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貿易コラム

よくあるB/Lのトラブルについて | 貿易書類と手続き

よくあるB/Lのトラブルについて

どうもこんにちは。飯野です。 今回はよくあるB/Lのトラブルについてお話ししたいと思います。 B/Lとは日本語では船荷証券と呼ばれ、運送契約書のことです。輸入の際、貨物を引き取る時に荷物の持ち主であるという証明書になります。 今回はB/Lのよくあるトラブルの例と、トラブルの対処方法についてのお話です。では、いってみましょう。 よくあるB/Lのトラブルについて どのようなものがある? B/Lのトラブルにはどのようなものがあるでしょうか? 主に発生するB/Lのトラブルは ①B/Lの記載内容が間違っている ②貨物を引き取りたいのにMaster B/Lがサレンダーになってない 私が体験しているものでは殆どがこの2つになります。 記載ミス なぜB/Lの記載内容に間違いが生じてしまうのでしょうか? それはB/Lの内容は主に人が手作業で入力しているからです。 輸出者から送られるSI(Shipping Instruction)を元にB/Lは作成されます。フォワーダーがB/Lの原稿となる内容のデータを入力しますので、タイプミスがあると間違ったまま発行されてしまうのです。 またフォワーダーのHBLだけでなく、船会社が発行するMBLにもミスはあります。 なのでB/Lの記載ミスはドラフトの時点でしっかりと確認しましょう。フォワーダーに連絡すれば、すぐに修正してくれます。 B/Lの記載ミスはHBLの場合はすぐに修正することが出来ますが 船会社のダイレクトB/Lを使用している場合は修正により時間がかかります。 B/Lの記載ミスの修正には費用がかかります。主にミスした側の負担になりUSD50程度支払わなければなりません。 サレンダーになっていない そして貨物を引き取りたいのにマスターB/Lがサレンダーになっていない時もあります。サレンダーB/Lは、オリジナルB/Lを発行した際に輸出側でそのB/Lを船会社やフォワーダーに差し入れて回収することです。 なのでサレンダーのことを元地回収とも言います。サレンダーされていれば輸入側にオリジナルB/Lが届いていなくても貨物を引き取ることが出来ます。 しかし サレンダーB/Lの発行手配をしたつもりでも、貨物が引き取れない時があります。 サレンダーB/Lの手配は、一旦オリジナルB/Lが発行されて、そのオリジナルB/Lを輸出側で船会社に差し入れることでサレンダー(元地回収)になります。 よくあるのは輸出側でB/Lの回収手配を忘れていることがあるのです。 これはフォワーダーか船会社の単なるオペーレーションミスで輸出側のフォワーダーに連絡をして、正しくB/Lの元地回収が行われているかを確認しなければいけません。 また稀にあることですが、B/Lが紛失する時があります。これは貨物の持ち主であることの証明がないのと同じなので、貨物を引き取れません。 万が一B/Lが紛失した時の対応としては、輸入者がL/G(Letter of Guarantee)を発行し フォワーダーに説明をすると、先に貨物の引き取りが出来る時があります。 これはフォワーダーによっても判断は分かれることもあるので絶対とは言えませんし、銀行の保証をつけることも求められます。 銀行の保証を解除するためには後日オリジナルのB/Lを入手し、L/Gと交換しなければなりません。もしくは最終的な手段として、法的手段しか方法はありません。 どうしてB/Lのミスは危険なのか ではそもそも、なぜB/Lのミスが危険なのでしょうか? B/Lの記載ミスがあると、輸入側で通関出来なかったり修正に時間がかかります。 そうなると、ヤードや倉庫から貨物を出せずにデマレージや保管料がかかるのです。 貨物が止まって時間がかかるだけでなく、安くない余計な費用も発生するからです。 B/Lの記載ミスを防ぐには ではどうすればB/Lの記載ミスを防ぐことが出来るでしょうか? ・ドラフトの時点でB/Lの記載事項に間違いがないかチェックする ・B/Lが発行されたら直ぐに輸入側にコピーを送り確認をしてもらう そして万が一のオリジナルB/Lの紛失を防ぐには オリジナルは3部発行されるのですが、1度に3部まとめて郵送するのはやめましょう。 またEMS(国際郵便)ではなくDHLなどのクーリエサービスを使って送ると良いでしょう。 他にはサレンダーB/Lを積極的に活用する事をおすすめします。 まとめ 今回のB/Lのトラブルについてまとめます。 B/Lのトラブルでは、B/Lの記載ミスとマスターB/Lがサレンダーになっていないことが頻繁に起こります。また稀にですがB/Lの紛失もあります。B/Lは正しく記載することが重要です。 間違いがないようにドラフトの時点で確認を怠らない様にしましょう。 B/Lの訂正にはお金と時間がかかります。発行した後にB/Lの間違いに気づいたとしても 本船の入港前であれば、それほど大きな問題にはなりません。 またマスターB/Lでサレンダーがされていない場合は とにかく輸出側のフォワーダーとの連携が必要です。 マスターB/Lにサレンダーのスタンプが押されていても船会社のシステムでサレンダーになっていない場合もあります。これは気付いた時点ですぐに行動しなければいけません。 万が一B/Lは無くしてしまうと、再発行は難しいです。 1部は輸出者で保管、1部は輸入者で保管、1部はフォワーダーに送付など決めておくと、どれか1部無くしてしまっても、他のB/Lの原本を使用する事で貨物を引き取ることが出来ます。 これらのことを気をつけるだけでB/Lのトラブル発生確率を下げることが出来るので 参考にして頂ければと思います。今回は以上になります。ありがとうございました。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

第二回!物流クイズ – インコタームズの特徴 | 物流コラム

第二回!物流クイズ – インコタームズの特徴

第二回!物流クイズ どうもこんにちは。飯野です。 さあ、今回も始まりました。第二回目の物流クイズでございます。 このチャンネルではIt’s Fun to learn Logisticsをテーマに発信していますので楽しく物流を学べるように心がけております。 では今回のクイズの概要を説明します。これから各問題ごとに1枚の画像が表示されます。 テーマはインコタームズですが、それぞれの特徴を問題としています。全て4択問題で、選択肢から最も適切な回答を選んで下さい。ちなみに正解は1つだけとは限りません。それではいってみましょう! 第一問 問題。EWXで輸出者のメリットはなんでしょうか? A. 全ての物流のコントロールをする事ができる。 B. 物流のリスクが少ない C. 生産スケジュールを遅らせてもいい D. 何もメリットはない 正解は・・・Bの「物流のリスク」が少ないです。 EXWでは輸出側の工場などから配送先までの貨物のリスクを輸入者が負担します。 輸送手配は全て輸入者が対応してくれるので、もし選択肢に「物流手配の手間が少ない」という回答があればそれも正解になっていたでしょう。 第二問 問題。EXWで輸入者のメリットは何でしょうか? A. 物流をコントロールする事が出来る B. 物流費用を支払う必要がない C. 輸入関税と消費税を支払う必要がない D. フォワーダーを選ぶ事が出来る 正解は・・・AとDです。 先ほど説明したようにEXWでは輸入者が物流の手配をしますので、輸出側の工場から配送先までの全ての物流を手配することになります。 その為、輸出側・輸入側のトラック・通関・フォワーダーを輸入者が選ぶ事が出来るので全ての物流をコントロールすることが可能になります。 第三問 問題。EXWで輸入者のデメリットは何でしょうか? A. デメリットはない B. 現地に詳しいフォワーダーがいないと使えない C. 本船のスペースが取りにくい D. 全ての物流のリスクを負担しなければいけない 正解は・・・BとDです。 EXWでは輸入者が輸出地の物流も手配することになります。その為、取引のあるフォワーダーが輸出側に詳しい必要があるのです。 フォワーダーには得意・不得意があり、現地に支店や代理店がなかったり 全く馴染みがない国の物流手配をすることは難しいです。もし出来たとしてもトラブルが発生した時の対応が難しくなります。 その全く馴染みがない国でのトラブルのリスクも負担する必要がありますので 全てのリスクを輸入者が負担するEXWは輸出する国の物流のことをよく知っているフォワーダーを見つけなければいけません。 第四問 問題。FOBでは貨物の運賃とリスクの負担はどこから輸出者から輸入者に変わるでしょうか? A. 輸出側のCY B. 輸入側のCY C. 輸出側で貨物が船に乗った時 D. 輸入側で貨物が船から下ろされた時 正解は・・Cの輸出側で貨物が船に乗った時です。 CYとはコンテナヤードの事ですが、FOBではCYではなく輸出側で貨物が船に乗せられた時に費用と貨物の責任が輸出者から輸入者に移ります。 先程の輸入者のデメリットでも少し触れましたが、輸入者にとって輸出側の国のことがよく分からないとその国の物流手配をするのは簡単な事ではありません。 なので馴染みのない国から輸入する場合、その国の国内物流を輸出側に任せるFOBを使用するのは 物流のリスクを下げることにつながります。 第五問 最終問題です。この画像はどのインコタームズを表しているでしょうか? A. DPU B. FOB C. CIF D. FCA 正解は・・ DのFCAです。 インコタームズのFCAでは輸出側の特定の場所までの費用とリスクを輸出者が負担する取引条件です。それは輸出側のCYであったり、特定の倉庫の場合があります。 特定の倉庫を使う場合はバイヤーズコンソリデーションで複数の輸出者の貨物をまとめてコンテナに積み込んで輸送する時に使われることもあります。 また輸出側のCYを指定場所としたときに、CYに貨物が入ったら費用負担とリスク負担が輸入者に切り替わります。 これはCYに入った貨物が地震や津波などで災害にあった時の貨物責任は、輸入者が負担することになるのです。 商習慣的にFOBを使うことが多いですが、このようなリスクを知った上で適切なインコタームズ を選択することも大切です。 まとめ 今回のクイズはいかがだったでしょうか。 インコタームズを理解することは大切ですが実際に実務で使用できることが大切です。貿易では貨物が最終的な配送先に届けられるまでに複数のプロセスが存在しています。 そこで発生するリスクや輸出側・輸入側の物流業者の強みなどを考慮してどのような物流手配がベストなのかを選択出来るようになると物流担当者としての強みになります。 引き続きケーススタディーも含めて、楽しく学べるクイズを作っていきたいと思います。 今回はこれまで!また次の動画でお会いしましょう!ありがとうございました! ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

2020年、20201年のコンテナ不足の影響について | 物流コラム

2020年、20201年のコンテナ不足の影響について

2020年、20201年のコンテナ不足の影響について動画で解説 以前に投稿した「コンテナ不足の原因」という動画がとても好評でして多くの人にシェアをしてもらい沢山の人に見てもらうことが出来ました。皆様 本当にありがとうございます。 そこで今回はその続編としまして、現在のコンテナ不足によって起こっている「影響」についてお話をしていきたいと思います。 前回の動画「コンテナ不足の原因」を見ていないという方のために、概要欄にリンクを貼っているので、そちらの動画もあわせて見て頂ければと思います。 コンテナ不足の影響 ではコンテナ不足によって現在 どのような事が起こっているのでしょうか? その影響を大きく分けて2つのポイントからご説明したいと思います。 ・海上運賃の高騰について ・本船の遅延について そしてフォワーダーとしての現場対応についても含め私が知る限りの情報をお伝えしていきたいと思います。 海上運賃の高騰 まずアジアや東南アジアで製造業・商社業・物流業に従事している方なら実感していると思いますが海上運賃がとんでもなく上昇しています。 2020年の10月の時点でアメリカ向けの海上運賃が過去最高に上がっていると前の動画でもお話ししたのですがそれがアジア近海の海上運賃にまで大きく影響してきています。 例えばタイから日本向けの海上運賃はここ数年 比較的低い水準で動きも小さかったのですが、11月から値上がりが始まり、12月には過去の2, 3倍の金額に跳ね上がっています。 特に中国出しの価格が著しく高いです。例えば上海からシンガポールまでの40’の海上運賃は以前であればUSD200/40’ほどだったものが今ではUSD 1,000/40’近くにまでなっています。 また天津からタイは以前はUSD 400/40’ほどでしたが、現在ではUSD2,000/40’を超えています。 コンテナの需要と供給 なぜこのように海上運賃が跳ね上がっているのか?一般的に価格は 需要と供給のバランスで変動します。 現在ではアジア・東南アジアでは特にコンテナが足りておらず、船会社も空コンテナの回漕船をフルに導入してるけれどもコンテナの需要に供給がおいつていません。 では、そのコンテナはいったいどこにあるのか? 実は多くのコンテナは現在 中国から北米・欧州などの長距離航路(ロングホール)の輸送に優先されています。 コロナの影響 ここで少しコロナの話をします。コンテナ不足の原因は前回の動画で主にコロナによる日用品の需要回復、ロックダウンによる人手不足もあると説明しました。それがやはり関係しています。 まず日用品の需要ですが、北米ではクリスマス商戦の需要だけでなく、コロナによる在宅ワークの定着により家で仕事をするための製品や雑貨、またスポーツ用品などの需要も高まりました。 これらの製品の生産国といえば、やはり中国です。 また欧州では、コロナの第3波に備えての生活必需品や消費財の在庫の積み増しと考えられる輸送が9月に中国から多くありました。 この需要の高まりとコンテナ不足が原因で9月から10月の上海出し、オランダのロッテルダム港 向けの海上運賃が上昇しています。 コロナによる人員不足 そしてロックダウンによる人手不足ですがイギリス全土とフランス全土で11月から12月まで2回目のロックダウンがありました。 ロックダウン中は外出禁止や港湾の作業員の人数も減りますので、荷役のスピードが格段に落ちます。 イギリスの港湾では今年の夏頃から船の混雑が始まっていましたが、このロックダウンを機に更に荷役が悪化します。コンテナの搬出作業にも時間がかかりターミナルにコンテナが滞留していきます。 これを少しでも解消するために船会社によってはイギリス向けのBookingは停止したり、イギリスの港を抜港したりするほどでした。 このように欧米での日用品の需要の高まりと、コロナによる人手不足の影響が コンテナ不足の原因です。 それに加え、船会社の収益確保がアジア圏のコンテナ不足に拍車をかけています。アジア内での短距離・中距離の輸送より、収益性の高い 中国から北米・欧州などの長距離航路が優先されています。 だから空のコンテナが中国を除くアジア・東南アジアにないのです。 このコンテナが限られている状況では、船会社が空コンテナの回漕を収益性が高い航路に優先するのが市場原理です。 本船の遅延 そしてこれらの影響は船の遅延にも繋がっています。 先ほど説明したようにコロナの影響で港の人材不足が発生しています。 これは再度ロックダウンとなったイギリス、フランスだけでなくアメリカのロサゼルス港、スリランカのコロンボ港はコロナの影響で荷役遅延が発生しています。 港の混雑 他にもアジアのハブとして大量のコンテナが集まるシンガポールでも港の混雑が深刻で、船が4−5日以上 港で沖待ちしている状態で、貨物を積み下ろす事が出来ません。 シンガポール港の混雑はマーケットの動きが影響しています。 先ほどご説明したように、最近ではロングホールの輸送にコンテナが優先されています。そして、そのロングホールの直行便の本船にスペースがなくなってきました。 その代替えとして、シンガポール経由のトランシップ便を使うようになっています。このトランシップの積み替え荷役の増加が、シンガポール港の混雑の原因になっています。 海上輸送では一つの港が混雑しているだけで、その航路を含む船のサービスは遅延してしまいます。現在、アジア圏ではシンガポールだけでなく、上海、釜山、ベトナムと各地で混雑が発生しています。 スケジュール通りに運行する本船が少ない為、荷主様には何卒ご理解を頂きたいです。 フォワーダーの現場対応 そして最後に私たちフォワーダーの現場対応についてご紹介をさせて頂きます。現在、本当にコンテナがありません。 私たちも各船会社と取引がありますがBooking予定のコンテナ本数を事前に伝えて確保してもらったり、日頃の関係から優先してコンテナを回してもらえることもあります。 そして荷主様もとにかく貨物を出荷しないといけないので、現行で使用しているフォワーダーだけでなく、別のフォワーダーにもコンタクトを取りコンテナの確保をより確実なものにしようとしています。 その為 2重でBookingとなることも珍しくはなく、より早いスケジュールや良い価格の条件のBookingを選ばれることになります。 そしてこうなると、船会社もBookingのキャンセル料の徴収を強化しはじめるようになります。 現在は海上運賃が過去最高になるくらいの状況ですがお金を積めば貨物を送れるという状況でもなくなってきました。更に船会社もBookingを停止するという動きも出たりしています。 いつになったらこの問題が解消するのか?残念ながらまだハッキリとした答えは出ていません。 2021年の2月頃に中国でコンテナ製造会社に発注しているコンテナの引き渡しがあったり、コロナのワクチンが流通して、少しでもコンテナ不足解消に向かうかもしれません。 私としては継続して情報収集をして、皆様により分かりやすく情報をお届けしたいと思います。 まとめ では今回の内容をまとめましょう。 このコンテナ不足によっての影響は大きく分けて2つあります。 過去にないほど海上運賃が高騰しています。これまではアメリカ向け中国出しの運賃が高騰していたのですが日本やタイを含むアジア圏での近海でも運賃が上がって来ました。 そして空コンテナは船会社にとって収益性が高いとされるロングホールと呼ばれる長距離航路が優先されています。その為アジア圏内でのコンテナ不足に拍車がかかっています。 こんな状況ですので2重Bookingとなることもあり船会社もキャンセル料の徴収を強化し始めました。またコロナの影響やマーケットの動きの影響で港の混雑が発生しており、多くの本船が遅れています。 まだハッキリといつ頃に解消されるかという情報はなく実務をしている現場としてはコンテナ不足・値上げ・本船の遅延・Booking停止などで本当に混乱をしています。 出来るだけ早い状況回復を望みながらも私としては分かりやすく新鮮な情報を発信していきたいと思います。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

2020年、2021年のコンテナ不足の原因について | 物流コラム

2020年、2021年のコンテナ不足の原因について

2020年、2021年のコンテナ不足の原因について動画で解説 今日は現在発生しているコンテナ不足の原因についてお話していきたいと思います。 コンテナ不足の原因 昨今ではこの物流業界で「コンテナがとにかく無い」と、コンテナショーテージが非常に深刻な問題になっています。 この問題は物流業界だけの問題ではありません。それにより製造業や商社業、そして小売業にも影響していきます。 このコンテナが足りない、さらに言えば船のスペースがなかなか取れないという状況においてこの原因は何なのか?今回は私が知っている範囲内で分かりやすいように、ざっくりとご説明していきたいと思います。 コロナの影響 なぜこのようなコンテナ不足が起こっているかというと、やっぱりコロナの影響です。 2020年の初頭からコロナウイルスが世界で猛威をふるっています。 そして今年の3月、4月から各国の都市でロックダウンが始まりました。 ロックダウンが始まると、経済活動が制限されますし、外で仕事をする人も制限されます。その時には、港の港湾作業員の人数が減ったため、荷役のスピードが落ちる原因になりました。 また運営をストップする工場もあったりして、そのため港に大量のコンテナが滞留していきました。 そうして貨物の動かない状況で船会社は価格を安定させるために、船の便数を減らしていきました。 貨物がないのに船を動かしていると船会社は赤字になってしまうので、船の便数を減らして価格の安定を維持しています。 7月からの経済回復 そして4月から6月は各国の経済活動の自粛が多い時期でした。7月くらいから世界中でも経済活動が少しずつ回復に向かいました。 そうした中、コロナ発祥の中国では結構早い段階からコロナ対策をしていて、今ではコロナの押さえ込みが出来ています。 中国は日本よりも一日の感染者数はかなり抑えられていて、中国の工場の稼働については、政府の補助金とかもあり結構早い段階で回復していきました。 中国の工場が稼働すると、それに伴い輸出の活動が再開していき、どんどん中国からの輸出が増えていくわけです。 そして、他の国よりコロナが抑えられている中国では工場は他国よりも早くから稼働しているので、そのために中国で生産しようとする商売が増えていき中国からの輸出は更に伸びていきました。 クリスマス商戦、国慶節に向けて貨物増加 そして、9月頃くらいから通常では北米向けにクリスマス商戦の貨物がどんどん送られます。特に中国から北米の貨物が本当に多いです。 1ヶ月で20フィートコンテナだったら、約90万個が中国から北米に送られる計算になります。 さらに10月では中国では国慶節という長期の休みがあり、その長期の休みの前に貨物をできるだけ早く出してしまおうという、そういう休み前の駆け込み需要でどんどん中国から輸出が進んでいったわけです。 また、船会社は便数をどんどん減らしているので、空コンテナを十分に回漕することができません。 タイにある弊社でも、タイから中国向けの輸出は船会社から少し制限されていまして、ボリュームの多い輸出はブッキングを拒否されたいうこともあります。 中国向けのコンテナの輸出を船会社がコントロールしていたと風に今では思っています。 フリータイムとディテンションの短縮 そのコンテナ不足を少しでも解消するために船会社もフリータイムとディテンションを短くしてきています。 例えば、日本向けで通常14日間あるフリータイムが7日間にしている船会社もあります。 早くコンテナを港から取り出して、貨物をおろして、コンテナを返却しなくてはいけないという仕組みを作っています。 人不足とシャーシ不足 これはアメリカから入手した情報ですが、現在のアメリカではコロナの影響で人で不足、シャーシ不足というのが発生しています。 港からコンテナを取り出して、アメリカの内陸の方までコンテナを運んでいきますが、そのコンテナがなかなか戻ってこないんですね。 その原因としては荷受人の方でも人手が足りていないので、バンニングやデバンニングがスケジュール通りに進んでいないことがあげられます。 またドライバー不足もありますので、内陸に行ったコンテナを戻すことが出来ないということも起きています。 そのため港からコンテナを取り出すための十分なシャーシが足りなくなっていきます。そういった理由で港にどんどんコンテナが溜まっていくことになるのです。 通常だったら1日~2日とかで戻ってきた空コンテナとかシャーシが1週間以上戻ってこなかったりします。 こういったことが繰り返し発生しているので、どんどん悪循環になっているのです。 このドライバー不足、シャーシ不足に原因があるので、船が港に到着してから2週間ぐらいかかってやっとコンテナを引き取れたという事例もあります。そういった経緯でコンテナ不足が発生しています。 海上運賃の高騰 北米の海上運賃が過去最高に高騰しています。アジアの玄関といわれるロサンゼルス港向けでは、海上運賃が通常だったら40フィートで2,000ドルはしません。それが4,000ドル近くにまで上がっている船会社があります。 これは別の動画でも解説しましたが、船会社はこれまでかなり熾烈な価格競争をしてきています。2016年には大手の韓国系の船会社が倒産してしまうほど、今まで価格競争が激しかったんですね。 こういうコンテナが不足している状況で、船会社が海上運賃を値上げするのは市場原理から見ると普通に理解できる事だと思います。 いつ解消されるのか? これがいつぐらいに解消されるかというと来年の2月とか3月ぐらいに解消するのではないかと予想はしていますが、実際のところはまだ分からないと思っています。 コロナの影響次第ではさらに荷役が遅くなったりするかもしれないし、このようなパンデミックのような状態でのコンテナ輸送の影響は初めてのことなので、はっきりと予想するのが大変難しいです。 まとめ 今回の話をまとめますと、コンテナ不足の影響はやっぱりコロナが影響しています。 ・4月から6月は経済活動の自粛 ・7月以降は日用品とかの需要が回復して輸出が増えてくる ・中国はコロナの影響を抑えられて、工場の生産が他国よりも回復したため中国からの輸出増 ・船会社が便数を減らしているので空コンテナの回漕が十分でない ・アメリカのクリスマス需要ということで、中国からアメリカ向けにコンテナが使用されている ・アメリカでは深刻なドライバー不足やシャーシ不足が発生してるため、内陸に行ったコンテナが戻ってこ  ない、港にあるコンテナが取り出せない ・アメリカの荷役も人材不足のためにスピードが遅くなっている これらの一つ一つの要因が重なりあって、このような深刻なコンテナ不足が発生しています。 これが回復するのは来年の2月とか3月とか言われていますが、実際のところはコロナの影響によってはまだまだ先が見えないという私の感想ではあります。 現在コンテナ不足によって直前のブッキングはなかなかコンテナがとれない状態になっているので、貨物輸送のブッキングはとにかく早めで宜しくお願い致します。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

コンテナ輸送の歴史について | 物流コラム

コンテナ輸送の歴史について

コンテナ輸送の歴史について動画で解説 今回は、「コンテナ輸送の歴史」についてお話をしていきたいと思います。 マルク・レビンソン氏著「コンテナ物語 THE BOX」 今回のお話をさせて頂くにあたり、参考にした本があります。それはマルク・レビンソン氏著の「コンテナ物語 THE BOX」です。貿易や物流に携わっている方に是非読んで頂きたい一冊です。 コンテナ導入はいつから? コンテナが導入されたのはいつからだと思いますか?50年前でしょうか、100年前でしょうか。 初めてコンテナが導入されたのは1956年4月26日、アメリカの東海岸ニューアーク港からヒューストンまで58個のアルミコンテナが運ばれました。 コンテナ輸送の前は? では、このコンテナ輸送が行われる前はどのように貨物が運ばれていたのでしょうか。 まず当時の海上輸送は沖仲仕(おきなかし)と呼ばれる人達が人力で積込・積卸をしていました。 この沖仲仕の仕事は とにかくキツくて危険な肉体労働です。彼らは手作業で50キロ~60キロのコーヒー豆や砂糖の袋の荷役をします。 彼らは波止場の近くに住んでいて、朝になると港に行って斡旋業者から仕事を貰いながら 日雇いの雇用形態で船の荷役の仕事をしていました。 当時の輸送費用はどういう感じでしょうか? 海上費用の内訳は、半分が沖仲仕の賃金と言われています。 良くない労使関係 また労使関係もあまり良くありませんでした。 港で仕事を斡旋する業者は、とにかく人件費をカットしようとしますし、二交代制にして効率化をしようと考えました。 しかし沖仲仕たちはそれに対して、猛反発をします。 労働組合がありストを起こし長時間の休憩をとり更に盗難も発生していました。 この問題をどうにかしようと港の人たちも考えていたけれど、なかなか上手くいきませんでした。 マルコム・マクリーンの功績 そこで港の問題を解決に導いた人がいます。それがマルコム・マクリーンです。 マルコム・マクリーンは起業家で、最初はトラックドライバーでした。 彼がある時トラックで貨物を運んでいる時「トラックをそのまま船に乗せたら荷役の問題が解決できるのではないか」と思いつきます。 彼はトラック会社の経営で大きな利益を得ていたので、その利益で船会社を買収して自分の船でコンテナ化を進めていきました。 そして世界で初めてコンテナが導入されることになります。上述したように1956年の4月にマルコム・マクリーンは初めてのコンテナ輸送を世に送り出しました。 初めてのコンテナ輸送の費用 お伝えしましたが、当時の海上輸送では50%が沖仲士の賃金でした。 そして、この初めてのコンテナ輸送の費用は とてもインパクトのあるものでした。 1956年代に貨物の積込費用は1トン当たり5.8ドルでした。これは中型船に沖仲仕が荷役する場合の費用です。 そしてマルコム・マクリーンの開発したコンテナ荷役では、1トン当たり15セントになりました。 とても大きなコスト削減になりました。 荷役時間の短縮 またコンテナ化により荷役時間が大幅に短縮されました。 沖仲仕の荷役では船が港に停泊して1週間かけて貨物の積込・積卸をしていました。コンテナ化が初めて行われた時は7分間で1個のコンテナが積込・積卸され、8時間で船の荷役が完了しました。 コンテナ化の浸透 コンテナ化されると効率が上がりますが、すぐには浸透していきませんでした。 アメリカでマクリーンともう一つの会社がコンテナ化を進めましたが、他の船会社たちはなかなか進めることは出来ませんでした。 なぜか?船会社は保守的な会社が多くコンテナ化を進めるにあたって以下の3つの問題がありました。 ①新しく船を導入する ②コンテナが乗せられるように改造する ③コンテナを沢山作る必要がある このように大きな初期費用が最初に掛かることから、コンテナ化はなかなか普及しませんでした。 しかし、中にはコンテナ化を進めていく会社もありましたが、沖仲仕に猛反発されて結局コンテナを使えず、投資がたたって赤字や倒産した会社もありました。 コンテナ化浸透のきっかけ では、このコンテナ化がどうやって浸透していったのか?そのきっかけとなったのがベトナム戦争です。 ベトナム戦争は当初ベトナムとフランスの対立でしたが、フランスが撤退して、ベトナムの北部と南部の対立になりました。 そしてベトナムの北部ではホーチミン(人名)が社会主義を広めようと率いていました。 一方アメリカでは社会主義の広がりを懸念しており、1965年にアメリカがベトナム戦争に参入していきます。 ベトナム戦争でアメリカの兵士が最終的には約54万人がベトナムに送られました。でも最初の約6万人近くがベトナムに送られた時点で、当時の物流方法では戦争の継続など不可能だと気づいたと言われています。 ベトナムの南のサイゴン港という所では、そこの水深が非常に浅くて貨物船が沿岸に近づけませんでした。 そこで筏(いかだ)や水陸両用の戦車を使って、沖に浮かんでいる船まで移動し そこで積卸をしていました。 非常に非効率でした。 しかも貨物管理も出来ておらず貨物が野ざらしにされ、どこの軍隊の物かわからない状態でした。そのため、なかなか貨物が到着しないために盗難もあったようです。 その盗難対策として船が倉庫として使われていたため、最大で約74隻が貨物満載の状態で沖に浮いているという状態でした。 マルコム・マクリーンのコンテナ輸送の手配 そういう物資が届かない状態で戦争は続けられないので、なんとかこの物流を解決しないといけない、そういう状態で解決に導いたのがマルコム・マクリーンです。 マクリーンはベトナム戦争の様子が写真で報道されているのを見て、アメリカの海軍大将へ直訴しに行き、何とかコンテナ輸送の手配にこぎつけます。 この時には港も改築され水深が深くなっており、コンテナで物を運べるようになっています。そして生鮮食品や肉、アイスクリームまでも運ばれるようになるほど物流が改善したのです。 そしてマクリーンはコンピューターを導入していたので、この貨物が誰の所に行くべきかとしっかり管理し、正確に物を届けるということが出来ていました。 このベトナム戦争以降、これまで沖仲仕たちが反発して導入が進まなかったコンテナ化が進んでいく事になります。 コンテナ化が進んだ後は? そしてコンテナ化が進むと、次に船や港、会社までが巨大化していきます。 コンテナ輸送が始まった時は58個のコンテナしか運べなかった船が、今では2万TEUという20フィートコンテナなら2万個運べる船があります。 そして資本の面で大きい会社は生き残り投資を進め 船を大きくしていき、一方で小さい会社はどんどん潰れていきます。 巨大化した船会社は70%〜80%の積載量がないと赤字になるので、船会社は貨物を必死で集めるようになります。 価格競争の始まり 貨物を集めようとすると船会社の間で熾烈な価格競争が始まります。 荷主にとっては当然費用が重要なため、とにかく貨物を一番安く運べるところで運ぼうとします。 そのため船会社では熾烈な価格競争が続いていました。最近では2016年に大手の韓国系の船会社が倒産してしまったという例もあります。 コンテナリゼーションの今後 徹底した効率化を進めてきたコンテナリゼーションですが、これからどうなっていくのでしょうか? 現状から考えるとガントリークレーンの遠隔操作やターミナルの荷役が自動運転になり無人化されるでしょう。 しかし、64年かけて積み上げてきたコンテナ化の仕組みがすぐに無くなるとは思いません。 コンテナというハード面は変わらずに、IT化やサービスへのソフト面が変わっていくと予想しています。 私はフォワーダーというポジションで活動していますが、時代に合わせた経営の舵取りをしないとフォワーダーも生き残るのが難しく、これからは柔軟性が求められる時代だと思います。 まとめ 今回ご説明したコンテナの歴史はいかがだったでしょうか。このような海上輸送の歴史背景を知ると、より国際物流に興味を持って頂けると思っています。この他にも物流に関するお話を随時更新していきます。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

YouTubeを始めた理由 | 物流コラム

YouTubeを始めた理由

YouTubeを始めた理由について動画で解説 今日は動画を始めた経緯についてお話をしてみたいと思います。 今年の4月からこの動画を始めて、現在で半年がたちます。 改めて振り返ってみますとこの動画を始めた経緯をお伝えするのも面白いかと思いました。 YouTubeを始めたきっかけ この動画を始めたきっかけは4月にタイではコロナの影響でロックダウンが始まって、本当にすることがなくなったからです。 自宅待機もありましたし、出社してもお客さんのところに営業に行けません。 その中で何をしようかと思っていて、ある時「あ、YouTuberになろう!」と思いました。本当に思いつきでした。YouTuberになって何か発信をしてみたいなと思ったのがきっかけです。 コロナの影響 他にも理由があります。最近では世界中でコロナが広がっているとはいえ、タイではお客さんの会社や工場に問題なく訪問することが出来ています。 しかし、4月の時点ではどうなるか全く分かりませんでした。実際にお客さん所に訪問して営業なんて出来るのか?新規の営業はかなり難しくなるのではないか?と不安になりました。 だから物流のノウハウをYouTubeで発信したら、それを興味があるお客さんから問い合わせがあり、そこに訪問で出来が出来たら何とかなるのではと思いました。 実際この動画を半年やってみて、物流の問い合わせが動画から増えたかは まだ分かりませんが、見てくれている人は日に日に増えてるというのが数字で良く分かります。 今、チャンネル登録者数が2,500人を突破しています。見て頂いている皆様、本当にありがとうございます。 なぜ国際物流なのか そして、他にもこの動画を始めた理由があります。 僕がやっているのは国際物流で、インコタームズ、B/L、フリータイムなど、世界共通のものが多いです。 タイ人スタッフの教育 だから最初は日本語で発信をして、それを英語に翻訳し、タイ語にも翻訳をする。そうするとタイ人のスタッフの教育に使えると思ってやり始めました。 弊社ではタイ人のスタッフを15名ほど雇っていますが、未経験の人を雇うこともあります。 残念なことに、未経験の人を採用・教育をして、知識がついてきた所で辞められることも沢山ありました。辞められてしまうと、今まで教えてきた時間、労力が無駄になってしまいます。 ずっとこれについて何とかしないと思っていました。 ですがYouTubeを使ってタイ語で国際物流に関するノウハウ、知識を残します。 そして未経験の新人が入ってきたら、最初はオリエンテーションで概要を説明しますが、細かい物流のノウハウなどは動画を見ると理解が出来るようにしました。 これはお陰様で機能していて、新人教育がかなり楽になりました。 お客様からの疑問解決 他にも、既存のお客さんが物流に関する疑問などがあればURLを送るだけで、お客さんも動画を見てくれて簡単に理解してくれます。 更にお客さんのタイ人のスタッフ様にも理解をしてもらうために、タイ語版の動画もフル活用しています。 動画を通じて会社への訴求 次の目標としては、この動画を見てくれた人に「タイに関する物流のことならイーノさん」に聞いてみようと思ってもらうことです。 日本語だけではなく英語でも更新をしているので、国際物流の業務に関係する方がいらっしゃれば 日本語や英語の動画を通じて、「タイの物流なら弊社(HPS)を使ってみよう」と思ってもらえるようにすることです。 ほぼ思いつきや遊びで始めたようなYouTuberの活動ですが、半年やってきてみて意外にも伸びたなと僕が一番驚いておいます。 まとめ では今回の内容をまとめましょう。なぜ僕が物流のYouTuberになろうかと思った理由は、コロナで暇だったからです。 他には「ニューノーマル」として、お客さんのところに行けなくなるかもしれないと思ったので、新しい営業の手段として始めました。 更に社員教育です。英語に翻訳してタイ語に翻訳して、自社やお客さんのタイ人のスタッフ様の物流に関する教育に役立てています。 最後は、国際物流では世界共通の内容が多いので、海外の各社スタッフ様から「タイの物流に関してイーノさん」に問い合わせをしてもらえるようにと思いを込めて更新をしています。 これからも更新を頑張っていきたいと思いますので、チャンネル登録、高評価、コメントなどを頂けると、とても励みになります。今回はこれで以上になります。ありがとうございました。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

ドレーの名称・料金体系について | 輸送・ロジスティクス

ドレーの名称・料金体系について

ドレーの名称・料金体系について動画で解説 今回はドレーについて、名称や料金体系の解説をしてきたいと思います。 ドレーとは何か まず「ドレーとは何か?」から説明を始めましょう。ドレーとは海上輸送で使われている20フィートや40フィートなどのコンテナを陸上輸送することを言います。 輸入の場合は保税地区にあるコンテナヤードから輸入者の工場など指定の場所まで輸送すること、輸出の場合はその逆で輸出者の工場や倉庫からCYまで輸送することです。 昨今の日本では「ドレーが取れない」という言葉をよく聞きます。私も日本に貨物を送る時でスケジュール通りに必ず届けないといけない場合、ドレーの手配に関しては気を使ってしまいます。 日本におけるドレー手配の難しさの原因一つはドライバー不足にあります。そしてオリンピックや災害復興などでの建設需要も影響したりします。 ドレーに関する名称 ドレージ まずドレーに関する名称ですが、業者によっては「ドレージ」と呼ぶこともあります。アルファベットでもドレージと書きます。またトレーラーと呼ぶ人もいます。全部同じ意味です。 そして輸送を主たる業務としてドレーを使って経営している会社のことを「ドレー会社」と呼び、タイでは「トレーラーカンパニー」と呼んだりもしています。 トラクタヘッド/トレーラーヘッド 時々 トラックの頭だけの車両が、大きな道路で走っているのを見たことがある人もいると思います。 あれは「トラクタヘッド」、「トレーラーヘッド」、または「ヘッド」とだけ呼び、あの後ろに海上コンテナを専用に積載するトレーラを牽引して輸送先まで運んでいます。 シャーシ そして、そのトレーラのことをシャーシと呼びます。ドレー会社はこのシャーシを沢山持っている方が有利です。 なぜならコンテナを乗せたシャーシをお客様の所に置いて、お客様が積み込み・積み下ろしをしている間に、ヘッドが別のシャーシで別の仕事に向かうことが出来るからです。 ドレーの料金体系 基本的にドレーの料金は港から輸送先までの距離で決められています。細かく何キロでいくら、というよりは地域で設定されている業者さんが多いです。 特に何もなければこの基本料金だけでドレーの依頼はできます。しかし他にも付加的に様々な料金がかかってきますので、そちらも十分注意をしなければいけません。 この付加料金についても詳しく見ていきましょう。 待機料金 まずは待機料金が発生する場合があります。 コンテナを港から運んできてドライバーさんは、また港に行ったり、別の仕事に行かないといけないので、倉庫や工場で積み込み、積み降ろしをしている際は待機をしています。 通常の時間内であればこの待機料金も基本料金の中に含まれており、大体2時間くらいです。 しかしその時間を超えて待機が発生した場合には、その分の待機料が請求されることになります。 なのでドレーを依頼して倉庫や工場に着く時間を指定した際には、必ずその時間から積み込みや積み降ろしが開始できるように調整しておいた方がいいです。 シャーシの最大積載重量 シャーシには大きく分けて2軸と3軸があります。この軸とは、左右のタイヤを連結させている棒のことなので2軸の場合はタイヤ4個、3軸の場合はタイヤ6個になります。 2軸シャーシの場合、コンテナの総重量が20フィートなら約20トン、40フィートなら約24トンまで 3軸シャーシの場合、総重量が40フィートで約24トン、40フィートで約30トンまで と日本の国内関係法令で定められています。 そして海外ではそれぞれの国で道路を走るトレーラーの重量規制が違いますので、重たい貨物を運ぶ際は事前に確認をしましょう。 そして付加費用ですが、3軸シャーシの方が一般的に数が少ないので高くなります。 国や業者によっては、2軸も3軸も同じ価格の場合がありますが、日本だと相場的に3,000〜5,000円ほど高くなっています。 MGシャーシ費用 あとはMGシャーシ費用というものがあります。これはリーファーコンテナと呼ばれる温度を一定に保つことのできる低温輸送用コンテナを運ぶことができるシャーシです。 MGはMotor Generatorの略で、電力を供給する発電装置がついており輸送中もリーファーコンテナ内の温度を保つことができます。 このMGシャーシは料金がとても高くなります。シャーシ自体の購入費用が高いので保有しているドレー会社も限られています。なので、もしリーファーコンテナでの輸送があればすぐにシャーシを確保する事をお勧めします。 まとめ ドレーの名称や料金体系について理解いただけたでしょうか。正確な料金設定はドレー会社さんによって変わりますので必ず確認してください。 ドレーは通関業者を通して通関と一式で依頼されるケースが多いですが、自分で依頼することもできます。 ですが日本の場合だとドレー不足もあり、ドレー手配に慣れている業者に依頼する方がいいかもしれません。手配の際は今回ご説明した様に重量や付加費用に注意しましょう。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

通関士の仕事について | 輸送・ロジスティクス

通関士の仕事について

通関士の仕事について動画で解説 今回は通関士の仕事について解説をしていきたいと思います。 通関士と聞いてどのような仕事をイメージするでしょうか? 英語を使う仕事なのか?関税を安くする仕事なのか? など 国際物流業に携わっていないと、それほど身近ではない通関士の仕事は理解されにくいかもしれません。 今回はそんな通関士の仕事について紹介します。 通関士の業務内容 通関士は通関業務を行う専門職で、そして通関業務とは大きくわけて3つあります。 1. 他社から依頼をうけて、貨物の輸出入をする際に税関に申告をして許可を受ける 2. 関税法などの処分に対して、税関長や財務大臣への不服申し立てをする 3. 税関各署に対する主張または陳述をする ほとんどの業務は輸出入の際に税関に申告して許可を受けるまでの1.の業務を毎日やり続けます。 2.3の業務は1の後に不服があった場合に申し立てや陳述するので、通関業務といえば主に1の申告業務を指します。 申告業務 申告業務が通関士の主な仕事ですが、申告業務がどういったものかもう少し詳しく説明しましょう。 通関士は輸出入において他社の依頼をうけて税関に申告します。 その輸入者、輸出者から輸出入に関わる商品の請求書、船積み書類などをもらって代わりに税関に申告し、必要な検査などをうけて 税関から許可をもらいます。 では実際にどのように申告をしているかを紹介します。 申告には輸出と輸入があるのですが 輸入申告は自国に入れていい貨物、武器や麻薬のように絶対に入れてはいけない貨物があり 輸入申告は輸出申告より厳しいと日常業務で感じています。 なので、今回は輸入申告について詳しく見ていくことにします。 輸入申告 必要書類 輸入申告で必要な書類はこのようなものです。 ・インボイス ・パッキングリスト ・B/L ・アライバルノーティス ・商品説明書 ・原産地証明書 ・他法令に該当すれば他法令の許可書 貨物を輸入する為に、これらの書類を準備して通関士さんに送りましょう。 HSコードの確認 通関士はインボイスを見て商品のHSコードを実行関税率表で確認します。 この実行関税率表にはHSコードと呼ばれる税番がのっています。 すべての品物に9桁の数字の税番を決めます。 次に関税率を確認します。 例えば、タイ産のマンゴーを日本に輸入する場合、マンゴ-はEPAを使うと関税0%になり 関税額はゼロと確認をします。 実際の業務では、税関と通関業者はNACCSといわれるシステムでつながっているため、通関士はそのシステムにHSコードや金額を入力すると税額は計算されます。 輸入申告は送信のボタンを押すだけです。 また必要な書類は税関にPDFで送ることも出来るようになっており、時間の短縮につながっています。 このように説明すると通関士の仕事は意外と簡単そうと思われるかもしれません。 しかし申告書を作成するのに1件5分で仕上げられるものと、丸一日以上かかる複雑なものがあるのです。 1インボイスで商品が100アイテムあった場合、それに伴い 税番をそれぞれ振り分け、税率ごとにまとめたりします。 そして税番を振り分けるというのも一筋縄ではいかないところです。明らかに税番が決まるものありますが、該当しそうな税番がいくつもあるものは 事前に税関に相談したりする場合もあります。 それによって関税率が変わり、輸入の費用に影響がでるため重要なところです。 NACCSで申告 輸入申告では 1. 即時許可 2. 書類審査を経て許可 3. 書類審査を経て現品検査、その後許可 の3パターンがあります。 申告はNACCSで申告の送信ボタンを押すとランダムに1.2.3の数字が表示され、1だとそのまま許可です。 2.3.の場合は申告に必要な書類を添付して税関に送付し、税関の担当者からの連絡を待つことになります。 書類上問題がなければ、そのまま許可になることもあれば、貨物検査をすることになると検査の指定表が送られてきます。 貨物検査の立ち合い 貨物検査は通関士か通関従業者が立ち会うことになりますが、貨物検査の瞬間は通関士に緊張感が走ります。 指定された箱を持ち込んで税関職員と顔を見合わせながら箱を開けるのですが、それまで中身をみることはできません。 輸入したものの場合、「書類と違う物が出てきたらどうしよう。。」と通関士はいつも思いながら開けるという話を聞きます。品物が違う、数が違う。書類に書いてあるもの以外のものが出てくることもあるのです。 申告したからには、通関士が許可まで責任を持たねばなりませんので、毎回ドキドキしながら貨物検査を受けることになります。 何はともあれ、許可が出れば、貨物を引き取り国内貨物として流通できるようになります。 その許可について不服がなければ、通関士の1件の申告は終わりになります。 最後に余談ですが、身の回りのものは すべて税番を言える通関士さんもいます。 百科事典のような実行関税率表が頭にはいっているということなので、とてもすごいことなのですが、通関士以外の人に言っても、なかなか凄さが伝わりません。 これがなぜ凄いかというと、製品の材質や用途など詳細が分かり、各税番が分かっているということを意味しているのです。 例えば椅子だったら、木製なのか革貼りなのか、寝台として使えるのか、スプリングが入っているのか。これで全て税番が異なります。 なので、依頼した通関業者から商品の説明を詳しく聞かれた場合には、対応してあげてください。 まとめ 今回の解説で通関士の仕事内容がイメージ出来たでしょうか。 貨物の輸出入には通関士が影で活躍しています。 普段通関士のことを考えたことがない人も、通関士が通関した品物を毎日使っています。 通関士は納期に間に合わせよう、予定の船や航空機に載せられるように、必死に計算し、書類を照らし合わせています。 きちんとした書類、必要な書類は渋らず出してくれると 通関士の仕事に大いに役立ちますので、何卒ご協力をお願いします。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/

タイに食品を輸入する方法について | 輸送・ロジスティクス

タイに食品を輸入する方法について

タイに食品を輸入する方法についてアニメーション動画で解説 タイに日本食を輸送する基本的な流れについて解説 今回はタイに食品を輸入するためのFDAの登録する方法について解説をしていきたいと思います。 HPS CONNECTではタイへの食品輸出入のサポートを行っております。 詳しいサービス内容は以下からご覧ください。 FDAの登録 タイで食品の輸入をするには、タイのFDA(Food and Drug Administration)の登録許可が必要になります。食べられる物であったとしても、何でもかんでも輸入出来る訳ではありません。 タイの食品法に基づいて輸入許可が下りなければ、いくら日本や諸外国で食べることが許されている食品でもタイに輸入は出来ません。 弊社では鮮魚・野菜・フルーツ・加工食品・飲料・お酒などの食品を日本から輸入通関している実績があり、それぞれの商品のFDA登録をしてきました。 今回の内容は弊社のFDA登録に基づく経験でのお話しです。 注意点なのですが、FDAの担当官によっては要求してくる書類が違ったりするかもしれませんので、あらかじめご了承願います。 慣れている業者に依頼がお勧め 一番大切なポイントなのですが、FDAの登録を全て自分で手配をするとなると、かなりの時間を使うことになります。 FDAに頻繁に通えるロケーションやFDAの担当官との人間関係も大きく影響するからです。 FDAの申請には慣れている業者に依頼する方がスーピーディーにストレスなく登録手続きが出来ますし、本来の目的である食品を輸入してプロモーションや販売をすることに注力する事をお勧めします。 食品にも色んな種類の物があります。タイで輸入が禁止されている成分が使われているものがあったり、乳幼児が口にするような物などもあります。 タイで安全な食品を流通管理するために、FDAに登録申請する為の書類は商品によって異なります。FDA担当官が特定の書類の手配の要求をすれば基本的には用意しなければいけません。 しかしコネクションがあると追加書類の要求も緩くなる場合があります。 FDA登録プロセス それでは、タイにて食品輸入のFDA登録完了までの 必要なプロセスをご紹介します。 1. 貨物輸入ライセンスの取得 2. 食品の輸入ライセンスの取得 3. FDAのカテゴリー登録 4. FDAの製品登録 それでは1つずつ見ていきましょう。 複雑なFDA登録、まだ手探りで進めていませんか? 高難易度の手続きを日本語でわかりやすく解説。輸出トラブルを未然に防ぐためのノウハウを公開しています。 FDA登録・解説資料を見る (無料・ブラウザですぐ読めます) 貨物輸入ライセンスの取得 そもそもの話なのですが タイに貨物を輸入する輸入者としてのライセンスが必要です。 個人ではなく会社としての登録が必要です。 輸入したことが無いという企業様はライセンスを取るか、輸入の代行業者に依頼をすることになります。 食品の輸入ライセンスの取得 貨物を輸入するライセンスがあれば、食品でもなんでも輸入出来るかというとそうではありません。食品の場合は食品を輸入するためのライセンスが必要なのです。 この登録に必要なのがこれらの書類になります。 ・Company Registration(6ヶ月以内) ・代表者のパスポート ・会社の株主一覧書類 ・ワークパーミット ・登録住所証明書類 ・輸入貨物を保管する倉庫の地図・図面 ・倉庫の使用許可書 ・食品管理倉庫周辺の地図 ・社印 申請期間は「すべての書類を提出してから」約2週間ほどになります。 保管倉庫の登録 そして、FDAに申請をするためには食品を保管する倉庫を準備しなければいけません。輸入して直接配送先にお届けする場合であっても登録には倉庫情報が必要なのです。 食品の内容によっては冷凍・冷蔵倉庫が必要になります。まだ事業が大きくないという場合はこの倉庫の条件がちょっとしたハードルかもしれません。 弊社でもそのようなお困りごとに対応してきた実績がありますので、ご相談頂ければと思います。 FDAのカテゴリー登録 食品の輸入ライセンスが取得出来たら、どのカテゴリーの商品を輸入するのかを申請する必要があります。 野菜・フルーツ・肉・飲料・加工品など、輸入したい商品情報を頂けましたら弊社でどのカテゴリー登録が必要かをご連絡します。 例えば、「加工品」でカテゴリー登録した場合 輸入可能な食品は ・パックの味噌汁 ・サバの缶詰 ・オリーブの瓶詰 そして、輸入が出来ない食品は ・キャベツ ・牛肉 ・サーモン このようになります。このカテゴリー申請の時に必要な書類は特にありません。申請期間は約1週間です。 FDAの製品登録 カテゴリーの登録が終われば、最後にどの製品を輸入するのかの製品登録があります。商品カテゴリーによって求められる書類は異なるのですがこのような書類は求められます。これは加工品の場合の例です。 1. 商品名 2. 商品写真 3. 商品ラベル 4. GMP / HACCP ハサップ / ISO 5. 成分分析表 6. 製造工程表 7. 商品サンプル 大体、これらの書類が要求されますが 担当官によってはによっては別の書類が要求されることがあるかもしれません。申請期間としてすべての書類を提出してから約1週間〜2週間ほどとなります。 まとめ 実際に多くの食品のFDA登録をやってきた経験上ですが、タイでのFDAの登録申請は慣れていないとかなり手間がかかるというのが私の印象です。 追加書類の要求がいきなり来たりしますので、お客様には事前にタイのFDA登録申請の複雑さをお伝えさせて頂いております。 必要書類の手配はお客様のご協力が必要となりますので、何卒ご理解して頂ければと思います。 タイでは日本食などの人気は高く販路拡大のためにタイに進出される企業様も沢山いらっしゃいます。 タイのFDAの登録はどこにどうやって依頼したらいいの?と思われましたら、ぜひ弊社にお問い合わせ下さい。 複雑なFDA登録、まだ手探りで進めていませんか? 高難易度の手続きを日本語でわかりやすく解説。輸出トラブルを未然に防ぐためのノウハウを公開しています。 FDA登録・解説資料を見る (無料・ブラウザですぐ読めます)

冷凍鶏肉の輸入について | 輸送・ロジスティクス

冷凍鶏肉の輸入について

冷凍鶏肉の輸入について動画で解説 今回は タイから冷凍鶏肉の輸入手続について 解説したいと思います。 実はタイは食肉用の鶏(ブロイラー)の飼育量が多く、日本にとって最大の 鶏肉や鶏肉加工品の供給国なんです。 そんなにタイ産の鶏肉を食べている実感はないかもしれませんが、あのマクドナルドのチキンナゲットはタイ産の鶏肉だったりします。 スーパーマーケットの食品売り場で売られている鶏肉の唐揚げも、原産地を見たらタイだったりすることは少なくありません。 意外だったかもしれませんが身近なところにタイ産の鶏肉は沢山あるのです。 食肉及び食肉加工製品の輸入 食肉及び食肉加工製品の輸入に関しては、農林水産省管轄の家畜伝染予防法に基づく畜産物の輸入検査と、厚生労働省管轄の食品衛生法に基づく食品の輸入審査や検査を受ける必要があります。 家畜伝染予防法の手続について まずは家畜伝染予防法の手続についてご説明します。 海外から家畜の伝染病の侵入を防止するため、農林水産省が動物検疫所にて 家畜から作られる肉製品などの畜産物を対象に輸出入検査を行っています。 この検査は、輸入ボリュームや個人用、商用等の用途にかかわらず必ず受ける必要があります。 家畜伝染予防法に基づく「指定検疫物」 鶏肉は家畜伝染予防法に基づく「指定検疫物」です。 輸入される動物や畜産物などを介して 日本に家畜の伝染病の病原体が持ち込まれる恐れがあるので、動物や畜産物などのうち 特にその可能性の高いものを指定検疫物としており、鶏肉はそれに該当します。 指定検疫物の輸入にあたっては、輸出国での検査証明書(Health certificate)の添付がなければ輸入出来ません。 少し難しく聞こえるかもしれませんが、輸出国での検査や証明する事項は輸出国と輸入国の間で決められています。 普段から鶏肉を輸出されているタイの業者さんは慣れていますので、事前に輸出者様に確認をしておきましょう。 動物検疫検査 貨物が到着しましたら 原則として検査を希望する日の前日までに、輸入港を管轄する動物検疫所にHeal Certificate、インボイス、パッキングリスト、BLなどの書類を添えて、「輸入検査申請書(畜産物)」を提出し、そして検査を受けます。 検査の結果、合格となれば「合格証明書」が発行されます。万が一、伝染病による汚染やその可能性が発見されると不合格となり滅却処分となります。しかし消毒をすることで合格とされる場合もあります。 動物検疫検査手続きは NACCSを使用して出来ますので、フォワーダーや通関業者へ依頼するのが一般的かと思います。 検査の項目と費用ですが ・動物検疫 検査申請料/品目 ・動物検疫 検査立会費用/件 ・動物検疫 検査ショートドレ-料/コンテナ があり 1品目とした場合、合計で約5万円ほどとなります。これくらいの費用は最低限かかってきます。 検査の申請や立会は頑張って自身で行ったとしても、コンテナの輸送料金などはどうしても発生しますので鶏肉の輸入の際にはこのような費用が発生することをご理解ください。 食品検疫 動物検疫をクリアしますと次は食品検疫が待っています。ここからは厚生労働省管轄の食品検疫所への申請となります。 マンゴーの輸入解説でもお話しをしましたが 個人使用目的で輸入する際には 特に手続は必要ありません。自分が自宅で冷凍鶏肉を食べる場合には規制はないのです。 なのでここでは 商売目的での輸入についてのお話として続けていきます。 まずは食品届を食品検疫所に提出します。これは食品衛生法によるもので、人体への安全性を確保し、衛生上の問題発生を防止するために 避けては通れません。 具体的に冷凍鶏肉を どれだけの量で タイのどこの誰から輸入するのか、それには日本で禁止されている添加物や残留農薬などが含まれていないか などを検疫所に届け出て確認をします。 届出申請は、輸入地を管轄する食品検疫所にて行います。申請には製造工程表や原材料表などが必要です。 これらは輸出者側で用意すべき書類ですので、取引決まったら早めに輸出者から入手しましょう。 届出申請の審査を経て、検査が必要だと判断をされた場合は 検査を受けなければいけません。 費用が発生するのはもちろんですが 約5営業日ほどの検査日数もかかりますので 輸入の際にはこのことも十分念頭においておくといいでしょう。 書類審査・検査の結果、違法でないと判断されると「食品等輸入届出済証」が輸入者に渡されます。 そして税関で輸入申告を行う際に「動物検疫の合格証明書」とこの「食品等輸入届出済証」を添付して申告し 税関からの輸入も許可されます。 冷凍ブロイラーの分割した物(その他のもの) ちなみに冷凍ブロイラーの分割した物(その他のもの)だと税表番号は0207.14.220となり、関税は一般関税で12%、EPA協定税率を使えば8.5%です。 このように関税がかかってきますのでこちらも忘れないで下さい。EPAを使う場合には原産地証明書の入手も必要です。 鶏肉は骨付きのものや一匹丸々のもの、そして肝臓などの内臓といった部位によって税関への申請が変わってきます。 単に「ブロイラー」の輸入申告ではなく、部位や冷凍・生鮮までも具体的に説明しなければいけません。 まとめ タイから冷凍の鶏肉を輸入する流れはこのようになります。 食肉を輸入するなんてハードルが高い、と思っていた方もいらっしゃるかもしれませんが、一つ一つの手順をちゃんと踏めば実現でいることがお分かりいただけましたでしょうか。 今回は特定の食品で例を挙げましたが、他の食肉でも基本的な流れは同じです。 一般貨物とは違い通関に時間がかかる商品ですので輸入する前の時点から通関業者やフォワーダーにしっかりと確認をしておきましょう。 ・TwitterでDMを送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedInでメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/