2020.02.16
ハウスB/LとマスターB/Lの違いとは?メリットとデメリットを理解しよう。
海上輸出を手配する際、フォワーダーに予約すると「ハウスB/LとマスターB/L、どちらを使いますか」と聞かれることがあります。 「どう違うのか」「どちらを選ぶべきか」と判断に迷っていませんか。 それぞれにメリット・デメリットがあり、輸送スケジュールや書類発行のスピード、費用面で影響が出るため、違いを理解して選択することが重要です。 この記事では、ハウスB/L(フォワーダー発行)とマスターB/L(船会社発行)の違い、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。 貴社の輸送条件に合わせて最適なB/Lを選ぶことで、スムーズな輸出手配と書類管理を実現できます。 この記事でわかること ハウスB/L(HBL)とマスターB/L(MBL)の発行者の違いと仕組み ハウスB/Lのメリット(発行の早さ・修正の柔軟性)とデメリット(D/O費用) マスターB/Lのメリット(費用面)とデメリット(発行・修正の遅さ) 近隣国輸出など、状況に応じた最適なB/Lの選び方 ハウスB/LとマスターB/Lの選択は、貴社の輸送スケジュールと優先事項によって変わります。 最適な選択を一緒に整理しませんか。 B/L選択の進め方を相談する 海上輸出を手配するときに一般的にフォワーダーにBookingをします。 その取り扱いの際にB/L(船積証券)を発行することになるのですが、お客様はハウスB/LかマスターB/Lのどちらか使用する事を選ぶことが出来ます。 ハウスB/LとマスターB/Lにはそれぞれメリット・デメリットがあり、その違いをしっかりと理解した上でBooking時にフォワーダー に伝えましょう。 それでは、ハウスB/LとマスターB/Lの違いについて解説していきましょう。 House B/LとMaster B/Lの違いについてのアニメ動画解説 ハウスB/LとマスターB/Lとは? B/LにはオリジナルB/L, サレンダードB/L, Sea Waybillなどの種類がありました。 このB/Lの種類についてはこちらに詳しく記載しております。 ハウスB/LとマスターB/Lの違いは簡単に言うと発行者の違いです。 ハウスB/LとマスターB/Lの違い ハウスB/L - House B/L(HBL) : フォワーダーが発行 マスターB/L - Master B/L(MBL): 船会社が発行 貨物取り扱いにハウスB/Lを使用した場合 ハウスB/Lを発行する時には、同時にマスターB/Lも発行されています。 お客様にはハウスB/Lしか送られないので、その存在が分かりにくいのですがマスターB/Lはフォワーダーの業務で処理をされております。 ではHBLの書式例を見てみましょう。 ハウスB/Lの例 HBLの記載ポイント Shipper欄:貨物の輸出者名が記載 Cnee欄:貨物の輸入者名が記載 B/Lのフォーマット:フォワーダーのものを使用 B/Lの差入れ先:B/Lを発行したフォワーダーの代理店及び関連会社 ハウスB/L使用時のマスターB/Lの例 MBLの記載ポイント Shipper欄:輸出を手配するフォワーダー名を記載 Cnee欄:B/L差入れ先のフォワーダー名を記載 B/Lのフォーマット:船社のものを使用 B/Lの差入れ先:B/Lを発行した船社の代理店及び関連会社 HBLをお客様に使用する時のポイント このようにハウスB/Lを使用した際には1shipmentでB/LはハウスB/LとマスターB/Lの2セットが発行されています。 このように2セットのB/Lが存在しているので、輸入した貨物が通関で引っかかった時に、ハウスB/Lは問題ないけれどもマスターB/Lに間違いがあるという事が稀に発生します。 貨物取り扱いにマスターB/Lを使用した場合 ハウスB/Lではなく、お客様がマスターB/Lを使いたいと指定してくる事もあります。 その時のマスターB/Lの書式例を見てみましょう。 マスターB/L使用時のB/Lの例 MBLをお客様に使用した場合のポイント Shipper欄:貨物の輸出者名が記載 Cnee欄:貨物の輸入者名が記載 B/Lのフォーマット:船社のものを使用 B/Lの差入れ先:B/Lを発行した船社の代理店及び関連会社 先ほどのハウスB/Lを使用した場合とは違い、B/Lのフォーマットは船会社のもので、Shipperには貨物の輸出者名が記載されており、Cneeには貨物の輸入者が記載されています。 フォワーダーの名前はどこにも記載されていません。 では、このようにハウス・マスターB/Lを利用した際にどのようなメリット・デメリットがあるのか、以下に解説をしていきます。 ハウスB/Lのメリット・デメリットとは? ハウスB/Lのメリット 発行するのが早い 修正するのが早い フレキシブルな対応が可能 原産地証明の申請にも影響 ハウスB/Lのデメリット 揚げ地でD/O費用(約USD50)が発生する ハウスB/L発行のポイント 一般的にB/Lは貨物港を出港した後に発行されますが、ハウスB/Lの場合は出航前からB/L作成の準備が出来ていたりするので、出航後すぐにお客様にB/Lをお届けする事が出来ます。 また国際輸送においてはB/Lにミスがある事は珍しくありません。Gross Weightが違ったり、サイズが違ったり、DescriptionにHS Codeを記載しなければいけなかったなど。 この時にハウスB/Lだとフレキシブルなサービスを提供しているフォワーダーであれば、すぐに修正する事が出来ます。 また原産地証明書の発行のスピードにも影響します。原産地証明書の発行にはB/Lが必要になります。 ハウスB/Lの場合は出航後にすぐにB/Lを入手する事が出来るので、すぐに原産地証明書の申請が可能になります。 特に近隣国へ輸出する時はHBLがお勧め! 近隣国への輸出の場合、書類を発行している間に貨物が到着してしまっているというのはよくあります。 必要書類がないと輸入通関が進められませんので迅速な書類発行というのは物流では非常に重要なポイントなのです。 マスターB/Lのメリット・デメリットとは? マスターB/Lのメリット 揚げ地でD/O費用が発生しない。 ※DOC Feeとして約USD20のみ マスターB/Lのデメリット 発行に時間がかかる 修正に時間がかかる フレキシブルな対応は無し 原産地証明の入手に時間がかかる ハウスB/Lと反対の事がマスターB/Lを使用すると発生します。 船会社がB/Lを発行するので一般的には船が港を出港してから、早くて翌日 or 翌々日にB/Lが発行されます。 海外でよくあるケースですが船社のB/L発行部隊の人材不足の問題やシステムエラーなどでとにかくB/Lの発行が遅くなる事もしばしばあります。 それでもお客様からはマスターB/Lを使ったとしてもミスがないように注意するよう指示され、B/L発行後とにかく超特急で持ってくるように依頼されたりすることもあります。 ハウスB/LとマスターB/Lは、スピード・柔軟性・費用面でそれぞれ特徴が異なります。 貴社の輸送スケジュールと優先事項に合わせて、最適なB/Lを選択しませんか。 最適なB/L選択を相談する まとめ この記事で押さえておきたいところ ハウスB/Lはフォワーダー発行で発行・修正が早く柔軟だが、D/O費用(約USD50)が発生する マスターB/Lは船会社発行でD/O費用が安い(約USD20)が、発行・修正に時間がかかる 近隣国への輸出など書類が貨物より遅れる場合は、ハウスB/Lが安全で推奨される 輸送スケジュールと優先事項(スピード重視か費用重視か)によって最適なB/Lを選ぶことが重要 昨今の物流においてはとにかくスピード化が進んでいます。お客様も在庫を出来るだけ作らないようにスケジュールを組んで製造していますので、貨物と書類の流れが同じように進まないと製造・輸送スケジュールに影響してしまいます。 貨物は動いていますので、それを取り扱う為の「書類」を迅速に扱えるかどうかが重要なポイントです。 ハウスB/Lはフォワーダーが発行するため、出航後すぐの発行や迅速な修正対応が可能で、特に近隣国への輸出では書類が貨物より遅れるリスクを回避できます。一方、マスターB/Lは船会社発行で費用面では有利ですが、発行に時間がかかり柔軟な対応が難しいデメリットがあります。 文化・言葉が違う国際間の取引ですし、更に言えば人間が書類作成し、取扱いを管理しています。 国際間取引では何かしらの問題が発生してしまう事はよくあります。 安定的に問題をいかにしてコントロールするか。 その為にハウス・マスターB/Lのメリット・デメリットを理解し、貴社の輸送スケジュールと優先事項に合わせて最適なB/Lを選択することをおすすめします。 ハウスB/LとマスターB/Lの違いを理解したら、次は貴社の輸送条件に合わせた具体的な選択です。 スケジュール・費用・リスク管理を総合的に判断し、最適な進め方を一緒に整理しませんか。 輸送手配の進め方を相談する
