column

貿易コラム

「格安の国、ニッポン」で将来の物流はどのように変わるのか? | 物流ニュース・物流ラジオ

「格安の国、ニッポン」で将来の物流はどのように変わるのか?

最近、書籍などでよく見かける悲しいフレーズがあります。「日本は30年間、負け続けてきた」、「格安の国、ニッポン」。 一時期はGDPが世界で第2位という国だったにも関わらず、このような事になっていると知ると少し寂しい気持ちになります。 日本だけで生活をしていると、「そんなことはない!」と思うかもしれません。信じたくないかもしれません。 しかし、タイに住んでいるとこれは事実だと実感する場面が多くあります。一応、当ブログは物流に関する情報を発信していくブログなので、物流にも絡めてお話をしていきたいと思います。 タイのお寿司事情 最近タイにスシローが出来ました。オープン前からもの凄い注目を集め、連日満員御礼。休日の昼の時点でその日はもう入れないと看板が立っているほどです。 なぜこんなにも多くの人がどっと押し寄せるのか? 確かにスシローのお寿司は価格を見る限り日本と同じくらい。そして逆説的にいうと、他のタイの寿司屋が高すぎるんです。 確か日本の高くないお店だったら、2,000円で そこそこ満足出来るくらい食べられたと記憶しています。 日本は安い国になった!? 冒頭に説明したように、これは色んな書籍やネット記事などで最近よく見かけるテーマです。一昔前に中国人の爆買いというのが話題になりましたよね。 あれを単に、沢山売れて嬉しい!日本経済に貢献してくれる!と楽観的になっているのは周りが見えていない状態。 「やっぱり日本製だよね。」と思われるかもしれませんが、それもあるかもだけど、中国人にとって「日本で買う日本製は安い」から爆買いしていくんです。 他にもこのニュースピックスの特集にもっと詳しく書いています。 一部参考に抜粋をさせて頂きます。 一風堂のラーメン(白丸元味の価格 2021)。 アメリカ:1,739円 フランス:1,692円 香港:1,147円 マレーシア:921円 日本:790円 By NewsPicks編集部 日本は物価が上がっていない 日本は1999年から続くデフレの影響で物価が上がっていません。 先進国にも関わらず、物価が安い。 しかも、それが2021年の今の日本人の消費者マインドでも「安いが当たり前」になっています。 タイの物価はどうだろう? 一方で私が住んでいるタイの物価は継続的に上がっています。 タイのローカルのお店や屋台で食事をする分には安いですが、日本食、韓国料理、イタリアン、スパニッシュとかの普通の店になると結構な金額になります。 もっと高価格帯のお店も沢山あり、タイは以前のような安い国ではないと実感します。 日本の物流はどのように関係している? デフレの話は詳しい経済学者さんにお任せをして、この物価が上がっていない状況、または日本が安い国になっている状況を海運関係者の視点から考えをお話しします。 実は日本発の海上運賃は世界でも安い方なんですね。こちらの動画でも解説をしましたが、日本の船会社は長らく大手荷主との取引において安売りを続けていました。 このように大手荷主の立場が強かったんです。海上輸送というのは特徴を出したり、差別化するのが簡単ではありません。その為、価格が高かったり、ひどい場合は荷主に気に入られないと簡単に切り替えられてしまいます。 もちろんこの安い物流価格も、安い製品価格に貢献しています。消費者にとっては嬉しいことかもしれませんが、マクロな視点から見るとこれは良いことなのでしょうか? やっぱり製造大国!中国の物流はどうなの? 今回のコンテナ不足の問題によって感じたのは、中国の荷主の金払いの良さです。 中国から北米向けは3倍、4倍の価格に跳ね上がっているにも関わらずコンテナが中国に集まるということは、中国の荷主はそれを普通に受け入れています。 すると船会社は金払いの悪い日本にコンテナをまわすより、金払いの良い中国にコンテナをまわす方が儲かります。だから日本のコンテナ不足は深刻でした。 日本の荷主さん、読んで。 >日本の荷主はこれまで、運送コストに厳しすぎました。しかし、今回のコンテナ不足を機にある程度までの値上げを適正価格として受け入れなければ、より高い運賃を提示する海外勢に買い負ける事態が起こります。これによって日本にモノが入りづらくなることも考えられます。 https://t.co/MS8xyOzfxI — イーノさん@物流会社の社長🇹🇭 (@iino_saan) April 18, 2021 コンテナ不足が半年以上続いていて、さすがに日本の荷主も貨物が出せないと問題になるので、高い運賃でも条件を飲まざるを得ない状況です。 ONEですら他のマーケットに注目をしている そして日本の船会社であるONEであっても、日本以外のマーケットに目を向け始めています。 ONE、アジア―東アフリカ 新サービス今月末開始 オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)は15日、3月末からアジアとアフリカ東岸を結ぶ直航サービス「EAF」を開設すると発表した。ONEにとって東アフリカ向けサービスは「EA1」「EA2」に続き3ループ目。ケニアやタンザニア向けサービスを強化することで、アフリカ市場への展開をさらに進めていく。 ルーローテーションは次の通り 上海▽寧波▽南沙▽シンガポール▽ポートクラン▽モンバサ▽ダルエスサラーム▽ポートクラン▽シンガポール▽上海 引用元:日本海事新聞 ONE、アジア―東アフリカ 新サービス今月末開始 日本の物流の傾向はこのように変わるかも 物価を上げるための議論は専門ではないので控えますが、この状況が続くと日本の物流・国際物流においてだとこんなことが起きるような気がします。 日本のマーケットの今後の予想 今後の日本の物流の変化(予想) ・海外から日本に行くインバウンド旅行のは需要は延びる(安いから)。 ・日本国内の製造業としては減少・衰退が進んでいく(他国で作る方が安いから)。 ・高度な製造技術が必要なものは日本で作られる(多分)。 ・他の国で作れるようなものは海外で安く作る。 ・最終製品にまで作りあげて日本に輸入する。 ・3Dプリンターで作れる物は国内で作って国内配送する。 ・これまで材料を輸入していた分の国際物流が減少する。 ・製造を海外に軸足をおくことになるので、日本からの輸出も減少する。 ・先進国として利便性を追求。お届けまでの最後の物流(ラストマイルの物流)に注目が集まる。 ・物流センターとかドローンとかが重要になってくる。 やはり製造という側面が弱くなり、原材料の輸入、製品の輸出が減っていくでしょう。しかし、製品の消費は人が生きる上では必要だし、海外で安く作られるので安い商品が輸入されてきます。 まとめ 日本は他の国に比べて相対的に物価が上がらず、安い国になってしまいました。長期的に続いたデフレマインドもありますが、物流という観点から見ると、それは大手荷主さんの厳しい物流コスト基準が問題もあります。 現在のコンテナ不足ではそれが原因で、船会社も日本以外の国に注目をしています。今後 日本の製造業は減少傾向にあり、日本の国際物流・国内物流も形が変わっていくでしょう。 しかし、これがダメとか悲しいとかではなく、日本は「きめ細やかなサービス」、「おもてなしの心」のような"サービス"の方が海外より圧倒的に優れています。 だから、戦後の復興→高度経済成長→モノづくりで急成長→バブル&崩壊→そこから平成は負けまくったけれども、令和の時代以降は新しい形で更に価値のある国になっていって欲しいと願っています。

営業とマーケティングの違いについて | 物流コラム

営業とマーケティングの違いについて

営業とマーケティングの違いについて動画で解説 どうもこんにちは飯野です。 今回はフォワーダーのマーケッターが語る「営業とマーケティングの違いについて」をお話ししたいと思います。 私の個人的な感覚ですが、営業とマーケティングの違いが良く分かっていない人や会社が国際物流の業界には非常に多いような気がしています。 実際にどのフォワーダーのHPを見ても同じようなことが書いてあり、違いがよく分かりません。 まず、そもそもですが 営業とマーケティングとは何か?ここから解説していきましょう。 営業について まず営業についてです。 色んな会社に営業マンがいますよね。製造業、商社業、金融業、観光業、物流業などなど。 イメージしやすい営業という仕事は、お客さんの所を訪問して、お客さんに自社の商品・サービスの提案をするというものです。 営業を御用聞きという人もいれば、コンサル営業のようなコンサルタント的な役割とする場合もあります。 マーケティングについて そして営業マンは各企業にいる一方で、マーケッターはあんまり聞かないですよね。 マーケティングの部署がある会社は、広告代理店や自動車会社とかで特定の業界や大手企業にはあるという感じです。 もしくは「マーケティング会社」というように、単体で存在している感じです。 またはコンサル会社のコンサルタントがマーケティングを使ってクライアントの業績アップのアドバイスをしていたりもします。 マーケティングの定義 まずですが、マーケティングの定義をしてみましょう。 世の中には色んな所で「マーケティング」という言葉が使われています。 ツイッターマーケティング、YouTubeマーケティング、インフルーエンサーマーケティングとか。 中には飲み会マーケティングという言葉も聞いたことがあります。ぶっちゃけ、これらはマーケティングではありません。 マーケティングの中のプロモーションの一つです。 ではマーケティングとは何か? 私が一番しっくりくるマーケティングの定義があります。 それは経営の神様、ピーター・ドラッカーが言う 「優れたマーケティングはセールスを不要にする」というもの。 例えば、マーケティングがむちゃくちゃ強かったら、積極的に営業する必要はなくって、欲しいと言ってくるお客さんの目の前に商品をポンっと置いてあげると買ってくれます。 営業は全く不要ですよね。これが優れた「マーケティング」です。 物流業界におけるマーケティング フォワーダーやその他の物流の業界では、このマーケティングに力を入れているところはあまり見かけません。 なぜか?私が思うには「トップがマーケティングについてあまり理解していない」ということが考えられます。 これは本当にもったいないとだと思っています。 私は過去にマーケティングの勉強をして、ずっと実践してきた経験があります。 またその経験を現在のフォワーダーとしてでも使っているので、7年前にタイでお客ゼロから始めた時でも結果を出すことが出来ましたし、今でもYouTubeなどを利用して 継続して新規顧客獲得が出来ております。 営業とマーケティングのメリット・デメリット 営業やマーケティングの定義やイメージはご理解頂けたかと思います。 では次に、営業とマーケティングの違いについて、それぞれのメリットとデメリットを含めて解説していきましょう。 営業のメリット 営業のメリットは、ズバリ「 分かりやすく」て「早い」こと。 マーケティングに比べると、「営業」って何をするか分かりやすいですよね。 だから企業のトップも営業を知っているから「ガンガン営業してこい」の一択になってしまいがちです。 実際にお客さんの前で話を聞いて、うまく提案ができれば成果にもつながりやすいです。 営業のデメリット そして営業のデメリットは、経営者の視点から言うと、良い営業マンに頼りがちになること。 また営業マンに、ある一定水準の営業スキルが要求されることです。 たまに本当に営業スキルが高いスーパー営業マンがいます。 この営業マンに頼ればガンガン売ってくれるのですが、もし この営業マンが会社を去った時に 組織として大きな損失となります。 この営業マンのノウハウがチームや社内でうまく共有されていなければ、一気に会社の力は落ちてしまいます。 また売れない営業マンは本当に売れません。これは採用時の問題にも関係するのですが、会社からしたら売れない営業マンを抱えてしまうと無駄なコストになります。 売れる営業マンになる為の教育するにも、教育コストがかかりますし、時間もかかります。 私自身会社を経営していますが、これらの問題は常日頃から感じています。 マーケティングのメリット では一方で、マーケティングのメリットとは何でしょうか? 「組織で集客の力を底上げ出来る」ことです。 特定の営業マンに頼らずに、マーケティングを使ってお客さんの方から来てもらうことが出来ます。 ちなみに、営業マンが個人でマーケティングを使うことも出来ますし、これが出来るようになると、更に価値の高い営業マンになれるとお約束します。 これはまた別の機会にお話することにしましょう。 優れたマーケティングが出来ていれば、お客さんは既に「買いたい状態」「興味を持ってくれている状態」なので優秀な営業マンでなく、一般の営業マンが提案しても売りやすい状態になっています。 これがマーケティングの大きなメリットです。 また成果が数字として見えやすいのもマーケティングのメリットです。 マーケティングとは科学のようなもので、1つの施策を試して、効果測定をして改善を繰り返します。 人に大きく依存しないので、効果測定もしやすく、何が良くて、何がダメだというのが数字として出てきます。 これはコントロールがしやすく、改善の施策も数字として出ますので結果が出やすくなります。 マーケティングのデメリット 一方でマーケティングのデメリットとは何でしょうか? それは ある程度の費用がかかり、時間がかかる事です。 もし早い成果を求めるなら、サンプルの絶対数が必要となりますので、より費用をかける必要があります。 また露出が多くなると、自分たちが求めているお客さんとは違うお客さんからの問い合わせも増えます。 これはメッセージをもっと絞れば対応出来ますが、自分が狙っているマーケットが小さかったら、お客が来ない可能性があります。 バランスを取らないといけないポイントですね。 また「マーケティングは難しい」と思われているのもデメリットだと思います。 コンサル会社のコンサルタント達は、やたらと難しいマーケティング用語を使って高い費用を請求していますが、実際のところはそんなに難しいものではありません。 マーケティングには色んな分析・プロモーションがあり、簡単なものから少しずつ実践をしていけば成果につながりやすいのです。 営業とマーケティングを分かりやすいイメージで例えると、営業が強い会社は、特定の営業マンだけが強いけれども マーケティングが強い会社は、複数の一般的な営業マンに強い武器を与えている感じです。 もしこの強い営業マンが辞めてしまったら会社としては大きな損失になりますが、マーケティングが強い会社だと、もし営業マンに辞められてもそれほど大きくは影響しません。 弊社のマーケティング例 ここで弊社が使っているマーケティングの一例をご紹介します。 弊社では「ターゲティング」を意識して、自社の強みをある程度絞ってメッセージを伝えています。 ターゲティングとは、特定のお客に狙って、会社のブランドイメージを伝えたり、会社の強みや魅力を伝えることです。 フォワーダーの多くの会社は、ぶっちゃけ違いがよく分かりません。 ほとんどの会社が、 ・ワンストップサービス ・きめ細やかなサービス ・世界各国へのネットワーク とかを伝えています。 HPを見ても非常に似たり寄ったりの感じです。 これだとお客さんが見るところは、「営業マンのパフォーマンス」や「価格」になってしまいます。 弊社の場合の例えですが、私はタイの国内の日系企業のお客さんには「海上輸出が超強いです」と最初に伝えています。 また海外の代理店や見込み客には「タイの物流はイーノさん」というメッセージを何度も伝えています。 これによって 自社が得意としている、海上輸出を必要としているお客さんに、狙ってメリットを伝えているので、競合と比較しても選ばれやすく、また勝ちやすくなります。 また海外のフォワーダーの代理店候補の会社も、タイの物流はイーノさんに任せてみようかと、思い出しやすくもしています。 ターゲッティングが明確になったら、どの媒体を使ってメッセージを伝えるのか? 私の場合はYouTube、Twitter、Linkedinを主に活用し、たまにFacebook広告も使ったりします。 また作ったコンテンツをブログにもまとめていて、Googleの検索で上位表示される工夫もしています。 これにより弊社のYouTubeを見たというお客さんや海外のフォワーダーからタイ発の案件の問い合わせがきます。 そこに対して実際に訪問したり、オンラインで面談したりして、簡単な営業活動をします。 既に弊社に興味を持っているお客さんと話をするので、高い確率で成約することになります。 ちなみに営業する時のプレゼン資料も、ターゲッティングとメリットを盛り込んだものに仕上げています。 現在、まだコロナウィルスは世界中で猛威を振るっていて、コロナありきの生活のニューノーマルが来るとも言われたりしています。 在宅ワークを取り入れている会社も多く、またお客さんも対面の面談を拒否してくるところもあります。 そんな状態で新規顧客の獲得を「ガンガン営業する」の一択だけで、果たして出来るのでしょうか? 在宅ワークをしている人に新規で連絡をとるのは難しいですし、新規の飛び込みでオンラインミーティングを依頼するのも簡単なことではありません。 私としてもそんな営業をされたら嫌ですし、個人的にはかなり無理があると思います。 今回このようなお話をさせてもらったのは、フォワーダーとしての顧客獲得のスタイルも見直す必要があるのでは?とお伝えしたかったからです。 まとめ それでは今回の話をまとめましょう。 フォワーダーで現在 マーケティングを取り入れている会社は非常に少ないです。 マーケティングとは?を定義すると、私のお勧めはピーター・ドラッカーの「優れたマーケティングはセールスを不要にする」というものがあります。 実際に、営業とマーケティングにはそれぞれメリットとデメリットがあります。 営業のメリットは「分かりやすい」「うまく提案出来れば結果は早い」こと。 デメリットは「特定の営業マンに頼りがちになってしまう」こと。 そしてマーケティングのメリットは「組織全体の集客の力を底上げする」こと。 「成果が数値で測定しやすく、改善しやすい」こと。 デメリットは「ある程度の費用と時間がかかること」「難しいと思われている」ことです。 しかし実際にマーケティングを取り入れてみて活動をすると、成果は出ると私の経験上で実感しています。 現在はコロナと共に生きる、ニューノーマルの社会だと言われています。 この社会ではフォワーダーも適切なマーケティングが必要になるのではと私は考えている所です。 経営者の目線で言えば、確かにマーケティングにはコストがかかりますが、それは売れない営業マンを抱えていても同じこと。 そして営業マン個人へのメッセージとしては、個人がマーケティングを使えば更に価値ある存在になります。 ビジネスを運営する、前進させるにはある程度のコストが必要です。 そして個人の自己投資としてもマーケティングは価値があります。 組織・個人として価値あることを見極めるのが大切で、これからの時代を生きる新しいフォワーダーとして、営業力の強化だけでなく、適切なマーケティングを取り入れてみてはいかがでしょうか。 今回のお話は以上になります!ありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

フォワーダーの新入社員の仕事とは?国際物流業の新卒がやるべき6つの事。 | フォワーダーの仕事

フォワーダーの新入社員の仕事とは?国際物流業の新卒がやるべき6つの事。

早いもので今年も4月。日本では新社会人たちが、それぞれの想いを持って入社をしたと思います。タイでは新卒の入社時期は特に決まっていません。好きな時に入ってきます。 日本独特の4月のフレッシュな雰囲気というのは、外から見ていて「なんか良いな」とこの季節が来るたびに思ってしまいます。 そんな初々しい新入社員の方たちの中で、国際物流の業界で働く人たちもいると思います。 今回はタイでフォワーダーを経営している立場から、日本の国際物流業界で働き始めた若者たちに向けて、もし私が新卒だったらというテーマでお話をしたいと思います。 イーノさんのフォワーダーとしての経歴 簡単な自己紹介ですが、私が初めてフォワーダーの仕事をし始めたのは、30歳の時。自分の事業が失敗した直後で、とにかく早く就職しないとヤバいという状態で、私の英語力を買ってくれる会社がフォワーダーでした。 人材紹介のサービスを使って、外資系のフォワーダーに派遣社員として働き 最初は海上輸入の業務をしていました。 その後、タイで働く機会があり、最初にタイで入社した会社は現在の親会社。タイのローカルのフォワーダーで営業として入社しました。 そこで営業成績が良く、またオーナーと仲良くなったので 自分の会社を立ち上げることになりました。現在、会社は5期目を迎えていて おかげさまで安定した経営が出来ております。 国際物流の登竜門とは? 私が初めてフォワーダーの業務として仕事をした時に実感をしたこと、また現在ではスタッフを抱えて教育をしているので、国際物流の仕事で新人が感じることは共通していると思います。 フォワーダーの新入社員として働く皆さんも同じことを感じると思いますので(多分)、まずそれについて説明をしていきたいと思います。 なんでこんなに書類が多いの? 国際物流では取り扱う書類がとにかく多いです。 国際物流の書類 - 例 ・Invoice ・Packing List ・B/L(Draft/Original/Surrender/Waybill) ・Letter of Credit ・Shipping Instruction ・Booking Confirmation ・VGM/AFR(書類ではないが提出があるルール) ・原産地証明書 ・その他、他法令に関する各種書類 ・Arrival Notice ・Delivery Note ざっと思いつくだけでこれくらいあります。 何で単に物を送るだけなのに、こんなに書類が多いのか?個人の荷物を送る時にはこんなに沢山の書類を要求されませんが、商業貨物だと必要になります。 1件のプロセスが多い 国際物流では貨物が別の国に送られるまでに複数のプロセスがあるからです。この各プロセスでそれぞれの書類が必要となります。 簡単にですがざっとプロセスをご紹介します。 国際輸送のプロセス ・船/飛行機の予約(S.I, Booking Confirmation) ・貨物のピックアップ ・貨物の梱包(必要な場合) ・貨物の重量の申告(VGM) ・貨物の事前申告(AFR/AMS) ・輸出申告(通関,C/O) ・海上・航空輸送(B/L, AWB) ・貨物の到着案内(Arrival Notice) ・輸入申告(輸入通関) ・税金の支払い ・貨物を港でピックアップ(D/O) ・配送完了 フォワーダーの会社に入社した人は、まずこの全体像が見えないと何もできないと思います。 イーノさんが新入社員なら さて前置きが長くなりましたが、本題です。もし私がフォワーダーの営業マンとして新入社員となったら何をするか。 前提条件として中小企業のフォワーダーとします。企業の規模で出来る事や期待されていることが違うと思いますので。 1. 業界に関する基本ルールを超勉強する まずルールが分からないと、お客さんに提案が出来ません。その前にお客さんの問題も見抜けなかったりします。営業マンだからといって海上・航空のスペースを売れば良いというだけではありません。 海上・航空のスペースだけであれば、スペースの確保力と価格競争になります。スペース確保は新人が出来ることではなく、会社組織としての総合力の問題です。 そして価格競争であれば大手が本気を出したら勝てません。 だから国際物流の基本ルールをまず学んで、自分の引き出しを増やすこと。お客さんを訪問した時にお客さんが何で悩んでいて、もしくはより良い提案が出来るような基礎知識を身につけることが本当に重要です。 [keni-linkcard url="http://forwarder-university.com/training-lesson/?lang=ja" target="_blank"] 2. 業務能力を高める フォワーダーの営業マンといえど、お客さんを訪問するだけではありません。会社によっても違いますが、お客さんの物流の業務はCS担当が全てするところもあれば、営業も業務に加わって対応する場合があります。 外回りの営業であったとしても業務能力が必要な理由は上述した通りです。国際物流では本当に多くのプロセスがあり、1つの小さなミスでも貨物をストップさせて大きな問題につながるからです。 基本的に自分でミスをしない。もし他の人がミスをしてもカバー出来る様にするのが超大切です。業務能力が低いとミスが多発して全体に迷惑をかけてしまうので。 3. 全ての仕事を快く引き受ける 国際物流の仕事は本当に色んなものがあります。取り扱う貨物や地域で違った規制が出てきて最初は混乱するかもしれません。 しかし新人であれば基本的に知識はゼロの状態。スポンジの様に色んな知識を経験してくことをお勧めします。色々と実際に体験してみないと分からないことも多いです。 体験・経験値の多さが今後の仕事の活動内容に影響するのは間違いなくって、最初から仕事を選ぶということはしない方がいいでしょう。 4. 社内・社外で敵を作らない 新入社員で若い時の私は生意気だったので社内(商社)で敵を結構作っていたらしいですが、今振り返るとフォワーダーだったら特に終わっていたと思います。 何度も言いますが国際物流の仕事は沢山のプロセスがあり、関係者が多いのです。多くの人の協力を得て1件の仕事をまっとうすることになるのでチームワークが大切になります。 「営業マンは仕事を取ってきてなんぼ」みたいな古い考えがあったりするかもしれませんが、フォワーダーに関しては別です。 フォワーダーの場合では仕事の役割分担が違い、やることが違うだけなのです。他の仕事でも基本はそうですが。 こういうのって若い時は特に気づかないものだと思います。中途半端に成果を出してしまうと「自分の実力」と勘違いしてしまうのですが、それは全て他の人たちのサポートがあるからです。 5. 英語を身につける 他の業界でも英語は大切だと言われますが、フォワーダーという仕事においては英語能力はデフォルトだと言っても過言ではありません。 日本だけでなく他国の人たちとコミュニケーションを取って貨物を輸送する仕事です。メールはもちろん英語になり、営業マンであれば海外の人に電話をすることもありますし、海外に行くこともあります。 上述したように、フォワーダーの仕事はチームワークが大切です。これは社内だけでなく、国外の協力者(支店・代理店)も人たちも含めて協力して貨物を運ぶ仕事です。 副業はしない 昨今では大手企業でも副業解禁という風潮がありますが、私が新入社員なら副業はしません。自分が新人だった時に思いっきり副業をやっていましたが、もし新卒に戻れるなら絶対にやりません。 副業、更に言えば起業もですが、いつでも出来ます。 それよりも自分が所属した組織から学ぶ方が大きな財産だと思うからです。言い方は悪いですが会社を利用すれば良いと思います。 サラリーマンだと滅多なことでは首を切られませんし、失敗しても良いから挑戦をすること。 大切なことなので2回言いますが、副業・起業はいつでも出来ます。しかし新入社員として、組織から色々と教えてもらえる期間は限られています。この期間を自分なりに有効活用することをお勧めします。 まとめ もし私が新入社員ならというテーマで簡潔に書きましたが、実際はもっと意識してやることはあります。※私の個人ブログの方で書こうと思いました。 ですが、今回はフォワーダーという仕事の特性を理解して、新人時代に特に意識することとして6つのポイントをお伝えしました。やるべきことが多いと結局何も出来なかったというケースは多いですからね。 私もタイでフォワーダーとして活動して8年目になります。新人の皆さんと私は同業者ですが、パートナーになれる可能性もあります。弊社では日本に支店はなく、代理店とお取り引きをするというスタイルをとっていますので。 これも何かのご縁だと思います。皆さんの成長に私の経験が何かのお役に立てばとても嬉しいと思います。頑張ってください!

コロナでフォワーダーが二極化!?影響は物流業者にも出ています。 | フォワーダーの仕事

コロナでフォワーダーが二極化!?影響は物流業者にも出ています。

2020年の3月くらいからコロナウィルスが世界中で蔓延をしていって、仕事を失った人・倒産してしまった会社、逆に儲けた人・会社があると思います。 私がタイでフォワーダーの仕事を始めたのが2014年2月。そこから2016年に自分の会社を経営しているのですが、最近になってやっと業界のことをよく考えるようになりました。 直近の私の周りの話で言えば、コロナによってフォワーダーは仕事が取れる会社、仕事が取れない会社と二極化してきた印象があります。 今後、国際物流の業界はどのようになっていくのか?現時点での私の考察をツラツラと書いていきたいと思います。 コロナによって仕事が出来なくなる 上述したように、私の周りでは仕事が無くなる、倒産するフォワーダーの話を聞く機会があります。なぜそんなことになるのか? それはコロナが影響して発生したコンテナ不足の問題です。2020年11月頃からコンテナ不足の影響が出始めて、今もまだ解消の見込みが立っていません。 更にスエズ運河の問題でコンテナ不足に拍車がかかる懸念があります。コンテナ不足が長期化すると更に経営に大きなダメージを喰らうフォワーダーが増えていくでしょう。 限られたスペース・コンテナが取れない コンテナの本数には限りがあります。この限りあるコンテナを取れる会社とはどのような会社なのか? ズバリ、船会社に対して高い交渉力を持っている会社となります。逆に言えば、交渉力が全くない会社はコンテナを割り当ててもらえません。 キャッシュフローの問題で仕事が取れない もう一つの点はキャッシュフローです。私たちフォワーダーは船をBookingしてB/Lが発行されるタイミングで船会社に海上運賃を先に支払っています。 しかし、お客さんに請求をするのはもっと後です。会社によって異なりますが、弊社では1ヶ月のクレジットタームをお客さんに提供しています。 船会社には先払いをして、お客さんからの代金回収は後になる。なので十分なキャッシュがないと、次のBookingをする資金が足りなくなってしまいます。 高い海上運賃が影響する コンテナ不足の影響で海上運賃は高騰しています。例えば、コンテナ不足の問題の前では上海→ロサンゼルス港はUSD1,500/40’程度でしたが、現在ではUSD4,000/40’を超えています。 コンテナ1本あたりでこれくらいのキャッシュが必要になるので、これを1shipmentで10本のコンテナをBookingする必要があったらどうでしょうか。 かなりの現金を持っていないと、お客さんから代金回収が出来るまでは次の船・仕事が取れないということになります。 二極化するフォワーダー フォワーダーという業態はアセット(船・飛行機などの設備)を持たないので、参入が簡単に出来るのが特徴です。 しかし、参入が簡単だからこそ多くのフォワーダーが市場に存在していました。少人数であれば、そこそこの物量があるお客さんを2−3社抱えれば経営自体は出来てしまいます。 しかし、現在では取扱量が少ないと船会社からコンテナやスペースを割り当ててもらえません。より交渉力のある物量を抱えたフォワーダーにコンテナが回ります。 一部のフォワーダーは圧倒的に勝ち残る コンテナが取れない会社は生き残れませんが、逆にコンテナが取れる会社は圧倒的に有利になります。2020年の年度末も終え、各船会社の純利益が圧倒的に黒字、もの凄く業績が好調だったというニュースが出ています。 フォワーダーも同じで、競争が少ない現在では限られたコンテナを荷主に高く売る事ができるので、高い売り上げ・利益が見込まれます。 またエアーが強いフォワーダーももの凄い業績を上げています。特に日本から欧米へのコンテナ不足は深刻な問題なので、工場を止めないためにエアーで輸送にシフトせざるを得ない会社もあるからです。 まとめ コロナによってもちろん国際物流業界にも影響が出ています。飲食や旅行業界のように全部に悪影響という形ではなく、力の差によって生き残りを分けるというものでした。 二極化が進み、強い会社はより強く、小さな会社は倒産もしているところもあります。資本主義が続く限り国際物流というものは無くなりませんが、全ての会社が安泰というわけではありません。 自分の働く業界について流れを理解し、適切な判断が経営者にも、そして働く従業員たちにも必要だろうなと思います。

2021年 コンテナ不足の問題は “いつ解消する”のか?各国のコロナ感染者数から考察してみた。 | 貿易実務の基本

2021年 コンテナ不足の問題は “いつ解消する”のか?各国のコロナ感染者数から考察してみた。

先日、お客さんとの何気ない会話で質問されました。 このコンテナ不足が原因で海上運賃が上昇する、スペースが取りにくいという状態が続いているので、お客さんにとっても注目せざるを得ないこの問題。 私も少し前にメディア関係者さんに聞かれたときや、YouTubeでは とぼんやりとした回答をしていました。YouTubeでは「これが分かれば苦労しない」ともいっていますが、今でも同じ気持ちです。 このコンテナ不足の問題はいつ解消するのか?本当に分からない。でも多くの人は答えを求めている感じがする。 なので現時点での私の考察をツラツラと書いていきたいと思います。 コンテナ不足とコロナ感染者数 こちらの動画でも詳しく解説をしましたが、現在発生しているコンテナ不足の主な原因はコロナです。 コロナが収まらない限りは、港の港湾労働者、ドライバー、製造業の人たちのマンパワーが落ちてしまうので、コンテナが流れていきません。なのでコロナの新規感染者数を見ながら考えていきたいと思います。 コロナが割と落ち着いている地域 現在、私はタイに住んでいます。タイでも毎日感染者数が発表されるのですが、数十人という感じ。100人単位で出ることはたまにあるんですが、それが出た時点で締め付けが厳しくなります。 タイではコロナがかなり抑制できている方だから、自分の勝手な感覚で「他の国もよくなってきてるんじゃないの?」と思っていました。今回の記事を書くまでは。。 イーノから見た日本のコロナの状況 また同時に日本のニュースも毎日聞いているのですが、最近だと東京で300人とか、大阪が東京より上回ったという感じですよね。 とはいえ、日本ではワクチン接種が医療関係者に3月から始まって、一般の人たちには5月前後で接種できるみたいなニュースを聞きます。 感染がこれくらいの数でワクチンの入手も海外からちゃんと出来ている感じだし、オリンピックもやることだし、なんとなくコロナは収束に向っているのかな?なんて気もしたりしました。 アメリカはどうだろう? アメリカでは過去に死者が1日で1,000人を超える時があったり、とんでもない状況になっていると思っていました。 しかしファイザーワクチンがいち早く市場に出て、さらにバイデン大統領もワクチン流通を積極的に後押ししています。 ニュースで聞いていたのは4月末にディズニーワールドが再オープンするという感じで、状況は良くなっていっているのだなと思っていました。 データを見る限りでも 依然として多いですが、状況は改善しているのかと思います。 それ以外の地域では? これまでのデータだけを見る限りでは、当初に思っていたような今年の6月末くらいにはコンテナ不足が解消するかもという見立ては割と良い線をいっているような気がします。 しかし、他の地域のデータを見る限りでは、6月末は無理かも。。と思わざるを得ません。 イタリアのコロナ感染者数 3月15日に3度目のロックダウンをするというニュースを聞いて、まだそんな感じなの?と驚いていました。 また、たまたまですが1週間前にイタリアのフォワーダーさんと話をする機会もあり「どうなの?」と聞いたら、飲食店はやってたりするとのこと。 会社に行って仕事しているらしく、そこまでヤバいという印象は受けませんでした。 フランスのコロナ感染者数 3月20日に3度目のロックダウンが始まったとニュースで聞きました。またデータを見る限りでも増加傾向にあるのが見えます。 イギリスのコロナ感染者数 イギリスは昨年の夏くらいから港がヤバい状態になっていました。コンテナが港に滞留しまくって、船会社もイギリス向けのBookingは拒否をするくらいの状況でした。 データを見る限りでは減少傾向にあります。アメリカと同じで自国でワクチンを開発、流通できるというのは、やはり効果的なのでしょうか。 ブラジルのコロナ感染者数 2021年1月17日にワクチン接種開始。「1月22日までに10万人がワクチン接種した」と調べたら書いてありましたが、接種より感染の方が多いです。 人口が多く、人同士の距離が近い(ハグするイメージ)国だとワクチン効果が出るまでに時間がかかるのでしょうか。 インドのコロナ感染者数 インドも過去のニュースの記憶を振り返ると、コロナの影響が大きかった地域だと思います。港にコンテナが溜まり、昨年の上旬ではインド向けの物流が困難だったという印象があります。 各国の感染状況の原因をちゃんと確認をしていませんが、インドも増えています。インドでも自国でワクチンを開発しているけれども、まず人口が多いのとワクチンがまだ追いついていないという感じでしょうか。 欧州航路は厳しい これらのデータを見た時の私の印象ですが、欧州航路はまだまだ厳しいんじゃないかなと思いました。 ワクチンの状況にもよりますが、9月末、もしくは年末くらいまでかかるかもしれません。 北米航路は大丈夫なのか? 北米のコロナ感染状況が緩和してきているので、北米航路は大丈夫か?というと、正直なところ微妙だと現時点では思っております。 理由としてましてはバイデン大統領の約200兆円の追加経済対策です。これがサービスではなく、製品が消費されることになれば中国から更に貨物・コンテナが流れることになります。 そうするとLA港、LB港でまたコンテナが滞留します。そして、そうこうしているうちに9月・10月になってクリスマスシーズン、中国の国慶節(長期休暇)の影響が出るかもしれません。 まとめ コンテナ不足解消にはコロナが各国で抑えられることが条件の1つです。しかし現状を見る限りではヨーロッパでは抑えられていない。その他の大国もまだまだな状況です。 アメリカは国策もありコロナは抑えられていますが、また別の国策から消費が伸びて中国からのコンテナが増加し、港に滞留する可能性もあります。 今年、来年の海上運賃は依然として高い水準を維持するのではないか?というふうに私は考えております。

スエズ運河 座礁の問題から、コンテナ船の巨大化のリスクについて考える。 | 物流ニュース・物流ラジオ

スエズ運河 座礁の問題から、コンテナ船の巨大化のリスクについて考える。

スエズ運河で座礁した船は過去10年に25回あります。しかし今回は20,000TEUクラスのコンテナ船で過去最大のサイズ、その為に運河が完全にブロッックされたことが問題になりました。 単に船が座礁しただけならここまで世界的に注目されるような問題にはならなかったと思います。しかし、絵面としても巨大なコンテナ船が運河を塞ぐというのはとてもインパクトのあるものでした。 今回はこの船の巨大化についてもう少し掘り下げて考えていきたいと思います。 なぜこんなにもコンテナ船は巨大なのか? 最初に質問ですが、なぜこんなに巨大なコンテナ船があるのでしょうか? 答えは簡単で輸送効率を上げるためです。 小さな船で何度も運ぶよりも、大きな船で一回でドーンと輸送する方が燃料費、人件費、その他の諸経費も下がります。 コンテナ船誕生時との比較 コンテナ船が世の中に初めて登場したのが1956年4月。その時は約58個のコンテナが輸送をされました。 そして今回スエズ運河で座礁した船は20,000TEUクラス。20フィートコンテナなら2万個が一度に運べるサイズです。 近年に造船されるコンテナ船は明らかに巨大化傾向にあります。 しかし、この船の巨大化のために、需要より供給の方が大きくなり 多くの船会社が統合したり、韓国系の大手の船会社は倒産までしてしまっています。 利便性より実利の資本主義 この資本主義の現在においては、やはりコストを出来るだけ安くしようとするのがビジネスでの基本です。中型の船を複数運行すると、やはりそれなりにコストとして反映されてきます。 分かりやすく例えるなら、ある町で。。 ・小さなバスが1日3本運行するのか ・大きなバスが1日1本運行するのか という感じでしょうか。 バス会社からしたら1本のバスで乗客を一回で沢山乗せる方が輸送効率は上がります。ですが一方で、町の住人からしたら1日3本バスが運行してくれる方が、自分の予定を立てやすくて便利なはずです。 これと同じことが海運業界にも起こっています。船が巨大化する一方で、船の便数は減ってくるのです。 コンテナ不足・スペース不足で肯定された巨大船 コロナが原因のコンテナ・スペース不足では、この巨大なコンテナ船のスペースが足りていない状況です。船会社は船のスペースを在庫できないし、出来る限り船をフルスペースで運行させたいもの。 現在では、このコンテナ不足・スペース不足で巨大なコンテナ船が満船になっている。これは儲かりますよね。 船の巨大化は止まらないのか? 今回のスエズ運河の事故が影響するかは分かりませんが、これ以上の大型化には少しブレーキになったかもしれません。 とはいえ現在、世界最大級のコンテナ船では2.3万TEUを運べます。これが3万TEU運べる船が出てくると世界各地の港も改築をしないといけません。 スエズ運河や他の運河も改築が必要になったりするでしょう。 中型船メインのサービス 上述したように、大型ではなく 少し小さなサイズのコンテナ船で、複数のスケジュールのサービスがある方が荷主にとっては助かるものです。 去年の11月以前では海上運賃は底値がずっと続いていたのですが、妥当で適切な海上運賃で中型船を頻繁に運行する!というポリシーで経営してくれる船社があってもよいのかなと思います。 少し高くてもよいから安定スケジュールのサービスを理解する、運賃を受け入れてくれる。でも、私たち海運業で海上運賃の見積もりを出した時に「他社の方が10ドル安い!」と普通に言われます。 このような荷主さんばっかりだと、この構想は実現しないでしょう。 まとめ コンテナ船の巨大化はコロナ前までは赤字の原因と捉えられていましたが、コロナ後のコンテナ・スペース不足で一気に肯定されたような気がします。 しかし、今回のスエズ運河の座礁の問題が発生して「巨大すぎるコンテナ船は安全運行リスクがある!となって、中型船にシフトしていくか?」というと資本主義の世の中では、そうはいかないでしょう。 荷主からしたら船の大きさは全く関係なく、安定的でフレキシブルなスケジュールが求められるのですが、船のスペースを在庫することができない船会社にとっては利益、リスクを考えると単なる私の妄想に終わる話なのかなと書いていて思いました。

スエズ運河で離礁!まだ問題は解決されず、運賃の値上げにつながるか? | 物流ニュース・物流ラジオ

スエズ運河で離礁!まだ問題は解決されず、運賃の値上げにつながるか?

3月29日にスエズ運河で座礁していたエバーグリーンの船首が、離礁したという喜ばしいニュースが入って来ました。 私としては26日に動画の台本を作成して、29日の朝に動画をリリースした後くらいにこのニュースが飛び込んで来たので、内心は発信をやめようと迷ったという裏話があります。 [keni-linkcard url="http://forwarder-university.com/2nd-suez-boom/?lang=ja" target="_blank"] とはいえ、離礁したからといってすぐに輸送再開!となるかというと、そうではありません。動画でも解説をした通り、現在 約300隻以上の船がスエズ運河周辺で待機をしています。 また今朝(3月30日)のニュースで、一部の船会社が南アフリカの喜望峰回りを決定したとの進捗がありました。 なぜ離礁したのに、問題は解決されないのでしょうか? 物流の目詰まりはすぐに解消されない スエズ運河は通常時で約50隻/日の船が運航する運河です。またEver Givenは離礁したとはいえ、完全に運河の通り道を開けたわけではありません。まだ作業は残っています。 小さい船は通れるかもしれませんが、大きなコンテナ船が通れるようになるかは まだ不明です。 また約300隻以上の船が待機しているのだから、この順番待ちをしなければいけないわけです。 だからマースクやCMA CGMといった船会社は追加で10日くらいかかっても、確実に見えているスケジュールを優先しました。 まだ目が離せない問題 座礁したのが23日で、離礁したのが30日。まだ完全に解消をしていない状態で既に7日間が経過しています。 一部の船は追加で10日くらいをかけた喜望峰回りを選択しました。この船会社の場合は既に2週間以上スケジュールが遅れることになります。 スケジュールが遅れるとどうなるのか? ご存知の通り、現在 コンテナ不足で貨物が出したくても予定通りに出しにくい状態が続いています。このスエズ運河の問題がなかったら、使えたはずのコンテナがまだ海の上にある状態なので使えません。 となると、輸出側でまたコンテナが足りない!という状態になります。 そして上述したような目詰まりが輸出地でも発生することになります。輸出したいけれども、輸出が出来ない会社が増えるのです。 その間の在庫は溜まっていき(もちろん生産調整をするでしょうが)、出したい量と出せる量のバランスが取れておらず、ここでも目詰まり・滞留が発生することになります。 値上げのタイミングについて 実際に値上げがあるのかどうかは、まだ分かりません。船会社のヘッドクオーター次第という感じです。 ですが参考までにですが、弊社ではコンテナ不足で値上がりが激しかった昨年の11月以降、船会社の価格改定は2週間に一回ありました。 ヘッドクオーターのプライシングチームが決めて、各国の営業マンに値上げの指令がいくのでしょうが、私たちフォワダーにももちろん影響します。 上述したように待機している船で1週間以上、喜望峰を回る船会社にとったら2週間以上のスケジュールの遅れがあるわけです。 この遅れ分のコンテナ不足分の値上げは、どこかで発生するかと私個人的に思っております。 まとめ 3月29日に船が離礁したという喜ばしいニュースがあったのですが、まだ完全に復旧したという状態ではありません。物流での目詰まりが解消されるのは時間がかかるものです。 そして一部の船会社は喜望峰回りを選択しました。これによりこの船会社のスケジュールの遅れは予定より2週間以上となります。 これは輸出側でのコンテナ確保にももちろん影響します。海上運賃の値上げにもつながる可能性は十分にあるので、まだまだこの問題は目が離せません。

20フィートコンテナと40フィートコンテナの選び方 | 輸送・ロジスティクス

20フィートコンテナと40フィートコンテナの選び方

20フィートコンテナと40フィートコンテナの選び方を動画で解説 どうもこんにちは飯野です。 今回は20フィートコンテナと40フィートコンテナの違い、そしてこれらのコンテナを選ぶポイントについてお話をしていきたいと思います。 今回の話は分かりやすくする為に、一般のドライコンテナで、40フィートはハイキューブではないという前提でお話をします。 また数字も覚えやすい様に、ざっくりした数字を使っております。 他のコンテナの種類の詳細については、概要欄に関連動画を貼っておきますので是非ご確認ください。 ではいってみましょう! 20フィートコンテナと40フィートコンテナの選び方 外国に沢山の貨物を輸送する一般的な方法は20フィートや40フィートのコンテナを使った海上輸送です。 荷主は物量などや料金などを考えて、これらのコンテナの内からより適切な方を選びます。 しかし実際にコンテナを選ぼうとすると慣れていない人にとったらどちらのコンテナが適切なのか分からないというケースも多いのではないでしょうか。 輸出時に適切なコンテナを選ぶことは、輸入者側に対しても大切なことです。 例えば、既に20フィートを使用する物量に達しているにも関わらず、損益分岐点を理解せずに 無理にLCLで運ぶと輸入国側で大きなCFSチャージが発生するため、輸入者からのクレームにつながりやすくなります。 やはり、物量を考えた上で適切な輸送形態を選ぶことが重要です。 コンテナサイズを選ぶ際の2つのポイント 実際にこのような問題が20フィートや40フィートコンテナでもあります。 20フィートと40フィートにも選ぶべきポイントがあるのです。 それが次の2つです。 ・容積と積載可能重量 ・輸入国側の費用 それぞれを詳しくみてみましょう。 コンテナの容積と積載可能重量 まずコンテナの容積と積載可能重量について説明します。 20フィートコンテナと40フィートコンテナの容積と積載可能重量は、ざっくりですがこのようになります。 20’フィートコンテナ 容積:幅 2.3m x 高さ: 2.3m x 長さ 6m 積載可能重量:約25ton 40’フィートコンテナ 容積:幅 2.3m x 高さ: 2.3m x 長さ 12m 積載可能重量:約25ton これは覚えやすいように「ざっくりした数字」なのですが、積載可能重量は各国の道路交通法によって少し異なります。 実際に貨物を送るときは事前に向け地の道路交通法をご確認下さい。 さて次の2つの特徴があると分かります。 ・容積は 40フィートが2倍 ・積載可能重量は同じ 20フィートと40フィートを比べた場合、長さが倍になるため積載可能重量も倍になると考えられがちです。 しかし実は積載可能重量はどちらも同じであり容積のみが2倍違うだけです。 最大重量は同じであるため、40フィートコンテナは容積が大きいものを運ぶときに向いています。 「容積」と「重量」について ここで物流の「容積」と「重量」について少し補足をさせて下さい。 貨物を送るときに重要なポイントの一つが容積と重量なのです。 ・軽くてかさばるもの ・重いけど小さなもの これらが物流においての容積と重量を考慮しなければいけない貨物です。 極端な例ですが綿(わた)を運ぼうとすると、重量は軽いけれども沢山のスペースを使いますよね。 また筋トレに使う様な鉄アレイやバーベルを運ぼうとすると、重量は重いけれどもそれほどスペースは不要ですよね。 一般的な例でいうとプラスチック製の自動車のパーツは軽くてかさばります。 一方でお米や水はかさばらないけれども重たいです。 これをコンテナの特徴に合わせて考えると、40フィートコンテナはプラスチック製の自動車パーツのように 軽くて容積が大きいものを運ぶのに向いています。 一方でかさばらないけれども重たいものは20フィートで運ぶことになります。 例えば鉄のロールなどは かさばらないけれどもすごく重いです。 もしこのような鉄の塊を40フィートコンテナにパンパンに積み込んでしまうと、積載重量が25トンを軽く超えてしまいます。 輸入国側の費用 次に輸入国側の費用についてです。 コンテナが輸入国に到着するとコンテナターミナルという所にコンテナが下され、通関が終わり貨物が引き取られるまでそこで保管します。 船会社の請求項目にTHC(Terminal Handling Charge)というものがあるのですが、これが20フィートと40フィートで異なります。 たとえば日本とタイの場合例ですがこのようになります。 THC: JPY 33,000/20’, JPY 49,000/40’ THC: THB 2,700/20’. THB 4,200/40’ 40フィートだからといって20フィートの2倍にはなりませんが、約1.5倍の違いです。結構大きな違いですよね。 また港からコンテナで配送する場合はドレーという専用トラックを使います。 では仮に輸送距離が同じ場合で20フィートと40フィートを輸送する場合、やはり長さが倍ですから料金も倍になるのでしょうか? 倍にはなりませんが20フィートコンテナより、40フィートコンテナを輸送する費用の方が高くなります。 その価格差ですが日本だと1.5倍くらい。 タイだと業者や場所によって異なりますが、40フィートの方が20フィートより20%くらい高い印象です。 やはり、物量に対する適切なコンテナを選ぶことが重要だと思います。 まとめ それでは今回の話をまとめましょう。 20フィートコンテナと40フィートコンテナのざっくりした違いは容積です。 40フィートは20フィートの2倍になります。 そして積載可能重量は25tonで同じになります。 この特徴から ・軽くてかさばる物は40フィートコンテナの方が向いていて ・重たくてからばらない物は20フィートコンテナの方が向いています。 また20フィートと40フィートで輸入国側で発生する費用の金額が違います。 それは主にTHCとドレーの費用です。 貨物を送るときはこれらの費用も把握して、貨物の容積と重量から、20フィートか40フィートコンテナの適切な方を選びましょう。 今回のお話は以上になります。どうもありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

なぜスエズ運河で巨大コンテナ船が座礁したのか?国際物流への影響も考える。 | 物流ニュース・物流ラジオ

なぜスエズ運河で巨大コンテナ船が座礁したのか?国際物流への影響も考える。

どうもこんにちは。飯野です。 今回は 現在世界的に話題になっているスエズ運河の座礁の問題についてお話をしていこうと思います。 YouTubeの動画でも解説をしております。 スエズ運河でコンテナ船が座礁!? 3月23日にエバーグリーンという船会社のEver Givenという名前の船がスエズ運河で座礁をしたというニュースが飛び込んできました。 問題なのは、そのEver Givenという船は全長400mもあってスエズ運河を完全に塞いでしまうほど大きく、他の船が強制的に通行止めを食らっている状態です。 ちなみにですがこの船を所有している会社は正栄汽船という日本の会社です。 スエズ運河ってどんな運河? スエズ運河は地中海と紅海を結ぶ運河で、アジアと欧州を最短距離でつないでいて、世界の貿易の約12%がこの運河を経由しています。 一年で約19,000隻の船、1日で約50隻の船が通行する、国際物流にとっては重要な運河です。 なんで今回、船が座礁したかというと、船に電気系のトラブルがあって、更に強風と砂嵐のために視界が悪化してしまい座礁してしまったとのことです。 船が座礁する場合の多くが運航時のナビゲーションミスが原因だと言われています。スエズ運河は水深が比較的浅い方でして、こういう事故は割と発生しがちな運河です。 実際に今回の座礁が初めてではなく、過去10年に25回の座礁事故がありました。 現在はどのようになっているのか? 現在では突っ込んだ船首の周りの沿岸部分を削ったり、タグボートで押したりして動かそうとしていますが、3月27日時点ではこの船のサルベージ(引き上げ)作業は難航していて、現時点で約300隻の船がスエズ運河周辺で待機をしています。 今回 座礁したコンテナ船はコンテナがほぼ満杯な状態で座礁してしまっています。動かすにはとにかく重たい状態なのです。 もし現在のサルベージ活動がうまくいかないとなると、コンテナを降ろしたり燃料を抜いたりして、軽量化してから動かすことになり、数週間かかるとも言われています。 スエズ運河が使えないとどうなるのか? もし数週間もスエズ運河が使えない状態だと、船は南アフリカの喜望峰を回らなければいけません。 こうなると追加で10日以上の日数がかかるだけでなく、燃料もかなりの量を消費することになるので現在 約300隻の船が待機という選択をとっています。 この座礁の問題がもたらす影響とは? 現状は分かったと。ではこの問題がどのように影響するのでしょうか? 離礁作業がすぐに終われば、影響はそれほど多くはないと思います。しかし、コンテナを積み下ろしたりして、数週間がかかると現在のコンテナ不足に更に影響が出て、海上運賃も上がることになります。 先ほどご説明したように、喜望峰を回ることになると、10日以上の日数がかかるわけです。 この追加の10日間というのがかなり大きくてコンテナの回漕にも時間がかかるし、余計に燃料を使うことにもなるので船会社もそれを補填する形で値上げをしてきます。 過去にスエズブームというのがあった ちなみにですが1956年に第二次中東戦争が勃発してスエズ運河が1年閉鎖されたことがあります。 この時は船が喜望峰回りを強制されることになったり、船の絶対数が足りなくなって、船会社は不定期戦の運賃を2倍にして海運業界は好況を迎えました。 いわゆるスエズブームと呼ばれているものです。 第二次スエズブーム!? 今回の座礁の問題は1年も続くことはないでしょうがもしサルベージに数週間かかるとなるとスポット的な第二次スエズブームが海運業界に訪れるかも知れません。 荷主からしたらたまったものではないので、早い解消を祈るばかりです。 [keni-linkcard url="http://forwarder-university.com/suez-refloat/?lang=ja" target="_blank"]

航空輸送のStraight AWBについて | 輸送・ロジスティクス

航空輸送のStraight AWBについて

航空輸送のStraight AWBについて動画で解説 どうもこんにちは。飯野です。 今回は航空貨物輸送で発行される書類「Air Way Bill」の一種である 「Straight AWB」(ストレート・エアウェイビル)、こちらについて解説をしていきたいと思います。 ストレート・エアウェイビルとは 「Straight AWB」は通称「ストレートB/L」と呼ばれることもあり、送り状のような役割を果たすところは通常のAWBと一緒です。 しかし、使用するケースとその発行方法が通常のAWBと比べ少々特殊です。 それでは詳しく見ていきましょう。 MAWBとHAWB まず、航空貨物運送状=AWBは航空会社やフォワーダーが作成をします。 AWBには大きく分けて2種類のものがあります。 航空会社からフォワーダー等の運送人に対して発行されるのが、MAWB(マスター・エア・ウェイビル)というものです。 そして、フォワーダー等の貨物を取りまとめて輸送する混載業者から荷主へ、HAWB(ハウス・エア・ウェイビル)が発行されます。 航空貨物輸送では大半の場合 1つの貨物手配の案件に対して、MAWBとHAWBが発行されています。 フォワーダーは出来る限り貨物を混載して1つのフライトを予約します。 重量が重いほど割安の航空運賃が適用される仕組みを利用する為です。 ストレート・エアウェイビルの特徴 それに対しフォワーダーが貨物の混載をせずに、航空会社から直接の運送契約としてMAWBのみ発行をするのが Straight AWBです。 該当案件に対し 単独でフライトがBookingされます。 とはいってもフォワーダー経由で航空会社へBooking等をするため、輸出時はフォワーダーが窓口となっているところは変わりません。 しかし 手続きが大きく異なるのはフライト到着後の貨物の輸入に際してです。 貨物が現地の空港到着後は輸入者が空港にて引き取りをします。 つまり貨物のピックアップや輸入手続きを輸入者自身で行う必要があるのです。 輸入時は現地の代理店やフォワーダーを通さないこと、これがStraight AWB使用時の大きな特徴でもあります。 AWBの流れ また、Straight AWBではフォワーダーから輸出者へAWBが送付されますが、輸入者へのAWBは輸出者が直接通知をしなければなりません。 通常は、輸入者へAWBが渡るまでには、 ・フォワーダー(輸出国)⇒フォワーダー(輸入国)⇒輸入者 このようになりますが、輸入国のフォワーダーが仲介しない手続きのため ・フォワーダー(輸出国)⇒輸出者⇒輸入者 といった手順で通知をすることになります。 Straight AWBはフォワーダーにより航空輸出時に貨物が混載されずに、航空運賃が割高となる傾向があります。 更に輸入者にとっては貨物到着後に、自ら手続きをしなければならないという煩雑さがあります。 ストレート・エアウェイビルのメリット しかし、Straight AWBはあまり貨物を輸送しないような向け地や現地の代理店や、フォワーダーがない向け地に対して貨物を航空輸送できるメリットがあります。 ストレート・エアウェイビルの注意点 ここで注意しておきたいのは、Straight AWBで手配の時には輸入者が貨物の受け取りを確実にすることです。 フォワーダーはStraight AWBで手配する旨を輸出者に事前に知らせ、輸出者から輸入者へ到着後のフォローについて説明をしておく必要があります。 そうでなければ空港到着後に貨物が引き取りをされず、長期間放置されるといった問題が発生するケースがあります。 輸入者からも いつものようにフォワーダーが手配すると思っていたと、誤解をされてクレームになりかねません。 フォワーダーから 輸出者・輸入者へ伝達を確実にする必要があるのです。 海上貨物の場合 海上貨物では航空のAWBにあたるものが船荷証券であるB/Lです。 因みに海上貨物輸送でも、航空のStraight AWBと同じような役割を果たすStraight B/Lがあります。 弊社ではこれをダイレクトB/Lや ダイレクトマスターB/Lと呼んでいます。 ダイレクトB/L ダイレクトB/Lでは、海上輸送で船会社へ直接手配を行います。 もしくは 取引のあるフォワーダーにダイレクトB/Lの使用をリクエストします。 ダイレクトB/Lの記載の特徴ですが、荷受人(輸入者)の記載欄に特定の法人や個人の名前を明記します。 notifyとして他通関業者を記載し指定していることもあります。 海上輸送のダイレクトB/Lに関しては詳しく解説している別の動画がありますので、概要欄にリンクを貼っておきます。 まとめ 今回の話をまとめると航空輸送におけるStraight AWBは、 ・航空会社へ直接運送契約を行う。 ・輸入時に、現地のフォワーダーが介入しない。 この2点が重要となります。 Straight AWBの特性は 輸送に関わるフォワーダー・輸出者・輸入者がそれぞれ理解しておく必要があります。 状況によって使い分けが出来るようになった方が、物流手配の選択肢が増えるのでおすすめです。 今回は以上になります。ありがとうございました。 ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。