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貿易コラム

旧正月前の中国各港の状況。ヤードの混雑と労働力不足。長期休暇でコンテナ不足回復なるか? | 物流ニュース・物流ラジオ

旧正月前の中国各港の状況。ヤードの混雑と労働力不足。長期休暇でコンテナ不足回復なるか?

どうもこんにちは、飯野です。 本日は、Job.comの記事より「旧正月前の中国各港の現状について」お話していきたいと思います。 2022年1月26日イーノさんの物流ラジオ 中国の旧正月 1月31日に始まる旧正月で工場が約2週間閉鎖されます。現在、中国の荷主はさらなる混乱と遅れに直面しています。 それぞれの港の状況を見てみましょう。 深セン港 まず、深セン港の塩田コンテナターミナルは、中国からの北米などに向けた太平洋横断輸出の約25パーセントを扱っています。 塩田コンテナターミナルは、ターミナルヤードが大幅に混雑しているため、貨物が入った輸出コンテナのリターン(工場からターミナル港に持っていくこと)を船の接岸の4日前までに制限し始めました。 他には深センの蛇口コンテナターミナルでは、輸出コンテナは実際の船の入港から3日以内にのみ受け入れています。 ヤードが混雑しているため、規定より早く持ってくることを規制しているのです。 コンテナヤードのスペース不足 ヤードのスペース不足は、米国と欧州の港の混雑による本船スケジュールの遅延が影響しています。現在、平均1週間以上の遅れが出ています。 ドライバーへの規制 他にはトラックドライバーへの規制の問題もあります。港とその周辺のCFSは開いていますが、入るために、ドライバーは48時間以内のCovidテストにパスする必要があります。 現在、中国のゼロ・コロナ政策はとても厳しくなっています。 寧波港 船会社のHMMは、上海、大連、寧波の各港で接岸の遅れを指摘しており、これらの港もヤードの混雑と労働力不足に悩まされていると発言しています。 旧正月の長期休暇中にドライバーが休暇を取るため、トラック輸送能力は制限されるとしています。 よって、MSCは一部の航路で1カ月間寧波への寄港を見合わせ、Hapag-Lloydは通常寧波に寄港する2航路の船を上海へ迂回させています。 天津、厦門、青島 次に天津ですが、2週間前に天津でオミクロン型が発見されたため、「輸送能力や移動をさらに制限する可能性がある」と現地のフォワーダーは警告しています。 しかし、厦門(シャーメン)と青島の港湾業務は、ほぼ通常通り行われています。 このように、地域によって状況は違うようです。 旧正月中の運航 中国各地で本船の遅れ、コロナによるドライバーの制限、ターミナルの混雑など、旧正月前で大変な状況になっています。 記事の最後に、来週初めから2月14日までほとんどの工場が閉鎖されるため、船会社は2月7日からコンテナ量が緩和され、2月20日近くに急回復すると予想しています。 MSCもMaerskも旧正月期間は特定の航路の運行をストップするとしています。 終わりに そういう意味で旧正月明けは、コンテナ不足は少し解消されている見込みがあります。 中国から北米の輸送が減るこの間で、北米西岸の目詰まりがどれくらい解消されるのかというのが注目ポイントだと思います。

【WSJ】北米で遠隔操作式フォークリフトの導入へ!労働力不足解消、進むDX化 | 物流ニュース・物流ラジオ

【WSJ】北米で遠隔操作式フォークリフトの導入へ!労働力不足解消、進むDX化

どうもこんにちは、飯野です。 今日は、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事から、「北米の大手物流業者が遠隔操作式フォークリフトを数千台導入する計画を発表」についてお話していきたいと思います。 2022年1月25日イーノさんの物流ラジオ 遠隔操作フォークリフトへ投資 北米の大手の物流企業であるArcBest社とNFI Industries社が、遠隔車両操作ソフトウェアを開発しているファントムオート社に4,200万ドル(約45億円)の投資をしました。 この物流会社2社は、労働力不足が続く流通業界において、作業員がフォークリフトを遠隔操作できる技術に賭けていると報じられています。 この技術では、遠隔地にいるドライバーはビデオやオーディオストリームを使ってフォークリフトを操作が可能です。需要に応じて異なる場所にあるフォークリフトを切り替えることができます。 深刻な作業員不足 倉庫作業員は、パンデミック以前から不足しており、2021年の8月には430万人の労働者が仕事を辞めています。この労働者不足により人件費も上がりまくっています。 NFI社について 今回投資をした大手物流会社のNFIは、6,000万平方フィート以上の倉庫スペースを運営しています。今後3年から5年の間に米国とカナダで約1,500台のリモート対応フォークリフトを配備することを目標としています。 NFI社の最高経営責任者は、「目的は労働者を置き換えることではなく、人々が遠隔で働くことによって能力を高めることであり、ビデオゲームが好きな人を含め、採用にも役立つだろう」と述べています。 また、アジアや南米、ヨーロッパなど、異なるタイムゾーンに人を配置することができれば、第2、第3のシフトを担当する人を確保することができる、と続けています。 ここを読んで、人件費の安い国に倉庫オペレーションが移っていくように思いました。 ArcBest社について 今回投資をした、もう一社の大手物流会社ArcBestは、数年前からPhantomと協力し、自律走行技術を共同開発していました。 今年中に遠隔自律型フォークリフトを顧客に提供する予定です。 DXへの投資 物流における労働力のギャップを埋めることを目的としたソフトウェアや自動化などの技術が、投資家から大きな注目を集めています。 仏社Exotecについて ウォール・ストリート・ジャーナルには、先日紹介したExotec社も紹介されています。 先日のマテハンのニュースで、フランスの倉庫自動化のスタートアップ企業Exotecが資金調達ラウンドで3億3,500万ドルを調達し、同社の価値を20億ドルと評価したと発表しました。 この投資はモバイルロボットや倉庫ロボット企業にとってこれまでで最大、評価額もこの分野では過去最高を記録している、と報じられています。 ファントムオート社について 今回ご紹介したファントムオートは2017年に設立され、これまでに6,600万ドルを調達しています。 同社はこの資金を、配達ロボットやトラックなど他の物流用途を含め、従業員の増員や追加技術の開発に充てる予定です。 物流のDX化 物流のDXがこういった形で進んでいます。物流の仕事はマンパワーが多いので、ITを使ってマンパワーを減らしていく方向になっています。 日本もいずれ、フォークリフトオペレーターは遠隔操作や自動化されていくはずです。しかし、政府の方針などで、外国人労働者で賄おうとする可能性も懸念されます。 欧米ではDX化が順調に進んでいます。このように、海外の物流の最新情報も引き続きお届けしていきたいと思います。

日系フォワーダーのAIT、複合輸送サービスでSC混乱に対応!独自サービスに尽力。 | 物流ニュース・物流ラジオ

日系フォワーダーのAIT、複合輸送サービスでSC混乱に対応!独自サービスに尽力。

どうもこんにちは、飯野です。 今日は海事新聞のニュースから、「AIT、複合輸送を拡充。バングラデシュ発日本、SC混乱に対応」というテーマでお話していきたいと思います。 2022年1月24日イーノさんの物流ラジオ AIT、複合輸送サービス拡充 AITは、日系のフォワーダーで、特に中国―日本間が得意な大手フォワーダーです。 世界的なサプライチェーンの混乱が続く中、AITは複合輸送サービスの拡充を続けていると報じられています。 同社は、中国・華南から日本各地を陸海で結ぶ「華南プレミアムサービス」に加え、昨年の7月には、バングラデシュから東京・名古屋・大阪を航空・海上で結ぶ新商品を開発しました。 「華南プレミアム」とは 2020年秋ごろから、華南地区でのコンテナ・スペース不足の問題がありました。 そのとき、深センから上海まで陸上輸送した後、上海から東京、名古屋、大阪、博多を海上輸送で結ぶサービスをAITが実施、深センから上海まで陸送し、上海から海上を使った代替サービスとして一気に需要が高まりました。 新サービス「AIR & SEAハイブリッド・プレミアムデリバリー」 今回の新サービスでは、日新運輸と共同で提供しています。 ダッカから香港まで航空輸送し、香港から東京・名古屋・大阪までを自社混載、またはFCLで海上輸送するサービスです。 バングラデシュでは日新運輸が、香港ではAITがハンドリングをする形で行い、全工程を航空輸送するよりも低コストで、海上よりも早く、確実に輸送することができるというところが特徴です。 荷主課題を解決するサービス 現在、リードタイムが読めないという問題があります。 製品販売の時期にずれが生じてしまう、という荷主課題を解決するためのサービス、としています。 AITと日新の関係 2018年10月に、日立物流はAITの株式20%を取得し、AITは日立物流傘下の日新運輸の全株式を取得しました。日立物流とAITで資本業務提携をし、日新運輸はAITの完全子会社となりました。 中国の内航船サービス AITはほかにも、中国の内航船を活用したサービスにも注力しています。 華南・青島から内航船で上海まで輸送し、積み替えた後、日本まで輸送するサービスがあります。 日新運輸との共同新サービス 同社は新たにミャンマーからタイを陸送、タイからは海上または航空輸送する新サービスについても日新運輸と共同でリリースしています。 物流関係者の課題 今、物流混乱が続く中「どのように貨物を運ぶか」は物流関係者共通の課題です。 AITは、「ただ運ぶだけでなく、情報提供力・代替案などの提案力が求められている」と分析しています。 緊張感を持った高品質サービスの提供に加え、独自サービスの開発にも力を入れている。と記事に報じられています。 AITとの仕事 日立物流も革新的と以前の放送で話したことがありますが、AITもイケイケです。 タイに来る前の商社に勤めていた時、AITの営業さんにお世話になりました。 L/Gへの対応 中国から輸入した貨物が、アメリカの実荷主さんがB/Lをくれない、という事態が良くありました。 その場合、L/Gを入れ、フォワーダーさんへ保証するので貨物を引き取る依頼をすることがあるのですが、フォワーダーさんによっては、嫌がることがあります。 AITさんは快く引き受けてくださいました。 中国内陸部の輸送 また、仕入先の中国の会社が沿岸部から内陸部に引っ越しをするとき、コンテナに乗っていた貨物を内陸にもっていってしまったことがありました。 内陸から運ぶ費用を複数のフォワーダーさんにお見積りをお願いしましたが、その中でAITさんはリーズナブルな値段で、納期通りにご対応くださいました。 終わりに フォワーダーの仕事は、コモディティーになりがちですが、サービス業なので、個人的には人で差別化が出来ている会社だと思います。

韓国のコンテナ船社23社が談合で罰金!?日中韓の航路に影響か? | 物流ニュース・物流ラジオ

韓国のコンテナ船社23社が談合で罰金!?日中韓の航路に影響か?

どうもこんにちは、飯野です。 今日は海事新聞のニュースから、「韓国の公正取引委員会が談合でコンテナ船23社に92億円の課徴金」についてお話していきたいと思います。 2022年1月21日イーノさんの物流ラジオ 韓国公正取引委員会、談合認定 韓国の公正取引委員会は、2003年から2018年の15年間に韓国―東南アジア航路で計120回の談合があったと認定しました。 そして、コンテナ船会社23社に対して92億円の罰金を決めたとのことです。今回対象となったのは、主に、韓国、中国、台湾系の船社です。 2018年の談合騒動 実は、この談合騒動は2018年からありました。 それは、東南アジアから木材を輸入する事業者の協会、木材合板流通協会が韓国の公取に海運業界の談合疑惑を告発したことから始まります。 しかし、この時は韓国海運協会が木材流通協会に対し、海運法などを明示し、合法である点などを説明しました。その後、木材流通協会は告発を取り下げています。 これにより事態は収束したとみられていましたが、韓国の公取が2021年5月に「運賃談合のための共同行為が必要最小限の範囲を超えている」との判断を示し、罰金を課す方針を通知しました。 韓国海運業界からの抗議 これに対し、韓国の海運業界からは、抗議の声があがっています。政府が「海運再建5カ年計画」の一環として共同行為を主導してきた、と反発しているのです。 「海運再建5カ年計画」とは 2017年に韓進海運の経営が破綻し、韓国の海運産業は苦境に陥りました。 そこで、政府は2018年4月に安定的な貨物確保、低コスト・高効率の船舶拡充などを盛り込んだ「海運再建5カ年計画」を履行しました。 当時は政府が海運業界側を擁護する流れになっていたのです。 今後の影響 今回の韓国海運協会側からしたら政府が海運業界の共同行為をOKしていたのに!という主張です。業界は相次いで対抗し、行政訴訟を起こす姿勢です。 今後、日韓・韓中航路にも影響する可能性があります。 日本も製造業が国に対して、船を日本に寄港するように要請しましたが、この韓国の問題に比べると、かわいいものです。韓国では国が規制に入るほどの事態です。おそらく、民間から何かがあったのでしょう。 最後に 今年一年、サプライチェーンの乱れはあるので、業界で更に混乱があると思います。 韓国系のお仕事をされている人は影響があるかもしれないので、注意が必要です。

アライバルノーティスの役割と貨物引き取りの流れ | 輸送・ロジスティクス

アライバルノーティスの役割と貨物引き取りの流れ

この記事を動画で見る どうもこんにちは、飯野です。 今回は貨物の輸入の際に登場する書類、アライバルノーティスについて解説したいと思います。この書類は貨物を引き取る際に必要なとても大事な書類です。 この動画では、アライバルノーティスの役割と、貨物を引き取るまでの流れを解説していきます。 アライバルノーティスとは アライバルノーティスとは、輸入国に貨物が到着する前に船会社から発行される「貨物到着案内」を指します。 英語ではArrival Noticeと記載し、「A/N」と略されることが多いです。 輸入者は、アライバルノーティスを受け取ると貨物を引き取る準備を進めることができます。基本的には、フォワーダーが輸入者に代わって引き取り作業を行います。 フォワーダーは少しでも早く輸入者に貨物を届けられるように、この引き取り作業を迅速かつミスがないように処理しなければなりません。 アライバルノーティスの内容をよく理解していないと、貨物を引き取る工程でトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。 アライバルノーティスの役割 アライバルノーティスの役割は主に次の3つです。 ・船社からの請求明細書 ・入港スケジュール・搬入先の通知 ・フリータイムの確認 フォワーダーは上記3点を確認し、引き取り準備にかかります。 それぞれ詳しく解説していきましょう。 船社からの請求明細書 まず請求明細書としての役割について解説します。 明細は海上運賃と共に、アライバルノーティスの下部に記載されていることが多いです。 主な費用項目を紹介します。 ・Ocean Freight(O/F) ・Terminal Handling Charge(THC) ・Delivery Order Fee(D/O fee) ・Documentation Fee(Doc Fee) ・Bunker Adjustment Factor(BAF) ・Currency Adjustment Factor(CAF) Ocean Freightとは、その名の通り海上運賃です。 輸入者側が海上費用を負担するインコタームズ(EXW/FAS/FCA/FOB)、あるいは慣例として輸入者が支払う場合に記載されます。 THCは、荷揚げや保税地域での作業を含んだコンテナの取り扱い料金です。貨物がLCLの場合は、さらにCFS Chargeが発生します。 D/O Feeは、輸入貨物を引き取る際に必要なD/Oを船会社から発行してもらうための手数料のことです。 Doc Feeは、船会社にB/Lなどの船積書類を発行してもらう費用です。 そのほかにも、BAFやCAFといった燃料や為替状況によって変動する割増料金などがあります。 こうした割増料金が発生する際は事前に船会社から通知される事が多いですが、連絡なく費用に含まれている場合は、念のため船会社へ確認するようにしましょう。 入港情報の通知 次に、入港情報の通知としての役割について説明します。 アライバルノーティスが手元に届いたということは、近日中に貨物船が港に到着するということです。引き取り作業を速やかに行うためにも、搬入先(CY/CFS)は要チェックです。 東京港や大阪港といった規模の大きい港だと保税地域が複数あるため、誤って違う搬入先を配送会社に伝えてしまう可能性があります。 搬入先に向かう配送業者に迷惑をかけるだけでなく、遠回りした分の配送料が加算されたり、最悪の場合、当日の間に引き取れないこともあります。 フリータイムの確認 最後に、フリータイムの確認について説明します。 フリータイムとは、輸入貨物を港の保税地域に無料で保管できる期間を指します。一般的にコンテナの無料の保管期間は1週間前後ですが、船会社ごとに期間は異なるので確認するようにしましょう。 この無料期間を過ぎてしまうと、デマレージ(超過保管料)が発生してしまいます。 アライバルノーティス発行からの流れ さて、ここからはアライバルノーティスが発行されてからの流れを説明します。 アライバルノーティスは、B/Lのノーティファイパーティ欄に記載された企業(買主又はforwarderなど)に通知されます。 通知先が輸入者のこともありますが、今回はフォワーダー宛として説明していきます。 フォワーダーから輸入者へスケジュール連絡 アライバルノーティスがフォワーダー宛にメールまたはFAXで送付されます。 入港スケジュールと搬入先を確認し、輸入者へお知らせします。急ぎの貨物の場合、輸入者は到着の連絡を待っているので速やかに連絡するようにしましょう。 船会社への支払い フォワーダーが請求内容を確認して、船会社へ支払います。 ここで注意すべきポイントは、「海上運賃」の記載の有無です。 まれに運賃前払い(Freight Prepaid)にも関わらず、費用項目に海上運賃が記載されていることがあります。そのときは船会社へ連絡をして訂正してもらうか、一旦支払い、次回振込時に相殺処理を行ったりします。 支払い方法 また、支払方法はアライバルノーティスに記載されています。多くが指定口座への振り込みですが、カード決済も最近では導入されています。 オリジナルB/Lの提出 オリジナルB/Lの場合は、B/L原本も船会社へ提出する必要があります。 オリジナルB/Lは有価証券の役割も持ち 取り扱いが難しいため、SEA WAYBILLを使用する場合もあります。 D/O発行 船会社は、支払いを確認するとD/Oを発行します。 D/OとはDelivery Orderの略で、船会社がCYオペレーター、または、CFSオペレーター宛てに発行した荷渡し指示書のことです。CYやCFSの保税地域で貨物を引き取る際に必要な書類です。 D/Oレスの確認 最近はほとんどの船会社がD/Oレスという形で、D/Oの書類発行をしていないため、支払いが完了すればリリースできることが多いです。 しかしD/Oレスだと勘違いをして、D/O原本が必要だった!というケースもあるので、しっかり確認するようにしましょう。 輸入許可、納品 あとは、税関から輸入許可が下りれば完了です。フォワーダーは、「D/O」を配送業者へ渡します。 そして、配送業者は保税地域へ貨物を引き取りに行き輸入者の指定する納品先へお届けします。 以上が、アライバルノーティスを使った貨物の引き取りの流れです。押さえるべき点を理解していれば、そこまで難しいことはありません。 まとめ 最後に、アライバルノーティスの役割3つと、注意すべき2つのポイントを確認して、今回の説明を終えたいと思います。 【役割】 ・船社からの請求明細書 ・入港スケジュール・搬入先の通知 ・フリータイムの確認 【注意すべきポイント】 ・海上運賃の支払い責任は誰なのか ・D/Oレスになっているのか これらが重要なポイントでした。 いかがだったでしょうか。 今回はアライバルノーティスの役割と、貨物のリリースの工程を紹介しました。 アライバルノーティスは、輸入地側の船会社が発行する重要な到着通知です。手元に届いたら、速やかに処理を行うように心がけましょう。 今回の動画がお役に立てましたら、チャンネル登録やいいねボタンを宜しくお願いします! ではまた次の動画でお会いしましょう!ありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

マテリアル・ハンドリング(マテハン)がアツい!今後 確実に伸びる業界に注目。 | 物流ニュース・物流ラジオ

マテリアル・ハンドリング(マテハン)がアツい!今後 確実に伸びる業界に注目。

どうもこんにちは、飯野です。 今日は、「マテリアル・ハンドリング」についてお話していきたいと思います。 2022年1月20日イーノさんの物流ラジオ 仏エグゾテック、評価額20億ドル 海事新聞で、「仏エグゾテック、3億ドル超を調達。評価額20億ドル」というニュースがありました。 まずニュースについて簡単にお話しします。 Exotec社について 物流向けロボット開発などを手掛ける仏EXOTEC(エグゾテック)は最近の資金調達で3億3,500万ドル(約384億円)を調達したと発表しました。 同社の累計調達額は4億4,600万ドル、評価額は20億ドルに達したとのことです。 取り扱いの商品は、ロボットが商品を保管ラックからピッキング作業者の元に運ぶ「SKYPOD(スカイポッド)」などを提供しています。タイトルにある、「マテリアル・ハンドリング」です。 日本ではファーストリテイリングが採用したことで知られており、日本法人も設立しました。 エグゾテックの2021年の売上高は1億500万ユーロ(約136億円)の見込みです。 倉庫の自動化需要高まる サプライチェーンの混乱と労働力不足で倉庫の自動化需要が高まり、同社の売り上げは2000年秋から2倍、顧客数は3倍に拡大したと報じられています。 「マテハン」は物流業界では注目ワードとなっています。 マテリアル・ハンドリングとは マテリアル・ハンドリング(Material Handling)とは、「製造に用いる材料、部品、半製品などの物品の移動、搬送、取付け、取出し、仕分けなどの作業、及びこれに伴う作業」という定義があります。 分かりやすくイメージをあげると、材料をベルトコンベヤに乗せて移動させたり、製品を納品先別に仕分けたりする作業です。 搬送ロボット もう少し具体例をあげると、「搬送ロボット」というものがあり、「倉庫内の移動」や「運搬」を自動化します。 AmazonのKivaのような、棚ごと搬送するタイプや必要なものをピッキングするタイプなど、目的や規模によって様々なタイプの搬送ロボットがあります。 仕分けロボット 「ソーター」、仕分けするタイプのロボットもあります。製品を品種別や納品先別などの目的ごとに仕分けるロボットです。 AIにOK品、不良品を学ばせて仕分けすることで、短時間で大量の仕分けを正確に行うことができます。 自動倉庫 また、他には「自動倉庫」というものもあります。 在庫の受入から出荷までの一連の流れをコンピュータで一元管理する倉庫です。 自動で荷台を持ち、荷物を入出庫するための、スタッカークレーンと呼ばれる装置を用いるので、保管場所の棚を増やせます。 日本で有名なマテハンの会社にダイフクがあります。世界でトップシェアを取っています。ダイフクでは、半導体と液晶のクリーンルームの輸送が伸びています。 今後の成長 コロナの影響、サプライチェーンの乱れにより、マテハンが注目されるようになり、今後、確実に伸びていく業界です。 人がやるより正確で、パワーもあり、病気になることもなく、人件費も上げる必要もありません。 今年7月の北米西岸の労働協約の交渉で、港の自動化がテーマになっています。 マンパワー不足による荷役のスピードが落ち、沖待ちやコンテナ不足が発生しています。これを港の自動化で解消しようとしていますが、今の港湾労働者は絶対にゴネるでしょう。 私としては、早く自動化して欲しいと思います。 人件費のコストカット 4年前にベルギーの飼料工場、倉庫に行った時、パレタイズは機械が行っていました。 フォークリフトはまだ人が乗っていましたが、欧米は人件費が高いので、単純作業は自動化し、コストカットをしているとのことでした。 タイや東南アジア、人件費が安い国では、導入に時間かかるかもしれません。しかし、人件費が高い北米、ヨーロッパにはどんどん入っていくと思います。 まとめ 技術の進歩は本当に面白いと思います。 こんな感じの内容も、引き続き発信していきたいので、宜しくお願いします。

なぜ日本の物流業界では給料が低いのか? | 物流ニュース・物流ラジオ

なぜ日本の物流業界では給料が低いのか?

どうもこんにちは、飯野です。 今日は、「なぜ日本の物流業界では給料が低いのか?」というテーマでお話していきたいと思います。 2022年1月19日イーノさんの物流ラジオ 物流業界の給料 昨日、拓殖大学の松田先生とお話しをした中で、「なぜ物流業界の給料が低いのか?」という話題が上がりました。 北米だとトラックドライバーの給料はなりたての人でも800万円ほどで、1,000万円オーバーのドライバーも結構いると記事を見たことがあります。 ちなみに北米西岸の港湾労働者の年収は2,000万円くらいですが、今年7月には労働協約が失効しますので、更に給与の交渉が始まりまるでしょう。 では、なぜ日本は低いのでしょうか。 業務の効率化が必要 僕の仮説ですが、物流業界はITや金融に比べて、一人当たりが生み出す価値の総額が低いと思います。 輸送費用は、コストとして叩かれがちです。 輸送費用を高く取れるのは、今の船会社・航空会社であり、フォワーダーなどはマーケットが決まっているため、なかなかあげることができません。 しかし、郵船が今期、売り上げ一兆円を超えで話題になっています。僕の知っている船会社のマネージャーは現在、毎月350万円もらっていますが、日本のONEの人はこんほどもらっているのでしょうか。 まず、会社が効率的に儲かっていなければ、従業員の給料は上がりません。 高い給料をもらえる条件として、下記2点が考えられます。 ・会社自体が儲かっていること ・効率が良いこと 松田先生との会話で、物流業界は人数が多いという話になりました。実際、一人が抱えている業務量はそれほど多くはないと感じます。 そのため、一人当たりの給料を上げることが難しいのではないでしょうか。 また、現場で働いていても物流業界は非効率だと思います。 フォワーディングだけやっているのであれば、まだ効率的ではありますが、その前後のトラック・通関も行うと非効率になってしまいます。 実務では、ブッキング依頼があると、お客様へ複数の提案をし、いただいた回答に合わせてスケジュールを調整し、動きます。 しかし、キャンセルになった場合は、また一からトラックなどを取り直ししなければなりません。 DX化の必要性 先日もお話しましたが、物流のDXが進めばもっと効率的になります。 よって、給料を上げるためにはデジタル化は必須です。社内の効率が上がれば、将来的には物流業界の給料も上がっていくはずです。 しかし気をつけないといけないのは、仕事がなくなることです。 テクノロジーにとって変わられる仕事のみをしていると、仕事がなくなってしまいます。 それに対してどのように対応していけばいいのか、という問題に関してはまた別の機会にお話をしたいと思います。

国際物流のDX促進に必要なこととは?!この視点が重要でした。物流業界にIT人材を。 | 物流ニュース・物流ラジオ

国際物流のDX促進に必要なこととは?!この視点が重要でした。物流業界にIT人材を。

どうもこんにちは、飯野です。 今日は、「物流のDX化に必要なこと」についてお話していきたいと思います。 2022年1月18日イーノさんの物流ラジオ 物流業界のDX化 業界で物流のDX化が遅れており、必要だという話をよく聞きます。 フォワーダーのデジタル化については、デジタルフォワーダーという言葉が少し前に出てきました。 フォワーダーがデジタル化することによって、Bookingや見積もりを効率的にしていこうという流れが来ています。 デジタルフォワーダーについて話をしますと、フォワーダー自体のデジタル化に加え、そこに係る通関、トラック、荷主さんの情報を一元管理できるものを作ることによって、それぞれの物流がスムーズに行われるようになります。 例えば、データを共有することによって、お客さんの在庫を確認して需要予測から海上運賃を算出。 通関では通関士がHS CODEを割り振るのではなく、商品の写真や用途をお客さんから出していただいて、AIがHS CODEを出すといった簡素化ができると思います。 困難なDX化 これがなかなか実現しないのは、物流では、荷主さん、トラック、フォワーダー、船会社など、各会社が分かれていることに問題があります。 それぞれの会社で使っているシステムが違っているので、それを繋げるのはかなり難しいことです。 大きいプラットフォームでつなげる前に、まず各社がシステムでデータを管理する必要があります。 伝票を手書きで行ったりアナログで書類を管理したりするのではなく、そこから先ずはデジタル化、データ化をしていかなければなりません。 そこで、各企業のデータを大きいプラットフォームを作っていけば、繋げられるようになります。 物流業界へのIT人材 問題は、各企業さんの貿易のセクションの方は、あまりITに明るくない、ということです。一方で、エンジニアの方々は貿易のことに不慣れです。 よって貿易とITをつなげる懸け橋となる人材が必要だと考えています。これから立ち上げる人材会社では、物流会社へIT人材を紹介したいと考えています。 物流業界の方へ、ぜひDX化をしていきましょう、とお伝えしたく、お話いたしました。

海上輸送のモノ・カミ・カネの流れについて | 輸送・ロジスティクス

海上輸送のモノ・カミ・カネの流れについて

この記事を動画で見る 今回は輸出業務について解説したいと思います。国際輸送において、「モノ」「カミ」「カネ」の流れを理解することは必須です。 流れをざっくり説明すると、契約書や船積関連の『カミ』でのやり取りがはじめにあり、『モノ』を出荷し、『カネ』を受け取る、というもの。 ですがこれだと分かりにくいかもしれませんので、今回の動画で、わかりやすく説明していきます。 なお、今回の「カネ」の流れは「L/C決済」としています。L/C決済についての詳しい動画は以前に制作しましたので概要欄にリンクを貼っておきます。 L/C (Letter of Credit)について 「モノ」の流れ 最初に、「モノ」すなわち「商品」の流れを解説します。 輸送方法は海上と航空がありますが、一般的に国際輸送の9割が海上輸送です。 海上輸送のメリットとして、「コストが安い」「大型荷物や大量の商品を出荷する際に便利」という2点が挙げられています。 一方で、「時間がかかる」「申告書類のチェックが厳しい」といったデメリットもあります。 そのため、輸送方法を海上にするか航空にするかは、出荷する商品内容やコスト面などを輸出者と輸入者で話し合って決められます。 今回は、海上輸送について説明していきますね。 工場~保税地域~輸出 商品が輸出者の工場で生産・梱包後、コンテナやトラックに荷積みされCYやCFSなどの保税地域へ運ばれていきます。 運ぶ際の責任の所在や運賃は、契約時のインコタームズで決められます。 インコタームズとは、貿易を行う上で輸出者と輸入者との間の責任範囲と費用範囲を定める貿易条件のこと。 2021年現在は「インコタームズ 2020」が使われています。 例えば貿易条件がEXWの場合、輸出者が自社工場で荷物を輸入者に引き渡した時点で、全ての責任は輸入者側に移ります。そのため、工場から保税地域までの間に商品に損傷が発生すると、責任は輸入者側の負担になります。 保税地域へ運ばれた商品は、税関から輸出許可が下りた後に搬出され船積み手続きが進められます。 保税地域について 輸出に関する保税地域について簡単に説明します。 商品がFCL貨物の場合は、CY(コンテナ・ヤード)から搬出され、ガントリークレーンにて本船に積み込まれます。 LCL貨物(コンテナ1単位に満たない小口貨物)の場合は、CFS(コンテナ・フレイト・ステーション)でほかのLCL貨物と混載後、CYに運ばれFCL同様本船に積み込まれます。 本船出港後、「モノ」は輸入国へ渡り輸出完了です。 「カミ」の流れ 次に、「カミ」すなわち「船積書類」の流れを解説します。 フォワーダーや通関業者が毎日のように目を通す「船積書類」。主な書類は次の通りです。 ・インボイス ・B/L(船荷証券) ・保険証券 ・パッキングリスト ・原産地証明書(EPAを適用したい場合など) 一般的に書類は輸出者が作成します。 商品名や金額、数値などの記載は間違いが起こりやすく、誤りや商品との相違があれば輸出できない可能性もあります。 海上輸送の場合は、航空輸送よりその判断が厳しい傾向にあるので注意しましょう。 そのため輸出側は、書類ミスのないようダブルチェックもしくはトリプルチェックをして万全の状態で申告するように心がけています。 輸出者からフォワーダー/通関業者へS/I送付 輸出者は、フォワーダーや通関業者へS/I(船積み依頼書)を送付します。 S/Iに記載されている内容は、依頼する作業内容や貨物の情報、船積書類、Booking情報(ETD, vessel, voyなど)に関するもの。輸出者によって書式はさまざまです。 船の出港後発行されるB/Lは、このS/Iに記載されている情報をベースとしています。 S/Iに基づく輸出申告 フォワーダー又は通関業者は、S/I(船積依頼書)に基づいて税関に輸出申告を行います。 現在は多くの輸出貨物が「NACCS(ナックス・輸出入港湾情報処理システム)」を利用しての申告が行われています。NACCSに申告情報を入力し税関へ送信することで申告は完了です。 申告後、次の3つの区分が出力されます。 ・区分1:簡易審査扱い(申告をした後、すぐに輸出許可が下りる) ・区分2:書類審査扱い(書類の提出が必要) ・区分3:検査扱い(税関員が保税地域へ現物検査を行う) ほとんどが区分1となりますが、税関の判断で区分2もしくは3となった場合は許可までに時間がかかるため、急ぎの貨物の場合は税関の指示に従い速やかに許可が下りるようにしましょう。 船会社へ船積書類提出 フォワーダーや通関業者は、船積書類(D/R、CLPなど)を作成し船会社へ提出します。 D/R(ドックレシート)は、船社のフォーマットに合わせてS/Iを元に作成されます。提出後、船会社はコンテナ貨物の受領証として一部を通関業者に返却します。 またCLP(Container Load Plan)は荷主が作成し、コンテナのどの位置に何が入っているのかを明確にします。 船会社発行B/Lをフォワーダー/通関業者へ提出 船会社はB/Lを発行し、フォワーダーと通関業者へ渡します。 インコタームズがCIPやCPT、DAPといった輸出者が海上運賃を負担する条件の場合は、船会社に運賃を先に支払うことでB/Lを受け取ることができます。しかし一般的にはフォワーダーが運賃を立替、後日請求書にて荷主へ請求されます。 このとき、B/LがS/Iの情報通りに発行されているかを再度確認します。 また今回はコンテナ船ですので、B/L下の欄にある『On Board Notation(船積証明)』に日付と船会社(あるいは代理店)の署名があることも忘れずに確認しましょう。 L/C決済の場合は、この『On Board Notation(船積証明)』があることで、『きちんと本船に載せられた状態で輸入港に向かった』という担保としての価値を持つことになりますので、意識して確認することが大切です。 船積書類、S/Aの送付 フォワーダーや通関業者は輸出許可書・B/Lなどの船積書類を輸出者へ渡します。 輸出者は輸入者へ船積書類とS/A(シッピングアドバイス)を送付して、船積みが完了したことを伝えます。S/Aはメールでスケジュールが決定した時と船が出港した時の2回連絡するだけでOKです。 輸入者はS/Aと書類を受け取り、引き取り準備を進めます。 荷為替手形を銀行に提示 輸出者は為替手形に船積書類を添えた「荷為替手形」を銀行に提示し、買取を依頼します。 荷為替手形とL/Cの内容が照合されれば、決済が行われます。そして商品が輸入者に届けば、無事輸出完了となります。 「カネ」の流れ 最後に、「カネ」すなわち「代金」について解説します。 今回はL/C決済での代金の流れを説明します。L/CとはLetter of Creditの略で、信用状のことを言います。 L/C決済の利点 L/C決済を行うことで輸出者は、商品を出荷すれば代金を受け取れるため、商品を送ったにもかかわらずお金がもらえない!という事態を避けることができます。 反対に輸入者は、商品を受け取る前に代金を支払う必要がなくなるので、支払い損になるリスクをなくせます。 L/C決済は、双方に大きなメリットのある決済方法なのです。 買取銀行と発行銀行 L/C決済の場合、船積みが完了してから代金が登場します。 輸出者が船積み後に買取銀行へ、B/Lなどの諸々の船積書類である「荷為替手形」の買取を依頼します。 ちなみに輸出者側の銀行は荷為替手形を買い取る銀行なので「買取銀行」、輸入者側の銀行はL/Cを発行する銀行なので「発行銀行」と呼びます。 この時に書類(荷為替手形)の内容がL/Cと一致すれば、決済されます。 発行銀行から買取銀行へ送金 その後、輸出側の銀行である買取銀行は、輸入者側の銀行へ荷為替手形(船積書類)を発送し、輸入側の銀行から代金の送金を受けます。 輸入者側の銀行は輸入者へ船積書類の到着通知と代金請求を行い、輸入者は発行銀行へ代金を支払います。 発行銀行から買取銀行へ代金が送金されて完了となります。 まとめ いかがだったでしょうか。 輸出を行う上で、「モノ」「カミ」「カネ」は複雑に絡み合って、それぞれの役割を果たしていきます。 はじめのうちは、少しややこしく感じてしまうかもしれませんが、実務を何度か経験することで理解が深まり、輸出業務の楽しさを感じてくると思います。 今回の内容は以上になります!ありがとうございました! ・Twitter で DM を送る https://twitter.com/iino_saan ・LinkedIn でメッセージを送る https://www.linkedin.com/in/shinya-iino/ お問い合わせは「ツイッター」と「LinkedIn」のみで承っております。

コロナ・オミクロン株、LA・LB港で拡大!港湾労働者が大量欠勤。サプライチェーンへ大きく影響。 | 物流ニュース・物流ラジオ

コロナ・オミクロン株、LA・LB港で拡大!港湾労働者が大量欠勤。サプライチェーンへ大きく影響。

どうもこんにちは、飯野です。 今日は、ウォール・ストリート・ジャーナルからのニュースで、「北米のLA、LB港でオミクロン株感染の急増により、港に大きな影響が出ている」というお話していきたいと思います。 2022年1月14日イーノさんの物流ラジオ LA、LB港、コロナ関連で800人欠勤 今週、ロサンゼルス港とロングビーチ港で、コロナ関連の理由で約800人の港湾労働者が欠勤したと報じられました。これは1日の労働者のおよそ10人に1人の割合にあたります。 全米で最も忙しい港で約100隻のコンテナ船の滞留の解消に大きな影響を与えています。 欠勤者の中には、 ・ウイルス検査で陽性となった人、 ・検査結果を待つために隔離されている人、 ・体調が優れない人 などが含まれています。 西海岸のターミナルオペレーターの労働力を確保している協会によると、ここ数週間、毎日の労働者の感染者数が、1日数人から数十人と急激に増えているとのことです。 マンパワーが圧倒的に足りていない状況です。 LA港とLB港では、輸入品が殺到しており、積み残しは11月下旬に100隻に上り、元旦には過去最高の106隻に達しました。LA港のあるターミナルでは、クリスマスと年末年始に始まった作業員不足が拡大し、ターミナルの生産性が約20%低下したと述べています。 オミクロン株の拡大 実際にワクチンを打っていても、オミクロンには感染します。 多くの港湾労働者が住むロサンゼルスでは、1月8日までの1週間に20万人のコロナウイルス陽性患者が記録されました。 デンマークに本拠を置く海洋コンサルティング会社Sea-Intelligenceは、米国と欧州の港で混雑とボトルネックが悪化していると1月11日に報告しています。 バイデン政権は昨年、ターミナルの24時間操業や、滞留コンテナへの罰金など、対策を講じましたが、その成果は限定的です。 太平洋海事協会の最高責任者は、「数週間後に始まる中国の旧正月にアジアの工場が操業を縮小すれば、ターミナルは仕事の遅れを取り戻すことができるかもしれない」と述べています。 しかし、世界最大の海上輸送会社を含む、太平洋海自協会の会員のほとんどが、貨物の急増は2022年末までとは言わないまでも、今後6カ月間は続くと予想しています。 オミクロン株は重症化しにくいから大丈夫という話でありません。 オミクロンは重症化しにくく、軽症ですむとメディアで報じられていますが、お医者さんの言う重症というのは助からないかもしれない、というレベルだそうです。 軽症といっても、無症状の人もいますが、インフルエンザのように高熱が出るので、軽症だから大丈夫というわけではありません。 北米では1日100万人の感染者が出たというニュースもあります。 港湾労働者だけの話ではなく、サプライチェーンのいたるところ、ドライバー不足、倉庫作業員、荷受人の工場にも影響しているはずです。 オミクロン株が与える影響は大きいので、引き続きサプライチェーンの乱れは長引くことになりそうです。