AWB(Air Waybill)について解説!航空輸送の貿易で使われる書類の意味や見方を詳しく説明します。

航空貨物を輸送する際に使われるAir Way Bill(AWB)。その書類の中に記載されている「料金」について、「なぜRate Classが変わるのか」「As arrangeとはどういう意味か」など、実務で疑問に感じる場面があるかもしれません。

この記事では、Air Way Billの料金記載の仕組み・Rate Class(M/N/Q)の違い・As arrange表記の意味を解説します。料金の記載方法を理解することで、フォワーダーとのやり取りがスムーズになり、コスト管理の精度も上がります。

この記事でわかること
  • Air Way Bill(AWB)に記載される料金の種類と記載箇所
  • Rate Class(M・N・Q)の違いと「As取り」の仕組み
  • IATA規則に基づく航空運賃の計算方法(実重量・容積重量)
  • 「As arrange」表記が使われる理由とトラブルを防ぐポイント

 

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この記事を書いた人
飯野 慎哉(株式会社HPS CONNECT 代表取締役社長)

2016年にHPS Trade Co., Ltdを設立し、経営者として企業の物流課題を解決。 自身の経験を基に物流ノウハウを発信するYouTubeチャンネル「イーノさん」は登録者11万人を突破。 セミナーや講演、ブログを通して物流情報やグローバルでの仕事・挑戦・苦悩を発信。アジア・東南アジアに事業拡大中!

Air Way Billの料金記載について動画で解説

カモメ先輩
カモメ先輩

5分56秒の動画解説やで!

どうもこんにちは。飯野です。 今回は航空貨物輸送で取り扱う書類「Air Way Bill」の中の料金記載方法について解説をしていきたいと思います。

Air Way Billとは

「Air Way Bill(エア・ウェイビル)」とは航空運送状のことですが「AWB」と省略されたり、業務上「B/L」と呼ばれることもあります。

宅急便で物を送るときの送り状や伝票のようなイメージで捉えると分かりやすいと思います。

Air Way Bill記載事項

Air Way Billには主に

  • 荷主、輸出者
  • 荷受人、輸入者
  • 積地
  • 仕向け地
  • 輸送する製品
  • 物量
  • 航空運賃等の輸送料金

のような情報が記載されています。

では、Air Way Billの中でも料金の記載方法についてはどのように取り決めがされているのでしょうか。

料金の記載方法の取り決め

Air Way Billはエアーで貨物を輸送する際にはそれを手配する航空会社、もしくは貨物を混載して運送するフォワーダーなどが発行している書類です。

Air Way Billには、航空会社からフォワーダー等の運送人に対して発行されるマスター・エア・ウェイビル(Master Air Waybill=MAWB)と、運送人が発行する混載航空運送状であるハウス・エア・ウェイビル(House Air Waybill=HAWB)があります。

IATA規則

Air Way Billは通常国際航空運送協会(IATA)の規則に基づいて作成されます。

料金の記載方法についても取り決めがされています。

Air Way Billに記載される料金内容は貨物を飛行機で輸送する際に発生する航空運賃・燃料費・セキュリティーチャージ・その他手数料など、エアー輸送に関する部分が多いです。

Air Way Billに記載されている情報では、貨物の出荷に対して「何がどのくらいの量輸送をされて、どのくらいの料金がかかったか」という情報は非常に重要な部分となります。

「Rate/Charge」欄

Air Way Billには、貨物の個数・重量と併せて「Rate/Charge」の箇所で、貨物1kgあたりにかかる航空運賃が記載されます。

燃料費・セキュリティーチャージ・その他手数料などはOther Chargeの箇所でまとめて記載されています。

航空会社の輸送にかかる航空運賃は IATAに加盟する航空会社が世界中の各向け地に対して取り決めている運賃率に基づいています。

一方、フォワーダーなどが航空会社へ支払う航空運賃は、混載する貨物の重量が多いほど1kgごとの単価が安くなる重量逓減(ていげん)制となっています。

「Rate Class」欄

そして「Rate/Charge」と併せて、「Rate Class」を記載する箇所がありますが、これはその貨物に対しての航空運賃の計算方法を示しています。

Rate Classは貨物の重量によって変わります。 計算対象となる重量は、貨物の実重量もしくはM3を基にした容積重量の値が大きい方が適用されることとなります。

また、Rate Classには「M」「N」「Q」のようにいくつかの種類があります。

MはMinimumを表し、1つの輸送に関して航空運賃が航空会社が定めている最低料金以下の小口の貨物に対して使用されます。

Minimumであれば1kgごとではなく、輸送する貨物全体に対して決められたMinimum運賃が適用されることとなります。

そして NはNormalといい、Normal Rateと言われる45kg未満の貨物に対して適用される割高の航空運賃となります。

最後にQはQuantitative Rateで、45kg以上の貨物に対しての航空運賃が適用されます。 航空運賃は重量が重くなるにつれて安い料金が適用されるので、このときに少量貨物で料金を計算するのではなく、一定以上の重量として料金を計算した方が安く済むことがあります。

例えば、40KGの貨物で45kg未満のNormal Rateを適用するよりも、45kgとして45kg以上のRateで計算した方がトータルの航空運賃が下がるケースです。

このような計算方法を「As取り」と呼び、Rate ClassはNではなくQを使用します。

航空運賃の計算の仕組みを知っていると、フォワーダーとのやり取りがよりスムーズになります。物流・貿易の実務情報をメルマガでまとめてお届けしています。

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料金記載によるよくあるトラブル

また航空運賃等の料金をAir Way Billに記載すると、荷主にとって問題となってしまうケースがあります。 では、どういった場合に問題が生じるのでしょうか。

Air Way Billは、輸出者と輸入者に貨物手配の証明として送付されます。

そのAWBに航空運賃が記載されていると、建値がCIFの場合、貨物のCIF ValueからAWBに記載されている航空運賃を差し引いて製品自体の価格が明確になってしまいます。

輸出者によっては航空運賃に金額を上乗せして売値をつくっていたり、製品単価を明確になると輸入者との取引交渉で不利になる場合があるので、AWBに航空運賃を記載して欲しくないケースがあります。

「As arrange」表記

Air Way Billで価格を表記したくない場合は、Rate/ChargeとTotalの箇所を「As arrange」と表記し価格を隠すことができます。

Air Way Billを発行する際には、この「As arrange」の表記が使用されているケースの方が実際に多いのです。 輸入者や輸出者に対して発行されるAir Way Billの中でも、料金については重要な情報となります。

Air Way Bill作成の中でも特に記載ミスがないように注意が必要な内容となるでしょう。

まとめ

この記事で押さえておきたいところ
  • AWBの料金はIATA規則に基づき、Rate/Charge欄とOther Charge欄に記載される
  • Rate ClassはM(Minimum)・N(Normal / 45kg未満)・Q(Quantitative / 45kg以上)の3種類
  • 「As取り」により45kg未満でも45kgとして計算した方が安くなる場合がある
  • 「As arrange」表記で運賃を非表示にすることができ、実務では多く使われる

Air Way Billの料金記載は、航空輸送コストを正確に把握し、フォワーダーとのやり取りをスムーズに進めるための重要な知識です。

Rate Classの仕組みや「As取り」「As arrange」の意味を理解しておくことで、航空輸送における費用の透明性が高まります。

記載内容には特に注意が必要で、ミスがあると取引上のトラブルにつながることもあります。

実務を進める中で疑問が出てきたら、フォワーダーに都度確認しながら進めることをおすすめします。

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飯野
飯野

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