(硫黄酸化物)の濃度を抑制する規制が2020年に改定されました。これはPM2.5による大気汚染、人体の健康被害への対策です。 船舶燃料を低硫黄のものを使用することで、PM2.5を発生させないようにする為の決まりですが、その影響でローサルファーチャージが海運業界では発生するようになりました。 このローサルファーチャージについては別の動画で詳しく解説をしていますので、リンクを貼っておきます。 SOLAS条約 最後に海上人命安全条約のSOLAS条約です。 SOLAS条約とは、1912年のタイタニック号の海難事故を受けて制定された、船舶の安全確保を目的とする国際条約です。環境保護とは少しテーマが離れますが、貿易実務に関連する内容なのでご説明したいと思います。 貿易においての船舶の安全を確保するという意味で、コンテナの総重量を管理する必要があり 荷主はコンテナの総重量を正しく申告する義務があります。その総重量の確定方法がVGM(Verified Gross Mass)として2016年にSOLAS条約で制定されました。 沢山貨物をコンテナに積み込んだほうが荷主としては輸送効率が上がります。コンテナの積載可能重量は各国の道路交通法にも基づいて決まっていましたが、意図的にコンテナ重量を虚偽申告したり、また総重量を正しく測定する方法が分からず誤申告をしたりで、コンテナの荷崩れの事故が発生していました。 重たいコンテナを船の高い位置に置いてしまうと、バランスが悪くなり荷崩れが起こってしまいます。その為に VGMというルールが組み込まれ、現在ではカットオフ前に正しい総重量を申告することになっています。 先日更新したニュースの動画でも、SOLAS条約が改正される予定であるとお伝えしました。自動運航船を安全に運行する為のルール追加ということでしたが、このように時代が変わるにつれて条約は改定されていきます。 まとめ それでは今回のお話をまとめましょう。 昨今では温室効果ガス削減をはじめとする環境対策が注目を浴びております。今回ご説明したように貿易にも環境に関する各種の国際条約の制限を受けるようになっています。 貿易で環境に関する条約は、ワシントン条約、一緒に覚えておきたい生物多様性条約、バーゼル条約、マルポール条約などがあります。また船舶の安全を確保するSOLAS条約についても今回はご説明しました。 貿易実務者としては、自社がこれから取り扱おうとしているものが、特定の条約・規制を侵害するものではないかをしっかりと確認しなければいけません。 規制は時代によって変わります。 特にこれからの時代は 環境に対する規制は更に強まっていくと思いますので、まず貿易には環境保護に関連する条約があることを知り、実務では各法規制や基準を守りながら商取引をしていかなければいけません。 これからもこのチャンネルで貿易について一緒に学んでいきましょう。今回のお話は以上になります!ありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

インコタームズの取り決め方 | インコタームズ

インコタームズの取り決め方

どうもこんにちは飯野です。 今回は貿易取引におけるインコタームズの決め方についてお話をしていきたいと思います。 このチャンネルではインコタームズについて複数の動画で解説をしております。なのでインコタームズのルールは理解出来たけれども、そもそも貿易取引においては、誰が決めるの?と疑問に思われた方もいるかもしれません。 貿易の初心者にとっては意外な盲点かなと思いますし、これについて知っている方が貿易を有利に進められるケースもありますので、今回は詳しく解説をしていきます。 それではいってみましょう。 インコタームズの基本概念 最初にインコタームズの基本的な概念をご説明させて下さい。インコタームズは輸出者と輸入者の間で取り決められる、 貨物輸送の A.「費用」と「責任」を B.「誰が」「どこからどこまで」を負担するのか を明確にしたルールです。 詳しくはこの動画でインコタームズという再生リストにまとめていますので、そちらをご覧ください。 いつ・どのように決められるの? インコタームズは輸出者と輸入者の間で取り決められると説明しましたが、いつ、どのように決められるのでしょうか?これは見積もりを依頼する時点で、どちらかが提案します。 輸入者、いわゆる購入者が見積もり依頼をするときに、例えばFOB Bangkokで見積もりを下さいと言ったり、CIF TOKYOで見積もりを出して下さいと伝えます。 もしくは輸出者、販売者がこの商品の値段はこんな感じだよと伝えるときに、FOBで出してきたり、ご丁寧に相手国の港までのCIF価格を計算して出してくれる場合もあります。 インコタームズを含んだ価格について ここで、このインコタームズを含んだ価格について説明します。例として、タイの工場から日本の東京の倉庫に、冷凍マンゴーを輸送するものとしましょう。 輸入者が日本で販売する為の原価計算をする時には、製品代金に加えて、タイの工場から東京の倉庫までの「輸送費用」を確認しないといけないですよね。 EXWでの製品価格 例えばこれがEXWで見積もり依頼をした場合。EXWは輸出側の工場で受け渡しという条件なので、輸送費用が含まれていない見積もりが、輸出者から出てきます。 このときに輸入者は製品代金と別に、自分で輸送費用を確認しなければいけません。日本側のフォワーダーに依頼をして、タイの工場の住所から東京の配送先までの住所を連絡して費用を確認します。 FOBでの製品価格 次に、FOB Bangkokで見積もり依頼をした場合。FOBは輸出側の港にて、船の上で貨物を受け渡す条件です。この場合、輸出者は製品代金にバンコク港までのタイ国内の輸送費用、通関費用、港の費用などの諸経費を含めて見積もりを提出します。 バンコクの港から東京の倉庫までの輸送費用は輸入者が自分で確認します。 CIFでの製品価格 そして、CIF TOKYOで見積もり依頼をした場合。CIFは輸入側の港で貨物を受け渡す条件です。この場合は、輸出者は製品代金に東京の港までの、タイ国内の輸送費用、輸出通関費用、輸出側の港の費用、海上運賃、保険代金を含めて見積もりを提出します。 輸入者が貿易に得意であればあるほど、EXWを指定して、工場からの全ての物流を自分でコントロールすることが出来ます。反対に貿易があまり得意でないという場合はCIFやDDPなど輸送を輸出側に任せる事も出来ます。 貿易の得意・不得意について この貿易の得意・不得意についても、もう少し詳しく解説しましょう。 頻繁に特定の商品を輸出入していたら、その貿易取引について詳しくなりますよね。各国の規制、運賃の相場、安全に運ぶ方法なども経験から最適なものを選べると思います。 例えば、先ほど説明したEXWで冷凍マンゴーをタイから日本に輸入する場合。EXWはタイ国内の輸送も日本からコントロールすることになります。何か問題があった時でも取引のあるフォワーダーが、タイの輸送でも問題なく対応してくれるという安心感がないと選ぶのは難しいでしょう。 また輸送量も大きなポイントです。もし輸入者がバンコクから東京までを、毎月1本のコンテナで輸送しているとしましょう。しかし輸出者は東京に複数のお客さんがいるとして、バンコクから東京まで毎月10本のコンテナを輸送しているケースもあります。 この場合、輸出者と輸入者でどちらの方がフォワーダーから価格メリットがある海上運賃を得られるでしょうか?一般的にボリュームの多い方が交渉もしやすくメリットのある輸送費用を得られます。 なので自社での取扱量が少ない場合で、輸出者が複数の取引先をその国に持っている場合は、輸出者側にCIFで見積もり依頼する方がメリットがあるケースもあります。 特定の地域に強いフォワーダーに依頼する 他には特定の地域に強いフォワーダーと取引があること。自社の輸送量は多くないけれども、タイから日本までの輸送を得意としているフォワーダーと取引が出来れば、メリットのある輸送費用を得られることが出来ます。 この場合は自社の取り扱いが毎月1本だっとしても、EXWやFOBでも良いでしょう。 弊社の場合ですと、タイから日本であれば毎月100本以上のコンテナを輸出していますので、弊社にご連絡を頂ければメリットのある輸送費用をご提案出来ます。 このように輸出者、輸入者、フォワーダーの、取り扱い輸送量を考慮し、自社にとってメリットのある条件を選ぶのが、貿易取引におけるインコタームズの選び方になります。 まとめ それでは今回の内容をまとめましょう。 今回はインコタームズのルールを理解しているけど、インコタームズの取り決め方が分からないという人のために解説をしました。インコタームズは輸出者と輸入者の間で取り決められ、輸入者(購入者)が見積もり依頼をするときに、FOB BangkokやCIF Tokyoのように指定して条件を決めます。 その条件を決める際に有利になる情報は輸出者・輸入者の取り扱いボリュームです。輸送量が多いほどメリットのある運賃を得ることが出来ます。また、あなたが特定の地域を得意としているフォワーダーと取引があれば、自社のメリットのある条件を選ぶ方がよいでしょう。 今回説明したように、単にインコタームズを選ぶだけでも「正しい貿易の知識」がある方が、あなたの取引は上手くいく可能性があります。このチャンネルでは使える貿易・物流の知識を定期的に更新していきますので、是非チャンネル登録をして学んで頂ければと思います。 今回のお話は以上です!ありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

フォワーダーの営業の採用面接 | 物流コラム

フォワーダーの営業の採用面接

どうもこんにちは飯野です。 今回はフォワーダーの転職時における、面接対策についてお話をしていきたいと思います。 前回、フォワーダーの営業マンの転職収入に関する動画を作成しました。その動画のリンクは概要欄に貼っておりますので、ご興味がありましたら是非見て下さい。 そして今回は面接において雇用側がどのような視点で転職者を見ているのか、どういう人材であれば雇いたくなるのかについてのお話です。 それではいってみましょう。 イーノさんの転職面接の実績 まず私のフォワーダーの転職面接に関するバックグラウンドをお話しさせて下さい。現在私はタイで会社を経営して5期目になります。現時点での社員数は20名という小さな会社なのですが、その分 社長である私自ら求職者の面接をしています。 これまでに累計で50人以上は面接をしていまして、営業・CSを希望する色んな転職希望者と直接話し合いをしてきました。あくまで私の個人的な経験を主体としたお話になりますが、参考になればと思います。 営業マンの採用面接 今回は営業マンの採用面接についてです。営業マンのポジションには2種類あります。これは会社にもよりますが、既存客をフォローする営業。そして新規顧客の獲得営業です。 これらの2つの営業では求められるスキルが異なります。 既存客をフォローする営業 まず既存客をフォローする営業。これは既に取引があるお客のフォローアップが主な目的です。 Bookingや書類手配などはCSが対応するケースもありますが、この営業ポジションでは既存客に問題が発生した時に対応したり、毎月改定される見積もりを作成したりします。またお客が別の国で新しいビジネスを決めたり、新しい商品を輸送する時に、それらの規制を確認したり、最適な船会社・航空会社のサービスを提案したりもします。 既存営業で求められる能力 この営業マンに求められるのは、お客の問題をいち早く察知する能力と、友達に近い関係を作れるコミュニケーション能力です。 既に取引がある会社との関係構築なので、お客の担当者に気軽に問題を話してもらえるような関係性の構築が重要です。ここが出来ないと、競合の優秀な営業マンが現れた時に切り替えられてしまいますから。 既存営業で面接官が見ているポイント 面接の時には主に話し方を見ています。明るく気持ちよく話しているか、話は分かりやすいか。フォワーダー未経験だとしたら、ここが秀でていないと難しいと思います。仕事の正確性を面接だけで判断するのは難しいですが、履歴書をしっかりと書いているとか、身だしなみを見て参考にしています。 新規顧客開拓の営業 次に新規顧客を開拓する営業マンの採用面接です。 新規開拓をするということで、新しい会社にガンガン積極的に売り込んだり、短い時間で相手の懐に入っていける 人たらしのようなコミュニケーション能力が必要になります。 ハンター営業 弊社ではハンター営業と例えていまして、このスキルを持っている人は、面接の30分くらいの間でハンター性を感じるものがあります。適度にグイグイくる感じと、1人で演芸をしているかのような話し方。面接中であっても普通に質問をしてくる積極性。 ちなみに過去に面接した中で2人くらいしかいなかったです。これは弊社のコミッションの仕組みにも関係すると思っていまして、弊社の仕組みや規模だと、ここまで優秀な人材は滅多に現れません。 問題解決能力 そしてこれらフォワーダーの営業ポジションで共通していること。それは問題への対応能力です。フォワーダーの実務ではとにかく問題は起きますから。 弊社では「過去に経験した一番大きな問題は何か?」「それに対してどのように対応したか?」について質問をしています。 そして面接中にはその他にも色々な質問をします。質問に対してこれ!といった正解はありませんが、面接官が好む回答というのはあります。 フォワーダーという仕事を理解し、応募するポジションの人材がどのような事を求められているかを、事前に考えて準備をしておくといいでしょう。 フォワーダーの履歴書・職務経歴書 そして履歴書、職務経歴書も大切です。私が面接をしている時に見ているのは、過去の仕事の実績、転職回数、在職期間、前職の給料、希望給料です。学歴はほとんど気にしません。営業マンの転職面接なので、気になるのは過去にどのような仕事を成し遂げたかです。実績を数字で書いていると興味が湧きます。 営業としての必須情報 ・既存の営業であれば、既存顧客をどれだけの期間維持したのか、既存客からどれくらい伸ばしたのか。 ・新規営業であれば、新規顧客をどれくらいの期間で、どれくらいの顧客数、金額を売り上げたのかなど。 これは基本情報ですね。 その他の情報として、先ほどご説明した過去に発生した問題の内容、どのように対応したかも書いてあると良いと思います。 面接官によってはそれを聞かない人もいるでしょうし、問題解決能力はフォワーダーでは絶対に必要なことなので。 転職回数と在職期間 次に気になるのが転職回数と在職期間です。例えば毎年転職をしていると、雇っても1年で辞められてしまうと思ってしまいます。過去の在職歴は長いほど、この人は長く働いてくれそうだと思うものです。 雇用側としては、採用にはコストがかかっています。転職エージェントに依頼したり、転職サイトに掲載するだけでもコストはかかりますし、採用面接もかなりの時間を取られます。 そういう意味で長く働いてくれるというのは、雇用側からしたら大切なことなんです。ジョブホッパーとして収入を上げていくのは悪いことではありませんが、やることをやってから転職をして欲しいと切実に思います。 前職の給料と希望給料 そして前職の給料と希望給料です。雇う側からしたら出来るだけ安くて良い人材が欲しいものです。でもそんなに世の中は甘くないのも知っています。 しかし、雇用側が最も避けなければいけないのは、優秀だと思って高い給料を払うけれど、実際は対して仕事が出来ない人を採用してしまうことです。 これは、その人材を活かしきれない雇用側の問題もあるでしょう。しかし私たちのような中小企業でしたら、社長自ら面接をしているくらいです。採用活動に100%の時間と労力をかけることが出来ないので、見落としてしまうことが残念ながらあります。 日本で採用活動をしたことがないので分からないですが、タイでの経験上では求職者は実績をかなり盛ってる場合があります。盛っているだけなら可愛いものですが、明らかに嘘をついている場合もあります。面接での会話の違和感を無視して採用に失敗したこともありますし、逆に大丈夫かな?と思って採用したら意外と良かったということもあります。 実際には30分くらいの面接では分からないことだらけです。 使用期間を大切にする だから3ヶ月ほどの使用期間というのがあります。雇用側と求職者側のミスマッチをここで防ぐことが出来ます。これは雇用側だけでなく、求職者側にとっても大切な期間です。 HPや面接ではキラキラした事を言っていたけど、実際はどうなのか?営業とCSの連携は取れているか?営業も積極的にオペレーションに参加しないといけないのか?ノルマがキツすぎないか?などなど。求職者側としたら使用期間を早く終えたいと思うかもしれませんが、この期間に自分に合うか合わないかを見極めるのも非常に大切です。 雇用側はこの期間を過ぎると社員を解雇するのが法的に難しくなります。なので、この期間に合わないと感じたら本採用しないという選択が出来るわけですから、求職者側としても自分に合わないと感じたら辞めても全然 大丈夫なわけです。 個人的には早い方が良いと思っています。自分に合わない会社で働き続けるのは苦行ですから。 最後に一般的なことですが、転職面接で重要なことを羅列します。 ・身だしなみ ・ハキハキした受け答え ・時間通りに来る ・相手の目を見て話す ・ダラダラと長く話さない という感じでしょうか。これらに関しては本やネットで情報が出てくると思いますので、そちらを参考にすれば良いと思います。 まとめ それでは今回のお話をまとめましょう。 今回はフォワーダーの営業マンの採用面接というテーマでお話をしました。営業ポジションには主に、既存客をフォローする営業と、新規客を開拓する営業があります。 それぞれのポジションで求められていることは違います。既存客の営業では、相手の問題をいち早く察知する能力。友達に近い関係を作れるコミュニケーション能力が求められます。そして新規開拓営業では積極性や、人たらしのようなコミュニケーション能力があるかないかを面接で見ています。 そして履歴書と職務経歴書で見るポイントは過去の仕事の実績、転職回数、在職期間、前職の給料、希望給料でした。 就職とは雇用側も求職者側のマッチングです。お互いがwin-winになれるように、まずは面接の時間で大切な事を話し合い、そのあとは使用期間で自分と会社が合うか合わないかを判断すれば良いと思います。 転職を考えると、自分を商品として意識する事ができます。高い収入が必要なのであれば、自分を高く買ってくれるところに売り込みに行く必要があります。転職では、これまで自分が積み重ねてきた実績や経験が、キャリアとして人前に提出することになるのです。 そう考えると日々の活動に対しても、身が引き締まるような気がしませんか? 今回のお話が参考になれば幸いです。チャンネル登録がまだという方は是非ともこの動画の終了時によろしくお願いします。 それでは以上になります。ありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

メーカー・商社の貿易実務について | 物流コラム

メーカー・商社の貿易実務について

メーカー・商社の貿易実務について動画で解説 どうもこんにちは。飯野です。 今回は、メーカーや商社の貿易実務についてお話をしていきたいと思います。 私は以前に商社に勤めていた経験がありまして、その時のお客は国内外のメーカーでした。 国内のメーカーに材料を海外から調達したり、国内のメーカーが製造した製品を海外に販売したりしていました。 貿易といえば商社とイメージするのは一昔前の話で、最近ではメーカーも独自で輸出入をしています。 貿易の流れはメーカーや商社でも基本的に同じなので、ポイントを解説していきたいと思います。 では、いってみましょう! 材料の調達 まずは材料の調達です。この資本主義の世の中では、生産コストが安い国で作られる原材料を使い、コストを抑えて利益を出すのが基本です。 また材料の調達だけでなく、生産拠点自体を海外に移して、安い材料や人件費を使って完成した製品を輸入する場合もあります。 また製品の販売は国内だけではありません。 自国で作った製品を外国に販売する、他国で作った製品をまた別の国に販売するなど、国を超えての販売活動もメーカーや商社の営業マンたちの仕事になります。 コスト最適化と安定供給のための貿易知識 営業担当者が仕入れ先や販売先との交渉を有利に進められるように、貿易担当者はコストを最適化する為、または安定供給をする為に、 物流や各国の規制を理解するなど、十分な貿易知識が必要とされます。 輸送手配 仕入れや販売などの売買が成立すると、輸送手配が必要になります。 国際取引では国と国とをまたぐため、法律や規制が色々と異なり、輸送をフォワーダーなどが手配することになります。 具体的な輸送方法や納期などは、メーカーや商社の担当者が、フォワーダーに指示することにより、希望に沿ったスケジュールを選ぶことできます。 しかし新規案件の場合や、何か物流の問題を抱えている時、もしくは現行の物流をより良くしたいという場合は 輸送方法をフォワーダーに相談することをお勧めします。 フォワーダーは実務上 色んな経験をしていて、各国の規制にも精通しており、物流を最適化するアイデアを持っています。 実際に貨物を輸送する段階では フォワーダーは貨物を引き取り、港や空港に運び、船会社や航空会社に依頼して貨物を輸入地まで運びます。 その後 通関業者が通関をし、国内運送会社が配送するという流れになりますが その流れをワンストップサービスとして フォワーダー任せにすることも出来ます。 もし輸送量が多い場合はフォワーダーを使わず メーカーや商社自ら、船会社や航空会社への運賃の交渉、予約を行い、 更に通関、トラック手配なども、自ら行い、より競争力のある価格を実現する事も出来ます。 船積書類の作成 次に船積み書類の作成になります。 商品内容、個数、容積、重量などの情報は、実際の商取引に沿った内容でなくてはなりません。 書類の例として、インボイス、パッキングリスト、原産地証明書などがあり、基本的にはメーカーや商社が作成するものです。 税務上の証明書になりますし、各国の規制にあったものを作成しなければなりません。 各国の規制にあった正確な書類が必要 正確な書類でないと輸送上でもトラブルの原因となります。 私自身、現場で本当に多くの書類ミスによるトラブルを経験しています。 インボイス、パッキングリストとS.I(Shipping Instruction)を元に、海上輸送をする場合は、船会社やフォワーダーからB/Lが発行されるのですが よくある書類のミスは、インボイス、パッキングリストとB/Lで、商品の個数、重量、容積の数字が違うケースが本当に多いです。 書類が正しくないと税関で止められて、書類が正しく修正されるまで通関が通りません。 納期問題だけでなく、デマレージといった港での延滞料金も発生しますので、書類を作成する際は十分にお気をつけください。 納期調整、在庫調整 メーカーや商社では納期調整や在庫調整も必要です。 輸入であれば必要な商品がいつ届くのか。在庫はどのくらいあるのか。 また国内到着した後の商品をいつ使うのか、という納期調整などの業務が必要になります。 輸出であれば、貨物の出荷具合によって生産調整などの管理も必要になります。 代金回収 代金回収についても忘れてはいけません。 貿易では国をまたいだ決済となりますので、信用問題(お金の回収)がつきまといます。 貨物を送ったけれども、代金が未回収になるようなことが無いように 銀行の保証をつけたり、事前入金をしてもらったりして、お金の問題を防ぐことも大切なポイントです。 まとめ それでは今回の内容をまとめましょう。 メーカーや商社の貿易の仕事では、商品の売買を有利に進めるために、貿易担当者がサポートをします。 直接貿易、間接貿易、3国間貿易など、貿易には様々な形態があり、輸送方法も複数の選択肢から選べます。 メーカーや商社は輸出入業者として、フォワーダーに自社の希望を伝えることは重要です。 フォワーダーは実務経験上、色々な案件を見てきているので、最適な物流を提案してくれます。 その他にも、書類の作成、納期・在庫調整、代金支払い・回収も大切な業務です。 「貿易」とひとくくりに言っても、このように複数の業務を同時進行する必要があり 貿易担当者には十分な知識が求められます。 この動画では貿易に関する様々な知識をお伝えしているので、是非 チャンネル登録をして学んで頂ければと思います。 今回のお話は以上になります。ありがとうございました。 ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

フォワーダーの営業の転職について | 物流コラム

フォワーダーの営業の転職について

どうもこんにちは、飯野です。 今回はフォワーダーの転職についてお話をしていきたいと思います。 転職は一般的 昨今における日本では、もはや終身雇用の時代ではありませんし、転職という選択肢は私個人的には一般的なものだと思っています。 また私が活動しているタイにおいては転職はごくごく一般的なものです。タイでは転職をすることで収入を一気に上げたり、職場で嫌な上司などがいたら すぐに環境を変えたりもしています。 今日はフォワーダーの営業マンの転職というテーマで、特に収入という側面に絞ってお話をしていきます。 CS(カスタマーサービス)担当者の転職についてもまた別の機会でお話しさせて頂きますので、是非チャンネル登録をしてお待ちください。 それでは言ってみましょう。 イーノさんの転職実績 まず最初に私の転職におけるバックグラウンドをお話しさせてください。私はフォワーダーの営業としてガチで転職活動をしたことはありませんが、転職自体は3回しています。またフォワーダーの会社の経営者として累計50人以上は転職者と個別面談をしてきました。 この経験と業界の傾向を元に、雇用側がどのような視点で転職者を面接しているのか お話しすることが出来ます。 フォワーダーは転職しやすい? まずフォワーダーという仕事の特性上、転職自体はやりやすいと思います。会社が違えど、基本的な国際物流のプロセスは変わりません。会社によって使用するシステムは違いますが、仕事の流れとしては大まかには同じです。 転職先の会社のルールにさえ慣れてしまえば、普通に仕事が出来てしまいます。弊社に同業者から転職してきた営業マンたちも1ヶ月もすれば問題なく働いています。 転職による収入アップ そして転職活動で気になるところは、収入についてではないでしょうか。転職をした方が会社の毎年の昇給率に比べると、一気に収入アップ出来るケースは多いです。 弊社での参考例ですが、毎年の昇給率は業績にもよりますが5%前後です。しかし転職してくる人の前職の収入、希望収入を比べたら、20%くらい上げようとしてくる傾向があります。 このように社内の昇給より転職の方が一気に収入を上げることが出来るので、2−3年に一回は定期的に転職する人たちもいます。 これをジョブホッパーとして揶揄されることもあるのですが、アメリカの人たちが生涯で転職する回数は12回くらいとも言われています。 自分を商品と考えれば、出来るだけ高く売りたいと思うのがこの資本主義の世の中です。もちろん人生の幸福は収入だけではありませんが、生活をする上では 収入は大切な要素の一つだと私は思います。 雇い主の心情 雇う側としての心情としては、スタッフには出来るだけ長く働いてほしいと思っていますし、そのように職場環境を整えているつもりです。しかし、これは私の考えですが、1年で辞められたらキツいけど、3年くらい働いてくれたらとりあえずOKかなとも思っています。 どれだけ雇用側が努力をしても、コストや仕事のパフォーマンスを考慮すると、給料を青天井に上げられるというものではありません。スタッフたちはそれぞれの人生を歩んでいる訳ですし、彼らにも働く場所を選ぶ自由があるからです。 営業ポジションを考える 話を戻します。フォワーダーの営業の転職収入の話をするにあたり、まずフォワーダーの「営業ポジション」についてご説明します。これは会社によっては営業に求められることが違うからです。 既存の顧客を維持したり、伸ばしたりする営業なのか。または既存のマーケットの新規顧客を開拓する営業なのか。もしくは、会社として新しいプロジェクトで新しいマーケットでの新規開拓営業なのか。これらは会社によって違います。 既存客の維持が出来る営業マンを探している会社は、営業社員の離職が理由で急いで探しているケースもありますし、新規顧客開拓の営業を探している会社は、更に業績を伸ばしたいと考えています。 これらのポジションに対しては、自分の向き、不向きで選べば良いと思いますし、転職先がどのような営業ポジションを求めているのかを 事前に確認することでミスマッチを防げます。 重宝される新規開拓営業 しかし重宝されるのは後者の新規開拓が出来る営業マンです。既存客のフォローも”もちろん大切”なのですが、既存客への営業は、既に実績と関係が出来ているのでそれ程難しくはありません。しかし新規開拓となると、飛び込みや紹介を駆使して積極的に新しい案件を取っていかなければいけません。 弊社ではハンター営業という言葉を使って例えています。新規を獲得し、フォローアップして、収益を増やしていく。これは業績を伸ばしていきたい会社にとっては非常に重要なことです。 フォワーダー営業の報酬形態 ここでフォワーダーの営業マンの報酬形態についてもお話をしましょう。日系のフォワーダーでは固定給の場合が多いと思います。しかし外資系のフォワーダーではコミッション、いわゆる歩合制を取っている会社もあります。 流石にフルコミッションのフォワーダーの営業は私は聞いたことがありませんが、固定給がある程度あって、それ以上の収入を稼ぐにはコミッションという感じです。 夢があるフォワーダーのコミッション コミッションの仕組みは各会社によって違います。これはノウハウ的なところもありますので、公の場での情報開示は難しいですが、弊社のタイ人トップ営業マンのコミッションは社長である私の給料より多いです。 そう聞くとちょっと夢があると思いませんか?もしあなたが新規獲得が得意と言うのであれば、コミッション制を採用している会社への転職もいいかと思います。 固定給で高い給料が欲しい場合は、やはり大手フォワーダーへの転職なのかなと思います。大手の日系エアフォワーダーの30歳くらいの営業マンで、年収が700万円あるという話を聞いたことがあります。 物流業界の景気も考える また高収入を狙いたければ業界の景気も考える必要があります。国際物流業界は現在は好況です。大手であるほどスペース確保もしやすく、ロングホールの売り上げも高いので、大手フォワーダーの業績も、船会社や航空会社とともに良い状況です。 しかし、この好況がいつまで続くかは不明です。コンテナ不足が解消しても、2022年の7月1日以降に、米国西海岸の国際港湾倉庫労働者組合の労働協約が失効されます。個人的にはこのタイミングで、またアメリカの港でコンテナ流動の目詰まりが発生して、海上運賃は上がり業界が好況になると思いますが、その後は分かりません。 別の動画でも説明しましたが海運業界の歴史では ここ数年ずっと不況で、現在の好況の反動が来る可能性も十分にあります。大手だからといっても安心は出来ません。まぁ、これは他の業界でも同じなんですけれどもね。 ちなみに、私は大手フォワーダーに雇ってもらう方法を知りません。。ごめんなさい。でも、もし私が大手フォワーダーに雇ってもらおうとするのであれば、コネ作りに積極的に活動するでしょう。いわゆるリファラル採用です。 人材紹介会社を使っても、私のような経歴の人間であれば雇ってもらえない可能性が高いと思います。。私の場合はコネを使っても難しいかもしれません。 まとめ また話がそれてきましたので、ここら辺でまとめます。 フォワーダーの営業という仕事では、転職はしやすいとお話をさせて頂きました。他の会社でも国際物流の流れは同じですからね。そういう意味で仕事の不安は少ないと思います。 そして転職で収入を上げるという考え方。毎年の昇給率より転職した方が一気に収入があげられます。ジョブホッパーと揶揄される国もあれば、アメリカのように生涯で12回くらい転職するのが一般的という国もありますので、もっと転職についてフランクに考えてもいいかもしれません。 そしてフォワーダーの営業には、主に既存客のフォローと新規顧客の開拓に分けられます。自分の向き不向きを理解しましょう。新規獲得が得意な人はコミッションがある会社も検討するのもありです。固定給で高い収入を目指すのであれば、やっぱり大手フォワーダーなのかなとも思います。 とは言え、営業マンは実績をあげてナンボです。中小のフォワーダーだと高い実績を出せれば、より高い収入もあり得る話です。実際に弊社では営業マンの収入の方が、社長の給料より高いというお話もさせて頂きました。今回のお話が参考になれば幸いです。 また別の動画ではフォワーダーの転職で、面接の時に雇う側が気にしていることや、カスタマーサービスの転職についても話したいと思います。 また次の動画でお会いしましょう。ありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

貿易における良い仕入れ先の発掘方法 | 物流コラム

貿易における良い仕入れ先の発掘方法

貿易における良い仕入れ先の発掘方法について動画で解説 どうもこんにちは。飯野です。 今回は初めて海外から商品を仕入れたいという企業様のために、輸入貿易における、仕入れ先の発掘方法についてお話をしたいと思います。 海外から商品を仕入れる。これは国内で商品を仕入れるのとは全く異なります。 他国との取引は、言葉が違う、文化が違う、商習慣が違うということで初めて貿易取引をする人にとっては、とにかく注意をしなければいけません。 それでも海外から商品を仕入れるというのはコスト面で魅力的なことが多いです。 今回の動画を見ることで、実際に仕入れる以前に確認しなければいけないことが分かり輸入貿易の失敗のリスクを下げることが出来ます。それではいってみましょう。 仕入れる商品を決める まず何の商品を仕入れるのか?これを決めなければいけません。 既に国内で取引をしているビジネスの関連商品だったらコストや品質を注意して取引先を選定していきます。 もし新規事業で輸入貿易を始めるというのであれば、実際に輸入する前にどのような商品を輸入するのか、マーケティングが必要です。 マーケティングに関しては別の動画で詳しく解説をしていますので概要欄にリンクを貼っておきます。 仕入れる国を選ぶ 輸入する商品が決まった場合、次に決めるのはどの国から輸入するのかになります。 国選びは非常に重要です。 仕入れたい商品のコストだけをみてはいけません。 もし その国の政情が不安定だったり、日本と協定を結んでいなくて特恵関税がなかったり、日本までの距離が遠すぎたりすると、価格のメリットは一発で吹き飛びます。 仕入れる国の距離に注意 仕入れる国の距離に関して もう少しお話しましょう。 例えばヨーロッパの国から日本に仕入れる場合、海上輸送にかかる期間は約40日です。 在庫調整も難しくなりますし、輸送期間中のキャッシュフローも悪くなります。また自分が生産現場を確認しに行くにも渡航費用が高くつきます。 しかし距離のデメリットをカバー出来るほどユニークな商品であったり、他社との差別化が出来る商品なら問題ないでしょう。 会社はヨーロッパやアメリカとかでも、実際の生産国は中国や東南アジアという場合もあります。 仕入れる国が好きだ! またその国が凄く好きだという理由で仕入れる国を決める企業さんも実際にあります。 私はタイで活動をしていますが、タイが好きという理由だけでタイからの仕入れをしている中小企業を何社も知っています。 私も少し前にベルギーの飼料を扱っていたんですが、ベルギービールが飲みたいという よこしまな理由で事業を始めました。 中小企業のビジネスの始まりって、そんなノリから始まることは実際よくあると思います。 仕入れる会社を見つける方法 では仕入れる国が決まったら、どうやって仕入れる会社を探すのか? インターネットを使う 今は便利な時代なので、インターネットである程度の情報は集まります。キーワードを入力して検索し、該当する企業に メールや電話で連絡します。 メールを1度送っただけでは返信がない場合が多いので、本気で仕入れたいなら何度もアプローチをしましょう。 展示会を利用する また展示会に訪問するのもお勧めです。展示会は色んな国で行われています。 展示会に出店するには費用がかかります。出店する企業としてもお金を出している分、販売先を探す本気度が違いますし、展示会をきっかけに商談を進めていくと早いです。 商社を使う もし言葉や商習慣の違いに不安があるという場合は、商社を使いましょう。商社にも専門商社というものがあり、特定の分野を専門に扱っている会社があります。 日本(自国)までの輸入もやってくれますので、商社のマージンは乗って金額面では高くなりますが仕入れる最低ロットが少なかったり、国内で在庫をしてくれる時もあり、メリットがあります。 JETRO/商工会議所を使う 他にはJETROや商工会議所を利用するのもありです。 これらの団体は海外に進出しようとしている企業のサポートをしているので、現地の企業情報だけでなく、マクロな視点での情報を提供してくれます。 また輸出に比べて、輸入の方が難易度は下がります。なぜなら あなたはお金を払ってくれるお客様なので販売先より、仕入れ先の方が簡単に見つかるからです。 貿易の初心者は輸出より輸入から始めた方が良いでしょう。 仕入れ先の信用に注意する ここからが最も大切です。海外の仕入れ先を見つける時に注意しなければいけないのは、その会社の信用です。 輸入の場合だと、お金を支払ったけれどもちゃんと商品を送ってくれるのか?品質に問題はないか?納期をしっかりと守ってくれるかなどがあります。 海外の会社とメールだけで取引を開始した場合はこれらの信用リスクが高くなる印象があります。顔も合わせずに取引を進めることになりますし、実際にその会社が存在するのかも不明です。 送金したけれども、追加で費用が発生したから再度金を送れと言ってきたりむちゃくちゃな要求をしてくる会社もあります。 日本でしか取引をしたことがない人は、ここら辺の商習慣がないので騙される可能性があります。 日本の企業は海外に比べると本当にちゃんとしていますから、海外取引に慣れていない人は、お金を払えばちゃんと商品を送ってくれると思うかもしれませんね。 でも実際は甘くありません。私もしっかり騙されたことがあります。 その信用リスクを下げる為に使うのが、L/C決済であったりB/Lという貿易の仕組みです。 これらについては別の動画で詳しく解説していますので概要欄にリンクを貼っておきます。 ダンレポートを使う またちゃんと取引先の会社について調べたい時はダン・レポートを使う場合もあります。 米国のダン社(Dun &Bradstreet Corp)という信用調査機関の最 大手会社が取引先の与信を確認してくれます。日本でいう帝国データバンクのような会社ですね。 ダンレポートでは紛争地域を除くほとんどの国の企業を対象に信用調査をしてくれます。 まとめ それでは今回の内容をまとめましょう。輸入貿易を始めるにあたり、まず仕入れる国を選定しましょう。なぜその国から仕入れるのか?どれだけのメリットがあり、リードタイムやキャッシュフローのリスクは問題ないかの確認が必要です。 仕入れる国が決まれば、次は仕入れる会社です。どのように仕入れ先を発掘するかは、 ・インターネットを使う ・展示会に訪問する ・商社を使う ・JETROや商工会議所を使う などの方法があります。 海外の企業というのは物理的に距離がありますので信用リスクをとにかく注意深く確認しなければいけません。 注意をしないと ・送金したけど商品が送られてこない ・品質に問題がある商品が送られてくる ・納期が大幅に遅れる などの問題が本当に発生します。 信用できる会社かどうかを確認するためにダンレポートを使ったり、取引にL/Cを使ったりB/Lでコントロールすることもあります。 このように、正しい貿易に関する知識がないと大きな損をしてしまう可能性がありますのでこれからもこのチャンネルで学んでいきましょう。 まだチャンネル登録をしていないという場合は、この動画の終了時に登録ボタンを押して頂ければと思います。 今回のお話は以上です。ありがとうございました!

フォワーダーの得意・不得意について | 物流コラム

フォワーダーの得意・不得意について

どうもこんにちは。飯野です。 今回はフォワーダーの得意・不得意というテーマでお話をしていきたいと思います。 世界のインフラとしてのフォワーダー おかげさまでこのYouTubeチャンネルも沢山の人に見てもらえるようになり、国際物流のお仕事を各国から依頼頂けるようになりました。ありがとうございます! コロナ禍であったとしても経済は動いていますので、貨物の動きは止まりません。私たちフォワーダーという仕事は世界のインフラとして機能していなければいけないと思っています。 弊社にくる問い合わせには本当に色んな種類のものがあります。 私も物流に関する色々なノウハウを発信しているので、何でも運べると思って頂いているようで、とてもありがたいのですが、実際の所は今回のテーマのように得意・不得意があります。 貨物の運び方が分かれる3つの要素 物を運ぶという単純な仕事のようですが、物の運び方は全て同じではありません。 主に ・貨物の内容 ・配送する地域 ・配送する量 によって変わります。 これらによって最適な物流方法を提案するのがフォワーダーの仕事ですが、実際には「これどうやって運ぶの?」という貨物はあったりします。 私としてもタイから色んな貨物を輸出入してきた経験があります。 例えば、自動車パーツ、エアコンパーツ、生鮮食品、加工食品、アルコール類、引越し貨物、金型、紙袋、化粧品、化学品、活性炭、革製品、スクラップ、電子部品、建築資材、家具、新品・中古機械、プラント設備などなど。 貨物内容について 一般的な貨物であれば運ぶのは簡単ですが、運んだ経験がないものは依頼をされた時に、運び方を即答出来ない場合があります。 例えば、弊社の場合では、ワクチン、有名な絵画、樹木とかですね。 絵画の国際輸送ってどうやるの? 絵画を例にもう少しお話ししましょう。オークションで出品されたり、美術館の展示用に輸送されるような有名絵画の価値は、そこら辺の一般貨物より遥かに高額です。 また破損もしやすく、取り扱いには細心の注意が必要な貨物です。 もし私が有名絵画の輸送を依頼されたら、ビビってしまいます。運んだ経験もないし、リスクも高いので、即答でやります!とは言いにくいものです。 樹木の国際輸送ってどうやるの? また樹木に関してですが、物理的にはフラットラックコンテナを使ったり、在来船を使って運ぶことは出来ると思います。ですが輸入国での検疫が大変だろうなとも思っています。 植物の輸送では病害虫が他国に侵入しないように、水際でストップするために検疫があります。樹木の検疫はやったことがないので、依頼を受ける前に色々と調べないといけません。 配送地域によって違う そして輸送する地域についてです。頻繁に貨物を送っている国であれば、慣れているのでフレキシブルなサービスのご提案可能です。 現地の代理店との連携もスムーズですし、色んな種類の貨物が運びやすいです。 送ったことがない地域への貨物輸送 しかし、貨物を送ったことがない地域だと、代理店すらない場合があります。 それでも貨物自体は運べるのですが、輸出先の港や空港までになり、到着してからの通関と配送は輸入者に対応をして頂くことになります。 また送ったことがない地域だと海上運賃などはタリフ、いわゆる定価でのご案内になります。 これが地域におけるフォワーダーの得意・不得意の大きなポイントです。例えば弊社であればタイから日本向けであれば、毎月100本以上のコンテナ輸送をしているので、割安な価格をご提案可能です。 しかし、南米のチリやコロンビア、アフリカのタンザニアとかには貨物を送ったことがありません。 一方で南米向けに沢山のコンテナを定期的に送っているフォワーダーもあるでしょう。そこに依頼する方がメリットのある価格を得たり、スペース確保がしやすくなる場合があります。 貨物の輸送量によっても違う そして配送する貨物量も重要なポイントです。 弊社の問い合わせには個人の方からも貨物輸送の依頼があります。個人の場合、引っ越しを除いて、殆どの貨物の輸送量は段ボールが数箱という程度です。 また法人であったとしてもサンプルを送ったり、小さくて軽いものを輸送する場合もあります。 貨物量が少ない場合は一般的にクーリエやEMSを使用した方が価格メリットがあります。クーリエとはDHLやFedexなどが有名ですよね。EMSは各国の郵便の国際サービスなので、こちらも価格は安いです。 私たちフォワーダーが航空貨物で実重量か大きさが、45kg以下のものは、先ほど説明したようなタリフ(定価)でしかご提案出来ません。 一方でDHLやFedexのようなクーリエは自社の航空機で大量の小口貨物を運んでいるわけですから、割安の価格となります。 また小口貨物では少額の場合も多いので、簡易通関というスピーディーな通関方式を取るために、荷主が通関手配に必要な書類などを手配する手間が省ける場合が多いのです。 個人的な経験からですが、航空貨物であれば100kgを超えるボリュームだとフォワーダーを使うと良いでしょう。依頼する貨物内容、地域、フォワーダーにもよりますが、メリットが出る場合が多いです。 海上輸送の混載便(LCL)を使用する場合は、最低でも 1m3の量はあった方が良いです。これは1m3が海上運賃や港の諸経費のミニマムボリュームだからです。 LCLについては別の動画で詳しく解説していますので、概要欄にリンクを貼っておきます。 特殊コンテナによっても違う 先に説明した貨物内容にも関連しますが、特殊コンテナの取り扱いも得意・不得意が関係します。特殊コンテナにはリーファーコンテナ、オープントップコンテナ、フラットラックコンテナなどがあります。 リーファーコンテナが得意なフォワーダー 冷蔵・冷凍貨物を扱う場合にはリーファーコンテナが必要となります。主に食品の輸送で使われますが、食品専門で活動しているようなフォワーダーはリーファーコンテナの取扱い量が多いです。 そうなるとリーファーが必要な時には、これを得意としているフォワーダーに依頼をする方がコンテナ手配も より確実ですし、価格メリットもあるでしょう。 大型貨物が得意なフォワーダー 次にフラットラックやオープントップなどのコンテナ。 主に機械など大型の貨物を輸送する時に使用するコンテナですが、先ほどのリーファーコンテナと同様に、大型機械の取り扱いをメインにしているフォワーダーはこれらのコンテナ手配でメリットがあります。 このような貨物をオーバーゲージカーゴと言いまして、以前に解説動画を作りましたので、概要欄にリンクを貼っておきます。 大手フォワーダーは全てが得意か? 大手のフォワーダーについても触れておかなければいけません。大手フォワーダーは各国に支店を持ち、倉庫やトラックなどのアセットを自社で持っています。 人材も豊富なので色んな輸送ケースの経験が会社単位であるでしょう。そういう意味で、特殊な貨物を輸送する際に大手フォワーダーが選ばれるのには理解できます。 ですが中小フォワーダーとして抵抗をさせて下さい。大手と言えど、担当するのは営業マンです。大きい案件の場合だとチームで動くかもしれませんが、一般的に窓口になるのは1人の営業マンになります。 この営業マンが全ての物流を理解しているかというと、そうではありません。社内でノウハウ共有出来ていなかったり、社内の経験者からの情報共有がなければ、私たち中小企業とさほど変わりません。 また大手だから運賃が安いというのも幻想です。営業マンの匙加減によると覚えておきましょう。 イーノさんの得意の国際輸送 最後に弊社の得意をご紹介させて下さい。弊社はタイのフォワーダーで、法人様を対象とした、タイからの海上輸出を最も得意としています。 貨物については冒頭で説明したように、工業品、食品、日用品など色んなものをタイから運んできた実績があります。 また私は現時点で、タイでフォワーダーをやって8年目です。3年〜5年で帰国する駐在員とは違い、この8年もの間に、多岐に渡る貨物輸送をしてきましたので、海上輸出以外でも、航空輸送や、近隣諸国へのクロスボーダートラック、機械設備の据え付け、通関対応のノウハウがあります。 そういう意味で、最も得意としているのは海上輸出ですが、タイ関連の貨物輸送においては全般的に、他の日系フォワーダーの日本人営業マンより得意だと思っております。 まとめ それでは今回の内容をまとめましょう。貨物を世界中にお届けするフォワーダーには、実は得意・不得意があるとお伝えしました。主に貨物の内容、輸送地域、貨物ボリュームによって、各フォワーダーの得意が異なります。 特定の貨物・地域に貨物を定期的に輸送している業者は、安全に運ぶノウハウもあり、また船会社・航空会社からも良いレートを得ている場合があります。そういう意味で得意と表せます。 反対に取り扱いしたことがない貨物や地域への輸送は、ノウハウもなく、運賃もタリフ(定価)になってしまいます。 また個人と法人でも違います。輸送量が法人に比べて少ない個人は、クーリエやEMSのサービスを使う方がメリットがある場合が多いです。 そして特殊コンテナでの取り扱いにも同じく得意・不得意があります。 あなたがこれから運ぼうとしている貨物は、現在 取り引きのあるフォワーダーの得意の範疇なのかをしっかり確認しましょう。別により良い提案が出来るフォワーダーもいるとも思います。 今回のお話が良いフォワーダー選びの参考になれば幸いです。それでは、以上になります!ありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

貿易販売を成功させるマーケティング | 物流コラム

貿易販売を成功させるマーケティング

貿易販売を成功させるマーケティングについて動画で解説 どうもこんにちは飯野です。 今回は貿易販売を成功させるマーケティングについて、私の実体験を含めて解説をしていきたいと思います。 成功するマーケティングとは? 貿易の事業を始めるという時に、全く何も情報がないまま進めるのは非常に危険な行為です。ボランティアでなくビジネスで収益を上げるために活動をするのであれば、あなたが取り扱う商品は売れなければいけません。 ではどうやったら商品が売れていくようになるのでしょうか? その為に必要な活動の一つが、マーケティングです。 輸出で他国に自社の商品を販売する時や、輸入で自国に他国の商品を販売する時にまず最初にマーケティングを使って戦略を立てなければいけません。 売れる商品をリサーチする マーケティングという言葉が、多くの場所で色んな意味を含めて使われている為、具体的に何をしたらいいか、分からないと思う人もいるかもしれませんね。 なので、すごく簡単にマーケティングの具体的な活動を説明させて頂くと、それは「リサーチ」と「企画」です。 マーケティングミックスとは このように言うと、何をリサーチしたらいいの?どのように企画をしたらいいの?と思った人もいるでしょう。 まず教科書的な内容をお伝えします。マーケティングの教科書で「マーケティングミックス」というものがあります。 それは ・Product(商品計画) ・Price(価格設定) ・Place(流通システム) ・Promotion(販売促進) この4つのPを それぞれ調べましょうというもので、リサーチするための指標としたりフレームワークとして活用するのはありだと思います。 リサーチする際の重視ポイント しかし、このマーケティングミックスを使ってリサーチをしても私個人的には不十分だと思います。これには大切なことが抜けているからです。 実際に私がマーケティングでリサーチをする時に最も重視するポイントをご紹介します。 それは ・お客 ・自社の商品 ・ライバル です。もう少し詳しく解説をしていきましょう。 お客様を知る まず、あなたのお客について知らなければいけません。 お客のことを全く考えずに、自分が売れる!と思った商品を市場に投入しても売れない可能性が非常に高いです。お客のことを知らないという事業者は結構いる印象です。 自分の商品に惚れ込んでしまっている場合、自分だけが良い商品だ!と思い込んでいると、買ってくれるお客のことが分からず商品が売れない場合が多いです。 では「お客の何を調べるの?」というとこのテーマだけで一つの動画が出来てしまうので、最も重要なポイントだけをお伝えします。 それはお客の ・悩み ・欲求 の2つです。あなたの取り扱う商品がお客の悩みを解決するもの、もしくは欲求を満たすものであること。そして、あなたの商品の「伝え方のポイント」としても、この2つが入っていないと売れない可能性が高くなります。 商品を知る 次に自社の商品について調べましょう。 これは先ほどお伝えしたように、あなたの商品がお客さんの悩みを解決し、欲求を満たすものなのかを確認しなければいけません。 それ以外にも、あなたの商品が ・買いやすい価格であるのか? ・商品に魅力的な物語があるのか? ・他社より選ばれる理由は何か? ・魅了的な特典・オファーはあるのか? なども調べることも大切です。 値決めは経営 この中でも「価格」は大切な要因です。どれだけ商品が素晴らしかったとしても、お客には予算があります。 赤字覚悟で売ったり、業界で最安値にする必要はありませんが ・価格に見合った価値がない ・価格を高くし過ぎて買える顧客数が少なくなる ということもあります。 京セラの稲盛和夫さんも「値決めは経営である」と言っているくらい価格というのは、大切だということを忘れてはいけません。 競合他社を知る 最後にライバルについてです。 自分の競合他社のことをどれだけ理解しているでしょうか?全く競合のことを知らずに、事業を運営していると負ける可能性が高いです。 あなたの商品の強みが、ライバルともろにバッティングをしていると資本が多い方が勝ちます。またあなたの商圏のライバルを見ずに、業界でNo.1の会社ばかり見ていても無駄だったりすることもあります。 ライバルが弱いところで戦うというのは資本が限られている中小企業には非常に有効です。 逆に業界No.1という立場であれば、ブランド力と資本を使って 自社が出来ていない領域の会社を買収するとか、強者の戦い方があります。 ライバルが全くいないというのも注意が必要です。 ライバルがいないのでブルーオーシャンだ!と思うかもしれませんが、過去に誰かがその市場に参入して、結果を出せなかったからライバルがいないという場合の確率の方が高いです。 中小企業の経営戦略で大切なのは、リッチの中のニッチを狙うことだったりします。 リサーチのあとは? 大まかに説明しましたが、これらがマーケティングのリサーチで重要なポイントです。 このリサーチで調べたことをベースに、あなたの商品の企画を考えます。どの顧客層に対して、ライバルが出来ていないことを、あなたの商品で実現するのか。 どのようにあなたの商品の魅力を伝えるのか。 このようにリサーチで入手した情報の質が、企画の質に影響しますので、今回はリサーチについて重点的に説明をさせて頂きました。 まとめ それはで今回のお話をまとめましょう。 マーケティングの具体的な活動で大切なのは、リサーチと企画です。一般的なマーケティングミックスを使うのもありですが、私のお勧めでは ・お客 ・自社の商品 ・ライバル についてリサーチをする事とご説明をさせて頂きました。 それぞれで調べる事は沢山あるので、今回の動画では簡単にお伝えをさせて頂きましたがまた別の動画で詳しく説明をしていきたいと思います。マーケティングを活用して、輸出であれ、輸入であれ、取り扱う商品を戦略的に広く流通させましょう。 今回のお話は以上になります。ありがとうございました。 ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

色々な貿易取引について | 物流コラム

色々な貿易取引について

色々な貿易取引について動画で解説 どうもこんにちは、飯野です。 今回は色々な種類の貿易取引についてお話をしていきたいと思います。 海外に商品を売る、海外から商品を仕入れるという貿易取引ですが、実際には色んな形での取引が存在しています。 私も日頃の実務では今回ご説明するような色んな貿易の物流に携わることがあります。また過去に商社としてでも複数の貿易取引を経験してきましたので、それらも交えてご説明をしていきたいと思います。 ではいってみましょう。 直接貿易 まず最初にご紹介するのは直接貿易です。 直接貿易とは輸出入国の両方の流通業者・小売業者・製造業者が直接 取引をすることです。商社などを使わずに生産国側の会社と価格や条件などを交渉し、直接取引をするので中間マージンが入っていない取引になります。 中間マージンが乗っていないから、一番いいじゃないか!と思われるかもしれませんが、貿易経験のない人や会社が直接貿易をするとリスクが高いです。 別の動画でも説明したように、代金の支払い、商品の発送などの信用リスクや、言葉、商習慣による違いで間違いが起きる可能性も高いので注意が必要です。 D2Cについて ちなみにですが、最近の流行りのビジネスモデルの一つで、D2Cというものがあります。 D2CはDirect to Consumerのことで、自ら企画した商品を 商社や広告代理店などを使わずに消費者に直接届けるものです。 私も個人的にこのD2Cをしている会社さんのお手伝いをしていて、タイのマンゴーを日本に輸送し、日本各地の実店舗でマンゴージュースを提供しています。 私がタイでマンゴーの加工工場との取引と、日本までの国際輸送をお手伝いしているので、日本にいながらも圧倒的にリーズナブルな価格で本場のフレッシュマンゴージュースを飲むことが出来ます。 そのマンゴージュース屋さんの詳細は概要欄にリンクを貼っておきますので、ご興味がありましたら一度 見てみて下さい。 間接貿易 続きまして、間接貿易をご紹介しましょう。 間接貿易とは商社など、間に仲介者を使って取引をする方法です。 商社は各国にネットワークを持ち、貿易取引に精通しているので商社が入る分のコストは上がりますが、貿易の専門家が間に入ることのメリットもあります。 間接貿易のメリットにはこれらのようなものがあります。 ・外国の商習慣や貿易制度に関して詳しい ・交渉に必要な語学力がある ・小規模の取引の場合は価格メリットがある ・小ロットからも仕入れることが出来る ・納期や品質も商社を通すと調整をしてくれる ・物流も上手くコントロールしてくれる 貿易に精通している商社を使うことでリスクを下げるだけでなく、小ロットでも対応可能というのは条件によっては大きなメリットだと思います。 これらのメリットと自社で出来ることをしっかりと検討をして、商社を上手く活用することも重要だと思います。 並行輸入 次に並行輸入です。 既に国内で販売代理店契約がされている海外のブランドであったとしても、そのブランドの名声、信用、商標を損なわず、不利益を与えないことを条件に代理店の権利者を通さずに輸入販売することです。 この平行輸入で大切なのは、商品が模造品(コピー品)でなく、真正品ということです。 私自身も約15年前に並行輸入をしていた経験があります。 アメリカやカナダのブランドの商品で、日本に正規代理店がありましたが、現地から直接買い付けて、インターネットを使って販売をしていました。 既にブランドの知名度があり、売りやすいというのが並行輸入のメリットです。 並行輸入をする場合に気をつけないといけないのがコピー品の取り扱いです。 特にアパレルなどの場合は、取り扱うブランドが本物か偽物かの真偽が分かりにくく、税関で本物であることの証明を要求されることがあります。 この点についてはノウハウがないと、知らずにコピー品を扱うことになり、税関で止められて通関が通らないこともありますので、ご注意ください。 仲介貿易・3国間貿易 そして仲介貿易です。 仲介貿易は海外の輸出者と輸入者を第三国である国の会社が仲介する取引です。これは3国間貿易とも呼ばれます。 取引自体は仲介者が生産国の会社から仕入れをして、販売先の国に仲介者が販売します。しかし、製品自体は生産国から直接 販売国に送られることで、余計な輸送コストを抑えることが出来ます。 この仲介貿易、3国間貿易ではInvoice, Packing list、B/Lの書き方が少し複雑になります。これらについては別の動画で詳しく解説していますので、そちらをご確認下さい。 委託加工貿易 他には委託加工貿易というものもあります。 委託加工貿易は海外の工場に原材料や部品などを提供し、加工や組み立てさせて、完成した商品を輸入する形態のことをいいます。 わざわざ原材料を送って、他国で加工・組み立てをする理由は主に人件費です。高い輸送費を払ってでも他国で加工・組み立てをする方が安い場合があるのです。 委託加工貿易で重要なのは工場が保税地域にあることや、タイだとBOIという制度を使ったり、輸入税の還付制度を使ったりして、原材料に輸入関税がかからないようにしている事です。 原材料に関税がかかってしまうと、それだけでコストアップにつながり、他国で加工するメリットが薄くなってしまうので、注意しなければいけないポイントです。 OEM輸入 そしてOEM輸入も忘れてはいけません。 OEMとは海外のメーカーが独自の仕様に基づいて製造した製品に、外見に少し変更を加えたり、自社のブランドやロゴをつけたりして自社製品として輸入するものです。 海外にはこのようなOEM製造をしてくれるメーカーは沢山あります。 中国だと精算ロットは数百、数千からと多いことが一般的ですが、タイだと精算ロットが小さくても対応してくれる会社もあります。 自分のブランドの商品をもって販売をしていきたい場合に、割と簡単に始められるのが特徴です。 開発輸入 最後に開発輸入です。 開発輸入には2つあり、1つが鉱業資源や農水産資源の開発輸入です。これは先進国が資本や技術を開発途上国に投下して、鉱業資源や農水産資源を開発しそれを輸入するものです。 そしてもう一つが、流通業者による委託生産としての開発輸入です。 外国製品をそのまま輸入すると、サイズや規格、デザインテイスト、趣味趣向が違う場合がありますよね。それを輸入する国に合う形に仕様や規格を変えたりしてから輸入します。 OEMとの違いは、OEMは製品の主な仕様は海外のメーカーのものを使い、主にロゴやブランド名だけを変えますが、開発輸入では主たる仕様を考案し、別の商品として開発輸入をするものです。 まとめ それでは本日のお話をまとめましょう。 貿易取引には様々なものがあります。直接貿易、間接貿易、並行輸入、仲介貿易、委託加工貿易、OEM輸入、開発輸入など。 それぞれの貿易にはメリットと注意点がありました。 勉強して貿易に詳しくなると、どの形の貿易取引スタイルが自社に合っているかを理解し、それぞれの貿易取引のメリットを使いこなせるようになります。 今流行りのD2Cは少しレベルが高いものになりますが、その分ライバルも少なくなり高い収益が見込めるものになります。 これからも貿易について学び、実践をしていきましょう。 今回のお話は以上になります。ありがとうございました! イーノさんに連絡する ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。